俺とGANTZとさしす組   作:GANTZサイコー!呪術廻戦サイコー!!

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西東京事変

「お待たせ〜。お、制服届いたんだ」

 

 相も変わらず遅刻して現れる五条悟。

虎杖悠仁の高専制服姿を見て、自身がカスタムした制服が届いた事を知る。

 

「気を付けろ虎杖。この人こういうとこ(勝手なことする)あるぞ。それより、なんで原宿集合なんですか?」

 

「てか環先生は?」

 

「それは本人が原宿がいいってさ。環は先に新入生のとこ行ってもらってる」

 

 

 場所は変わり、原宿センター街。

 

「............」

 

 願田環はイライラしていた。

先程からモデルのスカウトマンを逆にキャッチして自身をスカウトして貰おうとする新入生、釘崎野薔薇に。

 

「少しでも期待した俺が馬鹿だった......」

 

 眉間を揉みほぐしていると、釘崎野薔薇が戻ってきた。

 

「環先生、頭痛ですか」

 

 この女、自分がどれだけのことをしているのか分かっていないご様子。自身の祖母の事を少しは見習って欲しい。

 

「お前のおかげでな......もういいか。満足したか?そろそろ合流するぞ」

 

「はーい」

 

 

 その後、五条悟らと合流。

400円ロッカーに荷物を詰めて、最低限の武装をした釘崎野薔薇。

 

「そんじゃ改めて」

 

釘崎野薔薇(くぎさきのばら)。喜べ男子。紅一点よ」

 

「俺、虎杖悠仁(いたどりゆうじ)!仙台出身!」

 

伏黒恵(ふしぐろめぐみ)

 

 ジトーーーー。

 

「はぁ。私ってつくづく環境に恵まれないわね。」

 

「人の顔みてため息ついてる......」

 

 勝手に期待され、勝手に脳内講評を行われ、勝手に失望された虎杖悠仁と伏黒恵。

 

「この後どこか行くんですか」

 

 本人希望とはいえ、会うためだけなら外ではなく高専でいい。どうせ高専に行くのだから。

それを疑問に思った伏黒恵が五条悟に聞く。

 

「んっふっふ。折角1年生が3人揃って、しかもそのうち2人はお上りさんと来てる。行くでしょ......東京観光!」

 

「「東京!東京!!」」

 

「「えぇ〜」」

 

 喜ぶお上りさんこと虎杖悠仁と釘崎野薔薇。

 嫌な予感しかしない伏黒恵と願田環。

 TDL(千葉)だか横浜中華街(神奈川)だか東京ではない所を言い合うお上りさん達。

 

「それでは行き先を発表します!」

 

 ザッ。と膝を着く虎杖悠仁と釘崎野薔薇。

 

「六・本・木!!」

 

「「六・本・木!」」

 

「「(絶ッッ対ろくな事ならねぇ)」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「嘘つきーーー!!!」」

 

 連れてこられたのは、廃ビル。

立地的に言えば六本木ですらない。

まぁこうなるわな。と想像していた願田環と伏黒恵は反応無し。しかし東京観光と聞いてテンションの上がっていた虎杖悠仁と釘崎野薔薇のテンションは急転直下である。

 

「今日はお上りさん2人に、この中の呪霊祓ってもらうよ。近くに霊園があって、廃ビルとのダブルパンチでここいらでは割と有名な心霊スポットなんだ」

 

 ぶつくさと文句を言う虎杖悠仁と釘崎野薔薇だが、仕方なく用意を始める。

 

「先生。俺は?例外はあれど、呪いは呪いでしか祓えないって聞いたけど」

 

「悠仁は半分呪いみたいなもんだから。でもまぁ、これ貸してあげるよ。」

 

 そして、懐から皮に包まれた短剣のような物を取り出す五条悟。伏黒恵は既視感を覚えた。

 

「呪具屠坐魔(とざま)。別に何か術式が刻まれてる訳じゃないけど、よく切れるよ。あぁそれから」

 

「?」

 

「宿儺は出さないでね。宿儺なら今の状態でもそこらへんの呪霊なら祓えちゃうけど、周りの人間も被害に遭うから」

 

「了解!」

 

「は?宿儺?」

 

 両面宿儺の名前を初めて聞くわけじゃないが、何故今ここで1000年前の呪いの王の名前が出るのか分からない釘崎野薔薇が不思議に思う。

 

「話してなかったっけ?悠仁は宿儺の指を食ったんだ」

 

