新年明けましておめでとうございますm(_ _)m
本年も『スキルチートなウマ娘になりまして。』をどうぞ宜しくお願い致します!
それは、11歳になって暫くした5月の事。
おばちゃんが新しいウマ娘を1人連れてきた。
栗毛の髪を背中まで伸ばし、前髪にはなんか丸っぽい流星が入った少し小柄な少女。
……丸というか炎や魂っぽく見える気もする。
年齢は最近10歳になったばかりで、私の1つ下らしい。
でも、既に私よりも背は少し高めだったりする。
左耳に髪飾りがあるから、多分元は牝馬なんだろうね。
ああ、因みに私には髪飾りがありません。
そもそも前世の知識的にも男だったのか女だったのか曖昧だしねぇ……
「この子はサンタアルマ。一昨年、両親が事故で亡くなって、親戚中を盥回しにされてた所をウチが保護したんだよ。まあ、所謂厄介払いだろうね。幸い虐待とかは無かったみたいだけど。という事で、二人共仲良くしな」
「えっと、よろしくね!」
「…………」
おおぅ、無視ですか……
人見知りかな? もしくは警戒されてるのか。
そんなこんなで、我が施設にアルマちゃんという可愛い妹分がやってきました!
◇◇◇◇◇
「……お姉ちゃん何やってるの?」
「えっ? えっと、トレーニングだけど?」
「…………学校にも行かず?」
「……はい」
アルマちゃんがやって来た次の日。
私がいつも通りグラウンドでトレーニングをしていると、それをジ~と見ていたアルマちゃんが声を掛けてくれたのだが痛い所を突かれてしまった……
因みにアルマちゃんの方は昨日連れてこられたばかりで、転校の手続きとかが全部終わってなくて今日はお休みです。
「まあ、うん。私は色々理由があって殆ど不登校みたいな状態だから……」
「……ふ〜ん」
単純に疑問を解消したかっただけなのか、返ってきた反応は素っ気ないものだった。
……まあ、いいや。トレーニング再開しよっと!
そんな感じで、私はアルマちゃんに見守られながらトレーニングを続けるのでした。
⏱
「アルマちゃん、一緒にお風呂入ろう!」
「……えっ、やだ」
「え〜、そんな事言わずに一回だけ! ささ、お風呂場へレッツゴー!」
「…………ご〜」
あっ、結構ノリは良い感じ?
お昼の時も途中から一緒に走ってたりしてたもんね〜
そんなこんなでお風呂に入って裸のお付き合いです。
「アルマちゃんは御両親が亡くなったりとか親戚に盥回しにされたりとか色々あって辛くなかった?」
「……ん、別に。これが諸行無常ってやつなのかなって思ってた」
おおう。なんというか独特なウマ娘だねこの子。
……まさか私と同じ転生者だったりしない?
「……私だけ色々教えてるのなんかズルい。お姉ちゃんはなんでここに住んでるの?」
「え〜と、私はね〜」
私は自身の経緯をアルマちゃんに話す。
親に虐待されて死にかけた所を保護された事。
学校でイジメにあって不登校になった事。
でも、毎月数回登校しててテストの成績とかは良いからなんだかんだ許されてる事。
トレセン学園に通う為に毎日トレーニングをしている事。
そんな感じの事を掻い摘んで教えていた。
なんというか、本番前から濃すぎじゃない?私のウマ娘生……
「……へ〜、そうなんだ。学校行かなくてもいいのはちょっと羨ましい」
「そう? じゃあアルマちゃんも私と一緒に不登校になっちゃおうぜ!」
「……私、テストの点とかは良くも悪くもないから多分無理」
「ならば私が教えてしんぜよう! 学年1位のお姉ちゃんに任せなさい!」
なんてお姉ちゃん風を吹かしてみる。
こういうの一度やってみたかったんだよね〜
それに、こんなの可愛い妹分の為ならば苦でもないし。
「……明日学校通ってみて、上手く行きそうになかったら考えてみる」
「おお〜、なんというか大人だねぇ? まあ、なんの問題も無ければ通っておいた方が良いとは私も思うしね〜」
そんな風に私達は他愛もない話をしながら、仲を深めていったのでした。
◇◇◇◇◇
あれから数ヶ月が経ち、アルマちゃんも新しい生活に慣れたみたいです。
私と違って学校にはそこそこ馴染めてるみたい。
お休みの日とかは一緒に遊んだりトレーニングをしてみたりしてます。
というか、この子めちゃくちゃ走り方上手いんですが……
もしかして、天才!?
