俺とGANTZとさしす組   作:GANTZサイコー!呪術廻戦サイコー!!

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GANTZ『がんばえ〜』


3級呪術師家入硝子

「環先輩」

 

「ナナミンじゃん。(めず)いねナナミンから俺に声かけるなんて」

 

 2006年12月。

雪のしんしんと降る東京の高専にある自販機コーナーでぶどうジュースをチューチュー吸っていた願田環の元に、七海建人が現れる。

 

「いえ、この前貸してもらった本を返しに。」

 

「律儀だねぇ。どうせ俺のじゃないしゆっくり読んでくれてよかったのに」

 

「ありがとうございました。参考になります」

 

 願田環が七海健人に貸していた本は、高専の禁庫にあった結界術に関する指南書である。*1どうやら七海健人は結界術を苦手としており、帳程度なら難無く出来るが、【今後もし領域を使う相手と戦うことになったら】時のことを考え、願田環に教えを乞うていた。

後、尊敬出来ない方の先輩(五条悟)尊敬出来る方の先輩(夏油傑)が何故か最近高専内各所で帳を下ろしまくるので、理由を聞いたら領域展開の勉強中との事。七海建人自身それ程呪術に興味がある訳では無いが、仕事(任務)には興味云々関係なく最善を尽くすのが七海建人という男である。

口頭で出来る私学授業は粗方したので、後は七海建人本人の理解力と努力による。

 

「環先輩は何かこの後ご予定はありますか」

 

「俺?任務で宮城だけどなんで?」

 

「......そうですか。いえ。ご予定があるのでしたら大丈夫です」

 

 前々から1度安全な場所で領域展開を【くらう】側に立ってみたいと思っていた七海建人だが、どうやらこれから尊敬出来るけどぶっちぎりでイカれてる先輩(願田環)は任務らしい。またの機会にしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 東京。六本木。

都会ではあるが、まだまだ発展途上の都市。そんな場所には、よく呪霊が出る。今日も今日とてとある3級呪術師が任務に赴いていた。

 

「昨日はあまり眠れなかったんですか?」

 

「......えぇ、まぁ」

 

「任務か授業ですか?お疲れ様です。」

 

 補助監督の運転する車の中で、コクリコクリと船を漕いでいた家入硝子が、補助監督の言葉に目をシパシパ瞬かせながら答える。

3級呪術師となって半月程経った。だというのに、おかしい程回って来ない任務の依頼に、家入硝子は少し苛立っていた。

 そしてある日、伏黒甚爾に用があって赴いた職員室で、当の伏黒甚爾は、机の上に足を乗せながらガンツスーツの上にパーカー着てジーンズを履き、ラジオで競馬を聞きながら新聞紙を読んでいた。訓練を申し出ると、嫌な顔をされ、

 

「もうお前に教える事はねぇよ。筋トレでもしてろ......あぁ、そうだ。お前これやれ。」

 

 と言われ、机の上のファイルを投げ付けられる。

任務の依頼書のようだ。

 

「俺に来た依頼だが、お前に任務だ。修了試験とでも思っとけ。出発は30分後か?場所は六本木だったか。まぁ行ってこい」

 

 教師と言うにはあまりにもおざなりなその態度だが、願田環を除いて高専内で1番伏黒甚爾とは仲が良い*2家入硝子は、「悪い扱いはされないだろう」とその任務を受けた。

 

 そして冒頭に戻る。

高専女子制服の下には、ガンツスーツが。出発30分後と聞いて間に合うか分からなかったが、すぐに願田環にメール。任務に行く移動中だった願田環は補助監督に断り1度無限空間へ自身と家入硝子を転送。ガンツスーツを引き渡した。

 

『がんばれしょーこ』

 

 というGANTZからの激励の言葉も貰い、ガンツスーツを着込んで任務に赴いた。

 

「(ホント万能だなこのスーツ......あったか......)」

 

 冬でも夏でも快適なピッチリガンツスーツ。着て初めて分かる機能性に、沼にハマりそうになる家入硝子。なので先程から少し眠い。

 

「着きましたよ」

 

 そんなことを考えていると、どうやら目的地に着いたらしい。

車を下りると、周りに人影はない、寂れた商店街の入口のような場所だった。

 

「依頼主はこの商店街と、周りの山の地主及び神主です。なんでも、最近店やら看板やら木々やらを何者かに傷付けられている、だとか。最初は警察に通報したのですが、なんと警らに当たっていた警察が行方不明になってしまいました。既に廃れた商店街ですが、近くには依頼主の働く神社もあります。今は居ませんが。辛い任務になるでしょうが、頑張ってください。それじゃあ、【帳】を下ろしますね」