「はぁ!?特級呪物を!?衛生観念キモっ!無理無理無理!」

 

「同感だ」

 

「ひでぇなお前ら」

 

 そして、虎杖悠仁と釘崎野薔薇は廃ビルに入っていった。

 

 しばらくして。

 

「良いんですか?2人だけに行かせて。釘崎はまだしも、虎杖は監視対象でしょ」

 

「大丈夫だよ。環に行かせてるし。もしもの時は環に任せる」

 

「え?......そういえば居ませんね」

 

 辺りを見渡しても、願田環の姿が見当たらない。

元々ガンツスーツの機能を知っていた伏黒恵は、ステルス機能を使って先に忍び込んでいる事を察する。

 

 更にしばらくして。

 

「終わったぞ。1人非術師の子供がいる」

 

 バチバチと火花を散らせながら現れる願田環。

 

「お疲れサマンサー」

 

「......は?何それ?」

 

「そう真っ向から言われると困るなぁ......?」

 

 伏黒恵の横に腰掛けると、虎杖悠仁と釘崎野薔薇が子供を連れて出てくる。子供の首に少し刺し傷はあるものの、無事終わったようだ。

願田環は子供を家の近くまで見送り、五条悟ら一行の元へ帰る。

 

「終わったぞ」

 

「お疲れ様〜。それじゃ行きますか......」

 

「「ッ......」」

 

「今度こそ、飯!」

 

「ビフテキ!」

 

「シースー!」

 

「悟の奢りか?」

 

「まっかせなさーい!」

 

 その後、仲良くじゃんけんで飯を決め、何故か高い高級寿司ではなくチェーンの回転寿司になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記録:2018年7月

西東京市 元英集少年院 同・運動場上空

 

特級仮想怨霊(名称未定)

その呪胎を非術師数名の目視で確認。

緊急事態の為、高専1年生3名が派遣された。

そして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Prrrrr......

 

「............」

 

Prrrrr......

 

「............はぁ」

 

Prrrrrrrrrr......

 

「あ゛ぁ゛!!うるせぇ!!」

 

ガチャッ。

 

「なんッだよ!!呪術高専東京校だ!!今対応出来る人間が......」

 

《甚爾!!》

 

「あ?......悟かよ。なんだ。何の用だ」

 

《緊急事態だ!!今すぐ伊地知に連絡して悠仁達の場所向かえ!!》

 

「なんだようるせぇな......」

 

《恵が死ぬぞ!!!》

 

「!」

 

《環にも連絡した!!だが1年生3人は無限空間に行けない!!甚爾のガンツスーツの呪力出力を一時的に()()した!!今すぐ向かってくれ!............甚爾!?甚爾!!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ!!」

 

 北海道、札幌市。

 

「願田特級術師?願田特級術師!?」

 

「ハァ......ハァ......ハァ!!(なんだ......!?今、呪力がゴッソリ()()()()!呼吸が出来ない......これは......あの時と同じ(呪力切れ)か!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃあ!?」

 

「なんだこの音!?」

 

新宿区から武蔵野市。

武蔵野市から西東京市まで。

 

その日、雨だった空は、一瞬にして晴れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 両面宿儺は、自身の手で自身の心臓を抉り取った。

両面宿儺曰く、人質。

両面宿儺は反転術式を使える。しかも高度な反転術式だ。元は人間とはいえ、特級呪物となり、受肉した今は人間というより呪いに近い。心臓を失っても、多少無理は効く。だが虎杖悠仁は人間だ。心臓を失った状態では10秒も持たない。

 

「分かってないんだな。アイツは......虎杖は戻ってくる。その結果自分が死んでもな。虎杖はそういう奴だ」

 

『買い被りすぎだ。こいつは他の人間より多少頑丈で鈍いだけだ。先刻もなぁ、今際の際に怯えに怯え、ゴチャゴチャと御託を並べていたぞ?断言する!奴に自死する度胸はない!!』

 

「(腕が治ってる......当たり前だが、反転術式が使えるのか)」

 

 反転術式。伏黒恵は使えないが、周りに使える人間が居るので、存在は知っている。自分も怪我をした時、よくアウトプット(家入硝子)して貰ったものだ。

 

「(宿儺は受肉してる。心臓なしで生きられるとはいえダメージはあるはずだ。虎杖が戻る前に心臓を治させる。()()()()()()()()()()()()()()()()()と思い込ませるんだ......出来るのか?俺に。

ただの特級呪霊の前で動けなかった俺が......

