大ドイツは異世界でも生存圏を作りたい!   作:ちんすこー

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ワイ<題名、リヴァイアサンの咆哮とかええなぁ~

ちょび髭<畜生め~!リヴァイアサンはユダヤの怪物だ!ヨルムンガンドにしろ!

ワイ<おかのした


ヨルムンガンドの咆哮①

日本太平洋連邦第22号1級極秘研究付属6番研究従事研究者の日記より

 

2002年7月1日月曜日 天気:晴 場所:ビキニ環礁

 

ようやく成功した。

 

いや、これだけでは語弊があるだろう。

 

私がこの計画に従事してから8年。

あれが初めて製造され起爆されたのが12年前。

第22号極秘研究計画が動き出して22年。

ジェームズ・フランク博士が光誘起化学反応を発見してから実に76年。

 

トリニトロトルエン以来、実に100年近い間爆薬の威力は2倍程度しか上がっていない。

 

しかしこの爆薬、電子励起爆薬または金属ヘリウム爆薬は成し遂げた1tの爆薬でTNT換算650tの威力を。

 

メカニズムとしては光子を用いて……

 

 

(中略)

 

 

……このため、電子励起爆薬はこれほどの威力を発揮できるのだ。

 

そう、ただの爆薬が戦術核兵器と同等の威力を発揮できるのだ。

 

今まではそのコストの重さから採用を見送られていたが、我々は……私は、その量産に成功した……いや、成功してしまった。

 

ドイツが経済的に敗北したといっても冷戦はまだ続いている。

その最中で二つの大国が求めているのは良心を痛めない高威力で戦略的に活躍する通常兵器だ。

 

その条件のなかで電子励起爆薬はうってつけであった。

 

ドイツは植民地が崩壊し弱体化したか、その軍事力、技術開発能力は未だに健在であり彼らも遅かれ早かれ電子励起爆薬の量産化に成功するだろう。

 

電子励起爆薬、たしかにその威力は従来の爆薬とは隔絶したものだ。

しかし、それは何処まで行っても通常の爆薬の延長線上でしかなく、戦争になった時その国は核ミサイルのように電子励起爆薬を搭載したミサイルを発射することに忌避感を示さないだろう。

 

この爆薬はあらゆるものに使われ、人を殺す。

 

ミサイルに搭載され、物と一緒に人を圧殺し。

砲弾に詰め込まれ、人を爆殺し。

弾丸の薬莢に詰められ、弾丸の推進力として人を殺す。

 

電子励起爆薬はあらゆる副次効果をもたらす。

 

薬莢に詰め込めば、薬莢が小型化し兵士一人当たりの弾薬携帯数が増える。

さらに、従来と同規模の火力投射力に抑えるのみであればコストパフォーマンスはオクタニトロキュバンをはるかに超越する。

 

平原で 街道で

塹壕で 草原で

凍土で 砂漠で

海上で 空中で

泥中で 湿原で

 

この地上のありとあらゆる場所で人を殺すだろう。

 

今日、ビキニ環礁での爆破実験で発生したキノコ雲を見て私は感動した。

今までの道のりが映像として頭の中にながれ、それを反芻した。

きっとこの爆薬は多くの問題を解決するだろうと思い、感動に涙が溢れた。

 

隣をみるとなぜか若手研究員が苦虫を嚙み潰したような顔をしていた。

 

なぜと聞けば、絶望した。と答えるのみ。

 

その時の私には理解が出来なかった。

 

頭が冷えた今になってわかる。彼は自分の作り出した物が多くの人を殺めることに絶望したのだ。

 

ああ、彼がただしい。

 

我々は死となり、世界を破壊する者となった。

 

言い換えれば……

 

 

我々はくそったれになったんだ。

 

 

 

―――――――――

 

 

ビーズルが壊滅する少し前。

 

クワトイネ公国 マイハーク 公国第二海軍基地司令部

 

窓からは澄んだ海と中世ドイツを思わせる建築物、そしてそれらから完全に浮いている近代風の港が見える。

 

パンカーレはその景色を眺めながら、ドイツと接触してから随分と変わったものだ、と呟きタバコの灰を灰皿に落とした。

そうしてパンカーレはダルそうに書類に手をつけ仕事を進める。

 

