異世界クラス転生~君との再会まで長いこと長いこと   作:アニッキーブラッザー

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第463話 さらなる大集合

 

「んで、クロニア、これからどうするさー? 最悪のパターンで、お前が全てを背負ってこれから世界から追いかけられるって話までは聞いていたが、この場合はどうするさー?」

「う~~~む、それは私も困っちんぐなんでごわす。何故なら、今の私はヴェルトくんに保護された状態なんですんで」

 

 そして、決めなくちゃならねえ。これからのことを。

 クロニアが傷ついた体をヨロヨロと起こしながら、俺に振り向いた。

 

 

「ヴェルトくん。ジャレンガくんやルシフェルくんから聞いたけど……国を作るって……本当? 混血の国、はみ出しものの国、それを君が作るって」

 

「ああ。そのつもりだ。なんかテンパって言っちまった気もするが、もうそれでいいぜ。混血だろうと、世間からのはみ出しものとなった奴らもまとめて面倒見るさ。いっそのこと、この御伽の国をそのまま乗っ取っちまうか?」

 

 

 そうだ、国だ。この神族大陸を中心として、この世を征服する国。

 神族大陸の領土争いに終止符を打つ。

 さらにラガイアを始め、多くの異種族と交流し、これから生まれる異なる血を受け継いだガキたちが安心して暮らせる世界。

 そして今、その国にもう一つの理由が出来た。

 

 

「世間から狙われようとはみ出そうと、俺が受け入れると決めちまったら受け入れる。マッキーも、マニーも、ピースも……クロニア……お前もな」

 

 

 そう、俺が受け入れたやつらが、生きていていい国。

 寒かろうと、偽善だろうと、知ったことかよ。

 すると、そんな時だった。

 

 

「国を作るか……随分と簡単に言うものだな……」

 

 

 おおーっと、いい気分だったのに、ひじょ~に不愉快な声が聞こえてきた。

 

「マニー姫とラブを生かすだけでなく、犯罪者となったクロニア姫をも受け入れる? 果たしてそれが通るかどうか……」

 

 その声の主を知ってる連中は、一人残らず不愉快そうな顔を浮かべた。

 ハットリやデイヂが転移に関する力を使った時と同じように、目の前の空間が突如歪み、そこから現れたのは……

 

 

「人、政府、領土、そして国際的な認可が必要となる。しかし、これまでは、人類大陸も亜人大陸も魔族大陸も、自種族の大陸での国づくりはあったが、その認可は自種族のみの認可で良かった。しかし、神族大陸に、ましてや異なる種族が集う国など、各種族のトップがどう判断することか」

 

「確かにの~、前例がないといえばない……ふわあっ、本当は一週間寝ておらんとまずいのに、六日でたたき起こしては、こんな難題に立ち会わせおって……」

 

「ふっ、だが流石は天地友好者にも選ばれし、天空族の婿と言ったところか、中年のくせに、随分と新しい発想をするものだな」

 

「まあ、流石は余から花嫁を奪った男だからな」

 

「…………………………………………」

 

 

 って、アレ? 一人だと思ったら、なんか他にも色々来てるんだけど!

 

「聖騎士ヴォルド!」

「カイレおばーちゃんっ! 起きてたんだ?」

「リガンティナ皇女!」

「ヒュ~、魔王ネフェルティ、さらに、魔王ラクシャサまで」

 

 なんか、サラッと転移で、これまたVIPな連中が現れやがった。

 

 

「ヴォルドッ……ッ!」

 

「マニー、せっかく拾った命だ。大人しくしたらどうだ?」

 

「もとはといえば、全部お前たちの所為だッ!」

 

「そうだ……その通りだ。だが、今お前が敗れたのは、お前自身の行いでもある」

 

「ッ~~~~!」

 

 

 おいおいおいおい、喧嘩はやめろってんだよ。

 しっかし、こんなクレーターのような穴ボコのそこに、随分と人が集まって…………

 

 

「ぐわははははは、何をコソコソ話しておる!」

 

「仲間はずれは酷いわ~ん」

 

「決着はついたのか教えて欲しいのだ?」

 

「して、どうなったゾウ?」

 

 

 って、更に来ちまったよ! 俺たちが出てくるのが遅いからって、イーサム、ママン、エロスヴィッチ、カー君

 

「方向性は決まったか?」

「わっほー、ヴェンちゃんッ!」

「………ふっ、また随分とブサイクな面構えになったな、クロニア」

 

 ドスンと、穴が崩落しそうな勢いで、巨大なヴァンパイア、ヴェンバイが穴に飛び込んで着地しては、さらに………

 

「お兄ちゃんッ!」

「ヴェルト兄さん、問題ない?」

「ヴェルト様ッ!」

「ヴェルトッ!」

「パッパーッ!」

「ぐわはははは、無事みてーだなっ!」

「愚弟、終わったか?」

「殿ォォォォォおおおおッ! お見事でございました! 拙者、感動のあまり、涙が止まりませぬッ!」

「ヴェルトさんッ!」

「弟くんッ!」

「うええええん、にいさーんっ!」

「婿ムコムコムコーッ!」

 

 おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい! 次々と飛び込んできやがったよ。

 ラガイア、キロロ、エルジェラ、ウラ、コスモス、チーちゃん、ファルガ、ムサシ、ロア、クレラン、ドラ、ユズリハ。

 そして………………

 

 

「ヴェルトッ!」

 

 

 これまた勢いよく、俺に直接ダイブしてきて、「誰にも渡さない」と意思表示しているかのように、鼻息荒くして俺に抱きついて離れない、フォルナ。

 

 

「ふおおおおおおおおおおおおっ! 我が夫、ラガイアァァァァァァッ!」

 

「えっ? う、うわっ! あなたは、天空族の!」

 

「……………………………………………なに?」

 

 

 って、うおいっ! だから全員次から次へと来るなって言ってんのに! ほら、なんかいきなりバトル始まりそうだし。

 翼を羽ばたかせて一目散にラガイアを捕獲に掛かるリガンティナ。その行く手には、鬼の目を光らせたキロロが立ちふさがる。

 

「そこの女。いま、幻聴が聞こえた。人の夫に向かって、とうに腐った果実が何を言う?」

「……なんだ? この既に採取の見込みがないほど貧相な果実が何を言っている?」

「だからやめねえか、お前らッ! 今、俺話しているところだろうがッ!」

 

 

 こうして集まると、ほんとカオスだ。

 これもまあ、長いこと時間がかかったことで紡いだもんだということなんだろうが………………

 

 

 

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