1986年7月15日9時25分
六軒島に向かう船に乗る戦人は、船内でしゃがんでいた。元々、戦人は船が苦手なのだ。だから、一切甲板に出ようとしないのである。既に、戦人は恐怖からか冷や汗を流している。
「早く着かねえかな…」
「戦人はだらしないぜ。」
「怖いんだから仕方ないだろ!」
戦人は持ってきていた毛布を被り、寝てしまった。朱志香は六軒島に到着するまで、戦人を寝かせることにした。
「怖がってるわりには、眠れる奴だぜ。」
甲板に出ると、潮風を感じながら海を眺めると、六軒島が見えてきた。朱志香は戦人を起こそうかと考えたが、一瞬、黒い何かが六軒島に向かったのが見えたが、気のせいだと余り考えなかった
「うーん。練習のし過ぎで、疲れたのかな…」
朱志香は戦人を起こしにいった。
1968年7月15日10時
六軒島に到着すると、戦人は目を覚まして船から下りてきた。海岸には、うみねこが鳴いて、出迎えているような光景である。
「やっと、六軒島に着いたぜ!」
「戦人は結局寝てたし。」
「久し振りだから、屋敷いる蔵臼伯父さんに挨拶したいけど…大丈夫か?」
「大丈夫だよ。父さんは今は、予定ないはずだから…」
島内の道を歩いていくと、薔薇庭園が見えてきた。戦人は広大な薔薇庭園に驚いている。
「スゲーな。前より広くなってないか…」
「お気に入りの場所なんだよ。」
朱志香の一瞬の笑みに、戦人は見とれてしまっているが、気づかれないように前を進む。すると、作業中の嘉音を見掛けたので、朱志香が声をかけた。
「お嬢様…お帰りなさいませ。」
「ただいま。隣にいるのは、戦人。」
「俺は戦人だ。よろしくな…嘉音君。」
「よろしくお願いします。戦人様…僕は仕事がありますので…」
道具を持って、行ってしまった。苦笑している朱志香は、薔薇を眺めている戦人の表情に声がかけられなくなってしまった。
「もう少し、薔薇庭園にいるか?」
「……悪い。少し考えたいことがあるから…」
「わかった。先に、屋敷に行ってるよ。」
朱志香は戦人を薔薇庭園に残して、屋敷に向かった。薔薇を眺め続けている戦人の表情が、鋭い目付きの笑みを浮かべるといった。
「今は俺だけだ。出てこい…ロノウェ。」
何もない場所に漆黒の渦が発生すると、大悪魔であるロノウェが姿を現した。
「お久し振りでございます…
戦人が笑みを浮かべると、体から黒い蝶が無数に出現して、戦人の体を包み込む。消えたと思ったら、黒いジャケット、紫のネクタイに赤い瞳を宿した戦人に姿を変えた。
「お帰りなさいませ…戦人様。」
「それにしても、今回の物語は…人間が増えてねえか?」
「はい。その分、生け贄となる人間も増えますが…」
「まだ、時期が早いから使える力は僅かだな…」
「[俺はこの物語をハッピーエンドで、終わらせない]」
「まだ、この体に馴染まないか。俺の黒き真実は…」
「
「またな…ロノウェ。」
元の戦人に戻ると、屋敷に向かった。