side ザイン
俺たちはラオブ丘陵を馬車で移動していた。フェルンは春の暖かさに包まれ眠り、フリーレンの肩に寄りかかる。リーニエは相変わらずリンゴを貪り、オチンチンはシュタルクにエロ本を見せている。そして俺は………暇だし雑談でもするか。
「フリーレンたちは、旅をしてどのくらいになるんだ?」
「う〜んと………」
「私がフリーレン様と出てからですと、4年ほどになります。」
「俺は1年くらいだな。」
「我はシュタルクより少し後に加入致しました。」
「私はオチンチンの少し後。」リンゴムシャリ
「そうか。」
どうやら後から変態が増えていった様子。最初は下ネタなんて存在しないパーティーだったんだろうな。
「おっ、次の村だ。」リンゴムシャリ
「とりあえずザイン殿、花街でエッチなお姉さんを探しましょうか。」
「そうだな‼︎」
「置いていっていいですか?」
それが今ではこんな感じに。フェルンの辛辣なツッコミも、もはや見慣れたものだ。
そんな事を思いながら、村に入ると…………
「どういうことだ?皆眠ってる………」
「息はありますね。」
そこには異様な光景が広がっていた。こんな真っ昼間だというのに、村人が全員道端で寝ているのだ。なんなら買い物帰りに、買った物を庇う様子もなく眠っている人もいた。
「厄介事の匂いがするし、次の村に行こうか。」
「フリーレン様、怒りますよ。」
「冗談だよ。」
明らかに突然睡魔に襲われた、としか言いようがない。となると………
「呪いだな。」
「やっぱりか。面倒だね。」
これしかない。何らかの魔物が呪いをかけて昏倒させたとしか思えないからだ。呪いは人類が未だに解明出来ていない魔法。それ故に、人間の魔法では解決する術が無い。僧侶が使う女神様の魔法ならなんとかなるが、それを習得しているのは当然僧侶だけだ。他のものは女神様の魔法の使用はおろか、呪いへの耐性すら無いだろう。
「私は呪い耐性あるけど、皆大丈夫なの?」リンゴムシャリ
「俺も僧侶だからある程度耐性はある………が………」
リーニエは元魔族で現
「こうしている間も、俺たちやられてるって事………っ⁉︎」
「なんかムズムズします………」
マズいな、シュタルクとフェルンは危ないかもしれない。
「すまぬリーニエ、我に卑猥な事をしてくれ。」
「お前は何言ってんだ⁉︎」
だが、オチンチンは平常運転。というかコイツはこんな時に、一体何を考えているんだ⁉︎
「我々ちんちん侍は、催眠術で昏倒させられた時を想定し、夢精出来るように訓練しておりまする。」
その答えは、とんでもないものだった。
「夢精⁉︎」
「誰かに襲われても、カウンター出来るってことか。」
「左様で。しかしながら夢精をし易くするために、眠る直前の卑猥な記憶が必要なのです。それも射精しない程度の。」
眠ってる時でも反撃できる。それだけ聞けばめちゃくちゃ凄いのだが、いかんせんやり方が頭おかしい。何も夢精じゃなくていいだろ‼︎
「そういう事なら分かった。射精管理は任せて。」リンゴムシャリ
「感謝する。」
ただ、眠る可能性が高いオチンチンが無力化されないのはデカい。夢精だから方向をコントロール出来ないのがたまにキズだが………って何を俺は考察してるんだ……っ‼︎
「とりあえず、ザインは呪いの発信源と解決法を分析して。」
「分かった。」
とりあえず、この呪いの発信源を探る事で、オチンチンから気を逸らすことにするか…………
しばらく分析した結果、かなり厄介な呪いだという事が分かった。
「これは厄介だ。儀式がいるが………道具が足らん。」
「それじゃあどうするの?」
「発信源を直接叩いた方が早い。位置も割り出した。」
「話が早くて助かる。」
「「zzzzzzz」」
「皆さん!オチンチン様とシュタルク様が寝てしまいました!」
しかもシュタルクとオチンチンが呪いにかかる。やはり魔法が使えない2人が1番早かったか。
「寝ているね。一時的にでも目覚めさせられない?」
