でも万魔殿メンバーイロハ以外情報うっっっすってなってるのできびし〜〜〜〜〜〜、とりあえずマコトとサツキのポンコツは消したいんだけどサツキまで消しちゃったらそれ万魔殿じゃなくねー?とか思う今日このごろ。
連邦生徒会長の失踪が発表されてから2週間程が経った。キヴォトスの行政を担うサンクトゥムタワーの制御権が連邦生徒会より離れた影響で、キヴォトス中が大混乱に陥っていた。
違法な武器の流出、暴徒数の爆増など、治安の悪化は留まるところを知らない状態であった。
そんな状況に、マコトの統治するゲヘナ学園も治安悪化の煽りを受けて──。
「キキキッ、犯罪係数先月比+0.7%……。まぁ、誤差の範囲だな」
──いなかった。
「ま、我らゲヘナ学園の治安など無いに等しい。暴徒の数が100人から101人になったところで大差などあるまい?」
「まぁ、この間の煽りを受けてか、風紀委員会の一般生徒も治安維持に結構やる気、出してるようですよ?探らせた情報によると、『万魔殿の武装親衛隊に負けたくない』という声が多数上がっているようです」
「偵察ご苦労、イロハ。キキキッ!我がゲヘナは実力が物を言うからなぁ、強さに貪欲なのは大変結構結構!風紀委員会が内憂を除き、我ら万魔殿が外患を除く…。これこそ、ゲヘナがゲヘナで有り続ける所以だな」
「マコト先輩、諜報網とか群を抜いて強いですもんね」
「キキキキッ!情報を得られぬ者は端から勝てん。古来より、戦の勝敗は槍を合わせる前に決まっている。相手の事を深く知り、自分のことを如何に悟らせぬかが情報戦。だからこそ、このマコト様は下調べを怠らんわけだが」
そんな他愛もない雑談。万魔殿にとっては日常でもあるこの光景。
そんな最中、執務室のドアが開いた。
「失礼するわ。今いいかしらマコト」
現れたのは、ゲヘナ最高戦力と名高い風紀委員会の委員長、空崎ヒナであった。
「ん?空崎ヒナではないか。特に風紀委員会からアポなどは無かったはずだが、風紀委員長自ら出向かねばならぬ緊急の要件でも出来たか?」
「えぇ。少し、これを見てほしいの」
ヒナは、手に持っていた資料をマコトの机に置く。
「ふむ…?風紀委員会所属、火宮チナツの報告書、か。わざわざ万魔殿に上げてくるほどの内容なのか?」
「良いから読んでみて」
ヒナにせっつかれ、マコトは報告書に目を通す。
「……超法規的機関、連邦捜査部『
さしものマコトとて、狼狽せずにはいられなかった。失踪したと思っていた連邦生徒会長が、わけの分からない組織の設立と外部の人間を招待するなど、と。
「書かれていることは全て事実。先生はどうも、生徒達の指揮を采る為に配属されたみたい。実際、D.U.地区で暴徒化し跋扈していたヘルメット団を、チナツ含め同地に居合わせた生徒を指揮したちどころに鎮圧。暴徒の主犯格であった『災厄の狐』を退け、サンクトゥムタワーの統制権を取り戻す戦果を上げてる」
「…どう思う?イロハ」
マコトは報告書をイロハに横流す。イロハは受け取った報告書をぱらぱらと流し読みすると、はぁ、と小さく溜息をついた。
「いくらなんでも胡散臭すぎますね。そもそも連邦生徒会ですら容易に成し得なかった各自治区への積極的な介入の許諾、挙げ句学園所属年齢関わらず生徒であればシャーレへ加入させられる権限……。こんな強権、一組織と個人に任せるにはあまりにもって感じですね。これじゃただでさえこの混乱のせいで連邦生徒会に溜まっている不満が、余計に募るだけでは?」
イロハは怪訝そうな顔をしながらマコトに資料を返す。
「ほぉ?イロハの目にはそう映るか…」
「…?マコトは違うの?」
ヒナが首を傾げる。
「キキキッ。そも、あの超人と謳われた連邦生徒会長が、何の理由も無くこんな機関を設立し、あまつさえ外部の人間を顧問に据える?到底考えることなど出来ん。ありとあらゆる不特定多数の生徒を超法規的にシャーレへ加入させられる権限?このキヴォトスにおいて
マコトの言葉に、イロハとヒナがハッとした表情を浮かべる。
「答えは簡単だ。それだけの学園の生徒を指揮下に入れねば、勝てぬという敵を想定しているに決まっている。であるならば対象は何だ?特定の学園か?そんなはずがない、態々学園間抗争において優位に立つためだけに設立したとは考えづらいなぁ?では学園以外の組織か?それも正解ではなかろう。民間軍事会社とて、いくらオートマタやアンドロイドが機械で構成されているとはいえ、キヴォトス人の総力を挙げる必要があるかと言われれば無いだろう」
「…マコト先輩、もしかして……」
イロハが、冷や汗を流す。ヒナも、どこか落ち着かない面持ちでマコトを見つめる。
「…どの学園にも組織にも属さぬ、キヴォトスの神秘そのものか……。将又、
マコトが言い終わると、暫しの沈黙が走る。
「…今は考えても詮無きこと、か。イロハ」
「…わかりました。シャーレの内情、探ってみます」
「なるべく多く情報が欲しい。それとなくアプローチを掛けている各学園も洗え。必要なら武装親衛隊の臨時指揮権を委任する」
「了解しました。これで合法的にサボれます」
「キキキキッ!!やることなど変わらないではないか!なぁ、イロハ!!」
「ええ、まぁ。では、失礼しますね」
イロハが執務室を退出し、後にはヒナとマコトの二人が残った。
「…仮に、キヴォトス外にキヴォトスを脅かす勢力が居るとすれば、我々にとって不都合この上ない。ゲヘナは混沌と自由を重んじれど、滅びを甘受することなど到底できようもない。となれば、だ。空崎ヒナ、風紀委員会のより一層の奮闘を、万魔殿議長として望む」
「…風紀委員会委員長として、議長からの任、承ったわ。最近は温泉開発部の人海戦術相手なら、私が出る必要もなくなったもの。…本当に、強くなった」
そう語るヒナの顔は、どこか穏やかな笑みを浮かべていた。それを見たマコトも、また穏やかな笑みを浮かべる。
「キキッ。まだ満足するには早かろう?幾ら全体の練度が向上したとはいえ、未だ風紀委員会は空崎ヒナの一強だ。努々、怠らんことだな」
「言われなくても分かってるわ。…じゃあ、失礼したわね」
ヒナもまた、執務室を出ていく。執務室には、マコトのみが残されていた。
少し気を抜いたように、背もたれに凭れ掛かる。
「…去年のお前なら、研鑽のため、などと言って私に勝負を挑んできただろうに。後進育成のほうが大事、か。…変わったな、空崎ヒナ」
まるで、懐かしむかのように呟く。
「万魔殿はイロハもイブキも、武装親衛隊も居る。…最悪、私が全てを背負えば、ゲヘナは存続できるだろうな。………キキッ、キキキキッ……!そんな結末を迎えぬよう、精々励んでくれよ?『
そんなマコトの言葉は、誰に聞かれるでもなく虚空へと消えていった。
なんでかね、筆が乗っちゃったんです。ええ。
このモチベーション、他の小説で出なかったんですか?