もし、そのままにしていたらドイツがロウリアではなくクワトイネを攻めているとかいう謎の事態(この世界線のドイツなら十分あり得る)が発生するところでした。
こちらの方で修正しましたが一部見落としがある可能性もありますのでその場合には誤字報告の方で教えていただけると幸いです。
また、普段から誤字脱字、句点読点などのご指摘非常に助かっております。
本編に入る最後に、この二次創作はweb版を元にしてます。
誰でも見れるのでこちらの方がいいかと考えた……わけではなくただたんに私自身が貧乏学生の身の上(学生なのになんでこんなの書いてるんだろう)のため書籍版をもっておらず書こうに書けないからです。
そのため本作はweb版と他二次創作様がたからの受け売りとなります。
所々、おかしな点があるかもしれませんがその都度ご指摘いただければ修正いたします。
『こんな感じの話を出してほしい』や質問がありましたらぜひ感想欄(日本国召喚@wiki調べるんごね)に、質問はネタバレにならない範囲でお答えしたいと思います。
大ドイツ国中央政府対ロウリア王国懲罰作戦策定要求書より一部抜粋
一連の偵察よりロウリア王国を自称しロデニウス大陸南部地域(以後ラウリーア地域と呼称)を不当に占領する同勢力の人口がおおよそ3500万人程度と判明した。
ラウリーア地域暫定統治局はウクライーネやオストラントのデータから、人口があまりに多いと占領後の統治に大きな影響を与えると警鐘を鳴らしている。
これを受け我々、大ドイツ国中央政府は国防省に上記*1以外にもラウリーア地域における人口の8割以上を死滅させることが可能な作戦立案を要求する。
目標達成のために必要な手段は上記に記されている要求に抵触しなければ国防省の権限に許される全ての手段の使用を許可する。
ただし、上記の要求に抵触するもの、国防省の権限を逸脱した手段を取る場合。他各省との決定、また国家戦略総合会議*2の決定に従うこととする。
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ビーズル近郊の草原にて
青々と草が生い茂る草原。
そこを移動する一つの集団がいた。
ビーズルから東におよそ20kmほど離れた位置にある名も無き小さな村。
ロウリア王国という集団に属していることこそ理解しているが、自給自足の生活を送っている為、外界との繋がりが極端に小さな村。
その村に数か月ぶりにきた連絡官。
彼が伝えた事はその小さな村にはいささか刺激が強かった。
『ドイツ軍が攻めてくる。死にたくなければビーズルに避難せよ』
そのことを伝えられた村は上へ下への大騒ぎである。
しかし、彼らも命が懸かっていた。
なんでも連絡官の言うドイツ軍というのは来た村々で奪いも犯しもせずただ人を殺す悪魔の軍勢という。
彼らは村長の号令の下、外には武装をした男衆を中の方には動けない子供や老人、女を配置しビーズルに向け出発した。
若い男たちはドイツを負かしてやると息巻いているが、前線に配置されていた正規軍が大打撃を受け後方に撤退した*3という。正規軍に勝った軍勢なのだ。彼らの持ち得る戦力で勝てるわけがない。しかも正規軍は撤退したためこの地域はドイツ軍の勢力に非常に近いとも考えられる。そのためこの疎開には重苦しい緊張感があった。
涼しい風が流れ、小鳥が歌い、牛は背丈の小さい草を食べる。
そこには集団から放たれる緊張感からはかけ離れた長閑な情景が広がっていた。
草の背丈が小さく開けているため進みやすいがその一方で相手に見つかりやすいという危険も孕んだ場所。
生死を分ける行進を10kmほど進め、ビーズルの外壁を目に捉えることのできるほどまで進んだ一行。
その中に一人の少年がいた。
彼の母は3年ほど前に流行り病で倒れ、父も1年前に猟の途中に魔物に襲われ亡くなっている。
齢10歳を超えて間もない少年にはあまりにも重い業であった。
彼はそれでも歩みをとめない、その手には母と父が最後に残してくれた妹がいるのだから。
「お兄ちゃん、喉乾いた」
「ごめんな、水はもうないんだ」
少年は横にペタンとつぶれた革水筒を見せた。
妹の顔が暗くなる。
「だけど、ほら。もうビーズルが見えてきたぞ」
少年はビーズルの外壁を指さし必死に妹を励ます。
妹の顔に少し明りがもとり始めた時それは来た。
パタパタ
羽虫の羽ばたく音を大きくしたような音が聞こえる。
それとほぼ同時に誰かが叫んだ。
