俺とGANTZとさしす組   作:GANTZサイコー!呪術廻戦サイコー!!

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なんか書いてたら長くなったので分割投稿です。
連続投稿してます。


天上天下唯我独尊

「左半身消失。それに伴う大量出血。こりゃ賭けだな」

 

「環、先生?」

 

『なんの用だ。貴様』

 

「お?珍しく宿儺が出てるな。まぁ黙っとけや。」

 

 帳内。

壁を破壊し、死にかけの吉野順平を発見。立ちすくむ虎杖悠仁ごと、自身の周りに瞬時に帳を下ろした。

条件は、【生物無生物問わず、何者も侵入・脱出を禁ずる】。

 

 キユゥン。

 

 吉野順平の死にかけの体と、願田環の体が転送される。

 

「悠仁。俺が転送し終わったら、帳が解ける。吉野順平はなんとかする。お前はツギハギ顔の呪霊に集中しろ。ナナミンももうじき来る。」

 

「......なんとか、って」

 

「なんとか、だ。吉野順平の事は頭の隅に追いやれ。俺に任せろ。死ぬかもしれんし死なないかもしれん。賭けだと言っただろ。とりあえず、お前は死ぬなよ。虎杖悠仁。

それと宿儺」

 

『......』

 

「残念だったな。素直に吉野順平をとりあえず治して、悠仁を乗っ取れば良かったというのに。意外に阿呆(あほう)なんだな、お前」

 

『フン。俺には俺のプランがある。貴様に何を言われようとどうでもいい』

 

「あんま強がんなよ。弱く見えるぜ」

 

 両面宿儺の言葉に、嘲笑で返す願田環。

 

「......いた、どり、くん」

 

 死にかけの吉野順平が、血を吐きながら言葉をはき出す。

 

「おい。あんま喋んな。マジで死ぬぞ」

 

「順平......?」

 

「............しなない、で」

 

 まだ、お礼も言えてないのに。

その言葉は、喉につっかえた血で発せられなかった。

 

 吉野順平のその言葉を最後に、願田環と吉野順平の体が完全に消える。

同時に、帳が溶けてなくなる。

 

「......」

 

 帳から出てきた虎杖悠仁は、吉野順平の血溜まりを見下ろしていた。両面宿儺も、何かを考えるように血溜まりを見下ろしていた。

 

「アレ?順平どっか行っちゃった。なんだったの?まぁいいや。どうせ死んだでしょ。後は宿儺のうつ」

 

 真人がベラベラ喋っているうちに、虎杖悠仁が一足で肉薄し、真人の顔をぶん殴る。

真人は吹き飛ばされ、階段の踊り場に着地する。

 

「アハハッ!いいパンチだね。でも俺に物理攻撃は無効......」

 

 プシャッ。と真人の鼻から鼻血が吹き出る。

 

「(なんだこれ?魂の形ごと殴られた......そうか。虎杖悠仁は器。常に両面宿儺という魂が内にある事で、無意識に捉えているのか!魂の輪郭を!!)」

 

 真人にとっての天敵が、虎杖悠仁だった。

 

 虎杖悠仁は、吉野順平の生死を知らない。まだ、というのが正しいが。しかし、先程言われた尊敬する先生の言葉を思い出す。

 

「吉野順平はなんとかする。お前はツギハギ顔の呪霊に集中しろ。」

 

 そして、吉野順平の最後の言葉。

 

「しなない、で」

 

「............」

 

 頭を冷静にする事に集中する。

 

「どうした?虎杖悠仁?(虎杖悠仁は自身の命を顧みない。第三者を人質にした外的な縛りはリスキーだからと氷川に止められてる。ならば彼は、殺したい程憎い相手を殺せない時、宿儺に頼るだろうか?順平で憎悪が足りなければ、体育館に居る生徒を1人ずつ変えれ(殺せ)ばいい。理外を超えた憎しみで宿儺との交渉を促し、虎杖悠仁に縛りを課す。これで宿儺をこちら側に引き入れられる確率が上がれば万々歳だ......でも、これら全ては俺が虎杖悠仁より強い事が前提......中々どうして、魂の輪郭を捉えてる虎杖悠仁は俺の天敵......!)」

 

 虎杖悠仁は考えていた。

願田環は......環先生は、今消えたばかりだ。

なら......

