珍鎮のフリーレン   作:スピリタス3世

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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


第十一話 強力な催眠術

  side ザイン

 

 呪いを撒く植物魔物を退治した後、俺たちは村人からのお礼を受けていた。

 

「本当に助かりました!」

「あなた方のおかげです!」

「いえいえ〜、それほどでも〜!」

「どうも。」

 

 大量の食料のおすそ分けに、貴金属類の綺麗な装飾品。まるで自分たちが勇者になった気分だ。

 

「よければ、是非泊まっていきませんか?」

「う〜ん。」

 

 そして、宿泊の提案をされた。フリーレンは渋っているようだ。コイツにしては珍しく、早く次の街に行きたいのだろう。だが魔物退治が長引いて、もうじき夜になろうとしている。次の街まではそこそこの距離があるため、ここで宿泊した方が安全だろう。

 

「ありがとな。ちょうど夜道を歩くのがしんどいと思ってたところだ。」

「我も賛成致します。それにリーニエとザイン殿は、戦闘で疲れたでしょう。」

「気遣いありがとう。」リンゴムシャリ

「皆がそう言うなら………」

「分かりました!では皆様のお部屋をご用意させていただきます。」

 

 フリーレンも民主主義の前には折れたようで、皆で泊まっていくことにした。だが、この判断を俺は後悔する事になる。

 

 

 

 

 その日の夜、俺は酒場に寄っていた。相変わらず酒というものは旨く、戦いで疲れた喉を癒してくれた。

 

 そして、帰りの夜道をフラフラしながら歩いていると…………

 

「ねえねえ、あのアゴヒゲの人カッコよくな〜い?」

「分かる〜♪私たちのこと助けてくれたし〜♪」

 

 なんとも絵に描いたようなエッチなお姉さん2人組が現れた。しかもこの2人、どうやら俺のことを褒めている様子。ならばやる事はひとつ‼︎ナンパだ………っ‼︎

 

「よう、姉さんたち!」

性癖をぶちまける魔法(ワイダーン)‼︎*1

「ちょっとおっぱいを揉んでいいか〜?」

「「はぁ?」」

 

 えっ、ちょっと待て…………?なんで俺はつい自分の性癖を………?もしかして、酒を飲み過ぎたか⁉︎

 

「アンタ、何言ってるの………?」

「キモいんですけど……っ‼︎」

「違う‼︎」

 

 マズイ、とりあえず弁明しないと‼︎

 

「揉みたいんじゃない‼︎揉ませて欲しいんだ‼︎分かるか、エッチなお姉さんたち‼︎」

「「変態…………っ‼︎」」

 

 くそっ、ダメだ………っ‼︎呂律が回られねえ‼︎つい性癖を喋っちまう‼︎俺はそんなに酒に弱くなったのか⁉︎そんなわけねえ‼︎ならこの違和感は一体…………?

 

「どうやら、君は既に私の術中みたいだねぇ。」

 

 そんな事を思ってると、違和感の方から説明してくれた。その正体は、中年男性の風貌をした魔族だった。

 

「私は魔族、猥談のワイダーン。」

「「なによ、そのイカれた名前⁉︎」」

 

 そして、それはとても変態だった。

 

「私の魔法にかかった者は性癖しか喋れなくなるのだよ。」

「エッチなお姉さん⁉︎*2

 

 しかも、頭のおかしな魔法を使う変態だった。だからさっきから俺はずっと性癖をぶちまけてたのか‼︎つーか、なんでそんな魔法を使ったんだよ⁉︎

 

「人間は性癖をぶちまけた時に慌てて、それで隙ができると分かったんでね。」

「他にも隙くらい出来るでしょ‼︎」

「頭おかしいんじゃないのかしら⁉︎」

 

 魔族は人間を食うために効率よく動く生き物だけども………っ‼︎なんでそこに着目したんだよ⁉︎普通もっと他にあるだろうが‼︎

 

「ザイン、大丈夫⁉︎」

「フリーレン様、いました!魔族です‼︎」

「新手………よく私の魔力探知を掻い潜ったね。」リンゴムシャリ

 

 マズイ、フリーレンとフェルン、そしてリーニエまでやってきちまった‼︎このままだとコイツらの性癖が露わになっちまう‼︎だから早く、アイツの魔法を伝えないと‼︎

 

「フリーレン‼︎俺と赤ちゃんプレイをしてくれ‼︎*3

「「えっ?」」リンゴムシャリ

「気持ち悪………っ!頭どうかしてるんじゃないですか?」

 

 しまった‼︎性癖しか話せないんだった‼︎マズイ、フェルンにゴミを見るような目で見られちまった………っ‼︎

 

性癖をぶちまける魔法(ワイダーン)‼︎」

 

