最後の戦いの日がやってきた。運命の日だ。
一ヶ月間、必死に修行を続けてきた三条隊の4人は、ランク戦開始直前の個室に集まっていた。レオは腕を組み、じっと目を瞑りながら自分の内に集中している。その一方で、アリスは落ち着かない様子でそわそわと部屋を歩き回っていた。加瀬は緊張のあまり、まるで携帯のバイブモードのように震えている。その肩を綿貫が軽く叩き、「大丈夫大丈夫!いつも通りやればいけるって!」と笑顔で励ましていた。
部屋の中は試合前特有の張り詰めた空気に包まれているが、そんな中で時間はゆっくりと過ぎていく。
そしてついに、試合が始まる時が来た。レオ、アリス、加瀬の3人は互いに無言で頷き合いながらトリオン体へと換装する。その姿を見て、綿貫が満足そうに微笑み、手で写真のフレームを作るような仕草をしながら言った。
「うん、その隊服もすっごい様になってきたね!」
その言葉に、3人の表情が少しだけ柔らぐ。そして彼女が続けて声をかけた。
「気負わず行こう!」
その一言に応えるように、3人がそれぞれ短く頷き返す。そしてほぼ同時に、彼らの姿が仮想空間へと転送されていった。
【A級昇格戦転送開始】
機械的な声が響き、レオは戦いの舞台に降り立った。転送直後、彼は素早く目を開け、周囲を見渡す。そこに広がっていたのは低い建物が立ち並ぶ独特な景色だった。
【舞台 展示場 昼 炎天下】
表示された情報を確認しながら、レオは口元に微かな笑みを浮かべた。この展示場は住宅展示場を模した舞台だ。低い建物が等間隔に整然と並び、高い建物は一切存在しない。広々としたスペースが多いため、シューターが有利とされるマップだ。一方で、スナイパーにとっては隠れる場所が少なく、不利な条件となる。
今回、この戦いの舞台を選んだのは挑戦者である三条隊だった。スナイパーの加瀬を擁する三条隊が、スナイパーに不利なマップを敢えて選んだ理由はただ一つ。少しでも東を不利にするためだ。
東隊の戦術を考慮すれば、最も厄介なのはやはり東本人であり、彼にとって戦いにくい条件を作ることが勝利への鍵だった。そして、この展示場という舞台こそが彼らにとってベストな選択肢だった。
レオは顔を上げ、太陽を見上げた。強烈な日差しが展示場全体を照りつけている。まるで真夏のように雲一つない青空が広がり、太陽は眩しすぎるほどに輝いていた。その光を遮るように手を翳しながら、彼は目を細める。
「いい天気だ」
思わず漏らした言葉とともに、彼の顔にニヤリと笑みが浮かぶ。
視線を戻すと、レオは素早くマップを確認した。自分の位置は左上。少し離れた右側に2人、下に1人。マップのど真ん中に1人、その右下にアリスがいて、彼女の真下にも1人転送されている。一番左下には加瀬がいて、その右に1人、そして加瀬の上にバッグワームを着た敵が1人、恐らくこれが東だろう。
『加瀬君と東さんがほぼ同じ位置に転送されたみたいだね』
綿貫からの通信が届く。その情報にレオは短く返事をする。
『どっちがどっちのスナイパーか分かんないのは風間隊だけだな』
『下手に近づいて東さんだったら困るし、風間隊は積極的にスナイパーを狙いに行ったりはしなそうだね』
『ああ、ただ当然だが東隊には加瀬の位置がバレた』
近くに東隊がいた場合、恐らく取りやすい加瀬を倒しに動くはずだ。そして転送位置は大抵ばらけるという性質上、誰も加瀬の近くに転送されなかったと言う可能性は低い。
そう考えて、レオはすぐさまアリスに援護に向かうよう指示を出した。その動きによって、三条隊のメンバーであることが敵に察知される可能性は高い。しかし、それはもう致し方ない事だと受け入れる。
アリスは指示に従いその場から即座に駆け出した。その動きに反応するかのように、真ん中に転送された人物と、アリスの真上に位置していた人物の二つの反応が一斉に動き出す。
レオもアリスとの合流を目指して走り出そうとした矢先、加瀬からの通信が入った。
