俺とGANTZとさしす組 作:GANTZサイコー!呪術廻戦サイコー!!
「おいコラ」
「げ。」
「今日という今日は逃がさねーぞ。」
高専敷地内、喫煙所にて。
まだ付けて新しい煙草を手に持つ家入硝子と、願田環が相対していた。
「何?私の事待ってたの?きもっ」
「ちげぇよ。マジでたまたま。てかそんな強硬策するくらいなら【無限空間】で強制的に話聞くわ」
「それもそっか」
今まで逃げれたのが奇跡か。と言って煙草を吸う家入硝子。余談だが最近庵歌姫に禁煙を提案されたらしい。吸う吸わないの前に未成年で吸っている時点でスリーアウトだが。
「逃げれただぁ?やっぱ逃げてたのか」
「バレてた?」
てへぺろ。と可愛こぶる家入硝子を見て、本気で鳥肌が立つ願田環。
「それは失礼でしょ」
「心を読むな。それで、バレてたよ。悟なんか会った瞬間何も言わず即逃げ。硝子と傑はまだ言い訳してくれる分にはいいよ。悟はダメだ。ウソつけないタイプ。それか隠し事めっちゃ下手。多分兄弟居たら1回はドラクエのデータ消してる。」
「ハハッ。それわかる〜」
話が逸れた。
外用灰皿に灰を落とし、ベンチに座る家入硝子の横に、願田環も座る。
「で、なんでお前ら俺避けてんの?悟なんかここ1ヶ月声も聞いてねぇ。叫び声しか」
「あー......んまぁ、なんか、ね。
みんな、あんたに追いつこうと必死なんだよ」
「はぁ?」
こういう話は夏油傑はしたがらないし、五条悟は論外だ。絶対に途中でふざけ出す。さしす組の【し】担当でじゃんけん組の【あいこ】担当の比較的3人の中で真面目な家入硝子の口から聞きたかったから、丁度いいと思っていたら、なんということだろう。
「俺に追いつく?」
「うん。環、【閉じない領域展開】だっけ?領域展開だけでも凄いのに、更にその上行っちゃうんだもん。反転術式も会得済みでしょ?」
実際、願田環は反転術式を習得している。練度はそれほど高くないし、勿論アウトプットは出来ないが。今まで使ったのだと精々が体術訓練でのかすり傷程度。任務では切り傷すらおった事がない。四六時中ガンツスーツを着ている関係上。
「このままじゃ私ら、立つ瀬ないねって話になってさ。」
「それとこれとなんの関係があんだよ。避ける理由にはならねーだろ」
「それはまぁ......私達の自己満足だけど」
願田環から顔を背け、完全に顔を隠す。
クエスチョンマークを浮かべる願田環だが、女の子が顔を背けているのにそれを追うほど野暮じゃない。
「要はね。【環は1人で頑張ったから、俺らも1回1人でやってみよう】。って話」
「俺達の仲でそんな話になったの?水臭ぇなぁ」
「だから自己満って言ってんじゃん。私も、最近階級取ったんだよ」
「え゛、嘘!?硝子が!?何級!?」
「3級」
家入硝子に呪術的階級は存在しなかった。
反転術式のアウトプット。世界で唯一の才能。それは戦闘能力で階級を決める今の呪術制度では分類しがたい才能だ。なのに、彼女は【3級】の階級を取ったらしい。
ここで軽く階級について説明しておこう*1
【4級】木製バットがあれば安心。
【3級】拳銃があってトントン。
【2級】散弾銃でギリギリ。
【特級】クラスター弾での絨毯爆撃でトントン。
これはあくまでも呪霊の話である。