「ドイツ軍だ!!!!」
集団から2kmほど後方にそれはいた。
猟を生業にする者が多かったからわかったのだろう。
よく目を見張れば連絡官の教えた特徴的な鉄十字が見えた。
集団は悲鳴を上げ、走り出す。
後方にいた男たちは足の不自由な老人や小さな子供を抱えて走る。
しかし残念ながら少年と妹は集団の前の方にいたためそういった補助にありつけなかった。
少年は妹の手を引っ張り走る。
「大丈夫、お兄ちゃんが必ず守ってやるからな!心配するなよ!」
「うん!」
10kmの行進で疲れが蓄積した足を必死に動かし逃げる。
疲れはもうない、その心の中にはただただ恐怖があった。
見つけた人間は一人残らず殺すという悪魔の軍勢、ドイツ軍。それの持つ怪物羽虫が5体彼らを追う。
少年は思う。自分たちが何をしたというのか。神はなぜ助けてくれないのか。
母の温もりを、父の優しさを。
少年は母と父の記憶と神に対する多少の怒りを燃料に走った。
悲しいかな、いくら少年が頑張って走ろうとそれは子供の足、さらに妹という荷物つきだ。
しかも追いかけっこの相手は現代科学で作り出された戦闘ヘリだ。
気が付けば少年は集団の中でも最後尾の位置にいた。
後ろを見ればかなりの距離があったはずなのに羽虫は少年のすぐ後ろにいる。
戦って勝つか、そのまま虐殺されるか。
羽虫は空を飛んでいる。剣や槍は通じない、必死に矢で応戦する者もいたが飛んでいるため当たらない。
必死に逃げる者、応戦しようとする者、絶望しその場にへたり込む者。
少年は逃げた。
先程まで感じていた神に対する怒りはない。それどころか神に縋り付いていた。
少年は天を仰いで叫んだ。
「助けてえぇぇぇぇぇぇぇ。神様ぁぁあぁぁぁぁぁ!!!」
ギュゥゥイーン
羽虫から不気味な音が響く。
少年は咄嗟に妹を抱えしゃがみ込む。
光る何かが少年の頭上を霞めた。
その先から絶叫と悲鳴と何かが地面に刺さりこむ音が聞こえた。
恐る恐る見てみると五臓六腑の飛び出た者、四肢の千切れた者、そもそも人としての原型をとどめていない者など、地獄が見えた。
耳元から妹の鳴き声が聞こえる。
羽虫の一匹がこちらを向く。
終わった
少年は絶望し目を瞑る。
しかし、いっこうにその時がこない。
耳を澄ませば妹のなく声と羽虫の風を叩く音、そして……
上を見上げる。
そこには空を悠々と飛ぶ3体のワイバーンがいた。
3つの火の玉が羽虫に向かう。
そうすると羽虫は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
気が付けば妹も泣き止み少年たちの上空を旋回するワイバーンを見ている。
安心した少年はその意識を闇に預けた。
その後、少年を含む集団は半数の犠牲を出したものの赤目のジョーヴを中心とする騎士団に保護され無事?ビーズルにたどり着いた。
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上空を飛ぶ戦闘ヘリKhー655D。
史実世界のKaー52アリガートルとAHー64Eアパッチ・ガーディアンを足して二で割ったような見た目をしている。
対地上において途轍もない火力をほこる本機。
先程疎開していた集団を襲っていたのがこの5機である。
30mmチェーンガンの威力は対人において過剰の一言であり、本機の殺意の高さの一端を伺えた。
「こちら騎兵部隊B2ー1。目標G集団の襲撃に成功。敵航空戦力を確認したため任務を終了した」
『こちらB軍団司令管制塔。了解したB2ー1部隊はB2地域の北東部に急行。目標BJ集団の襲撃を』
「了解」
網は着実に狭まっている。
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商業都市ビーズル司令部
ロウリア三大将軍の一人スマークは悩んでいた。
元々の作戦ではビーズルでは籠城戦を行い、ビーズル近辺に穴を掘ったり森などに隠れてゲリラ戦を行う予定であった。
その作戦の一翼であるビーズルの籠城作戦が早々に破綻しようとしていた。
商業都市であるビーズル。商業都市と呼ばれているが、その重要性から守りは非常に硬い物となっていた。
都市を囲むようにそびえたつ巨大な城壁。城壁内部にはいくつかの井戸があるほか畑や籠城時に耕せる土地などもあり非常に長い間、多くの人員を抱え込んでの籠城を可能としている。
しかし、それにも限度がある。
元々は周辺地域の住民だけ疎開させ無駄に余っていた土地を耕すつもりであった。
