別に代わりはいくらでもいる俺のアーカイブ   作:菱野 モチ

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曇らせが…曇らせが足りない!
オリキャラ注意です。


高給闇バイト

「おいしいぃ~~!!」

 

凄い勢いで麺を啜るユメ先輩。見ていて気持ちの良い食べっぷりである。

 

「大きな声を出さないで下さい…」

 

レンゲでミニラーメン作ってるホシノちゃん。

そして人間火力発電所になる俺。

 

「お客さん達、良い食べっぷりだねぇ。こっちも嬉しくなるってもんだ。」

 

生柴大将である。こんなに可愛いのに中身はガチのおっさんなんだよなぁ…

 

「大将!替え玉お願いしまーす!」

 

「あいよっ!」

 

「食べるの早っ!」

 

思わず敬語を忘れて突っ込んでしまう。

そして壁の貼り紙に気がつく。

 

「バイト募集してるんですね。」

 

「おうよ!繁盛してるのはありがてえ限りだが、なんせ人手が足りなくてな…どうだい嬢ちゃん達、今なら賄い付きだよ!」

 

「私はパス。バイトなら傭兵バイトとかあるし…」

 

そりゃ先輩方は強いですもんね。

 

「じゃあ俺、立候補しても良いですかね?」

 

「願ったり叶ったりだ!よし、ラーメン食ったらすぐ研修開始だ!よろしくなお嬢ちゃん!」

 

「男ですぅ…」

 

余程驚いたのか、その場でひっくり返る柴大将。実家の飼い犬を思い出す。元気にしてるかなあいつ…

 

「勝手に話を進めちゃってすみません…ちゃんとバイト代は全部渡すんで…」

 

「そんなの悪いよ!ケイ君のお金はケイ君が使って!」

 

「衣食住支えて貰っておいてそれは逆にこっちが悪いですよ…」

 

「そんなに気を遣ってくれなくても良いのに…」

 

「私としては願ったり叶ったりですけどね、顔も見たくないので。」

 

「ホシノちゃん!!」

 

「食い終わったか坊主!新人研修やるぞ!」

 

調理場の方から、大将の声が響く。

 

「そういうことなんで、先帰ってて下さい。」

 

「うん、分かった!駅とか分からなかったらまたモモトークで聞いて?はいこれ私の連絡先」

 

「よいしょっと…ありがとうございます。」

 

「ほらホシノちゃんも!」

 

「心の底から嫌なんですけど…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そうそう、このタイミングで湯切りをだな…筋が良いじゃねぇか、坊主!」

 

ポンポンと俺のケツを触る大将。肉球が気持ちええんじゃ~^

というか、人に褒められるの久しぶりすぎて涙出てきた。前世では考えられなかったからなぁ…

今世の見た目に感謝感謝…

 

「あざっす!明日から出れるんで、頑張ります!」

 

「頼むぜ!」

 

「ところで、他にもバイト募集してる店とかって無いですか?できれば好条件の…」

 

「なんだぁ?ウチでは物足りないってかい?そうさなぁ…どこでも人手不足だろうが、好条件か…」

 

「治験とか、怪しいやつでも全然良いんで!とにかく早くたくさん稼げるやつを!」

 

「う~~ん…そう生き急ぐこたぁねえと思うんだが…ああそうだ、あそこがあったか。…オススメはしねぇぜ?」

 

「体力無くてもいけますかね?」

 

「多分な。こっから出てずーっと左の路地裏に怪しい骨董品の店があるんだ。地図は描いてやるから、あとで行ってみると良い。…危なそうならすぐ逃げろよ?」

 

「あざっす!」

 

大将の人脈何なんだ…?

