特急乗車して友達を作ろう!…これマジ?マーリンの髭だな!
来る9月1日、ハリーと俺のホグワーツ入学の日がやってきた。
出発時間の30分前にはキングズ・クロス駅の9と4分の3番線とかいう、柱に突っ込まなきゃ行けない狂気的なことで有名(?)ないつ聞いても訳分からんホームからホグワーツ特急に乗り込んだ俺達は早めにコンパートメントに乗り込み窓から声をかけてきたリリィ母さんと話していた。
「ハリー、ショウ。とうとうホグワーツ特急に乗れた感想はどう?これに乗ってあなた達·····というかハリーの楽しみにしていたホグワーツに行けるのよ」
「さいっこうだよ!くぅ〜とうとうホグワーツに行けるんだ!楽しみだなぁ!」
「んー、まだ動いてないからわかんないな、でもまあホグワーツは俺も楽しみだ」
「あら?ショウは最初乗り気じゃなかった気がしたけど·····」
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そう、母さんの言う通り俺は最初ホグワーツに入学する事が正直乗り気ではなかった。
だって考えてみ?ハリーと同世代=7年間トラブルが起こり続ける賑やか&デンジャラスの学生生活が確定してるってことだし、ましてこの世界のハリーは「生き残った男の子」でも「英雄」でもないただの一般魔法使いなのである
原作では運命の子に選ばれたせいでヴォルデモートに実の親は殺されるわ育ての親には虐待されるわ魔法界の命運を掛けた戦いに巻き込まれるわで、正直酷ってレベルじゃねーぞっていう人生を歩まなくちゃいけなかった。
でもあの運命の日に俺という圧倒的イレギュラーが現れたせいでハリーの人生は大幅に変わった。
父親であるジェームズは亡くなった事には変わらないが、母親であるリリィが生き残ったおかげでバーノン家に預けられる必要もなく、母親と暮らす事が出来ているのである。·····まあ俺という義理の兄弟という名の異物もいる訳だが。
まあ俺がハリー達を助けた(?)おかげで原作とは全く違う環境で過ごすことが出来、ハリーはそれはそれは活発な男の子に育った。
俺が助けたことはハリーにとってのデメリット·····?とメリットがいくつかある。
まずデメリットだが、チート防御魔法であるリリィの命を懸けた「愛の守り」が無いということ、ある理由で「蛇語」が話せなくなったこと。
これから闇の帝王と戦う運命のハリーにとって、最強クラスの防御魔法「愛の護り」が無くなったせいでそこそこハードモードになってしまった点もある。(ハリー的には母親が亡くならない世界の方がいいとは思うが)
「蛇語」が話せなくなった点は正直メリットの恩恵?にはなると思う。
多分デメリットはこれくらいだとは思うけど·····俺ももうこっちに来てから10年は経つし、原作も1回本を全巻読んだくらいなのと金曜のロード的ショーで映画を何回か見ただけだから、そんなに覚える訳じゃない。
それでメリットについてだが、まず最大のメリットはヴォルデモートの「分霊箱」ではなくなったこと。「英雄」「生き残った男の子」ではなくなったおかげで手のひらホグワーツ、不祥事大好き魔法省と呼ばれるくらい(俺の中で)クルクル変わるハリーの魔法界における評価の変動が起こりにくくなった点だろう。
「分霊箱」では無くなった理由もちろん、そもそもハリーはヴォルデモートの魔法に当たってすらいないのでヴォルデモートとの繋がりが一切起きなかったからである。
そのせいでヴォルデモートが持っていた「蛇語」もハリーが受け繋がなったので「蛇語」が話せなくなった、というのがデメリットのところで説明したことであり、でも「分霊箱」になったせいで「蛇語」も受け継いでしまったと考えると「分霊箱」にならなかったのは圧倒的メリットであると思う。
「英雄」と呼ばれなくなったメリットについてだが、それももちろんヴォルデモートを倒した訳では無いからであり、まあ強いて言えば運命の日に「その場にいた赤子」くらいのポジションのハリーはそこまで魔法界からの期待を被ることがない·····というかもう一方にその期待が行っているので原作よりハリーは魔法界からの重圧もなくなり、圧倒的にのびのびと生きて生きやすくなったはずなのである。
じゃあこの世界の魔法界の「英雄」は誰なんじゃらほい?となると思うがそれはまさかの人物であり··········
それはもちろん運命の日に運命の子を殺しに来たヴォルデモートを倒した人に決まってるわけで··········
··········
···············そうだね。俺だね。
···············はああああああああああ!?俺!?!?って気づいた時に思ったね。
あの日にハリー達を助ける事が出来た·····代わりにハリーが原作で頑張ったことが全部俺に回ってくるのが確定した日でもあったわけだ。··········こう言うと助けたことを後悔してるみたいになるけどそれ自体は全く後悔はしてないけど。
