1986年10月4日21時
私は寝るまでの間に、手掛かり、伏線を集め疲れたので、雨の薔薇庭園を気分転換に散歩していました。
(ゲーム盤なのは理解してますが、庭園内の散歩をする時間があるのは、意外でしたね。)
東屋が見えた時に、戦人と紗音の2人を見掛けました。私は邪魔をしないように、少し離れた場所で、会話を聞くことにしました。
「紗音ちゃんが、俺を呼び出した理由は?」
「戦人様は…私との約束を覚えていますか?」
紗音の真剣な表情に、戦人は一瞬、目を見開きました。暫く無言の状態が続きましたが、戦人は頭を下げると、謝罪したのです。
「ごめんな。6年前の約束を守れなくて…」
「まだ、信じられません。約束したことを…言ってください。」
「白馬に乗って、迎えに来るぜ……だよな。」
戦人が言った約束の言葉に、紗音は泣きながら怒り始めた。
「戦人様のバカ!事情は…聞いていましたから、仕方ないと思いますが、どうして…手紙や電話でも…してくれなかったんですか?」
「…………ごめん。謝っても許してもらえないかもしれないけど…本当にごめん…」
紗音は戦人を抱き締めて、泣いていた。
「もう…許します。約束を覚えててくれましたから…」
「紗代…には、譲治の兄貴がいるだろ?」
「私はまだ、誰とも…付き合ってませんよ。」
これ以上聞くのは野暮だと思い、私はゲストハウスに帰り、客室に戻ろうとしたら、朱志香に声をかけられました。
「どうしましたか?」
「戦人見なかった?」
「見てませんね。」(あれは見なかったことにしますか。プライバシーですし…)
「そうなのか…」
朱志香は少し、落ち込んだような表情になったが、眠たいようで、いとこ部屋に戻った。
(まだ、眠くありませんが、ロビーで、読書でもしますか。)
私は客室にある本を持って、ロビーにいった。
1986年10月4日22時
ロビーで、本を読んでいた私は、欠伸をすると、シェカが水を出してきた。
「寝るなら、客室で寝ないと風邪引きますよ。」
「ありがとうございます。暇でしたから…」
「そうですか。」
「そうだ。シェカさんは六軒島の魔女の伝説は…?」
私の質問に、考える素振りをした後、知っていると、言いました。
「森に住む黄金の魔女と、言い伝えられてますね。その秘密を知りたくて、戦人君と私で、森に行ったんですよ。その時は、私と戦人君は初対面でしたから。」
「あれ?朱志香さんはいなかったんですか?」
「あの頃の朱志香は、素直になれない性格でね。代わりに、私が行ってたのよ。あの森に行ったのは2回かな。戦人君が覚えてるか知らないけど…」
昔を思い出しながら話しているシェカは、苦笑をしつつ話続けた。
「朱志香さんは六軒島は狭いと、言ってましたが…」
「狭いのは確かだよ。私は、朱志香のためなら何だってするつもりだから。」
「姉妹みたいですね。」
「私がいるのは、朱志香が望んだことだから…六軒島に来ているベアトリーチェ様は…何処で何をしているのか。」
シェカの言葉に、目を細めるヱリカは情報を引き出すため、質問を続けた。
「シェカさんは…ベアトリーチェと名乗る女性に、会ったことがあるんですか?」
「紗音ちゃんと一度だけね。昔だから、余り覚えてないかな。その頃は、小さな魔女様だと思うかな。」
シェカは立ち上がると、屋敷に戻るようで、ゲストハウスを出ていった。