うみねこのなく頃に   黄金の魔女の支配   作:ノック

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黒き魔法と白き魔法

1986年9月21日21時

 

六軒島に雨が降り続ける中。黒のジャケット、紫のネクタイ、瞳が赤に染まっている戦人……通称、黒戦人は、森の中の大きな大木に、背中を預け、雨模様の空を見る。

 

「………ふ。黒き魔法を感じる。[魔法なんて存在しないわよ][私達の言うことを聞きなさい]」

 

黒戦人が、黒き真実を語ると、黒き太刀を取り出した。体が馴染んだようだが、それと同時に悲しみの表情になり、黒き太刀を消した。

 

「人間は愚かだな。俺も人間だが…醜い真実を浴びせやがる。」

 

黒き真実を語ることができる黒戦人は、人間達の発言する真実に、心を痛める。

 

「俺の存在が犯人説として、生まれたから…黒き真実を使える。ゲームマスターは、何を思って…俺を作ったんだが…俺の[黒で語る言葉は、人間の心の真実…疑う必要は何もなく、赤き真実と同じ効力を持つ。たが、人間の心の真実のため、赤き真実には、劣る]醜い真実しか、語れないがな…」

 

黒戦人は指を弾くと、森からゲーム盤の裏側の世界に移動して、黒い椅子を出現させて座る。

 

「俺の出番は、まだ先だからな。ゲーム盤を観測させて、貰うとするかな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1986年9月21日22時

 

雨の中の薔薇庭園を散歩している朱志香は、傘を持たずに、泣き続けている真里亞を発見した。 

 

「どうしたんだよ…真里亞?」

 

「ママが…魔法を…」

 

泣き崩れている真里亞を見て、抱き抱えてから雨宿りできる東屋に避難することに。向かっている最中も、泣いているため、少し急いだ。

 

「この場所なら雨も防げるぜ。」

 

「朱志香……」

 

「どうしたんだ?」

 

「魔法を否定しないよね……?」

 

真里亞は、桜座から魔法の存在を否定されたようで、悲しみにくれている。存在を否定するのではなく、別の解釈で説明したならまだ、真里亞を泣かせずにすんだ。だが、否定するだけでなく説教したのである。それが原因で、ゲストハウスを飛び出したようだ。

 

「泣くなよ。真里亞は魔女だろ?{真里亞の魔法で、私は元気になれるんだぜ。}」

 

朱志香の黄金の真実に、真里亞が泣き止むと頭を撫でているので、笑みを浮かべている。手提げ鞄から片翼の鷲が描かれた洋形封筒を取り出すと、朱志香に渡した。

 

「この封筒は……?」

 

朱志香は知っている。金蔵が好んで使う封筒だと。恐る恐る、封筒を受け取ると、真里亞が教えてくれた。

 

「ベアトリーチェが、魔法を信じた人間に渡して欲しいって…」

 

「ベアトリーチェ…黄金の魔女だよな?」

 

「うん。黄金の魔女ベアトリーチェに頼まれたよ!」

 

朱志香は封筒を見つめるが、真里亞にお礼をいって、ゲストハウスまで送ると、屋敷に戻り部屋に入る。渡された封筒を眺めながら、丁寧にあげて、手紙を読む。

 

「…………この手紙は保管しとかないとな。」

 

手紙を封筒に戻すと、引き出しの奥に入れて鍵で施錠する。落ち着いた朱志香は、やり残していた課題に取りかかった。

 

(来週学校だったぜ……戦人と離れたくないな。)

 

溜め息をすると、集中力が途切れて、課題を中断してそのまま眠った。

 

 

 

 

 

 

1986年9月22日11時25分

 

屋敷の蔵臼の書斎で、朱志香と夏妃が言い争いをしていた。話の内容が、婚約者に関係する話である。

 

「朱志香、次期当主の娘なんですよ。この話は大事な話なのです。」

 

「何が大事な話だよ!私は絶対嫌だからな。」

 

「この話を受ければ、朱志香は将来的に安泰なんです。」

 

夏妃のその発言に、朱志香は我慢の限界に達した。

 

「何が、私のためだよ。お金のためだろ?婚約の話を承諾したら、借金が返済できるもんな!」

 

「な!?なんのことです!」

 

「……話にならないぜ。私の意志は無しなのか?」

 

夏妃を通り過ぎて、書斎から出ようとするが、蔵臼に止められるが、無視して出ていった。

 

 

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