【悲報】メラメラ食っちゃった   作:敗北者

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 古の神と呼ばれていた一族。

 それがルナーリア。現在天竜人が君臨し、次期大将間違いなしと言われるほどの実力を持つ二人の中将が漸く穴を埋め終わった赤い土の大陸(レッドライン)に住んでいたとされる種族。

 

 その情報だけで一億ベリーが支払われるほど政府が追い続けている歴史の奥に消えた種族。

 

「おれの島の奴等もその血を引いてるんだよな。だから特性を継いでる奴は特性を引き出せる体になると髪が白くなる………」

 

 と、自分の白髪を触るカガリ。

 因みに個人差はあるが並大抵の毒なら殆ど効かない。魚人族を殺すほどの猛毒を持つ毒魚だろうと、毒を持つ皮をうまいうまいと食う。体がちょっと痺れて寒気を感じるのは通の楽しみ方らしい。

 

 巨人族を殺す毒を大人の味とかアルコールや煙草みたいな扱いをする彼等は、ちょっとおかしい。因みにカガリは毒の適応力が滅茶苦茶高かったからか、少し寒気を感じたが後はもう普通に食えた。

 

「しかし神の純血に会えるとは………やっぱり毒とか効かないの?」

「ああ、まあ………いや、おれの体を研究していた研究者共ならルナーリアにも影響がある毒を作れるかもしれないが」

 

 或いは、カガリの故郷の者達………とりわけ毒にも強い筈の戦士達を犯した毒はルナーリアの抵抗力を下げる薬も混ぜられていたのかも知れない。

 

「というか、毒が効かない体質を抜いてもルナーリアは結構強いんだがな………ボコボコにしたのか、お前の祖先」

「伝承によると「恋は何時でもハリケーン」という言葉を妹に残しまさしく嵐の如き暴れようだったと」

 

 妹も姉の起こした騒動に紛れてペットの蛇と逃げたらしい。東の海に向かった後、その後の消息は不明だそうだが。

 

「で、女戦士の故郷に戻った後女戦士の求めるままにまぐわって30人ぐらい子をなしたとか………」

「多いな」

「当時は多産で栄えた一族だったらしい。その後子供達が島の住民と混ざっていき、その中で戦いに優れた者達が戦士として島を守るようになった…………ただ、戦士の力は島の外には隠すように言われていた」

 

 今思えばあれは世界政府から隠れるためだったのだろう。結局見つかってしまったが………。

 何か慌てて不穏分子を探さねばならぬ事情でもあったのだろうか?

 

「まあその同胞も今やおれ一人………混血のおれとは違い純血とは言え、同じ血を持つあんたと会えたのは喜ばしい」

「………ああ、もう誰も生き残っていないと思ってたからな。その血を脈々と継いでいた一族がいてくれて嬉しく思う。始まりは、あれだが…………」

 

 まさかルナーリアをボコボコにする女傑がいるとは。しかも最低二人はボコボコにした後、たぶん居たであろう追手からも逃げ切る。きっとカイドウのように野良に生まれたなんか強い存在だったのだろう。

 いや、元から戦士の家系だったのか?

 

「それで思い出した。おれ戦士長になったから女戦士の隠し名を襲名してんだよな。今度モルガンズに教えよう」

 

 レイリー曰く教える相手が政府に忠実ならその名を消されるらしい。と………

 

「ん、この覇気は」

「お前の部下か?」

「人望と才能があるから本船の副船長に任命した奴だ………」

 

 記憶が戻ったら敵になる可能性も考えて、飢饉や疫病に対する対策などに関しての情報と教えても問題にならない軍部の情報の一部しか渡してないが………。

 副船長なのに、と周りに疑問に思われないかと問われれば、彼はドジだからの一言で片付く。

 

 

 

 

 コーラは空気を蹴りながら空を駆ける。向かう先は湯気の中から彼方へ飛んでいった龍の向かった方向。

 コーラは副船長という立場でありながら、そこまで古株ではない。それでも、アカツキ海賊団が好きだ。

 

 過去の記憶がない自分を受け入れてくれたあの海賊団が。世界政府の庇護下に入れず人権を認められない者達の味方をするアカツキ連盟が。

 

 だがアカツキ連盟は四皇カガリという規格外の頂点がいて初めて機能する。連盟国と海賊団がまったくの無力とは言わないし、その戦力で世界政府に戦争を売るぐらいなら出来るだろう。

 

 だが纏まれない。戦争をしていた国だってあるのだ。利権云々以前に、王達は他の王に従わない。

 生まれたばかりの連盟に、他国の王が言うことが正しいと確信できるだけの信頼がないのだ。

 

 だから纏めてくれる王が要る。連盟などと名を打ってはいるが、明確な上下関係がある盟主がいるのだ。

 

「カイドウ……名の売れた海賊を引き入れ戦力強化をしている四皇きっての武闘派…………!」

 

 捕らえた海賊を拷問し、心を折って屈服させ仲間に引き入れるらしい。カガリが心を折られるとは思えないが、ならばその分拷問が長引くはず!