『レオ、一番左側の敵、二宮さんだ』
その報告にレオは短く返事を返しながら、頭をフル回転させる。
『なるほど』
即座に次の指示を出した。
『おいアリス、バッグワームを着けろ』
『何で急に?』
『思考を乱すだけだ』
短いやり取りの後、レオは自身もバッグワームを装着し、周囲の視線を意識しながら低い姿勢で移動を始める。アリスも即座にバッグワームを着用。それだけでレーダーの反応が一瞬鈍るのをレオは見逃さなかった。敵が奇襲を警戒し、やや慎重な動きを見せ始めたのだ。
建物の影に身を潜めながら、レオはバッグワームを解除するとアステロイドとバイパーを組み合わせ、
低い建物が等間隔に並ぶ展示場という舞台は、こうした戦術に最適だった。敵にこちらの存在を知らせるリスクを承知の上で、レオは二宮と真上に転送された敵を狙って撃ち込む。それは、彼らを直接倒すためではなく、まずお互いを潰し合わせるための布石だった。
撃ち出した弾が目標に向かうのを確認すると、レオは再びバッグワームを装着し、素早くその場を離れる。すると次の瞬間、強烈な反撃が襲いかかってきた。
建物の一角が、まるで紙細工のように崩れ落ちる。二宮のアステロイドだ。高火力の一撃にレオは小さく笑みを浮かべた。
(お前はやり返してくると思ったぜ)
少し離れた位置から二宮の様子を伺う。建物の破片が舞い上がる中、二宮が悠然と姿を現す。その両手はポケットに収められたまま。堂々たる態度は、まさに“強者の余裕”そのものだった。
「くそ、分かっちゃいたが強烈だな……」
建物の影からそう呟くレオの視線の先で、二宮は再びアステロイドを撃ち込み、周囲の建物を次々に破壊していく。その火力は凄まじく、ただの威嚇にしては過剰すぎるほどだ。しかし、それは単なる力任せの攻撃ではない。二宮はこの破壊の中でレオの居場所を探ろうとしている。
(真正面から挑むのも面白そうだが、今は違う)
レオは冷静に判断し、再びバイパーを射出。複雑な軌道を描く弾が二宮と真上の敵との間を割るように放たれた。それは、ただの牽制ではない。二人の注意を引きつけると同時に、行動を制限するための計算された一撃だった。
その動きに誘われるように、二宮ともう一人の敵が接触する。
「風間か……」
建物の影から風間の姿を確認したレオは、思わず目を細めた。そして次の瞬間、二宮もまた風間を視認、彼にメテオラを撃ち込んだ。だが、風間は即座にグラスホッパーを発動させ、その場から一気に距離を取る。
(ぶつけるのは誰でも良かったが、風間とはな……運が良い)
レオは微かに笑みを浮かべながら、静かにその場を離れる。目の前の光景に意識を向けることなく、次の戦局を見据えた動きを開始する。
二宮は一瞬考える素振りを見せたが、やがて判断を下すと、眼前の風間に意識を集中させた。
レオが二宮と風間をぶつけている最中、アリスからの報告が通信で入っていた。彼女の近くにいるのは青木、森本、三輪の3人であるとのこと。つまり、残る1人は加古で間違いない。
『オレが加古を取る。お前らは誰でもいいからそっちで1人倒せ』
『OK。任されたから、そっちも任せるわよ!』
『任せろ』
短く力強いやり取りを終えると、レオは加古の元へ向かって走り出した。その道中でバッグワームをつけたり消したりし、進行ルートをわざと遠回りさせて撹乱行動を取る。これだけで敵の動きを惑わせる効果がある。
レオは心の中で強く決意を固めていた。
(アリスたちの元に加古を乱入させるわけにはいかない。もしあの場に加古、三輪、東が揃ったら、風間隊も三条隊も太刀打ちできない。だから……オレが加古を足止めする)
だが、足止めするだけでは不十分だ。
(いや、足止めじゃ足りない。オレが、倒す)
彼の瞳には静かな闘志が宿っていた。これから先、A級としての道を進む。その道にふさわしい力を証明するために、レオは覚悟を決める。
