【悲報】メラメラ食っちゃった 作:敗北者
「してやられたな」
包帯を巻き集う五老星。トップマン・ウォーキュリーは寝かされている。
「ルナーリアの炎はあそこまでだったか?」
「だが奴は、覇気のない攻撃を受けていた。それに、メラメラとて過去の能力者であそこまでの火力を出せたものは居ない………」
悪魔の実をどれだけ使い熟すかは、確かに能力者の資質に左右される。だが、彼処までとなると………。
別の実と言われたほうがまだ現実味がある。そして、別の実だとするならあの牛骨の男は少なくとも【炎魔】カガリではない。
「ペレンの混血共に、カイドウにより奪われた純血…………他にもいる可能性はある、か。アカツキ海賊団は?」
「
詳しく調査しようとしたところでビッグ・マム海賊団が現れ、さらに百獣海賊団幹部キングまで参戦した。
「キングの実力を考えれば、追い出すには炎魔クラスの強者が必要ではないか?」
「そもそもアカツキ海賊団自体、どの程度の実力者が集まっているのか分かっていない…………」
ただの炎なら、或いは攻撃を受けた際ロギアの特徴でも出していたら確定なのだが…………。
同様の特徴をだすというなら元白ひげ海賊団のカメレオーネも候補に上がるが、彼が危険を犯してまでマリージョアに来るとは思えない。何より誰かの顔を借りているなら、敢えてさらすだろう。
「現状、正体を確定出来ん…………こうするしかない、か」
【神殺し】牛骨。懸賞金100億ベリー。
正体に関する情報、目撃情報の報告においても一億ベリー。
「ガハハハハ!! そうとう頭にきているようじゃな!」
「笑い事ではないぞガープ!!」
天竜人殺しの大罪人に対して笑うガープにセンゴクが叫ぶ。
「奴隷解放後に現れたということは、奴隷が居るから手を出さなかったのだろう………奴隷に守られとったわけだな!」
「楽しそうにするな!」
「とは言え、儂らに責任などなにもないだろう。来るなと言ったのは向こうなんじゃ」
どういう意図があったのかは知らないが、五老星は海軍に待機命令を出してきた。派手に壊されていたらしいし、見られたら困るものでも露出していたのだろうか?
「大体五老星は健在なんじゃろ? なら、他の天竜人が何人死のうが、影響なんざないわい!」
まあ、使う人間が減っても奪う金だけは減らないのが天竜人だが。
復興のために金を奪うかと思えば、そもそも街を作り直す土地が半分消し飛んでいて、意外なことに金には手をつけていないため今の金で十分。
「よく考えるのー」
「その程度の言葉で片付けるな! だいたい、お前の息子も………!」
「まー正直天竜人クソだし」
鼻をほじりながら発言だけで首が飛んでもおかしくない事を平然と宣うガープ。センゴクは頭痛がするのか頭を押さえる。
息子同然の海兵の声が聞きたい。
新世界、ワノ国。鬼ヶ島。
「ウォロロロロ! 逃げられちまったなぁ、キング」
「別に構いませんよ。あの中には、彼奴は居なかった。居たら出て来たでしょう」
ある新聞の写真を見て、とある海賊に興味を持ったキング。目撃情報を集め
結局、出て来なかったが。
「なら、こっちか?」
「恐らく…………それは、ルナーリアの火です」
自分以外全滅したのではないかと思っていた。そこに現れた、明らかに同族の炎を扱う者。炎系統の
「あのババアも狙ってんだ。それもまあ、証拠みたいなもんだな」
自分の国にすべての種族を集めようとするビッグ・マムに執拗に狙われている。それが彼もまたビッグ・マムの国にいない希少種であるがゆえだろう。
「派手なことをしやがる! 理由は、まあこいつが滅ぼしたってされてる故郷なんだろうが…………ウォロロロロロロ!!」
「……………故郷」
「こいつの見た目が混血だからってんなら、島にはもっと血が濃いやつも居たかもな」
「だからこそ、なんでしょうね。滅ぼされたのは………」
と、何処か悲しそうな目をする男に、その男の船長は尋ねる。
「会えたら、どうする?」
「……………少し、話してみたいですね」
「…………派手にやる」
革命軍本拠地にて、ドラゴンが呟く。確かに自分達の最終的な目標も天竜人をその地位から降ろすことだが、ここまで派手に動く者が現れるとは。
「おかげで嫌な士気の上がり方しちゃったじゃなーい?」
革命軍幹部、イワンコフの言葉にくまも難しい顔をする。
「加盟国全てで搾取が起きているわけではない。善良な王も居る………だが、圧政を受けていた者達からすれば全ての王がそう見えるのだろう」
彼等にとって世界とは己の島だけだったからだ。この混乱に乗じ数多の王達を討つべきと主張する者達の数は決して少なくない。
「革命軍に入りたいって子達もふえたけどね。いい事ばかりじゃないのは世の常よ」
