日本太平洋連邦「あああぁあぁ~~……、ドイツがいなくなったから同盟国纏められないぃぃぃぃ~」
アメリカ連合国「F**kin J*p。あと、フロリダてめぇは戻ってこい」
中華民国「日本鬼子は中原から去ね」
北インド自由連邦「今からインド統一しま~すwwww」
ムガル藩合国&パキスタン&バングラデシュ&ミャンマー「ああああぁぁあぁ」
フランス共和国「ドイツがいなくなった?……せや!革命しよ」
西ロシア暫定統治機構「ドイツがいなくなったからロシア統一でもするか」
大フィンランド共和国「カレリア返すから許してほしンゴネ」
シベリア共和国「今日もウォッカがうまい!……何、ロシアが攻めてくるだって?……ああああぁぁあぁ」
南グレートブリテン連合王国「今日もメシがまずい!情勢もまずい!」
ロウリア艦隊が散開を開始してから暫くした時、その後方の空でも戦闘が始まろうとしていた。
ロウリア艦隊を率いる海将シャークンはフリングホルニを観測した瞬間、不利を悟り首都ジンハーク付近に待機していたワイバーン部隊に救援を要請していたのだ。
シャークンの要請を確認したワイバーン部隊はすぐに離陸し現場に急行した。
その数、実に450騎。
そこらの文明国でも揃えるのに苦労する数である。
ロウリア王国の全力投射だ。
ドイツ側が事前に艦隊の出航を察知していた事、ロウリア艦隊に海洋航海能力がないため沿岸近海を航海していたこと。などの幸運?が積み重なりロウリア艦隊は本国からそこまで離れていなかった。
450騎のワイバーン。もちろん、それをドイツ軍が見逃すはずがなかった。
ワイバーンの姿をレーダー越しに確認した対ロウリア懲罰任務艦隊はフリングホルニの遥か後方に身を潜める2隻の空母から艦載機を発艦させた。
発艦された艦載機は第5.5世代機のK‐11C
5.5世代とあるが、世代というのは機能の違いなどではなく前世代の戦闘機を圧倒できるかどうかで決められている。その点で考えれば第五世代機を圧倒できる、K‐11Cは第6世代といってもいいだろう。
K‐11Cにも当てはまるが第5世代以上の戦闘機の一番の目玉と言えるのが無人機の航空管制だ。前世代の第5世代が最大で6機までしか管制できずK‐11Cが最大で10機まで可能なことを考えるとその強力さがわかるだろう。
それはともかく、対ロウリア懲罰任務艦隊には二隻の空母がいる。
そのうち一つが有人多目的戦闘機を搭載している軽空母で、もう一方の大型空母が無人機を搭載している。この大型空母は限りない省人化を施されており全長332m、最大全幅75mの中に無人機が240機も詰め込まれている。
これら無人機は自機を管制する有人機の後を追うように10秒に一機のペースで打ち上げられていった。
20分もしないうちに航空部隊は完成。有人機8機、無人機72機の大部隊だ。
本来であれば、ドイツ軍は早期警戒管制機も飛ばしたいところであったのだが現在、早期警戒管制機は全機がロウリアを焼くための管制機として大忙しのため動員出来なかった。
計80機の作戦機。ワイバーン部隊が450騎だと考えると一機あたり最低でも5騎以上撃ち落とす計算である。
だが、ミサイルであればそんなことは関係ない。部隊内のデータリングを通して自動で獲物を振り分けボタンを押せば一瞬だ。
しかし、ドイツ軍はそんな金のかかることをしたくなかった。
そのためドイツ軍機は飛び立ってから30分ほどして赤外線センサーでワイバーンを確認すると二発ずつのみミサイルを発射。
運悪く狙われた160騎のワイバーンと竜騎士は木っ端みじんとなりこの世から消えた。
一気に部隊の3割が文字通り消し飛んだワイバーン部隊であるがそこで反転して戻ることはなかった。
彼らにとって船という物は対空能力を持たず航空戦力は同じ航空戦力で対処するしかない、というのが常識であった。そのためいくら見えない矢で攻撃されようと一騎でも敵艦にたどり着けばそこで祖国の勝利である。
彼らの常識であればだ。実際はフリングホルニはルフトバッフェが日本空軍に手も足もでないことから敵制空権下でも行動可能なように非常に多くの対空兵器を搭載していたし、そもそもの話としてドイツの制空権を突破できるわけがなかった。
ワイバーン部隊はそれをすぐに理解することになる。
ロウリア艦隊のおよそ後方60km付近で格闘戦が始まった。
空想の生物であったはずのワイバーンとSFチックな無人機の格闘戦だ。なお、K-11Cは少し後方で無人機を管制しながら片手間で抜けてくる(抜けてくるやつはいなかった)ワイバーンを撃墜していた。
格闘とは言うがこの戦闘はただの蹂躙であった。
人を乗せていない分、Gの負荷を考える必要がなくワイバーンほどではないにしろ複葉機と同等の機動力と圧倒的速力で後ろを取る無人機。
それに対しワイバーンは圧倒的制空戦闘能力の差からその機動力を使い逃げ回ることしか出来なかった。