己の実力を、ここで示すのだ。
一旦足を止め、バッグワームを消すと、建物の壁を背にして両手を構えた。そこに生成されたのは、二つのバイパーのトリオンキューブである。
「手始めに、フルアタックだ」
そう呟くと同時に、細かく分割したトリオン弾を次々と撃ち出した。厳しい陽光の下に放たれた弾丸は空気に溶け込むように霞み、視認が難しい。その間にレオは再びトリオンを練り、二つのバイパーを同時に生成。手元でそれらを一つに合成する。
それは、
二宮や出水、加古といったランク戦の猛者たちさえ、試合では使用したことのない合成弾だ。
バイパーは撃つ前に弾道をイメージする必要がある。最初に決めた軌道に従って飛んでいくタイプの弾丸だ。後から軌道を変更すると言うことは出来ない。しかし、それを克服するのが
もしバイパーの動きを折れ線グラフに例えるなら、
「
レオはその弾を建物の影に隠した。停止はできない、そして何かにぶつかると破裂してしまうという2点から、設置しておくと言っても建物の影で常にぐるぐると回転させておく事になってしまう。その姿はどこか不気味であり、シュールでもある。
仕掛けを整えたレオが再び走り出したその時、空から強烈な反撃が襲いかかる。
それを察知したレオは即座に固定シールドを展開。その瞬間、数多の弾丸がシールドに叩きつけられた。衝撃で土煙が舞い上がり、周囲の視界が遮られる。
(この威力……ハウンドじゃない。
ハウンド同士を合成して作られる
シールドを解除したレオが視線を前方に戻すと、そこには加古の姿があった。
舞い上がった土煙の中から現れる長い金髪。その髪は陽光に照らされ、まるで金色に輝いている。優雅で落ち着いた動作で一歩ずつこちらに歩み寄る彼女のその立ち姿には気品と余裕が溢れている。
レオは頭の片隅で、先ほど仕込んだ
加古も同じようにレオを見つめ返す。その瞳には挑戦的な光が宿り、長いまつ毛の下に微かな笑みが浮かぶ。その笑顔は、こちらを侮っているわけではない。ただ純粋に戦いを楽しもうという意志の現れだった。
「初めましてね、レオくん。私は加古望」
加古は柔らかな声でそう告げた。彼女の物腰は優雅で、隙がない。それが逆に、彼女がいかに自信に満ち溢れた人物かを物語っていた。
「知ってる。オレは三条レオだ」
レオは短く返しつつ、鋭い視線で周囲を確認する。先ほどの
レオは内線で綿貫に指示を送る。
『綿貫、悪いがオレの補助に専念しろ。』
『オッケー、テレポートしたらすぐにお知らせしますとも!』
通信を終えると、レオは右手にバイパーのキューブを浮かべ、加古の出方を伺った。すると、彼女も同様にトリオンキューブを生成する。それはハウンドだ。互いに力を示し合うように向き合ったまま、一瞬の静寂が場を支配する。
「ふふ、二宮くんにちょっと悪いことをしてる気持ちになるわね。でもまあ、いいわよね。……それじゃあ早速、楽しみましょう」
加古は軽やかな口調でそう言い放ち、ほぼ同時にハウンドを撃ち出した。複数の弾丸が彼女の手元から放たれ、空間を切り裂くように一直線に向かってくる。
「ッ……!」
レオは即座に反応。右手のバイパーを半分ほど発動させ、複雑な軌道を描かせながらハウンドを迎撃する。それでも通り抜けてくる弾を防ぐため、左手でシールドを展開した。トリオン弾がシールドに激突し、音を立てて砕け散る。一方、幾つかのハウンドはレオを狙わずに周囲の地面や建物を粉砕していった。
激しい衝撃音と共に土煙がさらに舞い上がる。レオが視線を彼女に向けると、濃密な煙が加古の姿を完全に覆い隠した瞬間に彼女の存在が視界から消えた。
『後方12メートル!北東30度くらい!』
『了解」
綿貫の指示に従い、レオは後ろを振り向くことなく指定された位置に向かって残しておいたバイパーを撃ち出した。複雑な軌道を描きながら飛来する弾丸を見て、加古の瞳がわずかに見開かれる。
(振り返ることもなく……?)
