真実を知るもの   作:なす水島

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「喧嘩するほど仲がいい」

「学年別トーナメント?・・・むぐむぐ、なにそれ?」

 

食堂、真条は海老天丼を食べながらパトラ子と話していた。

 

「真条さん知らないんですぅ?今度開かれるISでの大会ですよ?」

 

パトラ子はサンドイッチをほおばっている。

現在はお昼時。真条は一人で食堂に来たのだがパトラ子に連れられ強制的に相席になったのだ。

真条もそれでかまわないのでさっさとご飯を頼んで食べている。

 

「ふぅん。まぁまたクラス代表なんじゃないの?となると私には関係ないわよ?」

「それがなんと一般の生徒も出れるんですよ!?どうです、ここらで真条さんの実力を全宇宙に知らしめてやろうではございませんか!」

「別に興味ないんだけどねぇ」

「あ、そうなんですぅ?」

 

パトラ子は意外そうな顔をしている。

いつも「戦い、戦い、戦い」とかいてるくせになにカマトトぶってんだこいつ?といいたそうな目である。

 

「パトラ子・・・あとで断仇牙の刑ね」

「なにゆぇですぅ!?」

「貴様のその目が気に食わんのだ!」

「お~ぼ~ですぅ~!」

 

そんな雑談をしながらの食事をしていた。

 

「そいえば真条さん」

「何かしら?」

 

手は止めず話を進める。

 

「小夜ちゃんがまたライブやりたいから準備しといてーだってー」

「あらもう?あの子も気が早いのね」

 

小夜とはパトラ子、真条の昔からの知り合いだ。

彼女たちは時々集まってチーム「TANTATA」を組みライブを行うのだ。

その独特の音色は多くのファンを魅了している。

 

「今度はいつになるのかしらね?」

「さて~小夜ちゃんは唐突ですからね~、準備だけでもしときましょう~」

 

真条は楽しそうに微笑む。

 

 

――――――――――――

 

アリーナ。

 

今ここでは凰とセシリアが模擬戦をしていた。

 

 

「おっしゃあたれぃ!!!」

「そんな攻撃に当たるわけにはいきませんわ!」

 

凰の投擲をかわすセシリア。

そこから流れるような動作でライフルを放つ。

 

二人の攻防はまさに一進一退。

お互い相手の長所をどう殺すかを試行錯誤している。

 

「なかなかやるわね!セシリア!」

「凰さんこそ!」

 

二人は距離を置きお互いを見る。

そのときにISのセンサーに反応があった。

その機体は。

 

「ん?ドイツのシュヴァルツェア・レーゲンじゃない?」

「あら、ということはラウラさんですか」

 

そう、ラウラがISを纏い立っていたのだ。

 

「ラウラーなんか用?」

 

凰は模擬戦を中止してラウラに声をかける。

ラウラは模擬戦が終わったことに少し残念そうだったがその原因は自分であるということは理解している。

 

「あぁ、続けてもらっても構わなかったんだがな・・・」

「つったってアンタなんか用があるんでしょ?セシリアとの模擬戦なんていつでも出来るんだから気にしなくていいわよ」

「凰さん人を暇人みたいに言うのはやめてくださいませんか?」

「そうなのか?なら遠慮なく・・・」

「ラウラさんも私の意見ぐらい聞いてくださいまし・・・」

 

ラウラは凰をしっかりと見据えた。

 

「凰、私と模擬戦してくれないか?」

「アンタが?何でまた」

「親睦を深めるには殴りあうといいと聞いたことがあってな」

 

ラウラの言葉を聞いて二人はきょとんとする。

というのもラウラから「親睦を深める」という言葉が出てきたのがちょっと意外だったからだ。

どちらかというと一匹狼というイメージがあったがよくよく考えるとラウラは狼ではなく犬のイメージが強い。

しかも甘えん坊の犬だ。主人の後ろをひたすらついていく忠犬。

主人が真条でイメージできてしまったのは言うまでもない。

 

「殴り合いってことは武器の使用はなし?」

「あぁ、機体の純粋なパワーによって殴りあうのだ。細かい機能などは無しでな」

「ISがただのボクシングマシーンと化しますわね・・・」

 

ラウラの提案したルールはベタ足で地面に立ちひたすら殴りあうというものであった。

ISを使用しなくてもいいルールだと思うのだが凰の反応といえば。

 

「面白そうじゃない!そういう形式の格闘もやってみるのもありかも!」

 

ノリノリであった。

真条ほどではないが凰も大概格闘馬鹿である。

 

「はぁ、ついていけませんわねぇ・・・ですが立会人として、このセシリア・オルコットもその試合、見届けさせていただきますわ」

「ありがたい。ついうっかり何らかの機能を使う可能性もあるからな。その時は厳しく判定してくれ」

 

セシリアの申し出に感謝するラウラ。

つい癖で何かしらしでかすということも十分に考えられるからだ。

 

「さて、んじゃさっさと始めない?」

「そうだな、始めるとするか」

 

凰とラウラはお互い手を出せば相手に届く距離まで接近し足を止める。

場を占めるは静寂である。

開始の合図が出たとき、嵐の前の静けさは消える。

 

「それでは・・・始め!!」

 

嵐が始まった

 

 

―――――――――

 

 

「それで、真条はトーナメントには出ないのか?」

「う~ん正直悩んでるのよね~出なくてもいいようなって感じなのよ~」

「お前にしてはずいぶん消極的だな。なにか悩みでもあるのか?」

 

真条と箒は話しながらブラブラと歩いている。

目的なんかは特に無く、ただ暇そうだったから散歩していたら箒が居て誘ってみたら乗ってきたという話だ。

 

「悩みってほどではないけど、少し引っかかるものはあるわね」

「・・・お前でも悩みはあるのだな」

「貴女それ結構失礼なこと言ってるからね?」

 

肩の力を抜いての会話。

悪くないものだ。

真条はそう感じている。

 

「トーナメントに出る気が無いのならば私と決闘でもするか?」

 

箒はクスリと笑いながら言う。

真条にとってなかなか魅力的な提案だ。

 

「悪くないわね、そうね。少し日程を調べようかしら」

「すぐにでもかまわないのだが?」

「どうせならベストコンディションで戦いたいじゃない」

 

そうこう話をしているとなにやら生徒たちが騒がしい。

 

「何かしら?」

「ふむ、アリーナのほうだな?」

「いってみますか」

 

そう言うと真条と箒はアリーナへと向かった。

 

そこで見たのは・・・

 

「・・・・へぇ」

 

ISを身にまとい全力で殴りあう戦士だった。




方向性考えてたらこんな時間!?
とりあえず進むべき道が見えました。
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