魔女の喫茶室では、奇跡の魔女ベルンカステル、絶対の魔女ラムダデルタに、紅茶を出しているロノウェ。
「この紅茶とクッキーだけは飽きないわね。」
「退屈しないからいいけど…」
紅茶を楽しんでいるラムダデルタは、物足りなさを感じで、ロノウェに聞いてみた。
「ロノウェ。ベアトがいないんだけど?何処に行ったのよ?」
「お嬢様でしたら、第一の盤の準備をしています。」
「第一の盤…今はブレイクタイムだから、休憩すればいいのに。」
「今回のゲーム盤は、お嬢様の久し振りの力作ですから…張り切っておられますゆえ…」
笑いながらロノウェは、クッキーを追加している。
「力作ね。私はゲーム盤の心臓がわかったから良いけど…」
「ノックスの十戒だから、許されるけど、ヴァン・ダイン二十則では、タブーだわ。即ゲーム盤が崩壊するわね。」
「わかる人には、わかるわね。ベアトのゲーム盤を理解している人間には。」
「物語の中に、赤を入れたから少し、退屈なのよ。結構赤を乱発してるけど…」
紅茶を飲み終えると、ロノウェにおかわりを頼む。
ラムダデルタは今回のゲーム盤に、配置されている駒を動かしている。
「結構、複雑化してるわね。面白味はあるけど…」
「今までにないゲーム盤なのは、確かね。解けるかどうかは別として。ラムダは殺人事件の方は解けるわけ?」
「今回のゲーム盤の心臓がわかれば、解けると思うわよ。」
飽きたようで、駒をゲーム盤に配置し直す。すると、黄金蝶が飛び回り、強い黄金の光と共に、今回のゲーム盤、ゲームマスターの黄金の魔女ベアトリーチェが姿を現した。駒ベアトではない、本物のベアトリーチェである。
「ラムダデルタ卿に、ベルンカステル卿。妾の領地にようこそ。歓迎するぞ!」
「………ベアト。もう普段通りにしてもいいわ。」
「うむ。妾のゲーム盤はどうであるか?」
「第一の晩がまだだわ。3割程度かしら…」
ベルンカステルの評価に、ベアトリーチェはラムダデルタを見る。ゲーム盤を観察して考える。
「まだ…かしら。面白味はあるけど…物足りない。」
「そうであるか。」
ロノウェから紅茶を貰うと、一気に飲み干すとゲーム盤の駒の役割を一部変更する。
「何してるのよ…ベアト?」
「予定していた共犯者の駒を増やしたのだ。赤で確定してないから、ロジックエラーにはならぬからな。」
「アンフェアーじゃない!?」
「事件発生していないのだ。この段階では、まだアンフェアーではない。それでは、妾のゲーム盤を観測を続けるがよい。」
ベアトリーチェが姿を消すと、ロノウェが新しい紅茶を出した。すると、戦人が喫茶室に入ってきた。どうやら、ベアトリーチェを探しているらしい。
「ロノウェ。ベアト知らないか?第10のゲームを準備すると言って、戻らねえんだけど。」
「先程、書斎の方に行かれましたよ。戦人様…」
「入れ違いか。ラムダデルタとベルンカステル来てたのか?」
「ベアトのゲーム盤を観測してたところよ。戦人も来なさい。今の戦人なら、簡単に解けるわよね?」
戦人は今回のゲーム盤を最初から観測した。物語の途中で、停止させる。
「………今回のベアトは…心臓を増やしたのか?事件がまだだから…」
「戦人は面白くないわね。」
「俺は戻る!」
戦人は出ていった。