だが、いざ疎開を行わせるとなぜか呼びかけていない村からも多くの疎開民がやってきたのだ。
国としての体制としても軍の士気を保つためにも受け入れざるおえず、結果的に計画が大きく狂ってしまった。
予定では3年もの籠城が可能だったのが今では疎開民によって需要が逼迫。1人あたりの食料配給を大きく削っても1年が限界となっていた。
籠城は兵の士気が下がりやすいため少しでも士気を高めたい司令部にとって疎開民を追い出すという選択肢はなかった。
しかも最悪なことに、ビーズルに向かう疎開民の数は一向に減る様子を見せていない。
ビーズルが最寄りの大都市であるのならばまだ理解できる。
しかし、疎開民に確認すると明らかに最寄りの都市よりも遠いビーズルに遠路遥々やって来る者たちがいたのだ。
彼らが言うにはその最寄りの都市または、自分たちが生活していた都市が壊滅したためビーズルに来たと。
途切れることのない村々からの疎開民の列、そこに都市部の生き残りもやってくるのだからビーズルの逼迫した現状も伺えよう。
すでに現地民と疎開民との間に亀裂が走っている。司令部の最も警戒していた士気の低下も現地民で構成された臨時徴兵部隊を中心に起き始めていた。
そこでスマーク以下司令部は一計を案じた。
ビーズルの城壁の外に家具などを使ってバリケードを作成。そのバリケードと城壁の間に疎開民を置いた。
当初は反対意見があがると身構えていた司令部も子供を優先して城内にいれることを確約すると疎開民たちも大人しく引き下がった。
また、ビーズル司令部はこの異常事態について独自に調べることとした。
得られた情報は少ないがすぐにとある結論にたどり着く。
ドイツがこのビーズルを早期に陥落させるために謀略しているのではないか。
ドイツの諜報能力はクワトイネの諜報網壊滅で証明されている。そのためこの意見に異議を唱える者はだれもいなかった。
しかし、スマークは思う。
では一体なぜドイツは疎開途中の民を襲撃するのか?
対ドイツ防衛線を破壊せしめた巨大火炎弾をこのビーズルに放たないのか?
他都市は飛行機械で破壊したのにビーズルをなぜ見逃すのか?
それほどの諜報能力があるのならなぜ自分たちを始末しないのか?
わからない。
ドイツのやることなすことわからなかった。
それが何を意味するのか?
なぜそれをするのか?
ロウリア三大将軍と称えられるスマークを以てしても全てを理解できなかった。
考えれば考えるほど悩む思考の坩堝。
スマークは背中に冷たい物を感じそれに蓋をした。
地球の哲学者ソクラテスは無知とは罪であると言った。
であれば、彼らにも罰は必要であろう。
それを執行するのが罪人どもであったとしても。
・この世界線の歴史
チャーチルを中心とする新政府に対する国民の支持は非常に厚いものであった。
チャーチルはこの指示を元手に独裁体制を確立、強権を振るい対ドイツ戦争に勝てる国造りを開始した。
大量に新造される対潜駆逐艦、月あたり500機生産される大量の戦闘機。
イギリスは既存の経済を犠牲に着実の強力になっていった。
しかし、それには時間が圧倒的に足りなかった。
1942年イギリスがドイツに再び宣戦布告した時にはソ連は屋台骨がへし折られ崩壊し、アメリカも太平洋で日本に大苦戦している現状が広がっていた。
その後イギリスは万全な状態のドイツとぶつかり合うことになる。
to be continued
中央暦1639年4月27日我々はロウリア王国に対して外交団を派遣した。しかし、彼らは我々と話すこともなく蛮国と罵り、挙句の果てには火矢を用いて攻撃を行ってきた。そのため我が国ドイツは国家の威厳を保つための懲罰行為が必要だ。だが結果は見えている。やつらはどのように我が国に貢献してくれようか?
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ラウリーア国家弁務官区の作成
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我が国が管理するほど豊かとは思えん
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仲間たちに分け与えよう(分割)
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ゲルマン人の箱庭を再び(完全併合)