あなたの終わりを眠りと共に 作:アメフラシ
遅刻を許していただけるのならこんなにも喜ばしいことはないです……。
『よし、それじゃあ、お願いの内容を説明するね』
「はい、了解です」
『それはずばり、ドラゴン退治!』
「……」
『あはは、流石に冗談だよ。知り合いのドラゴンが人を呼んで演奏会をするらしくてね、招待されちゃったんだけど来るなら演奏家を呼んでと頼まれちゃったし、それを君にお願いしようかなって』
「そういうことなら構いませんよ」
『英雄の最初の冒険には相応しくないかもしれないけど、これも経験ってことでよろしくね』
旅の始まり。
ケイローン先生から魔術は無理と遂には匙を投げられ、キルケーという魔女への紹介の手紙を手渡されてから、私の旅は始まった。
私、モルスがヘスティア様から渡された依頼は演奏会の演者をして欲しいという比較的平和なものだった。最初にドラゴン退治と言われたものだから伝承のドラゴンがどのようにして倒されたのか記憶を探り、丸太を持ってぶつければ勝てると結論をつけたが、それは杞憂に終わったようだ。ケイローン先生の元で学んだ技術を活かすことができる依頼であれば嬉しいとは思っていたが、歌という楽器も彼から学んで受け取った技術である。
曰く、あなたの歌は武器にもなり得ます。全方位に拡散させるような使い方ではなく、指向性を持って発射してみたり、標的の動きに合わせて操作することで相手を確実に眠らせるような使い方もできるかもしれませんとのことだ。歌の技量については、何も考えていないときが一番美しい歌声を奏でることができていたと言われた、羞恥を失くして大声で歌った方がよいとアドバイスはされたが特にその手のことについて学んだ覚えはない……まあ、ヘスティア様から聞くに前に話していた巨大猪で作られた装備を報酬として渡すための依頼とのことで、命の危機があるような願いは流石にしたくなかったのだろう。
今回、ヘスティア様がこのような回りくどいやり方を選んだのは、私の祖母であるニュクスの性格や心情に起因する。
彼女はギリシャの神々が宇宙から訪れるずっと前からこの大地に根付いていた強力な神である。カオスというヤバい宇宙船があったためゼウスたちにおとなしくこの大地を明け渡したがカオスがない今のオリュンポスならば最高戦力の一角であるポセイドンとハデスがいない場合のみという枕詞があることを前提としても単独で崩壊させることができる。また、ガイアに命じられて、セファールという文明破壊兵器的な存在が来なければ、そのヤバい宇宙船を破壊することを目的としていたエレボスも本当に危険な神らしい、全ては噂話である。
話が逸れたが、ニュクスは人間の成したことに報酬を与える神としての側面が強い。例えば、私が倒した巨大猪を倒したことに報酬を与えるが、倒すために何かを与えて何とかしろとねだるタイプではないということだ。
何故なら神々が与えた武器や道具を使って英雄譚を成し得るのは当然のことだからだ、彼女は人間の努力が好きであり、全力で足掻いて何かを成し得た彼らの満ち足りた表情を見るのが大好きなのだ。とはいえ、オリュンポスの神々レベルの無茶振りはしない主義らしいが。
故に、事前に神々からとんでもない道具を貰って戦ったにも拘らず後の世にギリシャ二大英雄と唄われるペルセウスのことは頗る嫌いである。対照的に腕力系のヘラクレスや神託を受けたりはしても独力でアレスのドラゴンを倒したカドモスがお気に入りである。
私としてはメドゥーサの恐ろしさを聞けば聞く程、完全防備をしていてもそのような怪物と対面することを余儀なくされたペルセウスは凄まじい勇気の持ち主であると思うし、彼が賢王として成したことは神々に何の関係もないのだから純粋に称賛し憧れるに値する英雄だと考えてはいる。石化の魔眼なんて眠りの魔眼の完全上位互換と言っても過言ではない最強クラスの武器なのだから、少しでも見られただけで即死とかペルセウス以外に誰が勝てただろうか。
そんな心の師匠的英雄の話はここまでとして、演奏会の話である。噂によればギリシャで最も優れた竪琴の音楽家オルフェウスなんかも来るとのことで、完全に野次馬気分で会場に乗り込むつもりである。
ヘスティア様的にも彼の演奏を聞くのが目的であったようで、周囲に草木が寄ってくるような演奏なんて、どんな感じなのかなと行きは二人でお喋りタイムだった。
ちなみに、今日は私の早朝ハーモニー洗濯の常連であるワイバーンくん、最初に会ったときはドラゴンだと思っていたから本人の口から「自分はドラゴンには遠く及ばないワイバーンです……」と渋い声で否定されたときは色々な意味で驚いた、の背中に乗せてもらっている。ヘスティア印の首飾りをつけてもらっているお陰で村の上とか都市の上とかを通っても問題ないようだが、印が見えるまでの警戒の度合いが尋常ではない。間違いなく只者ではないワイバーンくんの正体が気になるが彼は渋く無口なダンディーである、きっと上手にはぐらかされることだろう。