 

「(ツギハギ顔の呪霊を殺す......!)」

 

 手に呪力を纏い、真人に襲いかかる。

真人は翼を生やし後方に飛び、拳をかわす。

 

「(ツギハギ顔の呪霊は形を変えられる。絞め技なんかは効果的じゃないな)」

 

「(虎杖悠仁の打撃は俺の魂に響く。無駄に大きさを変えるのは得策じゃない)」

 

「「(ならば!!)」」

 

 虎杖悠仁は、掌に込めた呪力を増やす。

自身の拳は相手にダメージを与えられる。当然だ。なら、死ぬまで殴り続ける!!

 

 真人は、腕を蛇腹鞭に変えた。

より強く、より高い、殺しの為の形、そのインスピレーションを!!

 

「アッハハハハ!!!!」

 

 ガキンガキン!!という音と共に、蛇腹鞭が周囲の壁や地面を襲う。虎杖悠仁は冷静にそれをかわし、廊下は狭いと判断して壁を破壊して外に飛び出る。3階か4階だが、虎杖悠仁にとってはノーダメージの高さだ。

真人が虎杖悠仁を追って、腕をドリルに変形させて飛ばす。虎杖悠仁はそれをかわし、真人の腕を掴む。

 

「無限に伸びるわけじゃねぇだろ!!」

 

 しかし、真人の作戦通り。腕の形を変形させ、虎杖悠仁の掌を、貫く。

 

「グ、オオオ!!!」

 

「はぁ?うおっと」

 

 虎杖悠仁はそれでも離さず、逆に握り返し、一本背負いで真人を校舎の外に連れ出す。

 

「離すだろフツーさぁ」

 

 腕を元の形に戻す。

地面を殴り、土煙を起こす虎杖悠仁。その土煙に紛れて、真人の腹に正拳突きを叩き込む。

 

「いいパンチだね!だが!」

 

 真人は自身の身体を操作し、腹から三本の槍を生成。虎杖悠仁を貫く。

流石に貫通するダメージに虎杖悠仁は動けなくなり、血を吐き出す。

 

「君じゃ俺には勝てない、虎杖悠仁。宿儺に変わりなよ」

 

 虎杖悠仁の腹に触れ、無為転変をかける。

すると、周りの景色が変わる。

見渡す限りの血の海。そして、牛骨。その頂点にいる虎杖悠仁......否、両面宿儺。

 

『俺の魂に触れるか......まぁ、共に小僧を腹の底から笑った仲だ。1度は許してやる。

 

2度はない。

 

分を弁えろ。痴れ者が』

 

 景色が戻る。呆然とする真人。

 

「変わらねぇよ......!」

 

 ガシッと真人の頭を掴む。

そして、何度も、何度も何度も真人の顔面に頭突きをくらわせる。あまりのダメージに気を失いそうになる真人に、ダメ押しとばかりに回し蹴りを入れる。

 

「うおおおお!!!!」

 

 逕庭拳を叩き込もうとするが、スカる。

パタッ、と真人の着ていた服が地面に落ちる。

 

「......は?」

 

 ()の形を瞬時に変え、虎杖悠仁の背中に回った真人が、モーニングスターの先端のように変形させた腕で攻撃しようとするが......

 

「ナナミン!」

 

 七海建人が間に入り、止める。

 

「虎杖くん。まずは現状報告を」

 

「......ほぼ確定で1人(吉野凪)、もしかしたら2人(吉野順平)、助けられなかった」

 

「こんな時にも他人の事ですか。体の方は」

 

「穴は、開きまくってるけど、平気」

 

 それを平気とは言わない。

ため息を吐く七海建人は、真人が鼻血を垂らしている事を確認して驚く。

 

「虎杖くん。あの鼻血は」

 

「?俺が殴った」

 

何時(いつ)

 

「いっちゃん最初」

 

 七海建人は冷静な分析で、【虎杖悠仁の打撃は真人にダメージを与えられる】という結論を導き出す。

 

