ドルアーガの冒険   作:まぁしい

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5 はじめてのクエスト

剣を購入した後は防具の店にも寄ってアイテムを確認したがLv20が上限のようだった。

 

俺の装備はLv40なのでLv20の低い装備をする必要が無い。

 

現時点では幻の装備をその上に纏っているので疑われる心配も少ないと考え防具の購入は見送ることにした。

 

雑貨商も見て回ったがアクセサリーなどの装備品の他にも干し肉などの保存食品を手に入れられるようだ。

 

俺は一度宿に帰って夕食を取りながら依頼について考えることにした。

 

夕食のメニューはイートラットの串焼きを選ぶことにした。

 

甘辛いスパイシーな味で、漬け込んでから焼いているらしく味もよくついていて美味しいと感じた。

 

肉料理は果物が入った調味料に漬け込むことでやわらかくなるというからその効果もあるらしい。

 

食事を終えたところで、アドナーンにラジャフ街道のことを聞いてみる。

 

「ラジャフ街道で商隊が襲われると聞いたが、どのあたりで襲われるんだ?」

 

「そうですね~。歩いて3時間ほど行った所に川がありますが、そこを渡った草原のあたりでモンスターがよく出ると聞きますが。」

 

3時間だと?あそこならゲームでは走って2~3分で着いたところだったのに、かなり距離感が違ってきているらしいな。

 

「かなりやられているのか?」

 

「どの商隊も襲われるわけではないですが、比較的小さな商隊が襲われやすいですね」

 

「何か理由があるのか?」

 

「冒険者の護衛を雇っている大きな商隊ならモンスターが襲って来ても撃退できますが、小さい商隊は逃げるのが精一杯ですから狙われやすいのでしょう」

 

あのあたりのモンスターは強くないので撃退することは難しくないはずだが、戦闘力の少ない商人には手ごわい相手ということか。

 

「明日はそのモンスターを討伐するために早めに発つつもりなんだが、昼間に腹に入れる軽い食い物を用意してもらえねえか」

 

「あのモンスターを討伐していただけるとはありがたい。いつまでもうろうろされてはこっちの商売にも差し障りがでますからねぇ。アイリーンに何かいいものを用意させますよ。お代は結構ですから」

 

「悪いな。まあ、期待にそえるよう頑張ってみるか」

 

「頼みますよ旦那」

 

初期イベントでこんなに期待されるとは意外だ。

 

割のいい仕事ではないので通常の冒険者には敬遠されるのかもしれないな。

 

俺は部屋に戻って早めの起床に備え、さっそく寝ることにした。

 

 

 

 

早く寝た甲斐があってか薄暗いうちに目が覚める。4時を少し過ぎたぐらいだ。

 

木の桶に汲んであった水で顔を洗うと食堂へ向かった。

 

出された朝食には昨日と同じ黒パンに目玉焼きがついている。

 

サラダとミルクも同じようにある。

 

玉子好きな俺としてはうれしかったりする。

 

まあ、何の玉子かは聞かないでおくが…。

 

「旦那、こちらが昼用の食事です。野鳥の燻製をパンに挟んであります」

 

ナイスだ、アイリーンの料理はうまいから期待できる。

 

「ありがたい。戻ったらまた泊まらせてもらうからよろしくな」

 

「こちらこそありがとうございます。無事にお戻りになるようことを祈っております」

 

 

 

 

こうして俺は5時ぐらいに朝日が昇ったばかりのラジャフを出た。

 

普通に歩いたら3時間かかるらしいが、こちらには移動が早くなるスキル“フェザームーブⅡ”がある。

 

パッシブスキルなので常時スキルが働くため、改めて発生させる必要も無い。

 

駆け足をしてみるとスキルがはたらき、かなり強い追い風に押されて走る状態になる。

 

鎧をフル装備しているのにその重さを感じさせないところが、まさに“フェザー”だ。

 

フェザームーブⅡは全速力で常時移動するのと同じぐらいの効果になるイメージだ。

 

さすがLv補正の付いたガッツの体力は尋常でないらしく、全速力を続けるといつの間にか草原を越え、川に架かった木の橋を渡って1時間半ほどで目的地に到着した。

 

道もあまりよくないし、アップダウンもあったからこんなもんか。

 

疲れも無いようなので、俺はクエストの獲物であるLv3スモールウイングを探すことにする。

 

草原を見渡して探すが、そう簡単に獲物のモンスターは見つからないらしい。

 

代わりにクモ型モンスターのLv2スモールスパイダーやLv3ウェブメーカー、ネズミ型Lv2ラジャフラットを倒してみる。

 

倒すだけなら一太刀で十分なのだが、練習として上段からの2連撃を試してみる。

 

右上段打ち下ろしの太刀筋から力を出来るだけ殺さず、手首を返し円運動でもう一度振り上げて切り落とす攻撃だ。

 

ゲームでは一定レベル以上で自動発生していた通常攻撃なので難しくは無いと思う。

 

そのうちにスモールウイングも現れたので狩ってみるが意外と手間取った。

 

コウモリ系はゲームで必ず低空にいたため簡単に狩れたが、ここでは剣の届かない高さへ逃げられるとどうしようもない。

 

このため攻撃前にヘイトスキルのプロボーグで注意を引いて攻撃することにする。

 

コウモリ狩りを続けると2匹に1匹は隊商の積荷を落とすようだ。

 

練習していた2連撃も始めは太刀筋が不安定だったものの、だんだんと安定してくる。

 

それでもクモ達はリアルに狩ると体液が出るし、ネズミやコウモリも血しぶきが出るので死体は消えるがちょっと引く。

 

ボコボコ現れるわけではないので狩りのスピードはあまり上がらなかったが、昼近くで隊商の積荷も依頼の目安となるを10個集めることができた。

 

午後も練習がてら狩りを続けるため、この辺で黒パンで野鳥の燻製を挟んだ物を食べることにする。

 

近世まで平民は一日2食だったらしいけど、これだけ動けば腹が減るしなぁ。昼食分頼んで正解だな。

 

野鳥の燻製サンドは、少し癖のあるターキーサンドのようでなかなかいける味だった。

 

腹ごなしに俺は剣で2連撃の太刀筋をイメージでなぞってみる。

 

実践で練習している甲斐もあって太刀筋が安定してきたいるが、後は実際にモンスターと戦って錬度を上げていくしかない。

 

午後もスモールバットを中心に狩りをしたが、ラジャフのクエストではLv3ウェブメーカーを狩るクエストがあったような気がする。

 

依頼主は誰だったかな?ラクターにでも聞いてみるか。

 

俺は最終的に22個の隊商の積荷とドロップアイテムを手に入れ、再びラジャフまでマラソンすることにした。

 

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