加古は驚きつつも冷静に対応し、固定シールドを展開して全弾を防いだ。しかし、その攻撃の正確さとスピードに心中で感嘆する。
(このバイパー、映像で見ていたよりも厄介ね。全方向から撃ってこられたら固定シールドじゃないと防げない……それにしても精密だわ)
そんな思考の裏で、加古の唇が微笑む。
「面白いじゃない」
「楽しもうぜ」
レオは短く返すと同時に、さらに両手にトリオンを浮かべた。バイパーのキューブが再びその形を刻む。小さなキューブ状に分割され、レオの付近を漂う。
「バイパー」
無骨な立方体が威圧感を漂わせる。
対する加古もまた、ハウンドを生成する。球体は分割され、泡のように加古の周りに浮かんでいる。
「ハウンド」
幻想的な球体が輝きを放つ。
その直後、互いにフルアタックを仕掛けた。大量の弾丸が空間を埋め尽くし、嵐のように飛び交う。地面は砕け、建物が削られ、激戦の音が響き渡る。その光景は暴力的でありながら、どこか計算された美しさすら感じさせた。
(やっぱり、トリオン量では押し負けてしまうわね。分かっていたことだけれど)
加古は余裕の笑みを浮かべながらも、素早くテレポーターを発動。ワープを繰り返してレオの弾丸を避ける。いくらバイパーが複雑な軌道を描けるとはいえ、撃ち出す前に軌道を設定する必要がある以上、ワープされた先までは追尾できない。
(それこそ、
──使ってくるかしら?
──使ってくるわよね。
加古は内心でそう確信しつつ、ワープの間に巧妙にトラップを仕掛ける。しかし、それを察知したレオはバイパーを1発ずつ精密に射出し、次々と破壊していった。
(……3、4個ずつセットで射出してると思ってたけど、トラップを破壊するときは1発ずつ撃ち出しているわね)
冷静に分析を進める加古。
(この精密さ……常人には難しすぎる。ひょっとして、サイドエフェクトかしら?)
観察を続けながら、今度はアステロイドを放ってレオを牽制する。接近戦も狙ってくる彼を撹乱し、テレポーターを用いてさらに踊るように翻弄する加古。その優雅な戦い方は、単なる力比べ以上に戦術を楽しむ彼女の性格を体現しているかのようだった。
(鬱陶しい……)
レオの眉間にわずかな皺が寄る。加古の動きは軽やかだ。ワープを駆使して的確に攻撃をかわしていく。離れればハウンド、近づけばスコーピオン、隙を見せればアステロイドと様々なパターンの攻撃が襲いかかってくるのだ。
これまで通りの戦い方では、この相手に押し勝つのは難しいと直感した。時間は限られている。加古一人に構っているわけにはいかない。戦況をこちらの有利に動かさなければ、じりじりと追い詰められてしまう。
「アステロイド」
レオはそう呟くと、手元のトリオンキューブを展開し、アステロイドを生成した。弾丸は通常より大きめに分割され、威力を優先して射出される。いつもより大きな弾丸が空を裂きながら直進する様は見る者に迫力を感じさせるが、加古は冷静にワープでかわした。そして、その移動先はレオの背後だ。レオは即座に踵から伸ばしたスコーピオンを回し蹴りの形で振るい、一撃を見舞おうとする。
だが、それすらも加古の想定内だった。再びワープし姿を消され、回し蹴りは空振りに終わる。
「……ッ!」
咄嗟に体を捻ると同時に、足元のわずかな異変に気付く。レオの目が鋭く細められる。
(足元、トラップか……!)
