真実を知るもの   作:なす水島

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「転校生は知った顔」

魚群が動く。

 

死の咆哮を鳴らしながら。

 

あの水槽を手に入れるのだ。

 

あの生き物を侵略するのだ。

 

支配した後はまた別の水槽を探そう。

 

それが魚群の考えであり本能でもあった。

 

水槽はもうすぐ手が届く。

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

真条はパトラ子と共に登校していた。

 

「しかし真条さん、昨日TVでやってた「丹波文七VS堤城平」の試合は凄かったですね!」

「えぇ、あんなに幾重にも幾重にも打ち合ってて全力を出すのは本当に羨ましいことだと思うわ」

「それにもまして最後にやったあの大技!一体あれななんなのですぅ?」

「さて・・・あれは流石に私も見たことがありませんわねぇ」

 

二人は昨日行なわれた格闘技のTVに夢中のようだ。

ちなみにその試合の後にプロレスラーの一人がゴミのようにリングに放り込まれ、無名のプロレスラーが急遽参戦し華々しいデビューを飾ったのはまた別の話だ。

 

「さて、そろそろ教室ですので別れますか。パトラ子は2組だったわね」

「はいですぅ!それではまたですぅ」

 

そこで二人は別れ真条は自分の教室に入ろうとしたときだ。

ツインテールの少女が入り口でなにやら話し込んでいる。

真条はその人物が誰なのかすぐに分かった。

 

(相変わらず小さい・・・)

 

小柄な少女に久々に出会った感想もあるがこのままでは教室に入れない。ではどうするか。

 

「せーの・・・」

 

真条は入り口から少し離れた位置まで距離を離した後一気に走り出した。

 

「クォーラルボンバァアアアアアア!!!!」

 

真条は少女に向けて思いっきりラリアットをかましたのであった。

 

「へ?・・・って真条!?なにして―――へぶす!!!」

 

ラリアットは見事少女に命中・・・したかに見えたが。

 

「浅かったわ・・・」

「じゃないわよぉ!!何いきなり人にラリアットかましてるのよ!!もう少し反応が遅ければ後頭部にクリーンヒットよ!?」

「そのために技を宣言したんじゃない。プロレスは受身の上手いほうが勝つのよ?」

「ていうかいきなりプロレス技かけるのがおかしいのよ!?」

 

少女は真条の存在を確認すると即座に振り向きガードしていたのだ。コレにより真条のラリアットの威力は完全に殺されていた。

 

「だって邪魔だったんですもの・・・でも凰、あなたってIS学園にいたの?」

「今日からここに転向してきたのよ。久々に一夏とアンタに声かけようとして一夏しかいなかったから話してたのよ。」

 

少女の名前は「凰 鈴音」真条の知り合いだったのだ。

 

「あれ?ラムさんって鈴と知り合いだったのか?」

 

その様子を最初は唖然として見ていたいた一夏がたずねて来た。

 

「えぇ、去年武者修行していたときに鳳とあって勝負もしたわよ?」

「え!?鈴って格闘技出来るのか!?」

「アンタと別れた日から結構やり込んでたのよ・・・まぁそりゃラムにはあんまり勝てなかったけどさ・・・」

 

――――その時である。

 

「おいお前達、そろそろHRの時間なんだが教師の道を妨げるとはいい度胸だ」

 

「凰、それではまた会いましょう、まだ時間はあるからセーフのはずだからシニタクナカッタラトットトイケ!」

「そうねそうよねそうするわ。アタシだって死にたくなーい」

 

真条と鈴音は大急ぎで教室に入り席についたがその変り身の速さについていけなかった織斑一夏は出席簿の餌食となったとさ。

 

アワーレ。

 

 

 

――――――――――

 

 

お昼の時間。

ここは食堂。真条は昼食はここで食べる事もある。

いつもは自分で作った弁当を食べるがたまに利用しているのだ。

 

「今日はうな丼といくらどぶ漬けと岩のり・・・あと生ゆば刺しときも吸い、おしんこも頂いてっと・・・ふふ、おいしそう」

 

傍から見てもいつもは何考えてるか分からない真条だがこの時だけは皆がこう思っただろう。

 

(((あぁ、幸せそうだねぇ・・・)))

 

そんな真条の隣にある人物が現れた。

 

「となり・・・いいだろうか?」

「あら、箒さんじゃないですか、お一人とは珍しいですね?」

 

そう、「篠ノ之箒」である、ISの開発者を姉に持つ中々幸運なんだか不幸なんだが良くわからない人物だ。

本人は物凄く複雑な気持ちらしいが。

 

「あぁ、お前と少し話がしたくなってな」

「またまた珍しい・・・あんまり接点がないと思っていましたが」

「確かにな、だが武道を習うものとしてはお前に興味があるのだ。ここまで言えば分かるだろう?」

 

そう、箒はコレまでの真条の行動を見ているし決闘による活躍も十分聞いている。

そんな彼女が目の前にいるのだ、武術家としては当然自分の腕を確かめたくなるのだ。

 

「・・・そういう意味では結構接点があったんですね私達」

「ふふ、確かにそうだな」

 

二人はクスクスと笑いあう。

 

「え~~~っとお邪魔していい?」

 

凰と一夏達も来たのだ。まぁ友人がいればそこに集まるのは必定である。

 

「えぇ、いいわよね。箒さん?」

「あぁ、コッチも話が丁度終わったしな」

 

その言葉を受け凰たちは座り始めた。

 

―――――――――

 

「え、ラムってクラス代表じゃなかったたの!?」

「えぇ、私とオルコットさんで話し合って織斑君を代表にしてスキルの向上を目指そうと話がまとまりましたしね・・・もぐもぐ」

 

凰と真条はクラスの現状を話していた。

 

「ふーん、そいやラムはなんでこのIS学園にきたのさ?」

 

凰の質問を聞いた真条は一瞬、ほんの一瞬だが反応した。

それを見ていたセシリアは少し前にパーティーから抜け出したときの真条の顔をおもいだしていた。

 

「まぁ、ただの気まぐれよね」

「アンタ・・・良くそんなんで筆記大丈夫だったわね・・・」

「何でもこなせるのがプロレスラーですから」

「それ意味絶対違うしアンタプロレスラーじゃないでしょ!」

 

そんな漫才をこなしつつ食事は順調に進んだ。

 

 

「んじゃ一夏!トーナメントがあるらしいからそこでアンタの実力を試してあげるわ!」

「おう!俺だってタダじゃやられねぇからな!」

 

どうやらこのたび開かれるトーナメントに向けての話をしてたようだ。

真条は特にかかわらない話だから何も考えてなかったのだが。

 

「ところでラム!今日の放課後暇?」

 

いきなり話を振られた真条だが特に用事もなかったのも事実。

箒との戦いはいつでもいいとお互い言ってたしとりあえず今日ではない。

 

「えぇ、コレと言った用事はないはずよ?」

「なら丁度いい、久々にアタシと決闘しなさい!」

 

その言葉を聞いたとたん真条は小さい笑みを浮かべた

 

「いいわねぇ、アナタがどのくらい強くなったか私にみせなさいな」

 

決闘は受理された。




皆戦闘狂だぁ・・・

とりあえず鈴ちゃんと箒を出しました。
鈴はともかく箒は変なタイミングで出しちゃった。
忘れてたわけじゃないよ!? ・・・たぶん!

あ、そうそうこのお話だと一夏さんハーレムじゃないです。
あと皆性格がマイルドに別人だねもう。
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