銀色の羽がひらひらと私の周りに落ちる。
それは私に向けてのメッセージだ。
今、私は織斑君のクラス代表就任パーティーを抜け出して特訓に使っていた大木に寄りかかっている。
別に気分が悪くなったとか機嫌が悪くなったとかではない。
『呼ばれたから』ここにきたのだ。
私は木の枝に向けて視線を向ける。
そこには私の人生を、運命を変えた銀色の鷹がいた。
「アナタが私の前に現れたということは・・・奴等が来るのが近いのですね」
私の問いかけに鷹はコクリと頷いた。
「・・・そう、あまり時間はないということですね」
もうすぐこの地球に、この星に死を運ぶ者達がやってくる。
味方はいない、作れない、味方に引き入れもしない。
この戦いは自分でしなければならないのだ。
「分かりました。機体はいつでも使えるようにしてください」
その言葉を聞くと銀色の鷹は何処かへと飛び去っていった。
「・・・・そろそろ覚悟を決めなくてはいけませんね」
私は独りそうつぶやいた。
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私、セシリア・オルコットはパーティーから抜け出したラムさんを探していましたわ。
もともと気まぐれな人と評判が立っていたので周りの皆さんも今回も気まぐれで外に出たくなったのではないかと言っておりました。
ですが私は見たのです。パーティーから抜け出すときのラムさんの真剣な表情を。
あれはただ事ではないということが十分に分かります。ですから私はラムさんを探しました、まるで何処かにもいってしまいそうな雰囲気がありましたから。
ラムさんが特訓で使っていたという木のほうに目を向けると鳥が一羽飛んでいくのが見えました。
私はなんとなくラムさんがいるのでは、と当たりをつけそこに向かいました。
大木のそばにラムさんはいましたわ。ですが、その表情は険しいものでした。
一体何が彼女にそんな表情をさせたのでしょうか・・・友人になってまだ日は浅いですが、悩みがあるのならば聞かせて欲しい。
助けになれるなら喜んで力を貸します。
「ラムさん」
名前を呼ばれたラムさんはハッとした後にこちらを見ました。その表情はいつものラムさんに戻っていましたわ。
「あぁ、セシリアさんですね。まだパーティーは続いてるのかしら?」
「えぇ、これからクラスの集合写真を撮るとのことですので戻りませんこと?」
「・・・・そうね、そうしましょうか。いつまでもメインが織斑君一人というのも可愛そうですし」
ラムさんはそういうと早足に歩き始めました。
ですがラムさんはここで何をしていたのでしょうか?
「ラムさん」
「なにかしら?」
「ラムさんはここで何をしていたのですが?」
「・・・・別に、ただの修行よ」
ラムさんはそういいましたが嘘だというのは簡単にわかりました。
なぜなら特訓したというのに少しも息が乱れていませんし、場もそれほど散らかっていないからですわ。
何か悩んでいる?ですが今は追及するときでもないと思いました。
だから私もいつもどうり振舞うことにしました。
それでも考えていしまいます、彼女がもっている秘密とはなんなのだろう?
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私、真条ラムとセシリアさんがクラス代表辞退した理由は大体同じ。
織斑君は戦いやISについてはド素人なのにセシリアさん相手にあれほど喰らい突いたという点をみて伸びしろが大きい織斑君を育ててみようという理由で辞退したのだ。
まぁ私に関しては建前でもあるんですけどね。
おそらくそんなことをしている暇はないでしょうし。
まぁそんなわけで実習になったわけですがやらかしました。
あれは高高度から一気に落下し地面スレスレで停止しろということだったのですが。
セシリアさんは流石になれたもので上手く停止できてましたが、問題は織斑君です。
どうも止め方のイメージが出来ていないようでかなりのスピードで地面に近づいていたんですよ。
このままでは色々と危なかったので私はダッシュで接近し織斑君の機体を横から思いっきりドロップキックしたら勢い良く織斑君は吹っ飛んでいきました。まぁ横からの衝撃のおかげで落下の衝撃は大分そがれたので大きな事故にならなくて良かった良かった。と思っていたら・・・
「この愚か者メガッ!」
織斑先生に破壊大帝みたいなこといわれてすっごい怒られた。
流石に弟を止めるためとはいえドロップキックはやりすぎたかしらと思っていたら。
「いくらお前が実力者だからと言っても今のは危険すぎる。ISはあの程度ではビクともしないのだから放っておいて問題なかったんだ。」
どうも心配してくれたようです。厳しいながらも優しい先生です。
その後しばらくの間「真条ラムを怒らせると32文ロケット砲が飛んでくる」という噂が立ったが真条は知る由もなかった
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とある施設で。
「あぁ、いいところに来ましたね少しあなたに伝えたいことがありましてねぇ」
スーツを着込み、眼鏡をかけた男「リチャード・ウォン」が言う。
「はぁ?ウォン、アンタがなんか言うときって大抵面倒ごとなんだけど?」
ツインテールの小柄な少女が言う。
「そうでもないですよ?IS学園にいってもらうだけですから。年相応の人生も悪くはないでしょう?」
「なんでアタシが行かなきゃなんないのよ!他の連中でもいいじゃん!」
少女はウォンに反発的だ。
「おやおや、そんなことを言って・・・あなたのライバルがIS学園にいたとしてもそんなことがいえますかねぇ?」
ウォンは口元を僅かに歪めていた。
「え・・・アイツがIS学園にいるの?でも行く気はないって・・・」
「何かしらの事情があるのでしょう?どうします、行きますか?」
少女は考え込んだ。
「まだ答えは出ないから、少し考えさせて」
「いいでしょう、なるべく早くおねがいしますよ」
少女はウォンに背を向け歩き出した。
ウォンはそんな少女の反応が面白くてしょうがなかった
「どうせ行くと言うのに、変なところで意地を張るとは。貴女は本当に面白いお方だ」
眼鏡の下にある細い目が鋭く開いた。
真条さんがドンドンチート人間に・・・
ウォンの胡散臭さとことわざマニアは再現できませんでした。
ていうか調べるのしんどい!