通常の人であればその機動力から機関砲を当てるのに苦労するが無人機には関係ない、機体の中に搭載されたAIがワイバーンの未来位置を一瞬ではじき出し無人機がその位置に機首を向けるだけでワイバーンは面白いように落ちていく。
しかも無人機に搭載されていた機関砲は搭乗者殺人砲とも呼ばれており、初期にこの機関砲を搭載した戦闘機は35mm×225mm弾の衝撃に耐えきれず搭乗者もろともつぶれているという逸話がある。そんな凶弾にすこしでも掠ればいくらワイバーンであろうと体の一部が消し飛びそのまま海にダイブだ。
空戦が始まってから1時間たらずで空を飛ぶものは鉄の怪鳥のみとなっていた。
まさに空の支配者である。
―――――――――
ワイバーン部隊が壊滅する寸前のこと、海将シャークンは魔信を握りしめていた。
『た、たすけてくれ!後ろにつk―――
最後の一騎が堕ちた。
「終わりだな……」
シャークンはドイツ軍の予想以上の強さに項垂れる。
「シャークン海将、指示を」
近くで魔信を聞いていた参謀が尋ねる。
「変わらんそのまま全艦突撃だ。ワイバーン部隊のことは伏せろ」
「了解しました」
「思ったよりも減りが少ない。しかし、やはり残骸が邪魔だな」
現在ロウリア艦隊は散開をほぼ終了していた。
正確にいえば散開を開始してから30分程度で終了していた。
これも全ては今までの努力の賜物であろう。
かつてのロウリアの仮想敵はクワトイネとクイラであったがそれらを撃破したのちは返す刀でパーパルディアにも侵攻する計画があった。そのためロウリア艦隊はパーパルディアの保有する魔導砲の対策をする必要が生まれた。
通常であれば鉄で船体を構成したり同じ魔導砲で対抗するが残念ながらロウリアにはそれができる技術も国力もない。そのためロウリア艦隊は圧倒的物量でパーパルディア艦隊をひねり潰す計画を立てた。それこそが現在フリングホルニに対して行っている散開の後の襲撃だ。
彼らロウリアの水兵たちはこのような訓練を何回、何十回、何百回と繰り返してきた。その練度は圧巻であり、今回の実践でも船体同士がぶつかるなどのアクシデントはほとんど起こらなかった。
また、フリングホルニは左翼艦隊(ロウリア側からしたら右翼艦隊)を執拗に攻撃していたため、中央艦隊や右翼艦隊の損害はそこまで激しいものではなかった。
そのため、海戦が始まってから1時間、ロウリア艦隊はシャークンの予想に反しその戦力の半数以上が無事であった。
さらに、風がロウリア艦隊を追い越すように吹いているため現在ロウリア艦隊とフリングホルニの距離は10kmを切った。
シャークンは戦女神がロウリアに微笑んでいるとも思ったがその考えはすぐに消えて無くなくなることとなる。
フリングホルニが執拗に攻撃していた左翼艦隊が完全に消滅し、その主砲が中央艦隊と右翼艦隊に向いたのだ。
それに加え、左翼艦隊の破片が潮の流れに従ってロウリア艦隊にぶつかり速度が低下していた。
ロウリア艦隊は海洋航海能力を持つ船がない他、方位磁針などを用いた航海技術が未発達のため陸地からあまり離れて航海することが出来なかった。事実ロウリア艦隊のいた位置は陸地から僅か7kmほどしか離れていなかったのだ。結果、左翼艦隊の残骸が離岸流に乗って残存艦隊に直撃、今までそれなりにうまくいっていた現状に影を落とした。
もちろんこれはドイツ側が狙ってやったことだ。
忘れてほしくないことだがフリングホルニには他国の観戦武官が乗艦している。
ドイツからしたら今回の海戦は戦いではなく、自国の力を見せつける演習場でしかない。
主砲の威力を、ミサイルの誘導技術を、戦闘機の制空能力を、副砲の命中精度を。
上位列強のムーから派遣されたマイラスが口をあんぐりあけるような圧倒的力を見せた。
しかし、まだ残っている。
現代国家がそれを防ぐために全ての艦に改造を加えたほどの凶悪兵器が。
「何だあれは?」
シャークンが疑問をこぼす。
その目線の先にはフリングホルニに搭載された一つの武装があった。
横からみたら細長い長方形。前からみたら1辺が1mほどの正方形がこちらを向いている。その正方形の中心には丸い穴が開いている。中は暗くて何も見えない。
あれが何なのかはわからない。
「いやな予感がする」
シャークンの額に一粒の汗が流れた。
長年の水兵の感が訴えている『あれはマズイ』と。
何もそれはシャークンだけではなく参謀や各艦の艦長も同じであった。
「シャークン海将どうしますか?」
「どうしようもないだろう。兎に角そのまま突撃だ」
「よろしいのですか?」
普段であれば『了解しました』としか答えないはずの参謀が聞いた。
「ふむ、わかった。さらに船の間隔を広げよう」
「了解しました」
「む?」
参謀が魔信を取ろうとした時シャークンは見た。
あの正方形を中心にこちらに向かって凄まじい速度で波が走ってきている。
「何だあれは?」
限りなく濃密な死の予感がして背中に冷汗が流れる。
「まずい!!!」