 

 

 

「にゃるほど、柴ちゃんに紹介されて来たと…フムフム…」

 

件の骨董品屋の店主(灰色猫)と、低めのテーブル越しに会話する。

 

「いやはにゃ、新しい検体…オホン、協力者が来てくれるとは…嬉しい限りですにゃ。」

 

「骨董品屋のフリをしてるのは何でですか?」

 

「半分は私の趣味ですにゃ。もう半分は…ぶっちゃけるとあんまり胸を張って紹介できるお薬を作って無いからですにゃ。とはいえ、そんなにヤバい薬では無いんですがにゃ。」

 

なるほど、これはかなーり怪しそうだ。風紀委員会とかに取り締まられそう…

 

「俺が風紀委員会とかヴァルキューレとかにタレ込む可能性は考えられなかったんですか?」

 

「こう見えて、人脈は大事にするタチでして…柴ちゃんの紹介する人なら間違いないかにゃと。まあもし密告されても、私のやってることはグレーゾーンにゃので…にゃはは!!」

 

自分の体毛の色とかけたギャグなんだろうが、全然笑えない。

 

「ンッンー…失礼しましたにゃ。それで、お金に困っておられるようで?」

 

「そっすね~ちょっと借金をしてしまいまして」

 

「ありゃりゃ…治験のお仕事なら、こちらの3つのコースの中から一つを選んで頂きたいのですにゃ…」

 

細かいことがびっしり書かれた書類の束を3つ取り出す店主。

 

「要約すると?」

 

「こちらから、『リスク低め、お礼そこそこ』。『リスク高め、お礼多め』。『リスクバカ高!お礼たんまり!!』でございますにゃ。いかがされますかにゃ?」

 

「そりゃあもう…」

 

俺なんかの身体で先輩方の借金返済の助けになるなら御の字である。おんおん。

いっぱい稼いで、ホシノちゃんに認められた~い!

 

「『リスクバカ高!』でお願いしまーす!」

 

「にゃんと!ありがとうございますにゃ!そのコースを選ぶ方は少にゃいので…」

 

細めていた目をカッと見開く店主。

 

「それじゃまずこちらのお薬を1週間毎日飲んでいただいて、体調の変化など事細かに教えて欲しいですにゃ。」

 

「了解です。あの…」

 

「にゃんでしょう?もし死んでしまったら…と言われましても、こちらは責任を負いかねますが…」

 

「いえ、お金はどのタイミングで貰えるのかなと。」

 

「今回なら一週間後にお渡ししますにゃ。前払いは無しですにゃ~」

 

「じゃあとりあえず1錠貰いますね」ゴクン

 

「若いのに、何ののためらいも無いんですにゃ…」

 

「やっぱ人間いつかは死ぬんで。」

 

「では、これからもよろしくお願いしますにゃ。」

 

握手を求めてくる店主。

 

「こちらこそです。」

 

 

 

 

 

 

「ケイ君おかえりぃ!遅くまで頑張ったねぇ!先輩がナデナデしちゃる!うりうり!」

 

死ぬほど嬉しいが、先輩みたいな綺麗な人が俺なんぞの頭を触って手が腐り落ちると良くないので、それは全力で拒絶させていただく。

 

「…ッ!ご、ごめんね。距離近かったね?」

 

なんだ?何か様子がおかしいぞ?

 

「いや、先輩が謝ることなんて何も…こちらこそ、すみません本当に。」

 

「あ、夢関帰ってきてるじゃん。おか…ゴホゴホ!」

 

実にわざとらしく咳き込むホシノちゃん。風邪かな?

 

「じゃあこれ、今日のバイト代です。」

 

「…なんで私に渡すの?」

 

「ユメ先輩に渡したら失くしそうですし…」

 

「ひどい!」

 

「別に、お金貰ったってだけで信用はしないよ。電車代とかもいるだろうし、自分で管理して。」

 

「定期買ったんで大丈夫です、ちょっとでも借金返済に充ててください。」

 

「ケイ君…ありがとね。」

 

浮かない顔のユメ先輩。やっぱこんなはした金じゃそんな顔にもなりますよね…

よし、これからもっと頑張るぞ!!




柴大将のヒミツその①
骨董品屋の店主と高校時代、同級生だった。友達とは思っていない。

猫店主(ハイバラ)のヒミツその①
週一で柴関に通っているが、あまり歓迎はされてない。

ユメ先輩のヒミツその①
ケイがバイトしてる間、それとなくホシノと更衣室の件で話をして曇った。ケイのことを心配している。

ホシノのヒミツ①
ちんちんは見ていない。

夢関ケイのヒミツ⑤
保健室に居候させてもらっている、ベッドはとても固い。
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