"慈悲深き苦痛をもって断罪する裁定者" in GGO 作:(他人のお金で焼肉)行きたい〜
こんな駄作でも面白いって言ってくれてめっちゃ嬉しかったです(*≧∀≦*)
その日、VRMMOゲーム"ガンゲイル・オンライン”に衝撃が走った。
ある中堅スコードロンが発見して以降、その圧倒的難易度であらゆる挑戦者を跳ね除けてきた最凶ダンジョンの主が―――遂に発見されたという情報によって。
それは、全ての始まりとなった
強者との戦を糧に、弱く泣きじゃくるままの弱い自らを超克せんと、この硝煙の匂い渦巻く世界を駆けていたとあるプレイヤーが、第四のセフィラが待ち受けるそのダンジョンへ足を運んだのだ。
「………」
ライトブルーの髪と、凍てつく機械のごとき視線を持つその女性プレイヤーは、油断なく通路を見据え、何時でも愛銃を構えられるよう備えていた。
ケセドも彼女――シノンの姿を確認しており、度重なるラーニングの果てに、ハッキングを駆使しダンジョンとしたこの中で警戒を絶やさないのは、人の思考では当然だと理解していた為、彼女を脅威だと認識していなかった。
―――目標、排除。
「そこね」
―――ッ!
……γ隊全機の弱点部を、何も動じることなく
ケセドは驚愕した。
この
しかしこのシノンというプレイヤーはどうだ?顔を驚愕に染めるどころか、息を呑む素振りすら見せなかった。
まるで、
―――演算領域確保。
―――対象の排除を実行。
「……ようやく本気って感じね」
明らかに動きを変えたオートマタ達に、不敵な微笑を見せる美少女。
どこか神聖さを感じさせる、ケセドの私兵達の見た目も相まって、映画のワンシーンを思わせる光景になったが、双方が握る銃という兵器がそれを台無しにする。
―――予測演算開始。
―――情報の収集を実行。
「(コイツらは会話に応じて行動パターンを変化させる。下手な発言は控えるべきね)」
オートマタ達の構える銃器の照準器から、不可視の光が伸びる。
何も知らない相手ならば、そのまま銃口から放たれた鉛玉の群れに、為す術なく蹂躙されるだろう。
「っ!」
しかし、シノンは予備動作を見た時点でその場から走り出していた。ご丁寧にグレネードをその場に放り捨てながら。
―――γ-1、γ-3、γ-4中坡:ダメージ蓄積率67%。
―――γ-3武装損壊:撤退。
キヴォトスにおいても、爆発物とは一定以上の脅威となる。それはこの世界でも同様……というよりも、この世界では爆発物の方が危険度は圧倒的に高い。
そんなグレネードの一撃を超至近距離で受けてしまったのだ。
如何にケセドの生産兵器といっても、大破寸前までダメージを入れられてしまっても無理のない話だ。
ケセドもそれを理解している為、必要以上に驚きはしない。ただ敵の
「(厄介ね…このまま撃ち合っても埒が明かない)」
まるでシノンの行動を阻害するかのようなオートマタ達の動きには、当然シノンも気付いていた。
勿論、オートマタ達がシノンの持つソレを封じようとしていることにも。
……シノンというプレイヤーは、このGGOにおいて数少ない
何故スナイパーが少ないのかというと、
それ故に多くのプレイヤーはスナイパーライフルという銃を敬遠する。
しかしシノンはとある事情により、その難易度の高さを克服していた。その為、シノンにとってスナイパーとはまさしく天職と言えるプレイスタイルなのだ。
―――行動パターン解析、妨害を最優先。
―――α、β隊現着、攻撃開始。
ハッキングにより己と、手足たる兵器達を破壊不可オブジェクトと設定することも、また一つの手と言えるかもしれない。
しかし、ケセドは
それ故にケセドは自身の持つ演算能力を、フルスペックで活用して妨害を行う。
シノンの一手、二手先を読み、時には行動を予兆から潰すオートマタ達に、シノンの内面にも焦りが芽生え始める。
「―――そこ!」
そして、完全な死角から忍び寄った、一体の伏兵がシノンを葬り去らんとしたまさにその時、シノンはスナイパーライフルを装備する為に上げていた、
―――解析:EMPグレネード。
―――範囲外に退避。
その兵器の名は
AI制御される機械である以上、神秘により補強されているデカグラマトンの預言者達にも有効的な攻撃手段の一つなのだが……そもそも当たらなければ何の意味もない。
シャーレとの戦闘によりそれをラーニングしていたケセドは、すぐさまオートマタ達を散開させることで回避させようとするも、ここでシノンの魔の手が伸びる。
「残念、
―――!?
―――解析結果:ERROR
―――理解不能、解析不能、対象の手法:不明………
なんと、シノンは炸裂前のEMPグレネードを撃ち抜くことで、EMPグレネードをバラバラに破壊、EMPグレネードを構成していた部品をバラ撒くことで、広範囲に電磁パルスを炸裂させたのだ。
多くのプレイヤーが使用する小型のソレではなく、敢えて大型のグレネードを選んだのも、それが理由だった。
―――α-1以外との接続をカット。
―――α-1、
電磁パルスにより無力化されたオートマタ達が次々破壊されて行く中、ようやくシノンが何をしたのかを理解したケセドは、高火力型に改造したドローンやゴリアテを出撃させようとして―――やめた。
このような奇想天外な手段を取る相手には、数や火力だけでは意味がないと判断したからだ。
幸いにも、この手の人物のデータは腐るほどある。やりようもある筈だ。
「まだ動くの……」
『肯定。貴女を排除します』
「ッ、喋った!?」
『貴女は厄介な敵です。故に、これからは本気でお相手しましょう』
「……!」
この世界に連れてこられてから、初めてあの厄介な大人を思い出させたシノンに対し、α-1のマイクを通じて敬意を表したケセドは、α-1にある指令を送った。
そして、表情に警戒を滲ませるシノンの前に立つα-1が、その頭上にオレンジの光を放つ輪を出現させた。
その輪の名はヘイロー。キヴォトスに住む生徒一人一人が持つ神秘の証、
キヴォトスにいた頃には無かった、まさしく虎の子とでも言うべき新たなるその機能が今、空間を震わせる圧となってシノンに牙を剥いた。
『それでは、始めましょう』
「……決めたわ」
『――なんですか?』
「あなたは私が殺すってこと」
『そんなことは不可能です』
……最も、牙を剥いたからと言って、効いたかどうかは別なのだが。
ちなみにだが、γ隊に遭遇した一部のプレイヤー達は
本当のボスはもっと奥にいるんだよなぁ……
話の中のオートマタ×ヘイロー=ベス○マッチですが、この話を書くキッカケになったとある方の作品のオマージュとなっております。
良ければ読んでみてください(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
※という訳で、タグに『オリジナル設定』を追加します。