IS学園でポンコツとゆく 作:ドニムルラ
今後ともよろしくお願いします。
今回は短めです。
つい数日前まで暴走していた私こと松尾ムネフサは技術向上のため、上級生のお姉様方に片っ端から指導をお願いしていた。ただ負けはしたが善戦した一夏君と違ってボロ負けした僕は鼻で笑われて断られる事が多く、歯軋りをする思いは何度もした。そんな中で幾人か頼みを聞いてくれた人たちがいて、指導とは別にそれなりの交流が出来ている。
そんな心優しい先輩の一人から呼び出された。わざわざ時間を作って指導をしてくれるらしい。
「大豊はぁ♡ 樹大枝細の理念に基づいた製品開発をしていてぇ♡ その精神はISにも反映されているのぉ♡」
ぽよん
「な、なるほど」
整備室の一つで整備ラックに吊るした自分の専用機に抱きつきながら先輩は説明してくれる。樹大枝細、中心部に性能を集中させて末端部は最小限という思想らしい。それを理念に掲げるのは中華系重工企業「
「見て♡ 見てぇ♡ 中心部に行くにつれて装甲は厚くぅ♡ 手足なんかの末端に行くにつれて繊細な作りになっているんだよぉ♡」
ぽよん
先輩はISのアームを胸に挟んだ。た、たしかにこう言った作りは珍しいね。その、先輩のが大きいとは言え、人の胸に挟めるくらいの細さなんだから。
この人は二年生の先輩で僕の頼みを聞いてくれた一人。名前は「
余談だがこの人のお姉さんは大豊のキャンペーンガールを勤めているらしい。写真を見せてもらったが………すごかった。
だが王先輩はとても恐ろしい。何が怖いかって……………うん。まんじゅうこわい。それで伝わってくれればと思う。
「それとぉ♡ あっち♡ あの武器も見せてあげる♡」
ぽよん
王先輩は僕の手を引いてたわわな果実を揺らしながら巨大な大砲の前に連れてきてくれた。うぐぅ、僕のリトル・ジェムがピストルに見えるくらいの大きさだ。砲身を挟んで向かい合う僕たち。
「大豊製グレネードキャノン『勾陳』だよぉ♡ 瞬間的な破壊力と爆発範囲は第三世代型武装にも並ぶ物は少ないと思うなぁ♡ 想像してみてぇ♡ これを対戦相手に直撃させた時のぉ♡ か♡ い♡ か♡ んっ♡」
むにゅう
長くぶっとい砲身の上に乗せられる、丸くでっかい塊。こ、これは………大きすぎる。
「遠慮しないで触ってみてぇ♡ 直で触れるとぉ♡ もぉっとこの重厚感が伝わるからぁ♡」
むにゅう
先輩が身を乗り出し、指先で砲身をなぞる。
「さ、触って………いいんですか?」
「ああん♡ 遠慮しないでぇ♡ どぉぞぉ♡」
キ、キャノンの事だよな? 流石に果実の方じゃないよな? だが王先輩が指先で強調しているのはたわわの間で、そんなところを触ると不可抗力的に触れてしまう可能性が…………。
「わ、わあ凄い! すごく凄い存在感がすごい重量ですねっ!?」
王先輩の前から離れて砲身の先端部まで駆け寄る。これ以上は青少年のなんかが危ない。
ただ王先輩の言う通りだ。直接触ると飲み込まれそうなほどの存在感に身を包まれる。思わず唾を飲み込んでしまうほどだ。きっと一度でもこれを発砲すれば病みつきになってしまうのだろう。さすが中華四千年の歴史。
「むぅ」
するとスタスタと足音が聞こえてきた。王先輩がこっちに歩いてきて僕の手は掴まれと、触れと言ってきたさっきの場所に連れ戻されてその部分を触らせられる。そして…………。
むのゅう
「!?」
「んふふ♡ どぉかなぁ♡?♡」
ほ、砲身と王先輩に挟まれる僕の手。あー、あー、あー、いけません。これ以上は。でも手を引き抜く事ができない。何という圧力、何という重量。これが大豊の技術かっ。
「ねぇえぇ♡ わたしのぉ、部屋に来てくれたらぁ♡ もぉっとすごぉいモノに触らせてあげ」
「ん゛ッん゛ん゛ッ! おかしいわねぇ。ここは整備室で、そういうコトをする場所じゃなかったと思うんだけど?」
そこへ第三者の声が聞こえてきた。入口の方を見ると背の小さい茶髪でツインテールの女子がいた。彼女は不愉快そうな顔をしながらツカツカと近寄ってくると、王先輩に抑えつけられている方とは逆の僕の腕を力強く引っ掴み、引っ張ってきた。
すぽんっ
「ああんっ♡」
ああ、抜けてしまった…………。
「んもぅ♡ 小鈴々♡ 久しぶりなのにひどぉい♡」
「そのあだ名、口にしたらぶっ飛ばすって言わなかったっけ? ええっ?」
ツインテールさんは怒気を含んだ声で威圧する。すると王先輩は腕を組んで大きい物を持ち上げ、体を捩った。
「あぁんっ♡ こわぁい♡ こわいからぁ、逃げちゃおっと♡ またね♡ こ♡ う♡ は♡ い♡ くんっ♡」
先輩はISをネックレス状の待機形態に収納すると、モデルみたいな歩き方で去っていった。立ち姿もふつくしい…………。
「ふんっ!」
「あだァーッ!?」
突然頭部に痛みが走った。そこを押さえて後ろを見ると、手をチョップの形にしたツインテール女子。
「何するんですか!?」
「バッカじゃないの!? あんな肉の塊に鼻の下伸ばしちゃってさ! アイツ以外にもう一人いるっていうから様子を見にきたけど、とんだマヌケね!」
ツインテール女子は腕を組んでフンッ!と鼻を鳴らす。だが王先輩みたいに持ち上げられる物が彼女にはない。持たざる者は悲しいね。
「あんた、何か失礼な事でも考えてない?」
「いえ! なんでも!」
か、勘が鋭い。余計なことは考えないようにするべきか?
「とにかく! あんた、身の振り方に気をつけなさいよ? 自分の身が可愛かったらね」
そう言ってツインテール女子はズンズンと足音が聞こえてきそうな勢いで消えていった。何だったんだろう、一体。