「連邦捜査部シャーレ始動、先生着任ですか……」
今日起きていつものルーティーンとして新聞を読んでいたのですが先生が着任したという記事が目に留まりました。この世界に転生してはや数年遂に原作が始まるようです。
にしてもこの世界の先生はアロナのあの絵のように禿げてはいないようですね。流石に禿げていたら第四層の生物から作った育毛剤でも手土産にしようかと思っていましたが杞憂でしたね。
「さて、出かけますか」
これからおおいに関わって行く事でしょうから挨拶をしなくてはなりませんね。手土産はアビスから出土するオーパーツか遺物辺りでしょうか。
プルシュカも連れていきましょう。今年からミレニアムの1年生ですから先生と関わる機会もあるでしょう、顔合わせをしておいて損はありません。
「留守はグェイラに任せましょう」
新聞紙を畳み部屋を出てプルシュカの部屋に向かう。プルシュカの部屋をノックして声をかける。
「プルシュカ、居ますか?」
「居るよー!」
「プルシュカ、今から出掛けます。プルシュカも着いてきてください」
「何処に行くの?」
「キヴォトスに新しく先生がやって来たようでしてその方に挨拶に行きます。プルシュカもそのうち会うでしょうから早めに顔合わせをしましょう」
「はーい!」
「私は先に車庫で待っていますね」
「わかった!」
プルシュカの返事を聞いてそのまま車庫に向かいます。車庫にあるのはエンジニア部に頼んで制作してもらった装甲車です。市販品よりも性能が高いので大変重宝しています。キヴォトスでは気を抜いてしまうと死んでしまいますから。
「もしもし、グェイラ」
『はい、グェイラです』
「私は今からプルシュカと少々出かけてきます。留守をお願いします」
『わかりました。お気を付けて』
グェイラへの連絡もすませました、後はプルシュカを待つのみですね。
「お待たせー!パパ!」
「おや、お早い到着ですね」
「パパとお出かけするの楽しみだったから!」
「おやおや、嬉しいですね。それじゃあ行きましょう」
「出発進行!!」
「出発進行です」
プルシュカがシートベルトをしたのを確認すると同時に装甲車を発進しさせてシャーレに向けて進路を取ります。
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さて、シャーレのビルに到着しましたが……。
「……おっきい」
プルシュカの言葉通り大きいですね。1部活が持つにはあまりにも大きいビルです。が、連邦生徒会長が建てた超法規的組織となればこの規模にもなるのでしょう。それに様々な学校の生徒を制限無く加入させられるのならこの大きさはいずれ必要になるでしょうし。
「行きましょうか。プルシュカ」
「うん!」
シャーレの入口に入れば大きなエントランスが見えます。大きなビルだとよくある感じのやつですね。扉からまっすぐ進めば受付カウンターの筈なのですが職員がいません、ゲームでも先生以外職員がいる描写はありませんでしたがまさかホントに誰もいないとは。いえ、新設したばかりだからと言うことも…………新設したてでも職員ぐらいいるのが普通のはずです。やはり色々ととんでもない。
とりあえず受付カウンターにこちらを押してくださいとボタンが設置されていたのでそれを押します。するとピンポーンというインターホンの音が鳴ってしばらくした後にホログラムが展開される。
『はい、こちら連邦捜査部シャーレ。どういったご要件ですか?』
そうしてホログラムに映ったのはミレニアム学園のセミナー所属のユウカさんでした。
「これはこれは、ユウカさん。こんにちは」
「こんにちは!ユウカ先輩!」
『ボンドルドさんにプルシュカちゃん。いったいどうしたんですか?』
私たちの来訪に大変驚いた様子のユウカさんはこちらに来た理由を尋ねてきます。しかし、既にシャーレにるのですかユウカさん。やはり全先生達の初めて(メモロビ)を奪った子、という訳ですか。
「いえ、新聞でシャーレの先生が着任したというのを目にしまして。私以外の普通の人はこのキヴォトスで出会うのは滅多に無いことですし会っておこうかと。それに連邦捜査部という部活の特性上、いつかプルシュカとも関わりができるでしょうし保護者として挨拶をと思いまして」
『なるほど、わかりました。先生の業務も今は落ち着いているので大丈夫です。エレベーターを使って先生のオフィスまで来てください。お茶とお菓子も用意しておきますね』
「ありがとうございます、ユウカさん」
「ありがとうございます!」
さて、先生とはどのような方なのでしょうか。もし、ゲーム通りなら安心半分、心配半分ですかね。あの