仕事を進めてから暫く経ったころ、外の喧騒とさざなみの音に紛れ人の走る音が聞こえた。

何事かとドアに目を移せば自分の側近であるブルーアイが駆け込んできた。

 

「何事だ?」

 

ブルーアイはすぐに息を整えて語った。

 

「はい、ロウリア王国がマイハークに向けて4000隻の艦隊を送ってきました」

 

「4000!?まて、それは確かか?」

 

パンカーレは目を見開いて聞いた。

 

「はい、外務局経由でドイツから入手した情報なので感度は高いでしょう」

 

「今動かせる戦力は50隻程度か……一体、何隻生き残れるのか……」

 

「あのそれについてなのですが。魔信が届いています」

 

「そうか、読め」

 

パンカーレはタバコの先端を灰皿に押し付けながら催促した。

 

「はっ!本日夕刻、大ドイツ国の艦隊およそ15隻が援軍として、マイハーク沖合いに到着する。彼らは、我が軍より先にロウリア艦隊に攻撃を行うため、観戦武官1名を彼らの旗艦に搭乗させるように指令する」

 

「……15隻?たったの15隻だと!?150とか1500の間違えではなく、本当に15隻なのだな!?」

 

「間違えありません」

 

「そうか、……本当に彼らはやる気があるのか。いや、やって来るのはあの戦艦ケーニヒスブルク*1か?それなら……だが、相手は4000隻だ。アウトレンジで攻撃しても数で押し切られる可能性がある。観戦武官を送るのは……」

 

パンカーレは自分の指示次第で部下を死地に送るような気がしてならなかった。

 

「私が行きます」

 

暫くの間をおいてブルーアイが言う。

 

「しかし……」

 

「私は剣術の海軍主席です。生き残る確率が一番高いのは私ではないでしょうか。それに、元はといえばドイツが始めた戦争です。勝算がないとは思えません」

 

「わかった……たのんだ」

 

「はい!」

 

 

 

―――――――

 

 

対ロウリア王国懲罰任務艦隊旗艦 フリングホルニ級戦艦一番艦フリングホルニ艦内

 

 

ブルーアイにとってフリングホルニへの乗艦は驚きの連続であった。

 

まず、ブルーアイを迎いに来た羽虫もそうだが、フリングホルニはそれをはるかに越える驚きを齎した。

パーパルディア皇国で見た魔導砲が玩具に見えるほど巨大な砲。

海にそびえたつような巨大な船体。

それを形作る大量の金属。

 

全てが規格外でブルーアイの常識を破壊するものであった。

 

船内はまるで光の精霊を飼っているかのごとく明るく、そして過ごしやすい環境となっていり。そんなことを考えながら、ドイツの海兵に案内されGIz*2に入るとそこにはパーパルディア皇国の海将バルスやムーの技師マイラスなどの観戦武官がおり、ドイツがロウリア軍が艦隊を出す前からこの事態を把握していたことを知りブルーアイはその情報収集能力にまたもや戦慄した。

 

初日から色々あり疲れ切ったブルーアイは気絶するように眠りにつく。

 

次の日ブルーアイが起きるとドイツ艦隊とロウリア艦隊はフリングホルニの主砲が届く程までに接近していた。

 

 

 

再びGIzに入る。

目の前の大スクリーンには簡略化した敵味方の位置が表示された海図と恐らく艦橋から撮っているであろう映像が映し出されていた。

 

「ドイツの船は凄まじく速いですね」

 

バルスとマイラスに話しかけた。

会ったばかりの時は列強国の観戦武官ということもあり話すのに躊躇していたが同年代ということもあり昨日の今日ですっかり仲良くなっていた。

 

「ムーでもこれほど速い艦はそれこそ軍用の小型艦ぐらいですよ、それをこの巨体で実現しているんですから驚きです」

 

「まだいいではありませんか。この速度を出せる船があるだけで、それはつまりこれ程の船を作れる地力を持っているということではありませんか?皇国ではいまだに内燃機関も完成していないので羨ましい限りです」

 

「はは、今のムーではとてもこのような船は作れません。やはりドイツは凄いですね」

 