『えーと、この辺に……あ、いたいた』
「んーと、あそこですかね? ワイバーンさん、着陸準備をお願いします」
大草原、そう呼ぶに相応しい開けた空間にそれはいた。数十mはあるだろう体を伸ばした四肢を持ち、一対の翼を背中に持つ王道のドラゴン、おそらくヘスティア様の友人であろう性別不詳の存在はこちらを向いて口を開いた。
『あら、なかなか見込みのあるワイバーンに乗ってるじゃないヘスティアちゃ~ん。それと横にいるイケメンは音楽家の方かしらね、オリュンポス山の南から遥々北までご苦労様よ』
『ひさしぶり、ムシケ。そっちこそ十年くらい会わなかったけど元気にしてた?』
『ええ、暇潰しにいろんなお宝を集めてみたりしたけど、やっぱり美しい音楽こそ孤独な乙女の心を満たしてくれるわ』
キャラが濃いなあ……。
ヘスティア様がツッコミをする様子がないため当然のように受け入れられているが、ドラゴンという巨大な種族であるためか声が低い、それが女口調で話していることで私には眼前の雄々しくも美しいドラゴンがオカマのオネエ様のように見えてくる。
お互いに一言、二言を重ねている間にも笑いを堪えることになった私を誰が責められるだろうか。ギリシャの英雄は誰も彼もお決まりのように女装させられているエピソードがあるとはいえ、ドラゴンがオカマになるという物語は流石に聞いたことがなかった。
『それじゃあ、音楽家さん。後でもう一度するけれど自己紹介をお願いできるかしら?』
「んー……と、モルスと申します。楽器は得意ではありませんが、歌だけならばそれなりの実力はあると思っていますので、楽しんでいただければ幸いです」
『あら、礼儀正しくて好感がもてるわね。どうかしら、これが終わったら私とデートとか『はぁ、私の英雄に粉をかけないで』あら、駄目みたいね、残念だわ』
その後はドラゴン、ムシケの過去のお話を聞くことになったけど、オリュンポスの神々が来るより前にいた古い竜らしいが音楽の神であるムースたちの演奏を聞いて音楽に目覚めると同時に乙女になったらしい。まるで意味が理解できなかったが、悪性の存在ではないだろうということだけを知っていれば問題ないだろう。続々と集まってくる幻想種や神々に少しの人間、その中に輝くような光を感じる者が一人いた。おそらくあれがオルフェウスなのだろう。
あれは高名な笛の~だよ、あれは人気な吟遊詩人だよ、ヘスティア様の説明に耳を傾けながら出番を待つ。ムシケの隣に座っていたからだろうか、最初に指名されて演奏することになった私は数多の種族たちが囲む草原の真ん中でいつもの調子で歌い始めた。
『 』
草木も眠る丑三つ時、それを現実にするのが私の歌声の力だ。オルフェウスのようにその演奏を聞くために国を越えるほどの価値は決してないが、聞いた相手をその場に釘付けにするような歌声……だと先生は語っていた。誰も手が届かない水底にいるような気分にさせられると言われても彼の詩的な表現を理解できるほど私は素晴らしい脳細胞を保有していないのだ。
『ふふ……いい、歌声だったわね』
『ええ、っと、あんた達は起きなさい!』
毎日誰もいない場所とはいえ大声で歌い続けていたのだから、緊張するようなこともなく終えることができたという自信はある。観客の大半が眠っていたため最後まで聞くことができていたのは二人と推定オルフェウスだけだったようだ。とはいえ、長きを生きるドラゴンに喜んでもらえたのは嬉しいことだ。
ヘスティア様の元へちょこちょこと走りながら、起き始めた人々の喧騒に耳を傾けていると清らかで変声期を前にした少年のような高い声が響いた。
「皆様は寝起きで本調子ではないでしょう、次は私に演奏を任せてはいただけないでしょうか」
推定オルフェウス、その人である。
うずうずとした様子で、待ちきれないと言わんばかりの表情を浮かべた彼は竪琴をポロンと撫でてから演奏を始めた。
時が止まったような時間だった。
紡がれる音全てが人々を魅了して、ゆっくりと堕落して冥界に落ちたと思えば、天にも昇るような気分にさせられる。それは人間に向けた演奏と呼ぶのは清廉で、神への捧げ物だとしたら精神を蝕む毒のようであった。
気づけば陽が落ち、昇りを一度繰り返していた。丸一日を演奏に費やしていたのだから、体は既に限界を迎え、精神は摩耗しているにも関わらず、竪琴から奏でられる音に一切の陰りはない。
やがて、彼は満足したのだろう。演奏を終えて一礼をした後に崩れ落ちた。
