珍鎮のフリーレン   作:スピリタス3世

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第十六話 因縁のダッチワイフ

  side ザイン

 

 なんだ、このダッチワイフたちは⁉︎どう考えてもここの住人じゃない‼︎もしや敵は、殺した人間をダッチワイフに出来るのか⁉︎

 

「おかしいのぅ。ヒンメルは老衰死のはずじゃが………」

「そうだね。皆の知ってる通りだよ。」

「なら貴様は何者じゃ⁉︎」

「僕は僕だよ。勇者ヒンメル。君も知ってる……ね。」

「私も皆さんが知ってる僧侶ハイターですよ。」

 

 ヒンメルは老衰死………という事は人形の操り主に殺された訳ではない。だとすると………

 

「相手は私のようなコピー系能力者かな?」リンゴムシャリ

「恐らくそうだと思う。実体はあるから幻覚系じゃない。」

「ダッチワイフに死者をコピーしてるのか、それとも死者のダッチワイフを作ってるのか………」

 

 死んだ人間のダッチワイフを作る能力を持っているということか。もしかしたら、この街の人たちを皆殺しにしてダッチワイフを作ったのかもな。そして完成したダッチワイフ軍団を使って、次々と訪れる人々を殺してダッチワイフを増やす。とんでもないシステムだ。

 

「なぁ兄貴ィ、あのおっぱい女狙おうぜ‼︎」

「センスいいなぁ、弟よ‼︎一緒に嬲り倒そう‼︎」

 

 そうこうしているうちに、ラヴォルタブラザーズがフェルンに襲いかかる。確かコイツらは各地を転々と襲いまくった強姦強盗集団のトップ2人。くそっ、可愛い未成年が強姦されてたまるかよ‼︎

 

強姦はエッチではない。和姦(いちゃらぶ)こそ正義。

「「ぐわぁぁぁぁ‼︎」」

 

 そんな事を思っていたら、初代オチンチンがチンコ一振りでアイツらを倒した。強すぎだろ…………

 

 

 

 

  side シュタルク

 

 俺は今俺とそっくりな顔をしている剣士と戦っている。確かウォルデン卿の息子だっけか。

 

「そんな逃げ腰で俺に勝つつもりか?」

「うるせえ‼︎怖えんだよ‼︎」

「情けねえ‼︎」

 

 動きが洗練されている。少しでもミスるとダメージを受けちまう‼︎

 

「下がガラ空きだな‼︎」

 

 マズい‼︎かがんだ低い姿勢からの斬り込み‼︎ヤバい、間に合わない‼︎

 

「ぐっ…………‼︎」

「はぁ…………?」

 

 痛え…………。リーニエにやられた時よりも響く。倒れ………そうだっ‼︎

 

「なんで斬れねえんだ、コイツ………?」

「くっ…………‼︎」

「女神の三槍‼︎」

「くっ、僧侶もいんのかっ………‼︎」

 

 危ねえ。ザインがサポートしてくれなかったら、危うくそのまま殺されるところだった。

 

「ありがとう、ザイン。」

「戦えるか、シュタルク?」

「まあ………なっ‼︎」

「俺はフェルンを助けてくる‼︎」

「えっ………?」

 

 幸い、初代オチンチンが一気に2人倒してくれたおかげで、7対5と有利な戦いに持ち込めている。でも残った相手は全員強敵揃い。師匠クラスの奴しか居ねえじゃねえか‼︎怖え、嫌だよぉ‼︎ザイン、どっか行かないでよぉ‼︎

 

「何ビビってんだ、お前‼︎」

「くっそ………‼︎」

 

 ヤバい、ザインが完全にフェルンのとこ行っちゃった。確かに相手はハイターで、フェルンだけじゃ大変だろうけど。だから、俺1人でなんとかするしかない………っ‼︎

 

「くたばれぇぇぇぇぇ‼︎」

「おぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

 相打ち覚悟で相手に突撃し、斧に体重を乗せて振り下ろす。確実に相手を仕留められるように…………っ‼︎

 

 

 

 こうしてウォルデン卿の息子と対峙した結果………………

 

「はぁ………はぁっ………」

 

 かなりの痛みを伴うものの、なんとか大きな傷を負うことなく勝つことが出来た。

 

「くそっ………また負けたのか………これじゃあ親父に………」

 