「それはそうだが…………」
世界政府、海賊、革命軍………様々な組織が世界を震わすニュースに様々な反応をする。そんな中、渦中の人物であるカガリと言えば……………。
「……………っ!!」
「おい、ハンコック達が怯えているじゃないか! 何をした!?」
「天竜人のマークをタイ達みたいに上書きしようと……」
中央の丸に重ねる目に、爪を隠す3つの蛇の首と一本の尾が彫られた焼鏝。ハンコック達が落ち着いたら提案しようとしていたが先に見つかってしまったらしい。
「それは怯えるわねえ。ついこの間まで、背中を焼いた奴等の住処にいて逃げてきたばかりなのに」
と、呆れるシャッキー。カガリもだから隠してたんだが、と頭をかく。まあ見つかったわけだが。
「しっかり隠さんか。彼女達はまだ我々を信頼しているわけではないんだ」
「そのせいで海に出れねえもんな。おれ他の仲間に合流して良いか?」
「駄目よ。ウルカスちゃんが拾ったんだから海に出るまで面倒見ないなら殴り殺すわよ」
拾うんじゃなかったかな、と少し後悔。でも子供を見殺しに出来る質ではないので後悔したところでやり直しても拾うのだろうが。
「おい婆さん、あんたが連れてってくれよ」
「うんにゃ、お前が責任を持て」
「分かったよ。じゃあ、海が怖くなくなるよう修行するか…………確か悪魔の実を食わされたんだったな?」
「はぁ………はぁ…………」
「ぜぇ、はぁ…………」
「………っ…………く、はぁ」
ヘビヘビの実、モデルアナコンダ。
ヘビヘビの実、モデルキングコブラ。
そして、メロメロの実。
純粋な身体強化に加え動物の特性も扱えるようになる
逆に特異な異能に目覚める
「で、結局どういう力なんだ? ハート型の光線を飛ばすだけって…………」
「っ………」
ハンコックはメロメロというからとりあえず手でハートを作らせてみたら、なんか出た。だが効かなかった。
「ちょっとあそこで覗いてる人攫いに食らわせてみろ」
「え、えい」
「うひょー! たまんねー!」
ハートを作り、グッと目を強く閉じるハンコックに興奮しながら突っ込む人攫いの男はそのまま石化した。
「……………………」
「……………………」
「……………………」
チラリとカガリを見る三姉妹。カガリは別に石化した様子はない。
「目がハート。成る程、お前に見惚れると石にされるらしい」
「で、ではどうして兄様は…………」
「え、男に酷い目に遭わされてトラウマになってる女に邪な視線向けるわけにはいかないだろ」
ボコボコにするのは良いのか、と思ったがそこは生まれながらの戦士たる九蛇。すぐにまあそういうものかと納得した。
島民全員、ではないが生まれながらの戦士の一族である火守りの戦士と九蛇の戦士の価値観は近い。
「ちょうどいい、特訓がてらこの辺りの人攫い共を石ころに変えて海にばら撒くぞ」
「ひ、人攫いと………!?」
「……………怖いなら、やめておくか?」
「…………っ! わ、私はやるわ!」
と、マリーゴールド。
「姉様達を、今度こそ守るために………!」
妹にそんな事を言われれば、他の二人もやる気を出す。
まあ、人攫いを何人ぶっ殺そうがどうせ後から後から湧くのだろうが。
「で、どうしてああなった?」
「貴様等、妾を前に頭が高い!」
怯え震えていた姿は見る影もなく、見下しすぎて逆に見上げる少女の変わりようにレイリーはカガリを問い詰める。
「……………さあ?」
でも正直カガリもわっかんね。
恐怖を振り払うように気丈に振る舞っていたらなんかああなっていたとしか………。
「今ならできるか、上書き」
と、焼きごてを取り出すカガリ。ハンコック達はビクッと震えた。無理そうだ。
「まあ、取り敢えず渡しておくから使えそうになったら使え」
「う、うむ…………」
受け取るだけ受け取るも、まだ顔が青い。投げ捨てないだけ成長したほうだろう。
グロリオーサとともに船に乗り出港した。
「さて…………」
「ははは、彼女達はすっかり人気者だね」
島中の人攫いの生き残りが、ハンコックが離れると聞き最後のチャンスとばかりに集まってきた。カガリははぁ、とため息を吐く。
「可愛い妹分の門出だ、邪魔してくれるな」
放たれる覇王色の覇気。大気を震わせ海を波立たせる圧倒的な覇気に人攫い達は意識を失う。
「じゃ、おれはこいつ等を
因みに加盟国民だと
「今の拠点は何処だったか」
「
明らかに異様なほどに。何処かの武器商人が大儲けでもしているのだろう。
「戦争してるどっちの国にも、争ってる全ての組織にも武器がばら撒かれてやがるのさ。これが同じ組織なら、そいつは大儲けだろうな」
「金が目的、と?」
「或いは、ただ世界を焼きたいのか」