 

 帳。しっかりした帳を見るのは初めてだ。最近同期2人が高専のあちこちであらゆる条件の色んな帳を下ろしまくるもんだから、感覚がバグってきている。

 

「闇より出でて闇より黒く、その汚れを禊ぎ祓え」

 

 【帳】を下ろすとき定番の呪詞を唱え、補助監督が【帳】を下ろす。単純な、外から内が見えなくなる帳。

空が暗くなり、夜になってゆく。

 

「それじゃ、頑張ってください〜」

 

 ひらひらと手を振り、こちらを見送る補助監督が帳で見えなくなる。

 

「......うし。やるか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、居た。本命かな」

 

『の、ののののののみいきませんかぁああぁぁぁーー???』

 

「行かないよ......」

 

 4本の足が4方向に生えており、同じく4方向に無数の腕が生えて、間に口と目がびっしり着いた呪霊を発見する。

ここに来るまで複数体の4級と思われる呪霊群をガンツスーツで祓ってきた家入硝子。今の所自身の(反転術式)は出番がない。

弱い呪霊程良く群れる。しかし、目の前の呪霊は1体だ。

【本命】とは依頼の元のことを言っている。

 

「悪いけど、最初から本気で行くよ」

 

『の、の、のみみみ......』

 

 ガンツスーツに呪力を流す。高専女子制服下のガンツスーツの光点が青く、強く発光する。

 踏み込む。

 瓦礫が舞う。

 傍から見たら姿すら捉えられない程のスピードで呪霊に特攻する。

 

『の、のののぉぉーーーー!!!!』

 

「ぐっ!」

 

 家入硝子の右拳を受け、腕をまとめて何十本か欠損する呪霊。

 

「(威力強過ぎた......!)」

 

 家入硝子のファイティングスタイルは相手に触れ、反転術式()を流し込む事。格下は鍛え上げた体術と呪力操作、今ならガンツスーツでボコし、同格や格上は上記の方法で殺す(祓う)

腕を即座に再生させた呪霊は、無数の腕で攻撃する。

しかし、その攻撃全てをガンツスーツで底上げされた動体視力で見切り、叩き落し、逸らし、かわし、カウンターで殴る。

 

「(恐らく単純に物量()で攻撃してくるタイプか......ま、3級ってこんなもんか)」

 

 腕の隙間をかいくぐり、呪霊の胴体(?)に到達する。無数の口の1つに両手を突っ込み、無理やり開く。

 

『がああああ!!!』

 

「うるさいなぁ......」

 

 真っ二つになった呪霊の胴体に立ち、断面に片手を突っ込み、ありったけの反転術式をアウトプットする。

 

『の、の、のお.......お.....』

 

 ブシューーという音を出しながら消滅していく呪霊。腕を引き抜き、地に足を付ける。

灰になっていく呪霊。

 

「......良いな。このスーツ」

 

 手をグッパグッパさせて感度を確認する。

動き、呪力操作、体術、反転術式の効果。粗方確認出来た。

 

「(そんじゃ、帰りますか......)」

 

 ポケットのタバコとライターを取り出し、タバコに火をつける。スパーと一息を吸い、「仕事後の一服もまた乙ですな」と言ってまた咥えると、遠くから呪力反応。

 反射的に後ろに転がる家入硝子。すると、ギイィン!という音と共に家入硝子の動きについていけなかったタバコが空中で削り取られ、消える。ついでに地面も少し。

 

「(見えない。何?タバコが......いや、【空間】が消え......削り取られた?)」

 

 事前に願田環から聞いていたガンツスーツの機能、探知機能を使い、ここら一帯の呪力反応を可視化する。

ポツポツといる小さな光点と、先程呪力を感じた方向に大きな光点が。

 

 ゾワッという怖気を感じ、横に飛ぶ。するとまたギイィン!という金属音が鳴る。

先程まで自分がいたところを見ると、【空間】が歪み、背景がぐにゃりと曲がったが、すぐに元に戻る。

 

「(どういう事......?この呪霊の攻撃?)」

 

 光点は動かない。

 

「(後手に回るのは不味い。)」

 

 伏黒甚爾との体術訓練を思い出す。

 

 

 

 