「虎杖くん。私の攻撃は、どれだけ大きな攻撃でも彼には効きません」

 

「は!?なんで!?」

 

「理由は説教の時に。私が領域を展開し隙を作るので、虎杖くんが攻撃してください。主な攻撃手段は虎杖くんです。ここで確実に祓います」

 

「応!!」

 

「話し終わった?七三術師」

 

 上裸の真人が、オエーと口から何かを吐き出す。

 

「えぇ、終わりました」

 

 なまくらを背中のホルダーにしまい、掌印を作ろうとする。

 

「領域展」

 

「させないよ!!」

 

 真人の改造人間の山の攻撃(多重魂)により、領域展開が中止される。

 

「君の領域展開は虎杖悠仁より厄介だからね!!聞いたところによると、領域展開は掌印を結ばなきゃ出来ないんだろう!?徹底的に君をマークしながら殺す!!」

 

 真人の多重魂により、爆発的に質量を増した巨大な複数の改造人間が現れる。真人自身と巨大な改造人間で、七海建人を追い込んでいく。

 

「(虎杖悠仁は然程問題じゃない......アイツ、人間殺せないでしょ)」

 

 虎杖悠仁には、先程吐き出した多重魂ではない普通の改造人間を数体向かわせた。

虎杖悠仁に、魂を、肉体を改造されたとはいえ、人間は殺せない。真人はそう判断した。

 

 七海建人は掌印を結ぶ暇がない事を察し、自身の術式十劃呪法のみで戦う事を決める。背中からなまくらを取り出し、巨大な改造人間の足を斬る。

 

「(この七三術師に無為転変すると無理矢理領域に引きずり込まれるから、改造は出来ない。なら、物理的に殺すか!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「捕まえた。」

 

「......」

 

 真人の巨大な手に壁に打ち付けられた七海建人。

 

「本当は君を改造人間にして虎杖悠仁に襲わせたいところだけど、仕方ないね。このまま殺す。まぁ、虎杖悠仁はじわじわ殺す事にするよ。現実と理想のすり合わせが出来ていない馬鹿な餓鬼は」

 

 無為転変で、腕を棘に変えて七海建人を殺そうとする。

 

「何を言うかと思えば......彼は今そのすり合わせの真っ最中。どちらかと言えば、馬鹿は貴方です」

 

 そして、空から降ってきて真人の腕を蹴り落とす虎杖悠仁。

 

「殺してきたか!!改造人間(人間)を!!」

 

 そのまま虎杖悠仁の拳が真人に迫る。

しかし、それをかわす。だが、七海建人のなまくらが襲おうとする。

 

「(七三術師のタネは分かってる!インパクトの瞬間に形を変え)」

 

 そこにぶち込まれる虎杖悠仁の拳。完全に意識外からの攻撃に、頭がチカチカする。そのまま繰り出される、七海建人と虎杖悠仁のコンビネーション。

七海建人は昔から灰原雄と組むことが多く、コンビネーションは得意だった。

虎杖悠仁はその天性の戦闘センスで、七海建人の攻撃に合わせていた。

 

「(身代わりを作る隙がない......!あぁ、なんて......なんて新鮮なインスピレーション!!!)」

 

 今なら、出来るよね。

 

 自身の魂を知覚する。

 

「領域展開」

 

 口の中に手を生成し、掌印を結ぶ。

 

 

 

自閉円頓裹(じへいえんどんか)!!」

 

 

 

「今はただ、君に感謝を」

 

 

 虎杖悠仁に無為転変をすると、地雷を踏む。

なので、対象は七海建人のみに絞る。

 

「ふむ......」

 

 対する七海建人も、なまくらを捨て、掌印を結ぶ。

 

「領域展開」

 

 

 

「黄金七支刀」

 

 

 

 領域の押し合いが始まる。

 

「(これは......不味いですね)」

 

 領域展開同士がぶつかったら、基本、より練度の高い方が勝つ。この場合なら七海建人である。彼が領域展開(黄金七支刀)を習得したのは16歳の頃。もう10年以上前になる。途中何年か一般企業に勤めていたので、ブランクはあれど練度は七海建人の方が高い。