口の中に食べ物をねじ込み、ヘスティア様が焚き火を用意して寝かしつける。究極の介護を行うと会場はお開きの空気になってしまった。まあ、音楽を生業にして生きてきた人間にあれは毒である。大半の人々が帰った後に残った四人、相も変わらず眠っているオルフェウスを置いて、ヘスティア様から約束の報酬を受けとる。
ヘファイストスが作った私専用の大型ナイフと小さな丸盾らしい。彼曰く、お前さんの冒険譚は面白いから見させてもらう駄賃のようなものだとのことである、猪の牙を使って作られたナイフは鮮やかな装飾の持ち手と無骨な刃の部分をした立派なもの。皮と骨で作られた丸盾は小型だから二つ作れたとのこと。
ありがたく受け取ったそれに良かったわねと笑うムシケとヘスティア様にお礼をしてから、やっと起きたオルフェウスは良い演奏でしたねと天然の皮肉を口にして私の手を握った。前世の妹が持っていた小説の主人公のような男である、人間性はこんなんだけど才能は本物、失われるのは人類の損失レベル、流石に心配だからついていて欲しいというヘスティア様の頼みを聞いて、状況を理解していなさそうな馬鹿に目的地を聞くが特にないとのこと。
「置いていきましょう」
『何かしたくなるまでムシケの所に置いていた方が良いかもしれないわね』
「?」
『了解したわ、しばらくは私のお家に置いていってあげようじゃないの』
そんな緩い結論と雰囲気のままに、もう自由になったことですることがなくなってしまった私は仕方ないとギリシャを駆け回ることとなった。
『ね、それちょうだい?』
「銀さん……って、ヘスティア様が他に欲しい子がいるって話してたのを聞いたんですけど!」
『え~? あの娘は可愛いけど、こっちは渋くてかっこいいじゃない?』
その結果、危険な神様に出会ってしまったのは私の運が悪いからだろうか、それともこの女神の運が良いからだろうか。
このような不幸に見舞われた経緯は単純なものである。私は基本的に毎日、祖母と祖父とヘスティア様に祈りを捧げている。それは自分の家族へ私が生きていることを伝えるためのメッセージであり、日常的に使わせていただいている加護や蝋燭のお礼だったりするのだが、それは必ず届けるために夜に行う。それが空に浮かんでいたアルテミスが、夜というものは月の女神が最も輝く時間帯であった。
その女神から、地上の乗り物となっている銀角の鹿さんこと銀さんが気に入られてしまったのが運の尽きである。
これが並みの神や精霊なら眠らせてナイフを刺して殺せばいい、これまで銀さんやワイバーンくん、ついでに私を狙ってくる存在はさっくりと殺してきた。お陰で感謝されたり、追いかけ回されたりと大変な目に遭ったが一応は解決した。まだ一年も経っていない間に色々と起こりすぎたことで感覚が麻痺し始めたような気がしないでもないが、殺せるのだから仕方ない。タナトス叔父さんが小さな災害を起こすような木っ端の神が間引かれたことで暇ができたと礼をして私を最初に見たときの話しなんかをしてくれたりもした、が天空神ゼウスの愛娘を殺すのは流石に骨が折れることになる、というか敵対したらヤバい。
「銀さんはどうかな、アルテミス様に仕えるのは……」
嫌です……。
だよね……。
祖父の加護によって何となくでも相手の心が読めるようになって……何かと便利な能力がペットたちに愛着を与えてしまったのだ。手放すのは嫌である、けれどアルテミスと敵対するのはあの変態天空神と太陽神とその他諸々を敵に回すことになる。
『どう、その子とのお別れは済んだ?』
「……えっと、何かアルテミス様が欲しいものとかってなかったり
『その子』
駄目そう……。
『うーん、何か勘違いしてるみたいだから言っておくけど、その子も人間と一緒に過ごして死ぬより、私の物になった方がずっと幸せでしょ?』
アルテミスは狩猟の神だ。獣たちに好かれているかと聞かれればそれは怪しいだろう。二頭のことはただの観客でしかなかったが、今は確かに身内であり家族でもある。
家族の幸せを願うという私の当然の思考が冷静な思考を狂わせてしまっているようだ。
「断らせていただきます」
『は?』
「アルテミス様の欲するもう一頭の鹿を捕獲することで帳尻を合わせることは」
『私は言ってるわよ「その子」が欲しいの。他の有象無象は関係なく、その鹿が欲しいのよ』
「でしたら断らせていただきます」
『殺す』
周囲の空気が切り替わった。
単純で野性的な暴虐の化身、感情を獲得してしまったことで厄介になってしまったある種の怪物。
彼女と相思相愛であったと聞かされているオリオンを呪いながら銀さんに『私』の加護を与えて闇夜を駆ける。
ギリシャの僻地にて、月の女神との地獄の鬼ごっこが幕を開けた。
『距離213.45129、掃射』