《今はまだねぇと思うが、いつか術式持ちの呪詛師か呪霊と戦う時、俺みてぇな近付いてぶん殴るしか脳がねぇヤツならまだ簡単だ。厄介なのは、【雑魚に囮やらせて、自分は遠くからチマチマ攻撃する】って輩だ。もしそんな術式に会ったら、()()()()()()()()。出来るだけ迅速に、だ。恐らくソイツは逃げる。俺は今まで追い付けなかったヤツなんていねぇから分からねぇが、相手が自分より速かったとしても、まぁ、お前ら呪術師は安心だろ。帳とかいう結界がエリア絞ってくれんだろ?ならひたすらに追え。テメェ(自分)の土俵まで引きずり下ろせ。》

 

 

 

 

「(迷わず......本体を叩く)」

 

 ガンツスーツに呪力を流し込み、身体能力の底上げ。呪力操作により更に底上げ。自分の移動速度を最大に引き上げる。

 

「最高速度でブチ抜いてやる」

 

 そう呟き、走り始めると同時に、激しい金属音と共に背後が歪む。あのままあそこに居たら、身体が削り取られていただろう。

しかし、今は自分の(伏黒甚爾)に教えられた通りに動く。願田環との戦闘の件で思う所がないわけじゃないが、それはそれ、これはこれと割り切れるのが家入硝子の美徳である。

 

 光点が動き出す。

 

「(速い......けどスピードは私の方が上)」

 

 ガンツスーツの動体視力補正込みでも、周りの景色が線に見える程速く動く家入硝子。廃屋や店の屋根の上をパルクールで走り抜ける。呪霊(光点)も素速く逃げているが、家入硝子の方が速い。やがて、姿を補足する。

 

「(見えた)」

 

『............』

 

 着物を着た人型の呪霊。目を瞑り、口を真一文字に結んでいる。螺髪(らほつ)に、福耳。まるで仏のような姿で、少し宙に浮いている。

その呪霊が、パンッ。と手を鳴らす。

 

「(またかッ)」

 

 激しい金属音と共に、背後の空間が歪む。

 

「(恐らくあの呪霊は手を叩く事により特定の空間を【削り取る】術式を持ってる。1度止まって捕まったらそのままやられかねない......ガンツスーツが無かったら初撃で死んでた)」

 

 ふわふわと浮いたまま、こちらを向く呪霊。これ幸いと殴りかかるが、ひらりと避けられる。

 

「(動体視力も高い......)」

 

 両手両足をふんだんに使いインファイトを仕掛ける。

 

「(両手を叩く事が発動の条件。なら叩かせない)」

 

 右手、左手、右足、左足、全ての攻撃をかわすか、手で受け止める呪霊。

 

「(ジリ貧......って、相手は思ってるかな)」

 

 気付いてないだろう。自身に触れる度じわじわと流れ込む(反転術式)に。

 

『......これは』

 

「(喋った)」

 

 ヒュンと距離を取る呪霊。しかし、休む暇を与えず、追撃する。

パンッ。

冷静に身体をずらし、攻撃を回避する。

 

「(攻撃を【置いた】ね......戦いなれてる)」

 

『毒、かの』

 

 パンッ。

 パンッ。

 

「(めんどくさ......)」

 

 フェイントをいくつか入れ、置いてくる攻撃もかわす家入硝子。

 

「(多分攻撃中は動けない......手を叩いた後0.何秒かフリーズしてる。いや前か?攻撃する【座標】を決めるのに少し時間がかかるっぽいね)」

 

 肉薄し、アッパーを叩き込もうとするが、間一髪で避けられる。しかし、アッパーの勢いでムーンサルトで攻撃し、それは届く。

 

『痛い......痛いのう』

 

 顎につま先が当たり、首がもげんばかりに上を向かされる呪霊だが、構わず殴りかかってくる。

 

「(殴った......?)」

 

 拳を受け流し、反対の手でカウンターを叩き込む。

 

「(そうか。あまりに近すぎると誤爆の危険があるから、自分の近くでは術式が発動出来ないんだ)」

 

『痛い......痛いぞ女子(おなご)よ......』

 

「(そりゃ殴ってんだから痛いでしょ。何コイツ。呪霊ってこんなんばっかなの?)」

 

『やめい......やめてくれ......』

 

 家入硝子の攻撃をまた受け止める呪霊。

反転術式を流し込む事は忘れない。

 

『くるしい......くるしい......やめてはくれんか......わしは......』

 

「(うるさいなぁ......)」

 

 やけにクリアな思考が呪霊の言葉に反応する。やがて呪霊が膝を付く。その膝を踏み、また顎に膝打ちを叩き込む。両手を掴み、手を叩かせない。

 

「(詰みかな......)」

 

