うみねこのなく頃に   黄金の魔女の支配   作:ノック

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第二の晩 その2

薔薇庭園に逃げたベアトリーチェは、魔力の消耗が激しく、魔法を使うことさえ、出来なくなっていた。

 

「魔力の消耗が…影の者を倒さぬ限り、操られ続ける。それは、死者への冒涜だ!」

 

ベアトリーチェを追っていた秀吉と絵羽が、追い詰めた。 

 

「……妾の最期か。」

 

諦めた表情で、両手を広げるベアトリーチェに、無表情にライフルを向けて、発砲する。

 

「させません!」

 

突然、ナイフが秀吉と絵羽の胸に刺さり、肉体を操っていた影の者が消滅した。

 

「お主は……シェカ卿!?」

 

「助かりましたね。ベアトリーチェ卿。」

 

ベアトリーチェを助けたのは、勇気の魔女シェカだった。

 

「今更何のようだ!」

 

「誤解です。確かに、私は儀式をやりましたが…影の者は、私ではありません。」

 

「影の者はシェカが、呼び出したのではなかったのか!?」

 

「儀式の生け贄は、一度の死でいいんですよ。生命は玩具ではありません。魔女ではありますがね。」

 

「なら、儀式を取り止めよ。」

 

「それと話は別です。黄金郷の扉を開けない限り、私の目的は果たせない。」

 

シェカの発言に、ベアトリーチェは邪悪な黒い駒を取り出した。

 

「この駒は何なのだ?」

 

「私の意思を宿らせた駒。殺意を極限まで、高めさせた駒ですよ。影の者に憑依された人間にしか反応しませんので、安心してください。」

 

「森の結界を破壊した理由は?」

 

「あの結界があると、魔法使えなくなるんです。」

 

「………それを聞いて、安心した。妾は休む。」

 

ベアトリーチェは姿を消すと、シェカは黒い駒を取り出すと、影の者に変化して姿を消した。

 

 

 

1986年10月4日15時30分

 

屋敷内を探し回ったが、秀吉、絵羽を発見できないでいる戦人、霧江、留弗夫の3人は、一旦ゲストハウスに戻るために、屋敷を出ようとした。すると、1枚の洋形封筒が落ちていた。

 

「……魔女の手紙。」

 

「読むぜ…《秀吉様と絵羽様の遺体は、薔薇庭園にて、お返し致しました。 黄金のベアトリーチェ》遺体だと!?」

 

「……くそが!?何人殺すつもりなんだ…」

 

「戦人君。薔薇庭園に行くわよ。」

 

「………わかった。」

 

 

1986年10月4日16時15分

 

屋敷を出た霧江、留弗夫、戦人は、薔薇庭園にて秀吉、絵羽の遺体を発見する。胸にはナイフが深く突き立てられており、【誰が見ても死亡と確認できる。】

 

「絵羽伯母さんと秀吉伯父さんは、誰かに連れ去られて、この場所で…殺されたのか。なんでなんだよ!」

 

戦人は雨に濡れようが、お構い無しに地面に座り込んだ。留弗夫は戦人の手を掴み、霧江とゆっくりゲストハウスに戻った。

 

 

 

ゲストハウスで、出迎えたのは譲治だった。戦人の表情を見て、何かを察したようで何も言わないで、客室に通した。

 

「………何人殺せば…気が…」

 

「戦人君…」

 

「譲治の兄貴…今は、一人にしてくれよ。」

 

「………わかった。」

 

戦人は疲れたようで、眠ってしまった。譲治は留弗夫を見て、頭を下げる。

 

「………よしてくれ。魔女の手紙が入れられてた。内容は《我が名を称えよ》らしいな。」

 

留弗夫はゲストハウスの見張りに戻った。

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