しかし、何も練度だけが押し合いに強い訳では無い。

呪力量、相性差。それらも押し合いに含まれる。

 

 真人は呪霊だ。成り立てとはいえ、呪力の塊のような存在。しかも、彼は人が人を恐れる負のエネルギーから生まれた特別な特級呪霊。俗な言い方をするならエリート中のエリートである。

それに加え、真人の領域展開【自閉円頓裹】と七海建人の領域展開【黄金七支刀】は相性が悪かった。

自閉円頓裹は入れれば勝ち。つまり五条悟の無量空処や願田環の乱銃防実在伝のようなタイプである。

しかし黄金七支刀はそうではない。領域内、つまり生得領域はただの生得領域に過ぎない。七海建人の領域展開の真髄は七支刀に込められている。

 

「(釈迦如来と戦った時を思い出しますね......)」

 

 釈迦如来の領域展開【真々呪神如来(しんしんじゅしんにょらい)】と戦った時の事を思い出す。あの時は七海建人の領域もまだ未熟で、最初は、生得領域の具現化という点では釈迦如来に完全に押し負けていた。

だが、その反省を生かし、今の黄金七支刀は押し合いに強い領域展開になっている。

 

 だがそのアドバンテージを覆す程、相性が悪かった。

より正確に言えば、真人の領域展開【自閉円頓裹】は()()()()()()()()()()()()()()()。それを七海建人は体験していた。

 

「......こう、なりますか」

 

 ズズズ......と、自身の手の中に顕現しようとしている七支刀。

そして、オフィスビル(自身の生得領域)

しかし、その隙間、空間から湧き出る様々な巨大な掌。

 

「(私の生得領域の()()()でのツギハギの生得領域の展開......恐らく、お互いの術式の必中効果は働いたまま......言葉通り、私は彼の掌の上という事になりますね)」

 

 カチャリ、とメガネを外し、昔を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「好きなんですか?カスクート!」

 

「え?」

 

「え?」

 

 とあるパン屋にて。

サラリーマンの七海建人は、大好きなカスクートを買っていた。

 

「......最近、近所のコンビニに置いてあったカスクートが無くなってしまいまして」

 

「美味しいでしょ。うちのカスクート!」

 

「えぇまぁ。パン屋ですから」

 

「うわっ。辛口......こちらお釣りです」

 

 パン屋から出て、振り返る。

 

「(蝿頭......放っておいても害はないか。)」

 

 先程の店員の肩に乗っていた呪霊(蝿頭)を見返す。4級にも満たない下位の呪霊だ。

 

 

 自分は、やり甲斐だとか生き甲斐だとか、そんなものとは無縁の人間だ。

30〜40歳までに適当に稼いで、後は物価の安い国でプラプラと自由気ままに暮らす......その予定だった。

呪いも他人も、極論だが死ですら、金さえあれば殆ど無縁で居られる。

 

「......」

 

 今日はここまでにしよう。外ももう明るい。

 

 いつものパン屋でカスクートを買う。

 

「大丈夫ですか?」

 

「......え?」

 

「最近、寝れてます?」

 

 いつものパン屋の、いつもの店員の女性が、心配そうにこちらを見ている。

 

「......貴方こそ、疲れが溜まっているように見えますが」

 

「あっ。分かっちゃいます?最近肩が重くって......」

 

 ............

 

「......私の仕事は......金持ちの人からお金を預かって、その人をよりお金持ちにする......だいたいそんな感じです。ぶっちゃけ言うと、私が居なくても誰も困らない仕事です。ですが、貴方は違う。パン屋が無ければパンを食べたい人が困ります。しかし、貰えるお金は貴方より私の方が圧倒的に多い」

 

「(......じ、自慢?)」

 

「冷静に考えたらおかしいですよね。私のような人間のサイクルを外れた仕事の方が金払いが良くて、居なくては困る貴方のような人の方が金払いが悪いのは。」

 

「す、すみません。私にはちょっと難しいかった......」

 

 照れたようにテキパキと紙袋にカスクートを詰める女性店員。

 

「......1歩、前に」

 