 物凄い力で立とうとし、手をたたこうとするが、家入硝子の足により片膝を抑えられた呪霊は立てず、両手も掴んでいる。その間、反転術式を流し込み続ける。

 

『ぐっ......うぅ......』

 

「はいお疲れお疲れ。低級なのによく頑張ったね」

 

『儂は......儂は......わ....し..は』

 

 やがて手先から焦げるように灰になり、空中に溶けていく。

 

「(遠近どっちも行けるタイプでも、近距離でジリ貧に持ち込れば格上でも勝てるな......ガンツスーツありきだけど。これこのまま貰おうかな。)」

 

 完全に灰になった呪霊が、サラサラと消える。

また懐からタバコとライターを取り出し、火をつける。

 

「(今の呪霊強かったなぁ......3級だったかな?(3級)より格上っぽかったけど......)」

 

 レーダーを見る。まだまだ居る小さな光点......呪霊。

しかし、どうやらこのレーダーは脅威度で光点の大きさを変えてくれるらしい。分かりやすくていい。

 

「後は雑魚か。はぁ......残業頑張るぞー」

 

 小さな皮肉は帳の闇に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?伏黒先生じゃないですか。夜蛾先生知りませんか?」

 

「......あ?夏油か」

 

 聞いていたラジオの競馬中継のせいで最初聞こえなかったが、声から夏油傑だと判別する。

 

「伏黒先生、任務に行ったんじゃないんですか?」

 

「任務?......あぁ、アレね」

 

 読んでいた新聞紙を置き、つい数時間程前、弟子(家入硝子)に投げ付けた机の上のファイルを取る。

 

「俺に来た依頼だが面倒でな。硝子に行かせた。アイツももう立派な呪術師だろ」

 

 ペラペラとファイルをめくる。

後ろから夏油傑が覗き込む。

 

 

 

発生場所:六本木郊外

 

被害:非術師7名が行方不明の後、任務に派遣された4級術師2名、2級術師1名、準1級術師1名、1級術師3名が行方不明。更に1級術師1名が片腕欠損の後生還。

 

呪霊について:着物を羽織った人型の仏のような呪霊。生存した1級術師によれば、生得領域はないが、術式を持っている。詳細は不明。

しかし、1級術師以下7名のいずれも骨も残さず行方不明となっており、いずれかの強力な術式を持っている事が推定される。

 

推定呪霊階級:1級

 

 

 

「「............」」

 

 黙り込む伏黒甚爾と夏油傑。夏油傑は冬なのに汗をかき始めた。

 

「伏黒先生......この任務、伏黒先生【に】依頼が来たんですよね?」

 

「あぁ」

 

「【あの】伏黒先生に、ですよね」

 

「......あぁ」

 

「............【あの】、【伏黒甚爾】に、ですよね」

 

「うるせぇな。」

 

 懐から携帯を取り出し、親友に電話をかける。

数コールの末、相手が電話に出る。

 

《もしもーし》

 

「環。緊急だ。硝子と私を無限空間に送ってくれ」

 

《おぉ。何。どったのさ。焦ってんね。わかった》

 

 早々に任務を終わらせ、高専のみんなへのお土産で喜久水庵で喜久福を買っていた願田環は唐突な電話に驚いていたが、緊急性を要する事だとすぐに理解する。

 

「頼む。詳細は無限空間で」

 

 ブツッ。ツーツー......

 

「......伏黒先生............」

 

「......あぁ、悪かった、悪かったよ。行ってくる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの〜......」

 

「はい?」

 

「出来れば、車内禁煙で......」

 

「窓開けるとかじゃダメですか〜?」

 

「すいません。支給された車なので......」

 

「......ちぇっ。分かりましたよ」

 

 その後、雑魚呪霊掃討を終え、高専に帰る車の中で身体が転送される家入硝子。

 

「は?」

 

「......えっ!?ちょ、どうしました伏黒さん!?」

 

 車を運転しながら、バックミラー越しにチラチラこちらを見る補助監督。

うん?と違和感。

 

「え?いや、私伏黒じゃなi......」

 

「伏黒さぁぁぁぁぁん!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無限空間に転送された家入硝子。座ったままだったので尻もちを着いた。

 

「おぉう......あ、環、夏油。なんで呼んだの?夏油が怪我した?」

 

「いや、傑が慌てた声で硝子を無限空間に送ってくれって。詳細は知らん」

 

「硝子!大丈夫かい!?」

 

 無限空間に着くなり、家入硝子に詰め寄る夏油傑。

 

「なになに。え、こわ。なんともないよ。」

 

