【悲報】メラメラ食っちゃった   作:敗北者

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 新世界、後半の海に君臨する5人の皇帝。

 穏健派筆頭はシャンクス。だが、傘下含めそれ以外の住民にも人気を集めるのはカガリだろう。

 

 基本的に海軍、海賊以外を攻撃することもなく、海賊や横暴な海軍を撃ち倒す。多くの非加盟国、或は王の圧政に苦しむ加盟国の民達から革命軍と同様に人気を集めている。

 

 対岸の火事を消す英雄ではない。事実として広く活動する彼等は多くの民を救っている。流石に組織が大きくなり、他の五皇達や海軍も力を付け始めた今縄張り外での活動は減ってきてはいるが、本拠は空に浮かぶ島だ。多くの場所で目撃される。

 

 ただ、この問題は彼等も初めてだ。

 

「………………浮いてるな」

「浮いてんな」

 

 空に浮かぶ巨大な島と、その周りに浮かぶ諸島。それぞれの四季島は、偉大なる航路(グランドライン)の島なのか、同じ空域にありながら季節の分かれた島々だ。

 

 空島ではない。あれは基本的に島雲という歩ける雲。目の前の島は大地から切り離された島。

 

 空島の何処かにはいかなる理由か、青海から飛んできた島があるらしいが、あれは違うだろう。近くに島雲も海雲もない。新世界なら浮かんだままの島があってもおかしくはないが………いや、おかしいな。

 

 赤い土の大陸(レッドライン)より高いところに存在する島を放置するわけがない。空島は存在が知られていないとしても、ここは空島の様に正規ルートでは死人が出るような感じではないし。というか飛べなきゃ辿り着けない。

 

 でも遠目からでも文明の跡地が見える。少なくとも人が住んでいたのだろう。

 

「人、住んでるよ」

 

 と、テリア。

 

「人の声がする!」

 

 じゃあ人が住んでいるのだろう。テリアの見聞色の範囲もだいぶ広がっている。

 

「どうします?」

「拠点に使えるかもな。とりあえず調査だ………幾つかに分かれる。アピスは俺についてこい」

 

 動物達から情報収集できるだろう。

 

「ラチェットはクソ雑魚だからコーラとテリアが護衛」

「了解」

「まかせて!」

「ク、クソザコ!!」

 

 ラチェットはショックを受けるがテリアもコーラも気にしない。

 

「フィナは植物、毒性動物の調査。護衛はシュライヤとサガだ」

「おう」

「まかせろ」

 

 チームは3つに分けた。戦力的には申し分ないはずだ。

 

「アピス、ペレンになるべく離れて居るように命じてくれ。明日昼頃、俺の炎の匂いを追って合流するようにも」

「うん!」

 

 アピスが頷きペレンにカガリの言葉を伝える。クオオオと吠える。了承したようだ。

 

 

 

 

 

 そして辿り着いた島の動物はとても凶暴。

 アピス曰く「ぶっ飛ばしてやる!」とか「やったるで〜!」とか言っているらしいが、どうにも様子がおかしい。

 

 闘技場などで興奮剤を飲まされた動物のようだ、とのこと。そういえば殺し損ねたクソ綿毛の国にも闘技場があったことを思い出しイライラするカガリ。覇気が漏れ動物達がガタガタ震えだす。

 

「盟主様、みんな怯えちゃってるよ」

 

 その言葉に覇気を諌めるカガリ。

 

「それにしても、この子達の声なんか不思議。酔ってるような………? 苦しんでる?」

「麻薬植物でも誤飲したか?」

「う〜ん? 暴れたがってるけど、暴れるのが好きじゃないみたい?」

「後でフィナに見せるか」

 

 好戦的な性格ではあるが、それを大きくは超えない。負ければ大人しくなるし、覇王色で解らせれば従順にもなる。

 

 性格を無理やり強制されているような。何かそういう植物でも分布しているのだろうか?

