【悲報】メラメラ食っちゃった   作:敗北者

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 四皇の縄張りを避けるように移動してきた海賊により支配された非加盟国。

 支配していた海賊はその島にやってきた船から金目の物を奪ってやろうと飛び出したが消し飛んだ。

 

 そして、その島では…………

 

「ウォロロロロ!」

「マンママンマ、マ〜ハハハハ」

「あははははは!」

 

 一人一人が世界政府に喧嘩を売れるだけの戦力を有する四皇の三人が宴を開いていた。

 カイドウはともかくビッグ・マムはお菓子を献上すれば、カガリは言わずもがな非加盟国からすればまさしく英雄なので、歓迎された。

 

 ドンドットット、ドンドットットと太鼓の音が響き、踊り上戸になったカイドウと子供達に誘われたビッグ・マムも踊っている。

 

「らからよぉかがりぃ、お前しゃいぼーいがられかひってんのか!?」

「は、ない? しゃいぼーい?」

「ジョイボーイだ。お前のところの伝説にはないのか?」

「ああ、ジョイボーイ………誰ってそりゃ、ニカニカの実とか食ったやつだろ」

 

 確か太陽の神の化身ジョイボーイは自らを樹の実に変え、長い年月をかけ再び生まれる云々という寝物語があの島にあった。恐らくは、ジョイボーイが死んだ後もジョイボーイが食った悪魔の実を誰かが引き継ぐという暗喩だろう。

 

「ジョイボーイは太陽の神から力を受け取ったとか言われてたからなあ。たぶん動物系(ゾオン)の悪魔の実でニカがあったんだろ」

「………………………」

「ああ、お前はカイドウがジョイボーイだと思ってたのか」

 

 何処か不満げなキングにカガリが酒を飲みながら呟く。コーラは焚き火の近くですっ転んで燃えていた。

 

「悪いが、あれは支配する側だろ」

 

 解放の戦士とは決して言えない。カガリはカイドウやリンリンといった人間そのものは嫌いではないが、彼等のあり方が好きかと言われれば即座に否定する。

 

「まあお前みたいに新しい国際組織作って運用ってタイプでもないな」

 

 複数の国を力で支配するのは出来るだろう。その後それらを組織だった体制に整えるのは、出来たとしても面倒だからまずやらない。というか海賊のやることではない。

 

「カイドウもおれと同じく政府のせいで海賊になった口なのにな………まあこれは性格の問題か」

「カイドウさんの過去を知ってんのか?」

「情報屋がいるからな…………しかし、おれも含めてすげえ光景だ」

 

 現四皇の3人が集結とか、このまま世界政府をぶっ潰せそうだ。そうなると世界が混乱して多くの被害が出るからアカツキ連盟か革命軍がもっと成長するまでやらないけど。

 

「どうせなら白吉っちゃんも誘おう」

 

 と、カガリは白いヒゲを生やした電伝虫を取り出す。

 

「お〜い白吉っちゃん、今暇なら宴しないか? 偶然だが、四皇が今三人ほど揃って…………いやそう!」

 

 通信相手の表情も真似する電伝虫が、とても嫌そうな顔をしていた。

 

『あの小僧とリンリンが出る宴だぁ? 殺し合いになるだけだ。というか、お前彼奴等嫌いそうなもんだがな………』

「海賊としては確かに………個人としては、そこまでは」

 

 まあ彼等から海賊としてのあり方は、剥がせないのだが。

 

『おれは嫌いだ彼奴等。教育に悪い』

「親父かよ………親父だったな、白ひげ海賊団の」

「ああ!? 今誰か白ひげつったか!?」

「ウォロロロロ! あの爺も来るのか? おもしれえ、ぶち殺してやる!!」

 

 カガリは電伝虫をそっと置いた。仲悪いのか此奴等、同じ船に居たって掲示板で言われていたのに。

 

「気の所為だ。ちょっと知り合いを呼ぼうとしてな、まあ今からきても酒や飯は残らねえから、さっさと食おうぜ。キング、その肉取ってくれ」

「ああ……」

 

 因みにキングはマスクをしている。周りはコーラを除いて気絶していたので、ルナーリアであると知っているのはもとから知っていたらしいビッグ・マムを含めて四人だけだが。

 

 マスクで顔を隠しているが、キングも食事を取っている。飯や酒は周りからは消えているように見えるが、実際はすごい速さで口だけプテラノドンに変えて食ったり飲んだりしているのだ。

 

「白吉っちゃんって…………」

「いや、ただの気のいい爺さんだ」

 

 そばに燃えるパイナップルを置いたジジイだ。

 焼きパイナップル食いたくなってきた。作ろう………。

 

「だからよおカイドウ。カガリはおれと組むんだ。んで、おれが海賊王になる」

「ウォロロロロ!! 寝ぼけたこと言ってんじゃねえリンリン! ぶっ殺されてえか!?」

 

 四皇の内二つが組めば、間違いなく海賊王の危険度を大きく超える。海賊が増え、取り込まれ、あの時とは比べ物にならない戦力となった。

 というか海賊王の危険度は政府にとってであり知らない一般人からすれば目茶苦茶怖い海賊がいる、程度だ。

 

 そもそも一般人に被害など他の海賊や海軍などとの交戦時ぐらいしか出してない。

 それに対してカイドウとビッグ・マムが嘗て所属していた海賊団は宝島の前に人の住む島があれば蹂躙し、別にルートの前になくても攻め入る事もあるが。

 

