1986年10月4日11時
私、戦人、譲治、朱志香、真里亞の5人は、ゲストハウスに到着した。屋敷より少し小さめだが、私からしたらまだ、大きいくらいである。
「この建物が…ゲストハウスですか。大きいですね…」
「入ろうぜ。確か、客室の掃除は終わってるらしいから。」
ゲストハウスに入ると、掃除道具を片付けている最中の使用人である紗音がいた。
「紗音ちゃん、先週振りだな!」
「皆様……そちらの方は?」
私を見た紗音は、少し首をかしげている。予定外の客に動揺しているらしい。
「申し遅れました。古戸ヱリカです。わけありで、明日まで…」
「………畏まりました。」
「紗音。お母さんは知ってるはずだけど、何か言われてない?」
朱志香に質問されて、何かを思い出したようだ。
「奥様より言われていました。六軒島にようこそ…古戸ヱリカ様。」
「私のことは、ヱリカと呼んでくだされば、嬉しいです。」
「客室にご案内します。ヱリカ様は…今、空いている部屋は、2階奥の客室になります。」
「わかりました。」
1986年10月4日11時40分
屋敷の客間では、霧江、留弗夫、秀吉、絵羽の4人が、話し合いをしていた。金蔵の遺産についての相談である。
「蔵臼兄さんは、お父様の財産を横領しているはずよ。」
「だが、兄貴が横領する理由何て無いだろ?」
絵羽は確信をもって発言しているが、蔵臼が横領している理由が、わからないでいる留弗夫。だが、霧江がとある仮説を言った。
「もしかしたら、お父様は亡くなられているんじゃないかしら。蔵臼兄さんがもし、財産を横領しているのなら、お父様に知られているはず。」
「親父が死んでいるだと!?だが、一昨年から親父に会えてねえ。ありえない話ではないな。」
「でも、どうするんや?証明ができんで…」
「でも、俺達は早急に金が必要だ。どにかして、兄貴から金を借りねえと…」
秀吉、留弗夫は早急にお金が必要であり、霧江の仮説を聞いて、蔵臼からお金を取れないか計画する4人。
私達は客間は入ろうとしたら、話が聞こえたため、静かに聞いていました。戦人は険しい表情に、朱志香はなにやら、悲しい表情になっています。
(……霧江、留弗夫、秀吉、絵羽の4人は、金蔵の財産についてですか。金蔵の死を隠している。正解ですね。ですが、私はその真実を赤で宣言出来ません。【ノックス第2条 探偵方法に超自然能力の使用を禁ず】仮説を用いてなら、青で語れますが…ゲームマスターの戦人さんの物語ですからね。どういったトリックを使うのか、楽しみでしかなりません。)
私、戦人、朱志香は、話し合いが終わったのと同時に、客間に知らないフリをして入りました。
「戦人君と朱志香。お久し振りね……貴女は?」
霧江が私を見て、聞いてきたので、名を名乗りました。
「私は古戸ヱリカと申します。少しわけありで…招待されまして…」
「それなら仕方ないわね。私は霧江よ。」
「わいは秀吉や。」
「わたしは絵羽。よろしくね…ヱリカちゃん。」
「俺は留弗夫だ。よろしくな。」
「はい。皆様…よろしくお願いします。」
ゲーム盤上で、ヱリカ達が客間にいる頃。とある空間では、黒戦人が盤上に並べられている駒を動かしていた。
「まだ、俺は動けないからな。ゲーム盤の観測が暇潰しだぜ。動けるのは、2日目だな。ベアトリーチェが、どの駒を第一の盤に取る…見届けさせてもらうぜ。」
黒戦人は黒い駒を前進させた。