普通なら、呪霊の階級と同程度の階級の術師が任務に当たる。しかし、それは【勝ち戦】でなければならない。
つまり、2級術師は2級呪霊に勝って当たり前。上澄みなら、準1級くらいギリギリ祓ってもらわなくちゃね。という階級である。
つまり家入硝子は、拳銃があってトントンレベルの呪霊に「勝って当たり前」と判断される術師になったという事だ。
「でもお前それ......よく夜蛾先生とか
「押し通した。ちゃんと試験も受けたし、夜蛾先生については私の事推薦してくれた」
「嘘ォ!?」
何度でも言うが、家入硝子の【反転術式のアウトプット】は世界で唯一の才能である。本人は【ひゅーひょい】理論で何言ってるかさっぱりだが、その力は確かだ。なのに
少なくとも、
「はぇ〜......硝子が、戦うの。術式持ってたっけ?」
「持ってないよ。でも私には私にしかない才能があるでしょ」
「......まさか呪霊に反転術式ぶち込むとか言わないよね」
「勘良いじゃん。その辺は、環に感謝だね。
理にはかなっている。
反転術式は負のエネルギーである呪力を×2して、マイナス×マイナスで、プラスの正の力を生み出し、自身の体の傷を治す技だ。
そして家入硝子はそのアウトプットが出来る。相手に触れさえすれば、呪霊に取って毒である正のエネルギーを存分に流し込めるのだ。元々身体能力の良かった家入硝子は伏黒甚爾監修の元、空手、合気道、柔道などと言ったあらゆる武道から、ボクシングやカポエィラまで、幅広く多岐にわたって格闘技を磨いてきた。
相手に触れる時間が長ければ長いほど大きく、継続的な
「驚きだわ......それで?傑と悟は?」
「さぁ?私は知らないよ。まだ【1人でやってみよう】キャンペーン中だし。まぁ少なくとも甚爾先生の所には通ってないね。私が殆ど毎日行ってるのに会わないもん」
口から冬特有の白い息を吐く願田環と、煙草の白い煙を吐く家入硝子。どうやら本当に知らないらしい。
「硝子もガンツスーツ着る?」
「えーどうしよ。毎日スーツ丸出しの甚爾先生に投げられてるからちょっと苦手意識あんだよねー。でも身体能力高くなるのは美点だよね。うーん......」
割と本気で悩んでいる。
煙草を灰皿に捨てた。
「うし。私まだ3級成り立てで任務行ったことないから、最初のうちは貸してもらうわ。使い心地良かったらそのまま貰うかも」
「りょーかい。んじゃ後は傑と悟なんとか捕まえるか〜」
はぁ〜と大きなため息を着く願田環に、膝に頬杖をついた家入硝子が聞く。
「もう強引に言っちゃえば?私話しちゃったし。【無限空間】に引きずり込んじゃいなよ」
「お前なぁ......今俺達の間で【無限空間】がどれだけご法度か分かってて言ってるのか?」
そう。願田環による【無限空間による数万年の1人修行】事件によって、さしす組......特に夏油傑と五条悟は、【無限空間】に【
その1【環1人で無限空間に無闇に入らない事】
ちなみにだが、悟1人を、傑1人を無限空間に送る事は出来ない。無限空間に送る時は、必ず超科呪法使用者が無限空間に居なければならない。もし誤って送ろうものなら、送られた相手はたまったものでは無い。1秒で何千年と時が過ぎる世界なので、すぐに気付いて戻したとしても廃人になってるかもしれない。いくら【GANTZ】が【記憶を圧縮・脳内に