......いや、やるんだ!!)」

 

『さてと......晴れて自由の身だ。もう怯えていいぞ。殺』

 

 唐突に、空から隕石が落ちてきた。

 

 両面宿儺、伏黒恵は余りの暴風、破壊音により、()()()()吹き飛ばされた。

 

「(なんだ......!?)」

 

 伏黒恵は何が起きたか分からなかった。

 両面宿儺と対峙して、両面宿儺は虎杖悠仁を人質にする為、自身の目の前で虎杖悠仁の心臓を抉り取った。そして、正に今戦いが始まる。そう思い、体に呪力を込めた所だった。

 何km離れたか分からない程吹き飛ばされた。呪力で体を覆ってなければ死んでいた!鼓膜は潰れたのか、耳鳴りのような音以外何も聞こえない。

耳が痛い。

頭が痛い。

体が痛い。

 

「(いや、今はそんな事どうでもいい!まだ動ける!......宿儺は......両面宿儺はどうなった!?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『(なんだ?何が起こった?)』

 

 両面宿儺は、空から正に隕石のように降ってきた()に驚いていた。

 

 両面宿儺は、現在空を飛んでいる。落ちながら、周りを見渡す。

人影の半径36mにクレーターが出来ていた。

人影の半径450m以内の人工物・建造物は破壊されていた。

人影の半径870m以内の人々の鼓膜は破れた。

 

 これは、西東京市の約1/4。単純に人口で計算するなら、約5万人もの人間が、少なくとも難聴被害にあった。

 

 後に確認出来た事だが、幸い少年院は西東京市でも山奥にあり、周辺の人々の避難は出来ていたが、それでも約1万人以上の非術師の鼓膜が破れ、そのうち約1000人は今でも鼓膜が完全に治らず、補聴器を必要としている。

 

 伏黒甚爾

 呪術高専東京校のある新宿区から英集少年院のある西東京市まで、凡そ4秒。

マッハに換算するなら約マッハ20(秒速6800m)で現着した。

 

 

 

 空中で(くう)を蹴り、クレーターに着地する。

 

『貴様、人間では無いな?』

 

 開口一番、全身から蒸気を吹き出す人影(伏黒甚爾)に向かってそう声をかけた。

 

「(チッ。()()()()で環の呪力殆ど使い切っちまったな。恵死んでねぇだろうな?)......あ?」

 

『ふむ。呪霊......しかも特級だな。先程の奴は歯ごたえが無かったからな。これ程の破壊、人々の死を無下に出来る呪霊が欲しかった所だ』

 

 両面宿儺の胸の傷......心臓が再生される。

 

『何処ぞの呪霊か知らんがかかって来い。全力で相手をしてやろう。お前の破壊は気分がいい......殺さずに俺の配下にしてやらんこともないぞ?......どうした』

 

 当の人影(伏黒甚爾)は、自身に気付いたにも関わらず意にも介さず、キョロキョロと周りを見渡している。

 

「(恵が居ねぇな......吹き飛ばしたか。)おい。お前虎杖っつったか。伏黒恵は何処だ」

 

『(イタドリ?......あぁ、小僧の事か)知らん。貴様が吹き飛ばしたのだろう?だがまぁ、死んではいないだろう。この程度で死なれては俺が困る』

 

 (ガンツスーツ)に流れる呪力。初めての呪力操作に一瞬で適応した伏黒甚爾は、コントローラーを操る。

 

「(恵は生きてるか......なんで悟は恵が死ぬと思ったんだ?イジチとかいう奴に聞いて見りゃ、特級だかなんだか言ってたが......もしかしてコイツか?)」

 

 そこで初めて、伏黒甚爾は両面宿儺を視界に収める。

 

「(初めて見る(コントローラーを使う)が、呪力が2種類あるな......そういえばスクナだかなんだかが受肉したんだっけか。話したが覚えてねぇな......)」

 

『何を呆けている。そら、()るぞ』

 

 両面宿儺の(かい)が伏黒甚爾を襲う。

 しかし、伏黒甚爾の研ぎ澄まされた五感はその()()()()()()を捉え、かわした。

 

『(かわしただと?)』

 

「テメェがスクナか?」

 

『......そうだが、貴様本当に何者なんだ。人の形をした呪霊......にしては、人の形過ぎるな。しかし感性と力は呪霊寄り。生きる種族を間違えたか?』

 

 上辺では嘲笑する両面宿儺だが、内心では焦っていた。

 

