ベアトリーチェは、上空で影の者に操られた人間と戦闘していた。
「く、ゲストハウスから移動させたのが、仇となったか。」
「ベアトリーチェ卿。もう、儀式の邪魔はさせません。おとなしく引いてください。」
8体の影の者を従えているのは、勇気の魔女シェカだった。この事実にベアトリーチェは、目を見開いている。
「シェカ卿!?やはり…」
「この力を使い、儀式を完成させます。黄金郷の扉を開けさせて貰います。」
シェカは8体の影の者をベアトリーチェに攻撃させる。その攻撃は命中する前に、穴の中に消えた。
「ガァープ。助かったぞ!」
「彼女の目的は儀式の遂行でも、やり方が好みじゃないわね。」
「防がれましたか。」
「何故、このようなやり方でやるのだ!?」
「こうでもしないと、見てもらえないからですよ。」
シェカは影の者に、力を与えると槍を出現させて、ベアトリーチェに攻撃する。黄金蝶となり、槍を避ける。
「何を言っているのだ?」
「私は…見てもらいたいがために、儀式をしてるんです。」
シェカは8体の影の者に、ベアトリーチェに総攻撃命令をするか、何故か1体だけが動かない。
「な、何故動かないんですか!?」
その1体の影の者は、シェカを一瞬だけ見て、悲しそうに消滅した。
「そ、そんな……」
シェカは何故か、落ち込んだ表情になり、その場から姿を消した。シェカがいなくなったことで、影の者を指揮する存在が消えて、消滅した。
「………ガァープ。7体の亡骸を屋敷に移動させよ。儀式は終わったのだ…」
「わかったわ。」
7体の亡骸…霧江、留弗夫、譲治、真里亞、源次、南條、紗音の7人の遺体を屋敷に移動させたガァープ。
「……スッキリしないわね。私も帰るわ…ベアトはどうするの?」
「戦人を観測してから戻る…」
「わかったわ。」
ガァープは姿を消した。
1986年10月4日19時25分
いとこ部屋で寝ていた戦人が目を覚ますと、ゲストハウス内が静かであることに気づいた。
「………人の気配がしない。」
不自然に感じた戦人は、ゲストハウス内を歩き回る。だが、誰もいない。
「…………何処に行ったんだ?」
ロビーまでいくと、壁に洋形封筒が貼ってあり、封筒を取って中身を調べると手紙が入っていた。
「〈戦人様…皆様を儀式に必要になりましたので、お預かり致します。 黄金のベアトリーチェ〉何が儀式に必要だ。今からでも、殴りに行ってやる。」
ゲストハウスを出て、先ずは森に向かった。人を隠す場所に、屋敷はすぐに見つかってしまうためである。広さと隠し場所は、十分にある。だが、発見される危険が高い。
「やはり…森の中にはいないか。」
戦人は小屋ある場所まで向かった。移動中に手掛かりなどはなく、誰も発見できなかった。
「ついた。入るぜ…」
小屋の中に入ると、魔女の手紙とシェカが縛られた状態で、発見された。
「シェカ!?大丈夫か。」
「……戦人君?私…何かに…」
「今、助ける。」
紐をほどいて、シェカを抱き抱える。掠り傷程度で問題はなかった。
「みんなは!?」
「それが…その前に魔女の手紙…」
戦人は封筒を破いて、手紙を取り出すと儀式終了の文字が書かれていた。更に…手紙には、〈皆様の遺体を屋敷にお返し致しました。御確認ください。 黄金のベアトリーチェ〉と書かれていたのだった。