その2【じゃんけん組以外が無限空間に入る時は、必ずじゃんけん組の誰かを呼ぶ事(硝子以外)】
これは単純に【抜けがけさせねー】という物である。(硝子以外)というのは、普通に家入硝子は許しそうだから。厳しい判断を下す夏油傑か五条悟が必要だろうという話。
その3【これ以上の人間に無限空間の存在を話さない事】
呪霊は対象外である。
ちなみにのちなみにだが、呪霊は【人間】判定では無いので【無限空間】に送る事が出来る。しかも呪霊単品で。
なので、願田環の対呪霊の奥の手は【無限空間への強制転送】である。どんなに強い呪霊でも、30秒程で無間地獄に送れる。
それと、五条悟曰く【無限空間】には【負のエネルギーがない】らしく、呪霊は回復手段を持ち合わせない。別に正のエネルギーで満たされている訳じゃないので、居るだけで蝕まれる事は無いが、呪力とは常に消費する物。呪力の塊のような呪霊が、一切呪力供給を受けず何千年何万年と生きられるだろうか。
以上3つのルールを決め、願田環もそれには同意している。【その3】の【即座の術式開示】が出来ないのは痛いが、口頭での術式開示でも効果はあるので良しとしている。
「まぁ確かにあんたがした事は流石の私も許せない。何万年も1人で呪術について研究するなんて頭イカれてるよ。でも、私は今ここにあんたが居る事が何より嬉しい。だから、それでいいと思ってる」
項垂れる願田環の頭を優しく撫でながら追撃する。
「ちなみに歌姫先輩もガチギレしてたよ」
「げ。」
「すっぐるっぐるぅ〜!!」
「げ。」
「なーんでお前らはそうみんな俺を見て「げ。」って言うんだ「げ。」って」
「なんじゃあ!喧嘩なら他所でやれ若造ゥ!」
「オメーの方が年下だろ
高専食堂にて。夕飯時。外は冬にしては暗い。雪が降っていないからだろうか。
願田環が夏油傑を捕まえていた。
夏油傑は夕食真っ只中で、そばを食べている。流石に食べ物を粗末には出来ないし、席を移るのもこれまでと違って露骨に「避けてますよ」と言っているようなものだ。夏油傑は出来るだけ【避けている】事を悟らせたくなかった側の人間である。だがしかし。時間の問題だ。
「流石に話してもらうぞ。傑」
「ぐぬ......」
親子丼(にしては子が多い。ビックダディだ。天内理子どうした?)を乗せたトレーを夏油傑の横に置き、問いただす。
「シャキシャキ喋ってもらおうか。えぇ?」
わきわきと手を動かす願田環を横目に見ながら、冷や汗を垂らす。とりあえずすすり途中のそばを口に含む。
もぐもぐと鴨南蛮蕎麦を食べながら、「うーん」と言い訳を考える。
たっぷりもぐもぐと噛み締めながら、「うーんうーん」と必死に言い訳を考える。
やがてごくんと飲み込む。
「ダメだ。私にはもう言い訳は思い付かないよ。それに、その言い方じゃ他の同期に粗方話を聞いたんだろう?誰だい?悟じゃなさそうだ。なら硝子かな」
「ピンポーン。大正解。で、お前はこの数ヶ月何してたんだよ」
親子丼をスプーンで食べながら、願田環が問う。鴨南蛮蕎麦を食べる手を止め、箸を置く。そして、ポケットから指先程の大きさの、ビー玉のような球体を取り出す。
「ナニソレ?」
「おや。環は見たことがなかったかい?