 しまった‼︎フリーレンとフェルン、それにリーニエにまで猥談魔法が当たっちまった………っ‼︎幸いあのお姉さんたちは逃げたから無事だったものの………。くそっ、反応が遅れた…………。ならば、コイツらが避けたか無効化させたのを祈るのみ………っ‼︎

 

「はぁ、シュタルク様と一緒にお風呂に入って………えっ⁉︎///」

 

 遅かったか……………。フェルンは既に奴の術中にハマり、まんまと性癖をぶちまけてしまった。性癖そのものは特に驚きはないものの、シュタルクがくるとバレてマズイ事になるな。だから早めにコイツを倒さねえと‼︎

 

「ちんちん。ちんち、ちんちん。」

 

 フリーレン、お前は1000年生きて猥談語彙それだけか。もっと何か無かったのかよ‼︎

 

「私はオチンチンと○○○して×××するのが好きだよ。」リンゴムシャリ

 

 伏字になるほどの猥談………流石はリーニエ、それでこそ淫獣(サキュバス)だ………って感心している場合じゃねえ‼︎

 

「皆さん強そうだし、私はこれで失礼するよ。」

 

 くそっ、なんて逃げ足なんだ………っ‼︎速い、速すぎる………っ‼︎リーニエの魔力探知を掻い潜れたのはこのためか………っ‼︎早く後を追わないと………っ‼︎

 

「ちんち、ちんちん、ちんちん。おちんちんち、ちんちんちんちん。」

「フリーレン様、シュタルク様のおちんちんを洗いた……っ‼︎///」

「とりあえず○○○してから×××しようか。」

「お前ら‼︎とりあえずエッチなお姉さんのおっぱいを見に行くぞ‼︎」

 

 くそっ、ろくにコミュニケーションも取れねえ‼︎どうしたらいいんだ………っ‼︎この絶望的状況を打破するためには………っ‼︎

 

 

 

 

 

  side シュタルク

 

 俺は夜、宿でオチンチンと遊んでいた。それは良かったんだが、オチンチンが窓から投げ入れられた手紙*4を見て、変な事を言い始めた。

 

「この性癖の羅列………恐らく猥談絡みの魔族が出現したのだろう。」

「は?何言ってんの?」

「行くぞシュタルク。このままでは、街中が猥談まみれになってしまう。」

 

 コイツなら喜びそうな事なのに、かなり真剣な顔をしている。やはり猥談とはいえ、腐っても魔族か。だけど、リーニエみたいに淫獣(サキュバス)になるパターンもあると思うけど………

 

 

 

 

 そんな事を思いながら、俺はオチンチンの後を追って街外れの森へとやってきた。そしてそこで、俺たちは魔族を発見した。

 

 俺が森の木々に隠れた後、オチンチンが囮になるために魔族の方へ近づき…………

 

性癖をぶちまける魔法(ワイダーン)‼︎」

「ぬっ…………!」

「私は魔族、猥談のワイダーン。君も既に私の術中だね。じきに猥談しか話せなくなるよ。」

 

 なんとオチンチンがアイツの魔法を普通に食らってしまった。嘘だろ⁉︎囮にしても避けるとかしろよ‼︎しかもなんだよ、アイツの魔法‼︎猥談しか話せなくなるって、どういう事だ⁉︎

 

「無駄な事。常に煩悩丸出しの我には通用せぬ。」

「なに………っ⁉︎」

 

 しかも効かねえのかよ‼︎意味分かんねえって‼︎

 

「それよりも………だ。貴様の猥談と我の猥談、どちらがエロいか勝負せんか?」

 

 そして何提案してんだよ‼︎早く倒せよ‼︎

 

「良い提案だな。私も乗ってあげようではないかっ‼︎」

 

 敵も乗るのかよ‼︎アホばっかりだな‼︎

 

 

 

 

 こうして奴らは数分間猥談をした後…………

 

「「意気投合‼︎」」

 

 仲良くなっていた。

 

「アホかぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「くっ、いつの間に………っ⁉︎」

 

 そして、怒りと呆れのあまり、俺は森の木陰から出て魔族を倒したのだった。

 

「作戦成功………だな。」

「意気投合は聞いてねえよ‼︎」

 

 こうして、街中の猥談騒ぎは無事終息したのだった。

*1
CV.井上和彦

*2
嘘だろ⁉︎

*3
フリーレン、そいつの魔法はヤバいぞ‼︎

*4
ザインが書いた。




アニメ15話後半(舞踏会)→アニメ16話(フォル爺とゴリラの話)→アニメ17話前半(ザインと最後の越冬)を経て、一級魔法使い編の代わりとなる新章に突入する予定です。


猥談のワイダーン

性別:男
種族:野良魔族
年齢:334
身長:1.8m
体重:81kg
声:井上和彦
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