1986年10月3日17時
夜の六軒島に漂う黒い影は、静かに屋敷の方に忍び寄ると、入っていった。
金蔵の書斎では、右代宮家当主である金蔵が、主治医の南條とチェスをしていた。すると、夏妃、蔵臼が書斎に入ってくると、晩餐だけでも一緒にと、お願いしているようだ。
「うむ。それもそうだの…わかった。」
「本当ですか!?」
「だが、我が息子達と使用人の数名に話があるる。4日0時になったら食堂で待機していろ。」
「わかりました。」
「使用人に言っておきます。」
金蔵の命令に蔵臼は素直に従う。夏妃も当主の命令に背く理由は全くないので、頷いている。
「わかったら、書斎から出ていけ!」
蔵臼、夏妃は金蔵に怒鳴られて、書斎から出ていく。南條はチェス盤に駒を動かしながら金蔵に言った。
「怒鳴ることは、無いと思いますよ?」
「…………少し、言い過ぎたかの。」
1986年10月3日17時30分
留弗夫、霧江が屋敷の客室で、寛いでいる。シェカが訪ねてきて、封筒を渡してきた。
「シェカちゃんこの封筒は?」
「預かっていた物です。他の皆様には、源次様から渡されています。なにやら…大事な物らしいので…」
「確かに…受け取ったぜ。」
シェカは頭を下げると、客室を出て仕事に戻った。
【留弗夫、霧江は、シェカより封筒を受け取った】
1986年10月3日19時45分
屋敷の食堂で、晩餐を終えた戦人、朱志香、譲治、真里亞はゲストハウスで、遊んでいたら朱志香が、屋敷に戻るようだ。
「悪い。ちょっと…部屋に忘れ物があって屋敷に行ってくるぜ!遅くなるかもしれないから、先に寝ててな。」
「わかった。気をつけるんだよ。」
「俺もいくぜ。流石に1人は危ない…」
「戦人…わかった。お願い…」
ゲストハウスを出た朱志香と戦人は、屋敷に着くまで、お互いに手を繋いでいる。
「もういなくならないでよ…戦人。」
「親父との問題は終わらないけどよ。いなくはならないぜ。」
「戦人はあの森を散歩したのは、シェカだけだったのか?」
「………そうだな。印象に残ってたのは、シェカだけだ。」
「そうか。ならいいや…」
屋敷に到着して、朱志香を見送り、ゲストハウスに戻ため、薔薇庭園を通り、薔薇を眺めているとシェカに声をかけられた。
「あれ、朱志香を見なかった?」
「屋敷の部屋に戻ってたぜ。」
「入れ違いになっちゃった…今から戻るのもな…」
「少し、会話なら良いぜ。」
「ありがとう。戦人君。久し振りに…魔法を見せてあげるよ。【勇気の魔女シェカ】の魔法を…」
(シェカは帰る前に手品を見せてもらったな。そう言えば朱志香も手先が器用だったな。料理は俺と同じ下手なのに…)
シェカの手品が終わると、拍手をする戦人。
「楽しかったぜ。」
「それはよかった。私は屋敷に戻るね!また明日…戦人君。」
戦人が薔薇庭園を出るのを見届け、シェカは屋敷に戻る寸前【シェカは屋敷からいなくなった】
1986年10月4日0時10分
【深夜の屋敷の食堂に集められた熊沢、郷田、嘉音、夏妃、蔵臼、桜座の6人】は、待機していた。
「遅いわね。」
「私語を慎みなさい。」
すると、食堂に金蔵が笑い声と共に入ってきた。
「良く集まった諸君。お前達には…我が魔法の生け贄となれ!」
「い、生け贄!?」
金蔵の指輪から魔力が発生して、影の者達が6体に出現した。
「影の者達…6人の肉体をやる代わりに、我が儀式に協力しろ!」
6体の影の者達が、熊沢、郷田、嘉音、夏妃、蔵臼、桜座に襲い掛かった。