「……お姉ちゃんがやってるのを見て真似したりしてるだけだよ?」
えぇ、それなんて見稽古?
まさかアルマちゃんが姉枠だったとは……
というか、冗談抜きでそれできるのアルマちゃんだけじゃない?
いや、トウカイテイオーとかもやろうと思えばできるのかな?
クソ、これだから天才は!!
「……でもその変な走り方は真似できなさそう」
「変とか言わないで!?」
そんな一幕もありながら、今年も高地トレーニングをしに行ってライチョウさんと戯れたり、アルマちゃんに勉強を教えたらスポンジみたいに吸収していったり、アルマちゃんが空手を習いだしたらなんか一気に追い抜かれて組手で負け越したりと充実した日々を過ごし、今年も夏休みの季節がやってきたのだった。
…………これだから天才は!!!!
そして、そんな8月中旬の事。
またも唐突におばちゃんの車に乗せられて、体操服のままどこかへと移動しております。
しかも今回は、職員のお姉さんとアルマちゃんもいるのでフルメンバーです。
はてさて、一体どこに向かっているのやら?
「さて、着いたよ二人共!」
車に揺られること約3時間。
やってきたのはなんと笠松レース場でした!
お〜、ここが笠松。というか、私レース場来るの初めてだ〜
あっ、たこ焼きと焼きそばがある。この辺は定番っぽい?
ふむふむ、串カツとか土手煮とかもあるんだ。え〜と、どて飯? 美味しそ〜!
「それでおばちゃん、今日は何しに来たの? もしかしてレース見れる!?」
「ふん、見れるどころか走ることもできるさね」
えっ、マジで!? わ〜い、初めての本格的なダートコースだ!
というか、おばちゃんそんなコネあったんならもっと早く連れてきてくれても良かったのに〜
「ほら、二人共お小遣いをやるからその辺で何か摘んでな。ただし、これから走るんだから程々にね」
「……「は〜い」」
「んじゃ、私は受付け行ってくるから二人をよろしくね?」
「は〜い、あたしにお任せですよ!」
おばちゃんと別れ、私達ウマ娘組は美味しそうなレース場グルメを堪能していく。
まあ、言われた通り程々に食べ歩くだけだけどね〜
というか、そんなことより気になるのが……
「お姉さんはなんでそんな帽子とか眼鏡してるの? 普段着けてないのに」
「……まるで変装」
「ああ〜、えっとね〜」
お姉さんは苦笑いを浮かべながらこちらを見る。
なんかバツが悪いって顔に書いてある感じ。
「まあ、私も昔はそこそこ活躍できてた競走ウマ娘だったからね〜。昔のファンとか知り合いとかに会うと面倒くさいからちょっとした変装を……」
「ほうほう」
そういえば、お姉さんが競走ウマ娘を目指して実際にレースに出たことは知っていたけど、具体的にどうだったとか聞いたこと無かった気がする。
……もしかして、身近に良いお手本がいるのにめちゃくちゃ勿体無いことしてた?
「まあ、私の事は別にどうでもよくてね?」
「いやいやいや、せっかくだから色々教えてもらわないと」
「……うん、確かに気になる」
「いや、でもさ〜?」
話すのを渋り続けるお姉さん。
なんだろ、話せない理由でもあるのかな?
もしくは活躍はしてたけど成績は振るわなかったとか?
まあ、それでもファンが出来るほどには人気だったみたいだかから、話したくないなんてことは無いと思うんだけど?
「アンタ達こんなとこで何やってんだい。ほら、受付け終わったからついてきな!」
そうこうしている内にタイムアップ。おばちゃんが迎えに来てしまった。
まあ、私達がそれに逆らえるはずもなく、おばちゃんの後を追って建物の中に入って行くことにしました。
……いつか絶対聞き出してやる!
