【悲報】メラメラ食っちゃった   作:敗北者

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「五皇、百獣のカイドウと炎魔カガリの激突か。お前の国の近くで起きたようだが、心当たりはあるのかい?」

「フッフッフッ。俺は被害者だぜ? マジで被害者だからなあ俺は!」

 

 おツルの言葉にドフラミンゴは本気で叫ぶ。その姿は包帯だらけ。まだまだ完治には程遠いと言うのに呼び出された彼は、それはもうキレていた。

 

 おツルさんもちょっとかわいそうに思えてきた。

 

「ふざけやがってあの化け物どもめ! 踏みつけられる足元の虫なんてまるで見ちゃいねぇ!」

 

 実際は、カガリの方は街の住人を気にして動いていた。カイドウの熱息(ボロブレス)の進行方向にドフラミンゴしかいなければ無視して、ドフラミンゴに向かわなければ向かうように誘導したが………。

 

 しかしドフラミンゴは腐っても七武海。狙われていたなら兎も角、偶然や逸らされてきた攻撃の直撃を受けない程度はやってみせる。余波ですら致命傷になりかけたが。

 

 ドフィを世界の王にとか言ってたトレーボルは新世界にはザラに見かける覇王の器達をして、従うか抗い続けるかのみと言われていた覇王を従える皇帝の頂を目撃して以来、地下の港に籠るようになった。

 

 もしカイドウかカガリのどちらかでも現れようものなら真っ先に逃げ出すことだろう。

 

 五皇、海軍、七武海の三大勢力と呼ばれる新世界の実情も、実際は「五皇VS五皇VS五皇VS五皇VS五皇VS海軍+七武海」。

 

 例外を除き七武海単体の強さは海の皇帝達に遠く及ばない。五皇の一勢力と戦う為には海軍本部の精鋭に、七武海全員を招集する必要があるだろう。

 

 もし五皇の内2つの勢力が組んだら………想像もしたくない。だからこそ、彼等は常に動向を監視されているのだ。

 

 その中でもカガリは行動が読めない。

 海賊王の血筋を絶やさんとする海軍の活動を邪魔したかと思えば、海軍と海賊の悪魔の実の取引現場に現れたり、東の海(イースト・ブルー)の海軍支部を潰したり、ついでにそこに潜伏していた魚人海賊団離反組と本部に隠していた支部を破壊したり………世界最大のカジノ船を襲い、オーナーを誘拐したりもしていた。

 

 因みにカガリに捕まったアーロンはその後、何故か革命軍に所属していたとか。

 

 革命軍も良く東の海(イースト・ブルー)で目撃されていたが、やはり繋がっているのだろうか?

 

 一つ言えることは、カガリが天竜人関連以外で戦う時は、何時もその背には弱者が居た。

 

「何をしでかしたんだい。いい子だから、正直に話しな」

「フッフッフッ。別に隠しちゃいないさ。なんなら、好きなだけ調査員を送ると言い」

 

 どうせ()()()()()()()()()()

 

 あの化け物は覚えていて襲ってきたが。カイドウとの戦いの余波で巻き込めず引き返したが、アカツキ連盟から手に入れた奴隷の扱いを考えなくては。

 

 人質? その手段を取った瞬間焼かれる。

 カイドウがいる? カガリとの戦いになればむしろ此方を気にするのはカガリだけなのだ。

 

 でも、どのおもちゃがアカツキ連盟の人間だったのかわからないんだよなあ。

 

 赤髪海賊団とたまたま同じ国に訪れた時に弱みの一つでも見つけられていれば自分もまた海の皇帝になれたのに。

 

 カイドウやマムには弱みとなる相手などいないだろう。

 

 白ひげはいるが、怒らせるほうがリスクが高い。

 

 カガリの弱み? 恋人がいるとの噂だが、その相手はビッグ・マム海賊団らしい。巫山戯ろ、あんな化け物を2人も同時に相手できるか。

 

 とは言えアカツキ連盟のスパイがどの程度まで掴んでいるかわからない以上、返すという選択肢はない。海軍、海賊など敵対した相手だけと思われているからこそカガリは引いたのだ。今回はたまたまカイドウに救われたが、救われたかな? まあ、カイドウがいたから引いたが、次はないだろう。

 

 人質は返さない。だが扱いを悪くして怒りを買うわけにもいかない。

 

 何故俺が他人の顔色をうかがわなきゃならねぇ、と内心吐き捨てるドフラミンゴ。ほんの少し前までは自分は支配する側だった。

 

 この憎い世界が苦しむ様を楽しむ立場だった。全ては五皇のカイドウ達に出会ってからだ。

 

 

 

 

 

「あのクソ綿毛がぁ。彼奴と出会ってからイライラが止まらねえ」

「盟主様、みんな怯えちゃってるよ」

 

 カガリがとてもイライラしている。動物達が怯えていたので彼等の声が聞けるアピスが諌める。

 

「それにしても、この子達の声なんか不思議。酔ってるような………? 苦しんでる?」

「麻薬植物でも誤飲したか?」

 

 と、周りの動物を見るカガリ。

 平べったいワニ。陸を走る巨大な蛸。鋭い鎌を持つカマキリ。長い巨大な熊。

 

 見たことない動物ばかりだ。

 

 そんな未知の島に、何故彼等がいるのか。

 

 ペレンが見つけたからである。

 空を移動中に………つまり、ここは空に浮かぶ島だ。

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