 あまりの夏油傑の圧に座ったまま後ろに引く家入硝子。空間を提供しただけの願田環は蚊帳の外である。

 

「硝子!君が行った任務、1級だよ!しかも上澄みだ!」

 

「「は?」」

 

 声が重なる夏油傑以外の2人。

 

「いやいや。ないでしょ傑。上層部は硝子を蝶より花より丁重に扱ってる。術師になったのに任務が下りてこないってボヤいてた程だぞ?いきなりそんな任務行くか?」

 

「それは......ッ!あぁもう!伏黒甚爾め!!」

 

「甚爾先生がなんか関係あんの?」

 

 その後、夏油傑が長々と説明する。

 

 

 

「甚爾くんさぁ......」

 

 ため息を吐くことしか出来ない願田環。

 

「だからあんな強かったのか。3級魔境だなと思ったけど納得。アレで3級なら特級呪霊とかそれこそ国家転覆レベルにヤバいんだろうなと思ってた」

 

「硝子............」

 

 心配が杞憂だった事、無事で安心した事、3級呪術師の親友の初任務が1級上澄みで、しかも本人はその自覚ナシと来た。

ここまで役満が揃えば何万点貰えるだろうか。

 

「私はもう心臓が口から飛び出る程心配したというのに......」

 

「まぁまぁ、私勝ったしいいじゃん。あ、環。このスーツやっぱ貰うね。最高」

 

「......ん?あぁ、いいよ。硝子なら上層部も許すっしょ」

 

「............君達......はぁ、もう、なんだか寿命が5年は短くなった気がする......」

 

 ため息を吐く。

 

「傑の5年か〜。こりゃ高くつくな〜」

 

「アハハハハ」

 

 呑気な親友達2人をみて、更にため息を吐くしかない夏油傑。

じゃんけん組で1番苦労しているのは願田環ではなく夏油傑かもしれない。

 

 

 

 

 

 

「ここどこ?」

 

 返された家入硝子は、道路の真ん中で佇んでいた。

無限空間に送られた地点と、帰された地点は同じでなければならない。より詳細に言えば、転送完了された地点、である。

車の中で転送を完了させた家入硝子は、そのせいで道路の真ん中に帰された。

 

「え〜......どうしよ」

 

 頬をポリポリかいて、携帯を開く。

 

《位置情報送るから迎えきて》

 

 と夏油傑にメールすると、すぐ返ってきた。

 

《今伏黒先生が向かってる》

 

「硝子」

 

 夏油傑からのメールを見ると、声をかけられる。そちらを見ると、件の伏黒甚爾が相も変わらずパーカーにジーンズ姿で立っていた。

 

「甚爾先生」

 

「無事か。」

 

「まぁ。」

 

「そうか。なら帰るぞ」

 

 【ごめん】や【すまない】の一言もないのが甚爾先生らしい。と思う家入硝子であった。

*1
何故結界術の指南書が禁庫にあるのかは願田環本人ですら分かっていないが、全て1度目を通してヤバい物かどうかは自分の体で検証済みである

*2
当社比




〜みんなのお悩み相談室〜

Q.高専の禁庫から持ち出した書物や文献まだ高専に返してないの?
A.返してません(笑)

Q.GANTZちゃん硝子ちゃんの事「やにかす」って呼んでなかった?
A.第一印象は「ヤニカス」でしたが、今ではお互い名前で呼ぶ仲です(GANTZはGANTZですが)恋バナもしましたしね。

Q.ガンツスーツのレーダーじゃ階級(脅威度)の判別は出来ないんじゃないの?
A.呪力を込めれば出来ます。
標準機能としては搭載されていません。

Q.補助監督は硝子が【伏黒甚爾】だと思ってたの?
A.そうです。補助監督は【特級相当の実力を持ち、体術を教えながら任務をこなしている【伏黒甚爾】指名の任務】とだけ聞かされていました。
(女性なのに甚爾って男っぽい名前だな〜)とか(私より若そうなのに凄いな〜)とは思っていましたが、呪術界隈、目上に失礼があると行けないので飲み込んでました。
補助監督の最初らへんの台詞、「(特級相当の)任務か(教える側の)授業ですか?お疲れ様です。」という事ですね。

戒玉編。好きなキャラは?

  • 五条悟
  • 夏油傑
  • 家入硝子
  • 願田環
  • 夜蛾正道
  • 庵歌姫
  • 天内理子
  • 黒井美里
  • 伏黒甚爾
  • 七海建人
  • 灰原雄
  • 伊地知潔高
  • GANTZ
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