建物の中にはなんと大勢のウマ娘達がいた。
それも、私達と同じ様な小学生ばかりだ。
……えっ、もしかして人身売買ならぬウマ娘売買!?
「何呆けてんのさ、アンタは。ほらこれがアンタのゼッケンだよ。着けてやるからこっち来な」
「えっ、ゼッケン? もしかして私レースに出るってこと!?」
「なんだい、お前説明してなかったのかい?」
「いや〜、説明する前にちょっと色々ありまして」
「はぁ、まったく。いいかい二人共、良く聞きな。今からアンタ達にはこの笠松レース場で小学生限定のレースに出てもらうよ!」
「……「えっ!?」」
走るってまさかのレースの事だったの!?
いやまあ、本格的なコースでレースそのものの練習が出来るんならそれはそれで願ったり叶ったりなんだけどさ!
とはいえ、何時ものことながら唐突すぎるよおばちゃん!!
⏱
そんなこんなで、突然レースに出ることとなった私とアルマちゃん。
今回行われるレースはなんと、中央の『Umamusume Racing Association』通称URAと地方の『National Association of Umamusume』通称NAUとの共同で開催されている結構ガチめなレースらしい。
年に一回、全国各地のレース場で小学生以下のウマ娘を集めてレースを行い、次世代を担うかもしれないウマ娘の原石を発掘するのが主な目的なんだって。
その為、このレースの為だけに今日は1日貸切状態にしてるんだとか。
まあ、1日で何レースもしなきゃいけないもんね。
にしても、お金かかってるなぁ。
というか、毎年こんなのやってたんだね。全然知らなかったや。
おばちゃんももっと早く連れてきてくれれば良かったのに……
「アンタに教えたら毎年出ようとするだろう? そんな面倒くさいことしたくないよ」
いや、確かにそうかもしれないけどさ。
というか、私は兎も角としてアルマちゃんをこのレースに出して良いの? 若干心配なんだけど……
いや、この子地味に天才だから大丈夫そうではあるんだけどさ。でも、レースに絶対はないって言われるぐらいだしちょっと不安。
「他人の心配する前に自分の心配をしな。アンタは来年トレセン学園を受験するんだろう? なら、今の内にコースに慣れて勝てるようにしておかないとね。試験には実技もあるんだから」
ああ、なるほどやっと納得がいった。
そっかそっか、これは来年の実技試験の予行練習って事なんだ。
わざわざその為だけにここまで連れてきてくれるなんて、高地トレーニングのときといい今回といい相変わらずおばちゃんはツンデレと言うかなんというか。
「アンタ、今変なこと考えてないかい?」
「えー? 変なことなんて何も考えてないよー」
「棒読み気味で言われても信用できないさね!」
そんなやり取りをした後、私はおばちゃんと別れ控室へと向かった。
レースは六年生から順番に行っていき、最後は小学生未満の子達がレースをするみたい。
まあ、参加者が多いから六年生だけでも数レースあるらしいけどね。
今回私が走るコースはダートの800mだ。
つまり、ウチのグラウンド8周分。
そう聞くと何だ簡単に思えてくるから不思議だよね?
でもまあ、そう簡単には行かないんだろうな〜
そう考えている内に五年生の控室へと到着した。
中には沢山のウマ娘達がいる。
うわ〜、こんなに大勢のウマ娘を見るのは初めてだからちょっと感動。
私がキョロキョロと周りを見渡していると、ふと見覚えがある背中を見つけてしまった。
茶褐色の髪をツーサイドアップにし、私と同じ様な学校の体操服を着ている同い年の少女。
まさか、あのウマ娘は……
私はコソコソと身を隠しつつ彼女の正面側へと移動し、遠目から様子を窺う。
ああ、間違いない。あの子だ。
そこに居たのは私の元クラスメイトにして、イジメの黒幕。
クサノギアークだった。
なぜ彼女がここに、なんて事は思わない。
このレースの話を聞いた時から、もしかしたら居るかもとは思っていたからだ。
むしろ、居ないはずが無いだろう。彼女の家系は笠松こそがメインの戦場なのだから。
見つかる前に退散しようかな?なんて考えていると、六年生のレースがもうすぐ全て終わるみたいで係の人が名前を呼んでいた。
当然、私の名前も呼ばれる。
仕方がないので返事をすると、どこからか強い視線を感じた。
うん、見なくても分かる。クサノギアークがコチラを見ているのだろう。
というか、凄いビシビシ殺気っぽいのを感じるんだけど、これもう睨みつけられてない?