「?......はい」

 

 言葉通り1歩前に出てくれた店員の目の前を、指で切るような仕草をする。実際、呪力で店員の肩にいる蝿頭を祓った。

本当はこんな事するつもりなかった。した所で、ヘンテコ霊媒師だと思われパン屋に来れなくなるのが関の山だ。だが、なんだか今日は放っておけなかった。

 

「え?あれ?」

 

「肩、どうですか」

 

「え?......あれっ!?軽い!」

 

「違和感が残るようでしたら病院へ。では」

 

 カスクートの入った紙袋を取り、足早に店を去る。自身を呼ぶ声を無視して。

 

「あのーー!!!ありがとうーーー!!!!また来てくださいねーーー!!!!」

 

「............」

 

「あれ!?聞こえてない!?あーーりーーがーーとーーー!!!また来てねーー!!!!」

 

 生き甲斐等というものなんて無縁の人間だと思っていた。

スマホを取り出し、五条悟に電話をかける。

 

「もしもし。七海です」

 

《七海じゃん!お久〜!卒業ぶりだから4年ぶり?どったの?呪術師戻るの?》

 

「はい。明日にでも高専に伺い......」

 

《アッハッハッハ!!そうか七海が!ヒーーーwwwww》

 

「何笑ってるんですか......」

 

《いやいや、頼もしいよ!ありがとう。おかえり》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無為転変。君に感謝を」

 

「......必要ありません。それはもう大勢の方に貰いました」

 

 あのパン屋の店員の女性は、今でも上手くやっているだろうか。

 

「悔いはありません」

 

 七支刀が完全に具現化しようとする(互いの領域効果が発動しようとする)

 

 

 

 

「領域展開」

 

 だが、その前に。

 七支刀が具現化する(領域効果が発動する)前に。

 手も、ビルも、お互いの生得領域の全てが崩壊する音がする。

 

「乱銃防実在伝」

 

 七海建人の領域展開【黄金七支刀】

更にその中で展開された真人の領域展開【自閉円頓裹】

その両方を破壊する領域展開が、発動された。

 

「させないッ!!!」

 

 自閉円頓裹が崩れる前に、七海建人だけでも殺す。そう思い、無為転変を発動する。

現在互いの領域は願田環の領域により崩れようとしている。

 

「(崩れ去る前に!!無為転変を!!)」

 

 学校のグラウンドが完全に見える前に、土壇場で無為転変を()()()()発動した真人。

しかし、真人は忘れていた。

 

 この場に、地雷が居る事に。

 

『言った筈だぞ。2度はないと』

 

 天上天下唯我独尊。

 己の快不快のみが生きる指針。

 

『(お前(七海建人)が死のうと......お前(真人)が死のうと......心底、どうでもいい)』

 

 指の一振で、真人を切り裂く両面宿儺。

そして、真人が両面宿儺の生得領域から脱出する。

 

「何が起こった......?」

 

 虎杖悠仁は、展開についていけなかった。

虎杖悠仁からしたら、唐突に真人と七海建人が黒い球体(領域)に覆われたと思いきや、空から降ってきた願田環が黒い球体(領域)に触れ、砕け散った。

かと思えば、血の海と牛骨の山の風景に変わり、見知った顔(両面宿儺)が、真人に謎のダメージを負わせ瀕死になっている。

 

「だが!」

 

 これを好機と捉えた虎杖悠仁は、真人に向かって走る。

 

「(これが領域展開。なんて呪力消費。正に切り札、最終奥義、呪術の極地!それを宿儺め......!だがここが瀬戸際!絞り出せ!!最後の呪力を!!)」

 

「なっ!?」

 

 風船のように膨らむ真人。

いきなり的が大きくなった事に驚いた虎杖悠仁だったが、そのまま直進。一撃を真人に叩き込む。だがあまりの手応えの無さに疑問を覚える。

すると、後ろから真人の気配。

後ろを向けば、下水道に繋がる排水溝に入り込む真人が居た。

 

「ばいばぁ〜い」

 

 すかさず、願田環がガンツソードで追撃。爆破。

 

「逃げたか......ナナミン!」

 

「えぇ、分かってます。」

 

 七海建人は下水道にまだ居るであろう猪野琢真に連絡し、付近の下水道を固めるように伝える。

 

「虎杖くん。私達も追いますよ!