気がついた瞬間にレオは後方へ跳躍し、シールドを展開して爆発の衝撃を防いだ。凄まじい轟音と共に爆発し瓦礫と破片が舞い上がるが、トリオン体の特性もあり、彼の身体には傷一つつかない。
加古はシールドの向こうで立つレオを見つめ、口元をわずかに緩めた。
(1人で倒すのは難しそうね……)
加古の頭の中で冷静な計算がなされる。そして、このまま1対1の状況を続けるのは得策ではないと判断した彼女はすぐに東とオペレーターの月見に援護を求める要請を出した。そして大きくワープし、レオとの距離を取る。その距離は大凡30メートル。加古はシールドを用意しつつ、逃走するような素振りを見せる。
(その距離なら、インターバルは数秒あんだろ!)
レオは瞬時に状況を読み取り、即座に射線の通りにくい場所へと移動した。そのまま両手にバイパーを作り出す。両手のトリオンキューブが鮮やかな輝きを放ち、やがて1つに融合していく。
(
レオの目が鋭く光る。一つになった
「
聞こえるように、あえて嘘を紛れ込ませる。分割された弾丸はジグザグに飛び、加古へと迫っていく。振り向いた彼女の目がその動きを捉えるが、焦る様子は微塵もない。むしろ、ギリギリまで引きつけているようにさえ見えた。そして、笑う。
(インターバルは終了よ)
再び長距離転移が可能となった瞬間、加古は躊躇なくワープを発動させる。その転移先はレオの背後数メートル……まさに死角を狙った絶妙な位置。だが、レオの表情には微かな余裕が漂っていた。
(東達の援護を求めに行く、そう思えるような動きだったが……弾が落ちる寸前の視線はオレでも弾丸でもなくオレの背後。分かってたぜ)
レオは迅速に飛び退きつつ、アステロイドを撃ち出して加古の動きを牽制する。と、その背後で奇妙な動きを見せる弾丸があった。先ほど放たれた弾丸が滑らかな曲線を描き、まるで意思を持つかのように追尾してくる。
「やっぱり来たわね!」
加古は即座にフルシールドを展開し、迫りくるアステロイドの猛攻を凌ぐ。激しい衝撃が何度も彼女の防御を叩く中、加古の表情にはわずかに笑みが浮かんでいた。
(
加古はかつて、二宮や月見と共にこの弾の練習したことを思い出す。その結果は散々なものだった。滑らかな軌道をリアルタイムで制御する難易度は想像以上で、加古も二宮も使いこなせなかったのだ。
バイパーはまだ打つ前に弾道を決められるから良いが、
戦闘中にこの弾を操作し続ける為には、この弾道の動作に集中せざるを得ず、それは戦場では致命的な隙となる。それゆえ、現実の戦闘ではほぼ実用性がないと判断した代物だった。
(それでも貴方はやってくると思ってた)
加古は迫りくる360度全方向の弾丸を見据え、冷静に固定シールドを発動した。その動作には微塵の迷いもない。
(バイパーをあれだけ使いこなせるんだもの、きっと
全ての弾丸が加古のシールドにぶつかり、破裂する轟音が戦場を揺るがす。そして土煙が再び立ち込める中、加古はシールドを解除し、静かに立ち上がった。
煙が晴れると、そこには再び睨み合う二人の姿があった。それぞれの視線には静かな闘志が宿り、次の一手を狙っているのが分かる。緊張感が場を支配する中、戦いはまだ続く。