名前を呼ばれた子達と一緒にレース場前の通路で待機する。
なるほど、ここが地下馬道か〜
なんだか感慨深い。
と、そんなちょっとした感動の余韻に浸っている暇も無く、私は誰かに肩を掴まれ引っ張られた。
…………まあ、誰かって言われれば彼女しか居ないけど。
「アナタ、どうしてここに居るんでしょうか?」
「えっと、どちら様ですか?」
「恍けるんじゃないのですよ。アナタが私の顔を忘れるわけがないでしょう?」
「…………流石にそれは自意識過剰すぎないかな、クサノギアークさん」
「ほ〜ら、やっぱり覚えてるじゃないですか」
「そりゃ覚えてるよ、黒幕さん」
「ふん、変な言い掛りはやめてくださいな。証拠も何も無いでしょう?」
まあ、それはそう。
だけど私は貴女が全部仕組んだ事だとわかっている。
イジメも、机の上の花瓶も、そしてあの元担任教師にも貴女の家が関わっていたらしいという事も。
勿論、全て私自身が見聞きした噂程度のものばかりだから、証拠になる様な物は一切無いんだけどね。
「それで、こちらの質問に答えてもらえます? 何故アナタのような不登校児がこの神聖な笠松レース場に居らっしゃるのでしょうか? あのですね、ここはあなたみたいな下賤なウマ娘が砂遊びをするために来て良い様な場所では無いのですよ? それも、観客席の方にいるのならまだしもレースに出場しようだなんて、恥を知りなさい!」
「……私がどこで何をしようが貴女には関係ないでしょ」
「いいえ。アナタみたいな方がレースに出るなど、言語道断。笠松の品位が下がってしまいますわ。即刻、退場しなさいな」
「貴女にそんな権利はないでしょう?」
「ふん、今からお父様にお伝えすれば直ぐにあなたなんて追い出してもらえますのよ?」
ああ、だから関わりたくなかったんだ。
私の何がそこまで気に食わないのか未だによく解らないけど、こうなるだろう事だけは予想がついた。
なんというか、本当に面倒くさい。
そして、彼女と話している間に私達の出番となった。
名前を呼ばれたので、レース場へ向かって歩き始める。
そんな私の態度に苛立ったのか、彼女は声を荒らげながら言った。
「良いでしょう、わかりました! アナタがその気ならば私が完膚無きまでに叩きのめしてあげますわ。そして、二度と笠松の地を踏めなくして差し上げましょう!」
そんな声を無視しながら私は本馬場へと足を踏み入れる。
おお〜、砂の感触がなんだか気持ちいい。
私が昔予想していた通り、御嶽山のクロスカントリーのコースよりも砂が柔らかく走りやすそうだ。しかし、下手をすると足を取られてしまいそうでもあった。
これはちょっと気をつけないとなぁ……
まだ開始時間まで余裕があるので、ウォーミングアップがてらに軽くコース内を走ってみる。たしか、返し馬って言うんだっけ?
ふむふむ、なるほどなるほど。これは結構走りやすいかもしれない。
なにより、脚にかかる負担がかなり軽減されそう。
だけどその分、早く走るためにパワーが必要になる事は明白だった。
アプリでもダートコースはパワーのステータスが重要だったもんね〜
あっ、スタンドにおばちゃん達を発見。
手を振りながらかけ寄る。
「なんだい、こんな方まで来て。まだレースまで時間があるとはいえさっさと体を整えな」
「まあまあ良いじゃないですか園長。せっかく来てくれたんですし」
「……お姉ちゃんガンバ」
「うん、楽しんで走ってくるね〜!」
あまり長居もしていられないので、挨拶もそこそこに私はスタート地点まで戻ろうとする。
すると、おばちゃんが声をかけてきた。
「いいかい、せっかくレース場を走れるんだ。アンタはアンタらしく全力で走ってきな。今までのトレーニングの成果をここで出し切るんだよ!」
「…………うん、分かった。私全力で走って全力で楽しんでくる」
私とおばちゃんは頷き合う。
そうだ、誰が相手とかどう走ろうかとかそんな不粋ことは考えない。
私の初めてのレース。初めての本格的なダートコース。
それを全力で楽しまないなんて勿体無い!