ハリーがとりあえず幼少期を、片親だけとはいえ楽しく過ごせた訳だからヴォルデモートを倒したかいがあったとは思うわけで。
·····ただそれでもホグワーツに入学したら原作ハリーが巻き込まれたヴォルデモートとの戦いに挑んでいかなくちゃいけない·····となると乗り気にはなれなかったのである·····
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「まあ母さんの言う通り乗り気じゃなかったとこあるよ?でもハリーがこんだけ楽しみにしてるの見ると·····俺も楽しみになってきたんだよな·····上手くはいえねーけど」
「·····そう、後悔はしてない?」
「·····してないよ、俺そんな風に見えた?」
「母親にしか分からない位の変化だけどね·····何かあったら言うのよ?」
「·····そっか」
「ん?どうしたの2人とも?何か話してた??外を眺めてたら聞こえなかったんだけど·····」
「なんでもねーよ。·····なあハリー、俺達友達作れるかな?入る寮によって心配になってきてな」
「ははっ!僕達なら友達の1人や2人すぐ作れるって!ねっ!母さん!」
「ふふっ·····ええハリー。もちろん、私とジェームズの自慢の息子達がそんな心配する必要ないわ。すぐに友達の100人や200人作れるわよ!」
なにも知らないはずの母さんに「後悔してないか」と聞かれドキッとしたが突然現れた俺も実の息子と変わらないくらい愛してくれてるんだなって思ってなんか恥ずかしかった。
そんなこんなで3人で話しているととうとうホグワーツ特急発車の時間が訪れた。
「·····あらもう出発時間ね。2人とも!私の·····私たちの愛しい息子達!ホグワーツは色んなことがあるわ、それでも!2人でならきっと大丈夫何が起こっても2人なら何も心配いらない!すぐに友達が出来て皆で乗り越えられる!だからホグワーツを楽しんできて!行ってらっしゃい!!」
「うん、母さん!行ってくるね!!」
「おう、行ってくるぜ母さん」
··········あぁこっちの世界でも母親っていいもんだな。
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そんなこんなでホグワーツ特急が動き出した。俺達はキングズ・クロス駅のホームにいる母さんが見えなくなるまで、駅が小さくなって見えなくなるまで窓から身を乗り出してでも手を振っていた。
そして駅が見えなくなり、俺達は席に座ってホグワーツへの期待感に胸を躍らせながら電車に揺られていた。
·····そしてしばらくだった頃、コンパートメントの扉が開いた。
「ハァ·····ハァ·····ご、ごめん、ここ空いてる?·····ほかのコンパートメントは埋まっちゃってて·····」
燃えるような赤毛の男の子が声をかけてきた。
「ん?ここ以外空いてなくて座れなかったのか。どうするハリー?俺は気にしねえけど」
「ショウが気にしないなら僕も気にしないよ!ほら!入ってきなよ!」
「あ、ありがとう!助かるよ!」
「おう、気にすんな。ほれ、トランクから必要な物出したら貸しな」
赤毛の男の子のトランクを荷物棚に上げてやり、席に座らせる。
「トランクまで上げてくれてホントありがとう!少し遅れちゃってどこも空いてなくて困ってたんだよ·····」
「ああ、気にすんな気にすんな。その感じ同じ新入生だろ?俺達もそうなんだ。仲良くやっていこうぜ」
「うんうん!ショウの言う通りだよ!」
実際荷物棚は俺の真上だったから俺がやった方が早かったしな。急いできたのか息も枯れてたし。
「そう言ってくれるなら気にしないことにするかな·····あ、自己紹介しなくちゃね。僕はロナルド・ウィーズリー。家族からはロンって呼ばれてる。君たちもそう呼んでくれよ!」
「僕はハリー、ハリー・ポッター!よろしくね、ロン!」
「俺はショウ・ポッター。俺達似てないかもしれないけど双子だからな。分かりやすくショウって呼んでくれ。よろしくな、ロン」
「よろしく!ハリー、ショウ!··········ってショウ・ポッター!?!?!」
「わっ、急に大声出さないでよロン、びっくりするなぁ!」
「いやハリーもうるせぇよ·····んでロン、なんでそんな叫んでんだ?」
俺達の名前聞いたロンは主に俺の名前を叫びながら驚愕していた。··········まあ薄々俺には原因は分かってはいたが。
「だってショウ・ポッターと言えばあの「例のあの人」の魔法に2回も耐えた挙句、一撃で倒したっていう伝説の持ち主だぜ!?僕の最初の出会いがそんな伝説の人でいいのかよ!?」
「アハハ、ショウ。ダイアゴン横丁でもこんな反応されてたよね!」