 

「させるかよ!」

 

 船を目視し、空高く昇っていく。足が覇気で黒く染まる………。

 

 

 

「しかし良く今までバレなかったな………」

「お前の副船長も素顔を知られていないだろ。それと同じことだ………で、その副船長は何してんだ?」

 

 空に昇ったと思ったら、中々降りてこない。

 

「恐らく下を見すぎて雲に気付かず入って、船の場所がわからなくなったんだろう」

 

 と、雲から出てきた。そのまま空を蹴り加速していく。

 

「来るぞ、隕石踵(メテオヒール)だ………彼奴はそれで、巨大な船を割った」

「…………能力者だよな?」

「本来ならそのあと空気より蹴りやすい水を蹴れば良いんだが、ドジって溺れた」

「そうか…………」

 

 と、同じNo.2として迎え撃つつもりか、キングがプテラノドンに姿を変えトサカを掴んで引っ張る………。

 

「…………は?」

(テン)………」

 

 顔が引っ込んだ。ギリギリと弓を引いたかのように震えている。え、そこそうなってるの?

 

自尊(プラウ)

 

 顔を離すとギュンとパチンコのように顔が前に飛び出す。

 

(ドン)

 

 衝撃波がレーザーのように収縮され放たれ、コーラの踵にぶつかり弾け海が荒れる……事はなく。

 衝撃波が()()()

 

「っ!?」

 

 驚愕しつつも即座に防御するキング。船が半分ほど沈み、しかし波は起きない。

 

「         」

 

 防がれたコーラはクルクルと回転しながら甲板に立ちキング達を指差し口をパクパク動かす。

 

「      」

 

 キングがその態度にふざけているのかと口をパクパクする。カイドウがその様子を見て首を傾げ、カガリが炎で空中に文字を書いていく。

 

『そいつはナギナギの実を食べた凪人間。空気、液体に作用する力は消される』

 

 カガリの炎も覇気を込めないと消される。熱とは分子の振動なのだ。この振動を上手く使えないかと色々やってるが、今のところ出来ない。

 流石に悪魔の実もそこまで万能ではなかった。

 カガリは飽くまで炎人間。熱と光を操る能力者なのだ。

 

 白ひげから愛用している武器を貰えたらワンチャンあるだろうか?

 

「      」

『だから能力解けよ』

 

 コーラはハッとして能力を解除する。半分ほど沈みかけたまま止まっていた船が浮力を取り戻したかのように浮き上がり船が激しく揺れる。

 

「ウォロロロロ。面白い男だな!」

「ドジだがおれの右腕。そこらの海賊にゃ負けないよう鍛えた」

 

 初めての修行で頑丈なのが解ったので他の奴より厳しく鍛えられている。

 初めての修行ではうっかり力を込めてしまった。うっかりだ、決して炎が消されて困惑してたらコーラが子供のようにはしゃいでいたのが鬱陶しいからではない。

 

「確かに、強いな」

「なんだよ! 照れるじゃねえか」

 

 よせよせと仮面の下でニヤけているコーラ。と、キングとカイドウ、カガリとコーラは同時に同じ方向を見る。

 

「カ〜イ〜ド〜ウ〜!!」

 

 雲に乗って飛んでくる巨大な影。剣を抜き、振り上げカイドウも金棒を構え、ぶつかり合う。

 

「カガリはなぁ、おれが狙ってんだよ! てめぇのところにはキングがいるだろうが!」

「ウォロロロロ! うるせぇババアだ!! ここで死ぬか!?」

「…………ここは、おれの縄張りに近いんだがな…………暴れてんじゃねえよ」

 

 


 

この時の近海の生物と島と存在を忘れられた下っ端達の心境と、後でこれを知る海軍と世界政府の心情を答えよ

 

 

やめて、三人が戦ったらとんでもない被害で世界が混乱しちゃう!

 

 

次回、響く解放のドラム、三皇の宴。ハブられた白ひげ

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