『(不味いな......先程の動きから見るに、今の俺(指3本分)では到底適わんな。かといって伏黒恵のように小僧を人質に取っても無意味だろう。さて、どうするべきか......)』

 

 両者、動かず。

しかし、静寂を破ったのは両面宿儺だった。

 

『面倒だ。今の俺で戦れるだけ戦ってみよう。領域展』

 

「なにしてる」

 

 掌印を結ぼうとしたら、腕を掴まれた。

 

『いつの間にッ!』

 

「領域展開か?こっちは()()に四肢取られてんだ。恵の同級生だか特級呪霊だかスクナだか知らねぇが、悪ぃが折らせてもらうぞ」

 

 ノータイムで両手の五指をぐちゃぐちゃに潰される両面宿儺。

 すぐさま反転術式で再生するが、次は手首ごと潰された。

 

「治せんのか?まぁいい。掌印結ばなきゃ領域展開は出来ないんだろ?ならこのまま行くか?」

 

『ぐ......離せ!貴様ァ!』

 

 両手を恋人繋ぎされ、丸太のように太くなり、膨張した腕から湧き出る万力のような握力で握られる。

 腕を解で斬り、離れようとするが、掴まれる。

 

「逃げんなよ虎杖悠仁......あぁいや。スクナか?まぁどっちでもいい。()()()

 

『(コイツッ!()()だ!小僧の命など紙切れ同然と思っている!言葉からして伏黒恵を助けに来たようだが、伏黒恵と小僧は同じ勧学院(平安時代の学校)に通う学友では無いのか!?なんだと思っている!?............あぁ......しまったな。呪力と時間を使い過ぎた......コイツ......が............)』

 

 両面宿儺の意識が、虎杖悠仁の魂の奥に沈み込む......

 

「!?!?!?っっっってぇぇぇぇ!!!!!!ギブギブギブ!!!!離して甚爾先生ぇぇぇ!!!!!」

 

 未だに万力両手恋人繋ぎでザーザーと結構なスピードで地面を滑る虎杖悠仁。

 

「あ?いきなりなんだよ。うるせぇぞ」

 

「俺俺!虎杖悠仁です!!宿儺はもう変わりました!!!だから離して!!」

 

 パッ。と手を離される。

 

「いってぇー!マジいてぇ!!腕スッパリ斬られるより折れる方がいてぇんだな!!!」

 

「なんだお前......変われんならさっさと変われよ。」

 

「出来なかったんです!!やっと出来たと思ったらこうなってたんです!!......ってここどこ!?穴!?」

 

 現在、伏黒甚爾と虎杖悠仁は半径36mのクレーターの端っこに立っていた。

 

「そら。元気ならついて来い。恵んとこ行くぞ。チッ。環のヤツ呪力すくねぇな。もう切れそうじゃねぇか......」

 

「ちょっと!?俺まだ現状把握出来てないんですけど!!ここどこ!?ねぇ!?甚爾先生!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 息も絶え絶えに立ち上がり、1分程歩くと、全貌が見えてきた。

 

「なんだ......これ」

 

 見えたのは、廃墟。まるでネットで見た戦争跡地のようだ。窓はもちろん、天井、壁はなくなり、遙か遠くまで見える。まるで巨大な刀で地面から5〜6mの場所を一刀両断し、上を全部破壊し、下もついでに少し破壊したかのようだ。

耳鳴りは止まない。

 

「......宿儺」

 

 両面宿儺の呪力を探すが、見付からない。

 

「(逃げられたか?......それもだが、この破壊はなんだ!?宿儺がやったのか!?クソ。一体何人死んだ......!)」

 

 すると、目の前に人影が。

 

大丈夫か?恵

 

「(なんだ?なんて言ってる......親父?)」

 

 鼓膜を揺らす音がするが、言葉として認識が出来ない。まるで風のような音が聞こえ、前を向くと、身知った親父(伏黒甚爾)の顔が。そして......

 

「虎杖!」

 

伏黒!お前......それ大丈夫か!?

 

「すまん!鼓膜が破れてなんも聞こえん!無事なのか!」

 

鼓膜破れた!?大丈夫じゃねぇじゃねぇか!あっ、でもそうか!これも聞こえないのか!

 

 手で大きな丸を作る上裸の虎杖悠仁。

 

「そうか。無事か......なら......良かっ」

 

 余りの身体痛と、緊張感がプツリと切れたことにより身体が倒れる。

 

伏黒!?おい!伏黒ぉぉ!!