「銀さん、避けたら被害が広がるから私が瞳で打ち落とす」
弓から撃たれているとは思えない……。
砲台のような火力と狙撃銃のような精密さ、それでいて同時に数発は放たれる矢は出鱈目な速度でこちらへ迫ってくる。勢いを殺して地面へ飛び込んでいくそれがクレーターを作るのではなく一切の抵抗なく突き進んでいくのだから当たれば死ぬのは確実、けれどこちらに遠距離の手札がない以上は近づいて眠らせるしかない、が……
『標的への命中を確認できず……』
ゴウ……
ノーモーションで放って許される技じゃない。
幾つかの矢を指に挟んで一斉に放つ光の本流のような攻撃は彼女の視界をカバーする全てを凪払う。避けることができるわけもないし、あれがある限りは絶対に近づけない。
それでも下手に攻撃をさせ続ければ近くにあるであろう集落が滅びる。攻撃は打ち落とすしかなく、接近するための手札は基本的にない。
『……』
「!?」
私の
『対象の無効化範囲は視界内と判断』
世界が切り替わるように現れた、全ての角度から迫りくる光の矢、当たれば死ぬそれが捉えられないほどの速さで私の体を貫く……
『対象の死亡を確認』
アルテミスはその瞬間に標的への興味を失った。
何故なら彼女は狩猟の神として信仰された存在であり、その後の後処理や皮を剥いで肉を調理するのは彼女の領分ではないから。
自分ではなく不敬な人間を選んだ鹿は死んでしまったが、仕方がない、ゼウスに頼めば生き返らせてくれるだろう。
アルテミスは未来を楽しみにしていた、あの美しい銀の鹿を自分の物にしたのならどうしようか。
『やっぱり、戦車を引かせるのは金色で統一したいでしょう? ならどうしようかしら、ヘファイストスに頼んで新しい戦車を作ってもらおうかしら』
女神に勝利はなかった、眼前にいる死体が何であったかすら思い出すことはないだろうし、既に彼女には銀の鹿だけしか見えていない。
それが。
「私の勝ちだ」
命取りになることに女神が気づくことは最後までなかった。強く開かれた瞳が、まるで彼女たちの前に世界を支配していたウラノスのような気味が悪いほど青いその瞳が女神のきらびやかな瞳と重なった瞬間に彼女の視界は深淵のような深い闇に襲われた。
「ふぅ……銀さん、起きて良いよ」
ああ、そうだな月の女神。
私は確かに『死』んでいたよ、けれど、それはこのギリシャにおいて私の父がもたらすものであって、私にもその心得はあるつもりだ。
私はタナトスに魂を持っていかれる『死』を迎えてはいなかった。そもそもの話、この夜で私を一撃で殺すことができるのはゼウスの雷霆か、ポセイドンの三ツ又の矛か、それぞれの神々の最終兵器レベルの攻撃だけだ。だからこそ、あの極太光の矢を受ければ死にかねないのだが。
今回は死んだふりが上手く行ったからどうにかなったが、次はないことを願うような戦いだった。とはいえ、ヘラクレスほどの命の危機を感じさせないこの女神は神だからこその慢心や油断で凝り固まっていた。人間なら死体を確認してその首をもぎ取っていっただろう、それも複数人で行っていたに違いない。
中途半端で、感情を学び始めたばかりのこの女神は神だからこその合理性と凶悪さは薄れ始め、人間だからこその悪意や悪知恵も習得できていなかった。
合理的な手段なら天空から不可避の光線でも放てば落ちているのだから私にはどうしようもなく、悪知恵なら意味のない場所を撃って民家を狙っているようにでも見せかけて私を釘付けにすればよかったのだ。
どこまでいっても彼女は中途半端である、もしくは私を敵と見なしていない狩りだったからこその判断かもしれない。表面上でも仕留めればそれだけで良かったのだろう。
「これ、どうしよっか」
眠る女神、悪夢でも見ているのだろうか魘されている姿は少しだけ可哀想ではある。
「ま、いっか」
イアソンが楽しそうな冒険に出かけるという噂を聞いている。まずはそこに行ってみよう、夜の闇で復活した銀さんに乗って、イアソンがいる私の想い出の大地テッタリア、その中にあるイオルコスという国に向かう私の背中には優しくて清らかなザクロの香りが広がっていた。
ザクロは伏線とかではないです。
ただアルテミスを嫌っている神様によくやったと褒められてるだけだったりします。
どちらが先?
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一話完結のギリシャ異聞帯
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短編のオケアノス
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幕間の二人