スタート地点に戻り再び名前を呼ばれたのでゲートへと入る。
少し狭く感じてはいるものの、程よい緊張感で心はどこか落ち着いていた。
私の番号は11番。因みにどっかの誰かさんは13番。
外枠ではあるけれど不利とまでは言えない絶妙な位置。
心が熱く燃える。それでも思考は冷静だった。
必要なスキルは事前に用意してある。
体調も万全。
あとは全力で走るだけだ。
さあ、幕が上がり始めるぞ。
ガコンッとゲートが開く直前、それは発動した。
【集中力】
私は一気に駆け出していく。
前も後も、隣のウマ娘だろうと気にしない。
早く!速く!疾風く!
ただただ前を、ゴールを目指して駆け抜ける。
【先駆け】【逃げのコツ○】【良バ場◎】
【夏ウマ娘◎】【晴れの日◎】【地固め】
脚が軽い。
砂に脚を取られること無く、ただ真っ直ぐ走り続ける。
さあ、直線を進んで少しずつコーナーが見えてきた。
息を入れつつ、減速しない様に駆け抜ける。
【直線巧者】【直線加速】【直線回復】
【急ぎ足】【中盤巧者】【尻尾上がり】
ここから最初のカーブ。
遠心力で外に行き過ぎないように注意しつつもう一度息を入れ、コーナーで更に脚を加速させる。
【コーナー回復○】【コーナー巧者】【コーナー加速】
スタミナが回復しているとはいえ、脚は少しずつ重たくなってきている。
でも、まだまだ余裕だよ!
さあ、脚を動かせ。回転数を上げろ。重心を落とせ。
もっと、もっと、もっと、私はもっとはやく走れる!
【前列狙い】【押し切り準備】
最終コーナーはいつの間にか超えていた。
発動したスキルで更に加速していく。
残り200m、最後の直線。
【末脚】【まっしぐら】
脚はまだそこまで重たくなってない。
息もまだ残っている。
腕も身体もブレること無く真っ直ぐ走り続けられている。
今の私を邪魔するものなど誰もいない。
もっともっと脚を早く動かせ!
姿勢をもっともっと低くしろ!
ほら、ほら、ほら!
ゴールはもう直ぐそこだよ。
『11番、今一着でゴールイ〜ン!! 後続はまだ11バ身以上後ろ!! 驚異的な逃げ脚で勝ったのは、11番です!!』
全力を出し切った。
息は絶え絶えで荒くなり、脚もめちゃくちゃに重たい。
だけど、倒れ伏す程ではない。
大きく深呼吸をして息を整える。
ふと、スタンドの歓声が耳に入ってきた。
ああ、そっか。私、勝ったんだ。
握り拳を作り天に向かって突き出す。
歓声が更に湧いた様な気がする。
ふふ、今ぐらいは調子に乗ってファンサービスなんかをしてみても良いよね?
まあ、私のファンになる人とかいなさそうだけど。
それにしても、今回は流石にウィニングライブまでは用意されてないんだけど、この歓声を浴びた上でのライブはそりゃあめちゃくちゃ気持ちが良いんだろうね〜
今回の事で、競走ウマ娘になるのがすごく楽しみになった。
とまあそんなこんなで、私の初レースは圧倒的大差での白星という結果で幕を閉じたのであった。
因みに、その後行われた四年生のレースではアルマちゃんも危なげなく逃げ切り、勝利を手中に収めましたとさ。
…………これだから天才は!!!!!!
という事で、新キャラ登場と初レース回でした。
元ネタのないオリウマ娘二人目ですね〜
え、一人目はどうなったのかって?
(主人公が興味無くしたので)知らない子ですね。
次回は幕間として彼女(アルマちゃん)視点件レースの裏側をお送りします。
来週もどうぞお楽しみに〜
ぱかぱか裏話
☆アルマちゃんは最初白毛にしようかと思ったのですが、流星無理じゃんとなったので栗毛になりました。