「あぁ、確か呪霊を取り込むことで使役し、操る術式だとか......まさか」
「そう。そのまさか。これが呪霊玉だ」
ポイッと口に放り込み、錠剤の薬でも飲むかのようにコクリと飲み込む夏油傑。
「こうするとね。味がしないんだ。」
「味ィ?どんな味すんの」
「そうだね......食事中に言うのもなんだが、【吐瀉物を処理した雑巾】......だね」
「うげ。お前そんなのバクバク食ってたの?悟ふうに言うなら「オッエー」って感じだ」
悟の真似をして吐く真似をする願田環を、「はしたないよ」と窘める夏油傑。
実際問題、これは大きな問題だった。
「私は術式の関係上、呪霊を取り込めば取り込む程強くなる。しかし、取り込む時には吐瀉物を処理した雑巾を丸呑みした感覚を味わわなければならない......皮肉だね。私はいつも悩んでいたが、ある種仕方の無いことだとも思っていた。しかし、どこかの誰かさんに「ひたすらに頭が固い」と言われるもんだから、私なりに広域的で自由な解釈をしてみたんだ。
ハハッ。少し調べればわかった事だよ。
環は呪霊操術の【極の番】って知ってるかい?」
【極の番】。領域展開が【呪術】の極地なら、極の番は【術式】の極地である。基本どんな術式にも領域展開は存在するが、こと極の番は存在するもの、しないものがある。
領域展開は凡人である願田環が数万年の努力をかけて到達出来る領域だが、そもそも極の番の存在しない術式なら数万年どころか数億年努力しても極の番は生み出せない。さながらゴールのないマラソンをしているようなものだ。
「呪霊操術、極の番【うずまき】。これは体内に居る呪霊を圧縮し、1つにして放出する術だ。
そう。私が先程見せた呪霊玉は、【うずまき】を体内ではなく【体外】で行い、呪霊玉を圧縮した物だ。
体内で出来るなら体外でも出来るだろう。最初は半信半疑だったが、やってるうちにコツを掴んでね。それからは早かった。大事なのは「出来る」と信じる事。そう思ったよ。
呪霊玉はいつも口いっぱいの大きさになる。階級関係無くね。それがとても嫌だったんだが......これで解決した。これで次のステップに悠々と進めるよ」
「
口いっぱいに親子丼を詰め込んだ願田環が答える。
「......先に食べてしまおうか。麺が伸びる」
一旦話をやめ、そばをもう一度食べ始める。
「次のステップ。それ即ち、【領域展開】だ」
「おー」
満腹になった2人は食堂を後にして、宿舎に向かっている。
「呪霊玉の味をどうにかする。という結果を求めているうちに、私は【うずまき】という過程を手にした。術式は極めたんだ。次極めるのは必然的に呪術になる。
そして呪術の極地と言えば領域展開......実はね。そろそろ環には話を聞こうと思ってたんだ。」
夏油傑の部屋に着き、扉の前で話し込む2人。
「俺に?」
「あぁ、悟も今私と同じステップにいる。周りに領域展開を扱える呪術師が環しか居ないし、そもそも環は先生としても一流だろう?何万年もの呪術の
「なーるほどねー......」
ガチャ。と夏油傑が自室の部屋を開ける。
「傑ー!ゲームしようぜーー!!」
桃鉄を持って夏油傑の部屋で待機していた五条悟が、勢いよくタックルをかましてくる。その頭をガシッと掴む願田環。
「よォ......久しぶり」
「ぁっ......ゎぁ......」
五条悟が泣いちゃった!
「丁度良かった。この前悟も領域展開について環に聞きたがっていただろう?もういいんじゃないかな?」
「しかしなぁ......大丈夫かぁ?環」
「
夏油傑の部屋でスーファミ版桃鉄を行う五条悟、夏油傑、願田環の3人。良い子は寝る時間だが、呪術師に良い子なぞ居ない*2ので、問題は無い。
「っしゃー札幌貰い!!全部買い占めちゃうもんねー!」
「ほら見てよ悟。心配する方がバカバカしいと思わない?」
「......そーだな。ま、俺も限界感じてたし。潮時かな」
「お?じゃんけん組再興ですか?」
コントローラーを持ちながら笑う願田環を見て、五条悟もサングラスを外し笑う。
「おう。4人で無敵、再始動だ」
「うおーーーー!!!!【さくま】つえええええ!!!!」
「悟!!仕方ない!!【みなぶっとびカード】を使うんだ!!」
「けどよぉ......ッ!傑ッ!!金がッッ!!!」
桃鉄は時間を忘れるほど楽しい*3
〜みんなのお悩み相談室〜
Q.【極の番】についての話が出てきたけど、【超科呪法】に【極の番】は存在するの?
A.そりゃ気になりますよね。
でもこれは秘密です。
Q.
A.そうです。意外とバラエティや映画好きです。
戒玉編。好きなキャラは?
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五条悟
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夏油傑
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家入硝子
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願田環
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夜蛾正道
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庵歌姫
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天内理子
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黒井美里
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伏黒甚爾
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七海建人
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灰原雄
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伊地知潔高
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GANTZ