 

「(だから......聞こえねぇっての......)」

 

 誰かに担ぎ上げられる感覚を最後に、伏黒恵の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴様!!一体何人の非術師を殺したのか分かってるのか!」

 

「知るかよ。名前も知らねぇ奴が何人死のうが俺の知ったこっちゃねぇ。」

 

「約300人だ!そして1万人以上の負傷者が出ている!中には貴様が動いた事により発生した衝撃波(ソニックブーム)で鼓膜が破れ、完治していない非術師も居るのだぞ!!」

 

「だから知らねぇっての。結論から言や俺が名前覚えてる奴の為なら何億人死のうがどうだっていい。」

 

「それが守るべき非術師であってもか!」

 

「関係ねぇ。」

 

「貴様それでも......ッ!」

 

 術師か。

その言葉は、発せられる事は無かった。

よく考えてみれば、この男は術師ではない。そもそも、この男(伏黒甚爾)は今回の件に加え、12年前にも100人を超える死者を出す事件を起こしている。合わせれば400......いや、500人は超えるだろうか。

この事件は、首輪を握る五条悟と願田環の抑止力になるのではないか?

 

「......そうか。貴様はなんとも思っていないのか」

 

「思ってねぇ。後悔もしてねぇ。殺せるもんなら殺してみろよ」

 

「言わせておけば......!」

 

「よせ。もう良い。下がれ。願田環と五条悟に変われ。」

 

「............」

 

 上層部の言葉に伏黒甚爾は何も返さず、その場を後にする。暫くして、五条悟と願田環が現れる。

 

「一応言っておくが、乙骨憂太の時のように弁解の余地はないぞ」

 

「「するつもりねぇよ」」

 

 クソガキ共め......!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「甚爾」

 

「戻ったか」

 

 上層部の部屋から出た外の境内に腰掛けていた伏黒甚爾が、出てきた願田環と五条悟を見る。

 

「本当に今回の件、後悔してないのか」

 

「してねぇよ。何度も言わせんな」

 

「恵に嫌われてもか?」

 

「......アイツの命が助かるなら、それ(嫌われる)でも別にいい。元々マイナススタートだしな」

 

 立ち上がり、地面をコツコツと蹴る。

そんな伏黒甚爾に、願田環が答える。

 

「......そうか。言いたい事は山ほどあるが、出来るだけ簡潔に伝える。甚爾。(息子)の為なら何人死んでもいい。そう考えるのはやめろ。これはお前が恵に嫌われるだとか、そんな次元の話じゃねぇ。この件は【両面宿儺が暴走。止めに入った伏黒甚爾との戦闘によって行われた余波による被害】で収まった。お前が()()()()300人以上殺した事は恵の耳に入らねぇ。だがもし耳に入ったら、お前は恵に嫌われるじゃすまねぇぞ。恵はお前を確実に殺しにくる」

 

「だからなんだ。恵なんぞに殺されるかよ」

 

「問題はそこじゃねぇ。もし恵が甚爾を殺そうとして魔虚羅を召喚しても、俺達は手を出せねぇって事だ。万が一前したように魔虚羅を祓ったとしても、俺が伏黒恵を殺す」

 

「何?」

 

「甚爾。もう一度よく考えろ。

お前がなんで生かされてるのか。

その四肢はなんであるのか。

100人......術師殺しって呼ばれてた頃を含めれば、それ以上か。

それだけの術師・非術師を殺し、何故お前はここに生きて立っていられるのか。

言っておくが、伏黒甚爾か伏黒恵。どちらかを殺せ。そう言われたら、俺は真っ先に甚爾を選ぶぞ」

 

「............」

 

「環」

 

「黙ってろ悟。

いいか。これは情とかそんなもんじゃない。利益の話だ。

完成し、覚醒されたフィジカルギフテッド。今のお前を止められるのは、その四肢を提供してる俺と、実力的に悟くらいだ。

俺達は呪術界を変える為にお前を生かしてる。支柱になる為に。

そんなお前を常日頃から殺そうとする(伏黒恵)を傍には置いておけん。かといって京都校だかの遠方に飛ばしても来るだろうな。だから殺す。

もう一度言うが、考えろ。今回みてぇに感情的になるな。

もし今回みたいな事をまた起こしたら、お前が「従うからやめてくれ」と泣いて懇願するまで、俺はお前の大事な人間を1人ずつ最後まで殺していくぞ」

 