!?虎杖くん!」

 

 体力の限界、そして大量出血による貧血で、体が動かなくなる虎杖悠仁。

 

「仕方ない。悠仁も限界だ。ゲームオーバーだね。守るものが多過ぎる......撤収するよ、ナナミン」

 

「............了解です。環先輩」

 

 虎杖悠仁には、最後2人が何を言っているのか聞こえなかった。




〜みんなのお悩み相談室〜

Q.掌印結ばないと領域展開出来ないの?
A.基本的には出来ません。
初めて環が領域展開した時のように、呪詞があるなら呪詞で代用出来る場合もありますが、基本的には掌印です。
ナナミンの十劃呪法に呪詞はないので、ナナミンが領域展開するには掌印が必要です。

Q.真人とナナミンの領域展開が【混ざり合った】ように見える。
A.全くその通りでございます(1人芝居)
領域展開って大まかに2種類、更にその中でも2種類あるじゃないですか。
まず【閉じる】領域展開か【閉じない】領域展開か。
まぁそこはどうでもいいです。
そしてその中でも、【入れば必殺】の領域展開か【入ってもある程度戦わなければいけない】領域展開か。
前者は真人や悟の領域展開ですね。逆に後者は漏瑚や陀艮の領域展開です。
その中で、前者の領域展開と後者の領域展開がぶつかりあった時どうなるか?
独自解釈ですが、【混ざり合う】と思うんですよね。お互いがお互いの生得領域を侵す、的な。
というか、生得領域は必ずしも同時に2つ以上存在してはいけない。なんてルールないですよね?と思ってこういう展開にしました。
ナナミン領域展開使えるし、かといって真人が領域展開習得しなきゃ弱過ぎるし。という考えの元生まれたのが今回の結果です。

Q.金で死が無縁になるってどういう意味?
A.事故にあっても即死以外なら金で治せるし、病気にかかっても不治の病じゃなきゃ金で治せるし。老衰以外の大抵の死は金でどうにかできる。という意味です。

Q.パン屋の店員の台詞「難しいかった」って誤字?
A.まぁここに書いてる時点で分かると思いますが誤字じゃないです。
萌え、です。萌え。
方言とも言いますね。
昔のぶりっ子の友達がよく使ってたなーと思って使いました。

〜じゅじゅさんぽ〜

 ナナミン愛用パン屋さん。

店員「いらっしゃいませ〜!」

店員「カスクート1つですね!こちらになります!」

店員「ありがとうございました〜!」

店員「(......そういえば、昔カスクートしか買わない人居たなぁ)」

店員「(なんか私の肩こり治してくれたし。超能力者だったりして!)」

店員「(でもあれから来てくれてないなぁ......)」

店員「(もう......えぇっと......5年近く?前かぁ......)」

店員「(もう肩こりも全然ないし、お礼とかしたいな〜。)」

店員「(でもあの人がどうこうしてくれたとは限らないよね......)」

店員「(でもタイミング的に絶対あの人のおかげなんだよなー!)」

店員「(プラシーボ効果的なものだとしても、それはそれでお礼を......)」

店員「(プラシーボ効果......?)」

店員「(私があの人を見て肩こりが治った......プラシーボ効果......)」

店員「(精神的疲労だったのかな......?)」

店員「(......ちょ、ちょっと待って?だとしたら私はあの人の事を......その悪く思ってなかったり......その逆だったり......?)」

店員「(い、いやいやいや。あくまでも私は店員で、あの人は常連さん。あの時はそれ以上でもそれ以下でもなかった......ウン!そのはず!)」

店員「(はー!私何考えてんだろ!なんか今日はおかしいな。もう5年も前の話なのに......)」

店員「あっ!いらっしゃいませ〜!」

店員「あれ......貴方は......」


「お久しぶりです。あのカスクート、まだありますか。」

じゅじゅさんぽどう?大丈夫そ?いや、結果で辞めるとか消すとか無いけど。

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