「そう言ってもらえると嬉しいですな」

 

話に入ってきたのはこの艦隊の提督ヴァルター・ベーベルだ。

 

「ご無沙汰しております。ベーベル提督。すでに主砲の射程圏内に収まっていると聞いているのですがまだ攻撃しないのですか?」

 

ブルーアイは普通にベーベルに向かって話しているがその実、心の中では彼を嫌っていた。

特にその無機質な目は見るたびに毛穴を栗立たせるような威圧感を放っておりどうしても好きになれなかったのだ。

 

「できれば有視界での戦闘を行いたいと考えていましてね。あなた方、観戦武官もその方がいいのでは?」

 

「それはありがたいです」

 

「ええ、あなた方は文字通り大船に乗ったつもりで見ててもらって大丈夫ですよ」

 

ベーベルはそういうと再び定位置に戻っていった。

 

あまりの巨体のため波の揺れをほとんど感じないままフリングホルニは進む。

そして、十数分たったころ一人の水兵が叫んだ。

 

Feindliche Flotte, 22 km entfernt gesichtet(敵艦隊、有視界で22km先に確認)!」

 

Starte den Mimir-Brunnen(ミーミルの泉を起動)*3

 

水兵の言葉を聞いた瞬間ベーベルも叫ぶ。

しかし、ブルーアイの知らない言語のため理解することはできない。

ブルーアイの中でドイツが異世界から来たという話の信ぴょう性が上がる。

 

Aus dem Brunnen von Mimir(ミーミルの泉より)ein Ersuchen um einen Angriff auf den linken Flügel der(敵艦隊左翼集団への)feindlichen Flotte.(攻撃リクエスト。)Munitionstyp, Anti-Boden-Granate.(弾種、対地榴弾。)

 

Erlauben Sie Angriffe.(攻撃を許可する。)

 

ベーベルの許可を確認すると水兵は復唱しミーミルの泉に許可を出した。

それと同時に砲塔が全自動で旋回を開始。演算機のはじき出した答えを元に目標へ向く。また、警報が船全体に鳴り響き外に出ていた水兵は船の中に戻る。

旋回を終了すると砲身が僅かに上がり始めた。

全ての動作が停止すると砲身に砲弾が装填される。

 

ローレンツ力の力を借りた砲弾は砲身の中で音速に到達。

僅か一瞬にして秒速8㎞にまで加速するとそのままソニックブームをまき散らしながら砲身から飛び出していった。

 

あまりの速さから、鼓膜に響く音は非常に大きく、船の周囲を飛んでいた海鳥は平衡感覚を失い海面と熱いディープキスを交わした。その様はまさに世界を破壊する怪物、ヨルムンガンドの咆哮が如くであった。

 

 

 

―――――――

 

 

海上を走る4000隻の大艦隊。

 

彼らが受けた任務。

それはまさに生贄を捧げる行為と何ら変わらないものであった。

 

圧倒的の物量をもってドイツ軍の補給拠点であるマイハーク港を占領。その後直ぐに北上し可能であればドイツ本土への攻撃を行う。というものであった。

その作戦を聞いた時この艦隊の提督シャークンは絶句した。

 

マイハーク港の占領ならまだできる。

だが、ドイツ本土への上陸はほぼ不可能であった。

 

まず、ロウリア海軍が保有する艦船の中に海洋に出ても耐えられる物はほぼなく、ドイツ本土にたどり着いても精々が艦隊の半分程度であること。また、マイハーク港を占領すればかならずドイツ艦隊が駆けつけてくるためドイツ本土まで、ドイツ艦隊と接触しない確率は限りなく低く。もし接触した場合は砲によるアウトレンジからの攻撃で敗北するという試算がでておりこのことからドイツ本土への攻撃は無謀その物であった。

 

ではなぜロウリアはこんな無謀な作戦を行ったのか。

 

そもそも、ロウリアはこの戦争に勝つことを目指していなかった。

ロウリアの目標は滅亡しない事であり、この作戦もあくまでドイツの派遣軍の補給を苦しめ、少しでも陸上部隊の延命を行うこととドイツ本土にプレッシャーを掛け講和の席に着かせることであった。