「今使える魔法だけじゃ、5秒間目覚めさせるのが限界だ。」
「ないのと同じですね。」
「ならせめて私がオチンチンの夢精軌道上に魔物が来るよう、運んどくよ。」リンゴムシャリ
「助かる。とりあえず急がないと。」
しかも、フェルンとフリーレンももうすぐ呪いにかかる可能性がある。その前に急がないと…………
その後、俺たちは発信源まで到達したのだが…………
「フェルンもフリーレンも眠っちゃった。」リンゴムシャリ
「2人ともついにか。」
次はフェルン、更に続いてフリーレンまで眠っちまった。これは俺たち2人で何とかするしかないか………
「一応オチンチンを軌道上に置いとくよ。」リンゴムシャリ
「助かる。」
まあいい、俺にも戦闘用の魔法はある。そしてリーニエがいる。コイツは色んな魔法を模倣して使える。この2人なら、なんとかなるだろう。
という事で、俺たちは遂に呪いの発信源までやってきた。それは植物型の魔物で、長い幹と蔦のような足を持ち、紫色のデカい花を持つ、人食い花のような魔物だった。背丈は4mくらい。
「
まずはリーニエが斧を発生させとびかかる。蔦を斬る戦法か!すかさず魔物は蔦を鞭のようにしならせ、リーニエを薙ぎ払おうとする。
「気持ち悪いね。早く切り落としてあげる。」リンゴムシャリ
とりあえず、魔物がリーニエに集中している隙に………
「女神の
俺は弱点のコアを狙う‼︎さて、これで倒れ…………
「ザイン、効いてないみたい。」リンゴムシャリ
「なっ⁉︎」
ないか‼︎コイツめ、俺の魔法を反射させやがったな‼︎
「これは厄介だな。」リンゴムシャリ
「正確にコアを撃ち抜かないと、蔦の乱反射でどこに飛ぶか分からねえ。」
「しかもこの蔦、剣でも斧でも斬れない。」リンゴムシャリ
更に厄介な事に、リーニエが繰り出す武器が悉く効かない。どうやら蔦の葉が硬すぎる様子。やはりフリーレンを5秒でもいいから起こすべきか………?でも、あいつは勇者一行の魔法使い。強力な魔法が反射したら、この森どころか村が消し飛ぶかもしれねえ………
「まあいいや。私には間接攻撃もある。」リンゴムシャリ
「マジか。」
「
そう言って火を飛ばすリーニエ。確かに魔物の元が植物なら、かなり有効か………
「おお、燃えてるなぁ‼︎」
「だね。」リンゴムシャリ
実際にそうだった。火が魔物に燃え移って、蔦がじわじわと焼き払われていく。火力こそそこまででは無いものの、着実にダメージを与えられている。
「お前の魔法、多種多様だから使い勝手がいいな。」
「火力が無いのが問題だけどね。シュタルクには何も通らなかったし。」リンゴムシャリ
「それはアイツが硬すぎるだけだ。」
「オチンチンのオチンチンに比べたらマシだよ。」リンゴムシャリ
「んなもんと比べるな。」
「私も早く固くしないと……」ニョキッ
「おいおい、生やすな。」
逆にアイツのチンコの固さはどうなってんだよ。そんな事を言ってるコイツもチンコ生やして固くするし。大人しくリンゴ食ってればいいのに、なんでチンコなんか食うんだか………
そんな事を思ってると、
「多分そろそろかな。」リンゴムシャリ
リーニエが意味不明な事を言い始めた。
「そろそろってなんだ?」
「オチンチンが夢精する時間。」リンゴムシャリ
「なんで分かるんだよ⁉︎」
しかもそれはまさかの事だった。コイツら本当に頭がイカれてるな‼︎
「とにかく隙を作ろう。精子は西からやってくるから。」リンゴムシャリ
「ことわざみてえに言うな‼︎」
だが、決定力不足なのは事実。俺もリーニエも火力では今ひとつ。ここは圧倒的火力を誇るあの化け物に、なんとかしてもらうしかない‼︎
「それじゃあ西を向かせるか‼︎」
「うん。」リンゴムシャリ
という事で、俺とリーニエは一目散に西に向かい、魔物を誘導する。コアが西を向くように。そして…………
「
オチンチンの夢精が命中するように。
こうして、俺たちは魔物を夢精で退治したのだった。