「·····まあな·····あーロン?その話はあんましねーでくんねーか?俺も赤子の頃だから覚えてねえ事で持ち上げられるのも辛いからよ·····」
「で、でも·····僕、父さんとか母さんから君の伝説をたくさんきいて憧れてたんだ·····!そんな「英雄」や、「現場にいて生還できた赤子」と会えたと思うと·····」
「··········」
「ショウ、また「英雄」って言われて嫌そうな顔してる·····気にしなければいいのに」
「あ·····ごめん、ショ、ショウ様·····?」
「やめろ!」
「!ご、ごめん·····」
つい大人の精神を持つ俺が大声あげてしまった·····落ち着け俺·····ロンもびっくりしてるわ·····そりゃそうだ。
まあでもせっかくの同級生原作メインキャラなロンと悪い雰囲気に·····というか格差みたいな関係性になりたい訳じゃないんだよ俺は。
「わりぃ、ロン。大声あげちまった」
「だ、大丈夫だよ·····僕もごめん」
「おう、気にすんな。·····といいてーけどひとつ頼みがあるんだがいいか?」
「えっ!?「英雄」様からの頼み·····?」
「·····あーその「英雄」とか様とか敬語とかはやめてくんねーか?俺達は同い年の同級生だろ?·····まあ確かにロンからしたら俺は憧れなのかもしんねーけど俺はロンと対等な友達でいてえからよ·····」
「もちろん僕もね!ロンとは僕とショウの友達として仲良くしたいからさ!そんな変な態度じゃなくていいんだよ!」
「··········うん、そうだよね·····これは僕が間違ってるよね·····ハリーもショウも·····ほんとにごめん·····2人とも、僕と友達になってくれる?」
ロンは掠れた声での「友達になってくれ」というに言葉は俺に安堵を覚えた。
「当たり前じゃねーか、ロン。俺達はこれでもう友達だぜ?これから何があってもな」
「そうだね!僕とショウとロン、僕達はもう友達だ!」
「ははっ·····ありがとう!」
母さんやハリーが言ってた通り、もう友達1人目が出来た。ホグワーツに着く前にである!
ちょうどその時、再度コンパートメントが開き車内販売の婆さんが現れた。
「どうも、子供たち。車内販売はいかが?」
「よっしゃ。ロンと友達になった記念だ。蛙チョコとかぼちゃジュースで乾杯と行くか!婆さん、3個ずつ頼むぜ」
「あ、じゃあ僕はかぼちゃパイを3つと百味ビーンズを1箱!」
「はいはい。蛙チョコとかぼちゃジュースが3個ずつにかぼちゃパイが3つ、百味ビーンズが1箱ね」
「ほい、代金。ハリーの分も出しとくわ」
「はいはいちょうどですよ。はいこれ商品ね」
俺達が婆さんから商品を買って受け取りまでロンは一言も喋らなかった。そして婆さんがコンパートメントからでて口を開いたロンは
「ご、ごめん·····僕も自分の分の代金を払いたいんだけど··········その、うち·····貧乏で·····」
ああ、そうだった。ロンには悪いことしたな·····ロンの家は両親の愛の結晶が多いのもあって貧乏·····と直球では言いたくないがまあそうなのである。·····忘れてたな·····あっそうだ
「ん?ああ、気にすんなよ。これは俺達3人の出会いを記念にした軽い乾杯みたいなもんだ。それに金を出せなんて無粋なことは言わねーよ。ハリーもそうだろ?」
「当たり前じゃないか!」
「で、でも·····」
やはりロンはコンプレックスである貧乏という環境があったせいか少し暗い顔をしている。がここはわざとらしく·····
「あのなぁ·····そりゃな?これから毎回なんでも奢るとかはしねーぞ?·····でもな?俺はロンと一緒にかぼちゃジュースで乾杯したかったから買ったんだぞ?·····もしかして俺と乾杯したくねーとか·····?」
俺はハリーに目配せをする、俺達は血の繋がりは無いが母さんたちの息子だ。目配せ会話などおちゃのこさいさいだぜ。
「·····そうだよロン、僕とかぼちゃパイ食べるの嫌なの?·····それとも·····毎回奢らないと友達でいてくれない·····?」
「!?違う違う!そんな事ないよ!もちろんこれから奢ってとも言わないさ!」
必死に否定するロンに俺達はニヤリとし
「ならいーじゃねぇか!ほれ!かぼちゃジュース受け取れ!乾杯の合図はロンに任せるぜ!」
「ほらほら!かぼちゃパイも受け取って!」
「う、うん!!」
「よーし!友達になったのを祝して·····」
「か、カンパーイ!」
ロンが少し顔を赤くしながら乾杯の音頭を取ったので俺達はジュースの瓶を打ち合わせ一気に飲む。そしてかぼちゃパイに齧り付いた。
「「「甘っ!!!!!!!」」」
··········口の中甘すぎて死ぬかと思ったね。
はい、2話目です。頑張って書きました
続きを書くためのモチベのために評価と感想お願いしまーす!