「今の縄張りの管理全部おれにやらせんなら同盟も考えてやってもいいぞ」

 

 あくまで縄張り。戦力に手を出す気はない。

 

「「………………」」

「いやそう!」

 

 と、コーラが思わず叫んだ。

 カイドウは別に今支配している国の王は全然好きじゃないし何時か殺そうと考えているが、カガリに管理を任せたらせっかくの予言の時が来なくなりそうだからなんか嫌だ。

 

 ビッグ・マムは自分がマザーの願いを叶える国を作ってマザーに褒めてもらいたいから嫌だ。

 

「後は、世界政府を潰す時なら一時的に手を組んでやっても良い」

「ほう! ウォロロロロ!! そいつは面白そうだ!」

「ママママハーハハハ! 確かにねぇ、皆目線を合わせる世界に、天竜人はいらねぇや」

「じゃあその時が来たら」

「「おう!!」」

 

 

 

 

 

 

 音も拾えぬほど遠くから、望遠鏡でその島の様子を見る政府の諜報員。

 

「四皇の内、三名が揃い宴を開いています…………」

『音声は………?』

「さ、流石にそこまで近付けば…………」

 

 気付かれたら殺される。情報を送る前にだ。

 

「このまま同盟が組まれてしまえば、世界は未曾有の危機に……」

『監視を続けろ。炎魔の性格的に、他二人と組むとは思えんが万が一もある………時に、宴ではどのように踊っている?』

「はい? えっと………」

 

 政府の諜報員は帰還叶わず、海賊に見つかり命を落とした。

 

 

 

 

 

 と、そのようなことがありその後カイドウに敗北したと聞いてやってきた海賊どもを燃やして、今なら指揮が乱れているに違いないと連盟国に攻め入った加盟国や非加盟国の軍を溶かして、カイドウより弱かったからと言ってお前等より弱くなってねえんだよと解らせて戻ってきてみればサボが出港していた。

 

「しかしサボが約束破るなんてな」

「サボは悪くねぇんだ! おれ達が助けられなかったから!」

「貴族の家族といれば、そっちのほうが幸せなのかもって、思っちまったんだ……サボは、家族から逃げてたのに」

 

 話を聞くと、サボは海賊を雇った貴族の父親に連れて行かれたらしい。その際海賊の半数以上をぶっ飛ばしたが、国の兵士も居り最終的に数で負けた。

 その後天竜人を迎えるためにゴミ山が燃やされたらしい。海賊がやったことになっているが、この国の王の命令で、貴族はそれを知っていただろう。

 

「ゴミは燃やす、か。いい言葉だ、ちょっと燃やしてくる」

「まーまー落ち着くにカガリさん!」

「サボは無事出港できたんだ、今はそれでいいってことにしようじゃねえか!」

「………………」

「いやそう!」

 

 まあ、実際この国の王族は本来なら無関心。そこに住む人間を人間とすら思わず、ゴミの中にゴミがあるとしか思っていないだろう。だから、今回のようなことがない限りこういった事はしないだろう。

 

「だがムカつくから孫の顔を見れずに死ぬ呪いでもかけてやろう」

 

 と、不気味な縫いぐるみを作るカガリ。ルージュに子供の前で己の憎悪を見せるなと怒られた。

 

「憎いってほどじゃねえけど、おれ嫌いだ彼奴等!」

「おれも!」

「わかった、じゃあ嫌がらせだけしにいくぞ」

 

 その日から数日間、貴族街にて枕元に『腐ったお前たちにプレゼント』と書かれた手紙とともに納豆が置かれていたり、仲が良いと思っていた相手が裏で自分の悪口を言っていた証拠が置かれたりするようになった。

 

 王には『貴方は後2年でハゲる』とか『娘はブサイクと結婚する』『孫の顔を見れない』『お前ガープが自分の部下と思ってるけどガープはお前の名前すら知らないぞ』と嫌がらせの文字が城の何処かに焼きつけられていた。

 

 

 

 

『アニキ、暫く帰ってきてないけど、まあ元気に生きてるだろ? おれは、少し早いけど海に出ることにした。色々あったんだ。

 行き先はこの国じゃない何処か。そこでおれは強い海賊になって、三人一緒に誰よりも自由な海賊になってアニキに会いに行く。広くて自由の海で、何時かかならず!

 アニキは結局盃を交わさなかったけどさ、おれはやっぱり、あんたが長男が良いな。エースはちょっと馬鹿だから。二人を頼む』

 

 サボが残した手紙を読み終え、カガリはため息を吐く。勝手なことを言ってくれる。

 

「船長、その手紙は?」

「弟からだ」

「弟が居たのか!」

「自称だがな。それより、見つかったって?」

 

 と、カガリが視線を向けるとドラゴンのような生物が数匹寛いでいた。ドラゴンと言うよりは、鳥に近い骨格をしているが………。

 

「勝手に住み着いてた鳥だが、本当に千年竜なのか?」

「…………たぶん」

「で、ヒソヒソの実は?」

「ヒソヒソの実は見つかってねえけど、動物と話す4歳ぐらいの女の子の噂なら」

「そうか。良し、行くぞお前等」

「クルルルル!」

 

 と、千年竜が吠える。カガリは自分で飛ぼうとしたが目の前にやってきてしゃがんだ。背中に乗って欲しいらしい。

 

「鬼瓦に気をつけろとのことだが………あと、オカマ?」

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