 

 と、そこまで考えながら飛んできた矢を掴むカガリ。

 

「うえ!?」

「油断しすぎたアピス」

 

 自分の眼前に迫る鏃に気付き尻餅をつくアピスに呆れながら矢をへし折る。

 

「だから覇気とか鍛えろって何時も言ってんのに」

「盟主様ついでに六式鍛えろって言うじゃん!」

 

 天竜人の所業を見て海軍を離れるような心優しき元海兵は、流石に幼女に六式訓練を受けさせるなんて出来ず結果的に甘やかすだけだが。

 

 それを見逃してるカガリもカガリだ。

 

「まあ、だから俺がきているわけだが」

 

 と、茂みの奥を睨む。飛び出してくる複数の人影。半裸の大男達が矢を放つ。それら全てを一瞬で移動して受け止め、驚愕する一人の頭を掴み別の人間に投げつけ、背後から迫る剣を蹴りでへし折りながら顔を踏みつけ吹き飛ばす。

 

「こ、こいつ! 強い!!」

「Dr.インディゴに連絡を!!」

「さて、いきなり小娘から狙うようなクズ共だ。遠慮なく拷問してやろう」

「っ!!」

 

 再び矢を放つ。狙いは動物。先程と異なる矢は管であり、矢の尻に付けられた球体の中の液体が動物の中に流れる。

 

「ゴルルルルアアアアアアア!!」

「……………!!」

 

 立ち上がり吠える動物。敵意が先ほどとは比べものにならず、何を聞いたのかアピスが怯える。咄嗟に炎を放つも………。

 

「…………耐えた?」

 

 本気の火力ではないとは言え炎を突破し爪を振るう熊。分厚い鱗に覆われた熊。炎に対する耐性が上がっている?

 成長………いや、まるで進化だ。

 

 カガリが嘗て隠れ住んでいた島の動物は炎を武器として扱い、当然炎に対する耐性を持つ生物ばかりだったがこれはそれ以上の耐性。

 

「それで生物。火災に勝てるかよ」

「駄目! 盟主様!」

「!!」

 

 アピスの言葉に炎を収め、熊の腹を殴る。大きく吹き飛んだ熊は気絶したが、命に別状はない。

 

「あの………ごめんなさい、私」

「……………動物を無理やり凶暴化させ進化させる薬か」

「え?」

「まあ、おおよそ真っ当な連中じゃねえのは確かだ。潰すぞ、そいつら」

「…………うん!」

 

 

 

 

 

 空に浮かぶ島。その名はメルヴィユ。

 断じて空島などではなく、元は新世界に存在する島の一つ。それを浮かせたのは悪魔の実。

 

 超人系(パラミシア)フワフワの実。自身と自身が触れたものを浮かせる実であり、能力者は金獅子のシキと呼ばれる伝説級の海賊。

 

 嘗ての時代、仲間内ですら殺し合いの絶えぬ海賊船にて白髭、カイドウ、ビッグ・マムと共に幹部として君臨していた猛者の一人。

 

 海賊王ともしのぎを削り、海軍本部にも強襲したこともある恐るべき海賊だ。

 

「俺の聞き間違いか? 今、なんと?」

「メ、メルヴィユからの連絡で、襲撃者が現れたと…………」

 

 勢力拡大の為に名を上げている海賊への接触、その帰りに慌ててやってきた船員の言葉は震えていた。シキの怒りを恐れているのだ。

 

「ジハハハハハハ! どうやって侵入したかしらねえが、豪胆な奴だ!」

「い、いかがなさいますか」

「放っておけ。雑魚なら島の怪物どもにいずれ食われる。生き残ったなら、特別に部下に加えてやってもいいな」

 


 

因みに空島といえばシャンドラ達は火守りの一族と同じ800年前の真実を守る者達という共通点があったりするのを、カガリは知らない。

彼奴等の衣装、背中に羽をつけてるんだよね。と読み返して最近思い出した。

 

シキとカガリ。

嘗てはカイドウやマムと戦えてもロジャーの死にショックを受け鍛錬も忘れ謀略にかまけて頭に舵輪も刺さっている二年前ルフィに負ける老人とまだまだ全盛期に向けて成長中の若き皇帝の実力差ははたして。

 

シュライヤとサガ

ヒント、映画。

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