「......わかった」

 

「............ならいい」

 

 そして、願田環は階段を降りていく。

残されたのは、伏黒甚爾と五条悟。

 

「......僕も殆ど同意見だ。呪術界を変えようって言ったのは僕だからね。今んとこ、成功例は甚爾だけ。環はその成功例を何がなんでも離したくないんだ。

......だけど、まぁ。僕も鬼じゃないし、言っちゃなんだが環よりかは情がある。

だから甚爾。頼むから、僕達に生徒を殺させるような真似はさせないでくれ」

 

「......」

 

「かと言って!いきなり落ち込むのもお前らしくない。まぁ今回の事はしっかり反省して、また明日から頑張ってよ!

甚爾の責任は僕達、正確に言えば9割環の責任だからね〜。環は向こう3年間無給で任務をこなすんだよ。ウケるよね。

 

でも甚爾。今回の件、君()()()()()()()だ。その理由も、しっかり考えてね〜〜」

 

 ふりふりと手を振り、去っていく五条悟。

伏黒甚爾は、立ったまま動けなかった。




〜みんなのお悩み相談室〜


あまりに書きたいことが多過ぎるので割愛します。
どうしても知りたい!何故だ!という所だけは、仕方ないので、感想に書いてください。GANTZちゃんではなく、【作者】として答えに行きます。

ただいくつか言っておくと、過程はともかく、
【虎杖悠仁は少年院で死なず、無傷で帰ってくる】
【伏黒甚爾が助けに来る】
【伏黒甚爾がなんらかの事件を起こす】
【両面宿儺は伏黒甚爾を【伏黒甚爾】と認識しないまま倒される】
以上の事はメモっていた確定事項です。

まぁメタ的に言っちゃえば、今後の確定事項予想出来まくりなんですけどね!ヨホホホホ!!

ちなみにいつか迎えるであろう日車戦の事はな〜〜んにも考えてません。1〜100どころか0〜1億までギルティでしょこんなヤツ......

〜じゅじゅさんぽ〜

 伏黒恵の治療を終えた1年生組。教室にて。

虎杖「伏黒大丈夫か?」

恵「あぁ。家入さんに治してもらった。もう聞こえる」

釘崎「あんた、親父に助けてもらったんだって?ウケるw未だに親におんぶにだっこな訳?」

恵「うるさいな。あの時動けて、1()()()()()()()1級以上の術師が、たまたま親父だっただけだ」

釘崎「ていうかあんたの親父そんなに強いの?両面宿儺と殺り合えるほど?」

恵「まぁな。釘崎も授業受けたらすぐに分かる。」

釘崎「ふーん。」

虎杖「なぁ。俺も宿儺と変わってる時なんも記憶ねーんだけど、親父さんってどんな術使うんだ?」

恵「術式は使わん。親父は天与呪縛でな。呪力の無い体なんだ」

釘崎「嘘。呪力あったじゃん」

恵「アレは環先生の呪力だ。環先生の呪力が無かったら、親父は芋虫だぞ」

虎杖「芋虫?なにそれ」

恵「俺もよく知らないんだけど、まだ環先生と五条先生が高専に通ってた頃、呪詛師だった親父の四肢を()ねたんだと。」

釘崎「え!?あんたの親父呪詛師なの!?なんでここに居んのよ!」

恵「確か力を見込まれて......だとか。四肢を提供してるのもその一環って聞いたな。もう昔の事だからあまり覚えてねぇ」

虎杖「呪詛師ってなんだ?」

恵「呪術を犯罪に使うやつの事だ。簡単に言えば、呪術連に登録されてない呪術師、非公式で人を呪う呪術師の事だよ」

釘崎「あんたそんなことも知らないのねぇ」

虎杖「うるせーな。別にいいだろ」

釘崎「まぁ、幸い宿儺とあんたの親父の戦闘の余波での()()()()()()()()んでしょ。良かったじゃない。もし人殺してたらまた呪詛師堕ちよ」

恵「......そうだな」

釘崎「ん?何?なんか気になることでもあんの?」

恵「いや......なんでもない」

恵「(本当に死者は出なかったのか......?あの規模だぞ。いくら山奥とはいえ......)」

虎杖「伏黒?大丈夫か?」

恵「......本当になんでもない。大丈夫だ」

恵「(考えるのはよそう......五条先生はともかく、環先生を信じよう)」

じゅじゅさんぽどう?大丈夫そ?いや、結果で辞めるとか消すとか無いけど。

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