シャークンはひったくるように参謀が持つ魔信をとった。
「全艦、全速でさらに散開!!速くs―――
正方形がシャークンの方を向いてからちょうど26秒後、中央艦隊が壊滅した。
木製の船は木っ端みじんに吹き飛び、それに乗艦していた水兵は穴と言う穴から体液を流しながら息絶えた。
この惨状を生み出した兵器は指向性超振動波兵器ギャラルホルン。
フリングホルニの主砲をヨルムンガンドの咆哮が如くと言うのであれば、これは世界を破壊せしめるヨルムンガンドを叩き起こすための終末の角笛だ。
――――――
対ロウリア王国懲罰任務艦隊旗艦 フリングホルニ級戦艦一番艦フリングホルニ艦内
GIz内にいる観戦武官たちは揃いもそろって言葉を失っていた。
つい先ほどまで10kmを切ってもロウリア艦隊を壊滅させられないドイツ軍のことを元気に扱き下ろしていたリーム王国のフェルダムもすっかり燃え尽きている。
ベーベルが『では、メインディッシュをお見せしましょ』と言ってから暫く、四角い箱が動き海に波が出来たと思っていたらロウリア艦隊の中央が壊滅していた。それを数回はさむとロウリア艦隊のいたはずの場所には赤い液体と船の残骸だけが見えるようになった。
何を言っているかわからないと思うが、ここにいる観戦武官も何もわかっていない。
「し、失礼ですが。ベーベル提督、そちらの箱型の兵器は何でしょうか?」
他の観戦武官の思考が停止している間、好奇心でなんとか頭を再起動させたマイラスが聞く。
「これはですね。超振動波兵器ギャラルホルンです」
「超振動波兵器?」
「ええ、そうです」
「どのような原理であんなことを」
「マイラスさんは音がどのように鼓膜に伝わるかわかりますか?」
「はい、空気中の小さな粒がぶつかり合って……ッ!」
「その通りです。そして、個体もその小さな粒と似たもので出来ています」
「そうか!個体を構成している分子を大音量で振動させたのか!」
「その通りです」
ギャラルホルンの原理が分かるとマイラスは大興奮した。そしてブツブツと呪文のような言葉を呟いて自分の世界に入りこんだ。
「あの、そうであれば我々も無事では済まないのでは?」
再起動したブルーアイが聞く。
「安心してください。あの兵器は音を狙った方向のみに飛ばしますから」
それを聞くとブルーアイはホッとした。
「この後は生存者の救助を?」
「いえ、行いません」
GIzの空気が氷づく。
「勘違いしないでくださいね。生存者が存在しないから行わないのです。この艦には高性能赤外線センサーがありますから生存者がいるかどうかわかるんですよ。主砲が着弾した場所には小さな熱源反応しかありませんし、ギャラルホルンの攻撃を受けた直線状の海は沸騰しています」
「な、なるほど」
ブルーアイはよくわからなかったがとりあえず分かったフリをした。
「これからジンハークに向かいます。少し時間がかかるので観戦武官の皆さんは自室でお休みください」
ベーベルが不器用な笑顔で言う。
観戦武官たちは分け振られた部屋に戻る。
「
ベーベルが指揮する声が響いた。
ロウリアの希望は潰えた。
・この世界線の歴史
アンチジャパンキャンペーンを実施したルーズベルトであったがこのキャンペーンに深く関係した国がいた。
ソ連である(なおこれが後にドイツを通して日本に発覚。日本の第一次西ロシア戦争介入を招いた)。
日本とドイツが防共協定を結んでいたためソ連は日独との二正面作戦を最も恐れていた。
それがソ連のアンチジャパンキャンペーンにつながる。
また、この時アメリカは日本に対抗するため奉天とガチンコやり合っている中華民国を支援。
そして1940年8月2日アメリカの対中支援艦であるトンキン号が長江下流で沈没。
アメリカは日本の仕業ど断定し対日貿易を大幅に縮小し、日米関係が破綻寸前となる。
日本側は日米関係の改善のため日米交渉に乗り出すこととなった。
to be continued
中央暦1639年4月27日我々はロウリア王国に対して外交団を派遣した。しかし、彼らは我々と話すこともなく蛮国と罵り、挙句の果てには火矢を用いて攻撃を行ってきた。そのため我が国ドイツは国家の威厳を保つための懲罰行為が必要だ。だが結果は見えている。やつらはどのように我が国に貢献してくれようか?
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ラウリーア国家弁務官区の作成
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我が国が管理するほど豊かとは思えん
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仲間たちに分け与えよう(分割)
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ゲルマン人の箱庭を再び(完全併合)