 

確かにこの艦隊は全滅するだろう。しかし、それで国を守れるのなら、とシャークンは自分を……そして水兵たちを鼓舞した。

 

だから今、自分の目にうつるものを受け止めきれなかった。

 

たったの三発。

 

それだけの砲弾で左翼に展開していた400隻近くの船が行動不能となった。

 

対地榴弾は海面に接触した瞬間にその内部に詰め込んでいた電子励起爆薬を起爆。

50kgほどの電子励起爆薬であったがその威力はTNT換算にすれば30tにも及び、その火力は周囲の船を木っ端みじんにするだけでは飽き足らず、海面を大きく押し上げ周囲の船を転覆させた。

密集して船団を組んでいたため、転覆した船たちは後続の障害となり玉突き事故のように戦列は停止し、それらの船は船単体としての能力を喪失したのだ。

 

相手との距離は未だ20km以上離れており、到着するまで2時間ほどかかる。

 

唯一の慰めといえば確認できる敵艦が目の前の超大型艦のみであるということだが。

たった一回のたった一つの砲塔の総射でこの大艦隊の1割を削る相手であり、何の慰めにもならない。装填速度がどの程度かは分からないが少なくとも到着までにはこの艦隊は壊滅するだろう。シャークンは本能的にそう感じ取っていた。

さらに最悪なことにかの艦は恐らくは後方に背負っているだろう砲塔をこちらに向けるために旋回を始めており、それが完了すれば想像の2倍の速度でこの艦隊は壊滅することになる。

 

「伝令兵、魔信を貸せ!」

 

「は、はい!了解しました」

 

先程の一撃で怯え切ってしまった伝令兵は震える声で答え、すぐに魔信をもってきた。

魔信を受け取ると目を見開き語った。

 

「艦隊全体に告ぐ!あわてるな、怯えるな、絶望するな!我々は出航のときに死が確定した身!であるならばこの程度で騒ぐな!この程度の敵打倒してみよ!そしてマイハークを占領しこの絶望の戦争を終わらせるのだ!」

 

そこで一度言葉を区切り息を深く吸った。

 

「外縁に位置する艦船から順に船同士の感覚を広げよ!この際、陣形なのどうでもいい!一兵でもかの船にたどり着き破壊するのだ!王国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ!」

*1
ドイツがクワトイネとの接触時に派遣したフリングホルニ級の三番艦

*2
史実でいうCIC

*3
自立型戦闘AI、史実のイージスシステムとは違い全自動での戦闘が可能。

しかし、基本的にはミーミルの泉がリクエストを出し、人が承認する形を取っている。




今更だけど年月日書くの忘れてました(メンドウダッタカラジャナイヨ)
ロウリア戦終わったら年表書きます。

あと、この世界線の歴史ですが自分の思いついたことを適当にカキコ(死語)しているだけなのでマジレスはやめてください。

・この世界線の歴史

この世界のアメリカは史実通りルーズベルトが当選したがその後のニューディール政策で失敗している。
いや途中まではよかった。
しかし、1937年に行った財政政策と金融政策の引き締めを行った結果(史実でもやった)史実以上の被害が発生。ルーズベルト政権の支持率が急降下した。
そこでルーズベルトは日本を徹底的に国民の敵として宣伝するアンチジャンパン(この世界の日本は直接中国に侵攻しておらず未だ生きている奉天軍閥を支持しぶつけていた)を展開。
ナチスドイツがユダヤ人を迫害し国民の団結を高めたようにルーズベルトもこれで支持の低下をある程度防ぐことに成功した。

to be continued

中央暦1639年4月27日我々はロウリア王国に対して外交団を派遣した。しかし、彼らは我々と話すこともなく蛮国と罵り、挙句の果てには火矢を用いて攻撃を行ってきた。そのため我が国ドイツは国家の威厳を保つための懲罰行為が必要だ。だが結果は見えている。やつらはどのように我が国に貢献してくれようか?

  • ラウリーア国家弁務官区の作成
  • 我が国が管理するほど豊かとは思えん
  • 仲間たちに分け与えよう(分割)
  • ゲルマン人の箱庭を再び(完全併合)
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