 ダッチワイフ?人形?として壊れたヴィルトの声を聞き、思い出したことがある。そういやコイツは親父と喧嘩別れしたまま死んだんだっけ。これはあくまで人形でコピーでしかないけれど、これで本人の魂が慰められるのなら………

 

「なあ………あんたの親父、ウォルデン卿………だよな………?」

「なんで………知ってる………?」

「前に………会ったんだ………そん時言ってたな………お前と………仲直り………したかったって……!」

「………っ‼︎」

 

 そう言い残して、俺は戦線から一歩引いた。

 

 

 

 

 

  side ザイン

 

 負傷したシュタルクの治療をリーニエのコピー魔法に任せている間、俺はフェルンやフリーレンが退治するヒンメルとハイター様の戦線に加わっていた。

 

「フェルン、強くなりましたね。これもフリーレンのおかげです。感謝しています。」

「それならここでこうして戦いたくないのだけれど。」

「情けない話ですが、魂をオレオールからコピーされてましてね。」

「つまりは本物のハイター様ではないんですね。」

「まあ、そうなりますね。」

 

 ダッチワイフを使って動かすだけなら、見た目だけ騙せればいい。だからハリボテの強さの可能性もあると思っていたのだが………残念ながらそうではないらしい。死者の魂が集まる場所、オレオール。そこから魂を複製してダッチワイフに落とし込んでいる。だから最悪なことに、強さも全盛期そのままだという。

 

魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)。」

「フリーレン、相変わらず君の魔法は美しいね。」

 

 フリーレンの激しい攻撃を超スピードで回避するヒンメル。正直俺には戦闘経験が少な過ぎて、目で追えてない。参加する隙すらない。

 

「女神の三槍!」

「………えっ………?」

「フェルン、魔法は速さと手数だけではダメですよ。」

 

 そして、ハイター様の異次元の攻撃。フェルンの一般防御魔法すら貫くのかよ‼︎

 

「女神の結界‼︎」

「おお。僧侶アゴヒゲ君にも、立派なアゴヒゲが生えましたね。」

「助かりました、ザイン様‼︎」

 

 すかさず俺の防御魔法で一旦防ぐ。だが相手の方が威力は上。一時的な足止めにしかならないことくらい、俺が一番分かってる‼︎

 

魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)‼︎」

「他の人との連携も出来てますね。素晴らしいです。」

「大丈夫か、生臭坊主?」

「うるさいですね、ナルシスト勇者さん。」

 

 フェルンの猛攻はヒンメルが超高速でハイターを抱えて回避。この芸当を生身の人間が出来るのがヤバすぎる‼︎

 

「ザイン、なんとか帰ってきたぜ。」

「シュタルクは元気ビンビンだよ。」リンゴムシャリ

「リーニエ、言い方に気をつけねえとフェルンに殺されるぞ。」

「なんでフェルン?」

「大丈夫、後で説得する。」リンゴムシャリ

 

 そうこうしているうちに、リーニエとシュタルクが合流してきた。これで数的アドバンテージはこっちのもんだが………それでも倒せる気がしないのは、相手が魔王を倒した勇者と僧侶だからだろうか。こっちには魔法使いと変態がいるはずだが、変態は変態の相手に時間を取られている。

 

「にしても、あの集団はなんなんだよ………」

「チンコ丸出しの大男が4人で向かい合っている………やべえな………」

「チンポコ四天王だね。ちょっと挨拶してくる。」リンゴムシャリ

 

 同じオチンチン同士の対決に。

 

 

 

 

  side 4代目オチンチン

 

 お父様にお爺様…………、一体何故………?

 

「我が息子に孫よ、揃いも揃ってどうしたのじゃ?」

「お父様、儂らの仲間になりませぬか?」

「お爺様、いいですぞ。ダッチワイフの生活は。」

「仲間というか、お主らはただの複製じゃろう。実質魔族や魔獣の仲間など、儂はせんのに。」

 

 そういえば、この2人は死んだお父様とお爺様の複製…………それ故に、本人ではないということ………いうことなのだが………

 

「お父様………お爺様………」

「どうしたのか、我が息子よ?」

「ダッチワイフになるのか嫌なのかのぅ?」

 

 まさか亡くなったお2人と、ここで再会しようとは…………




ジル・ラヴォルタ

性別:男
職業:盗賊
享年:31
身長:1.87m
体重:78kg
声:石田彰


ジパング・ラヴォルタ

性別:男
職業:盗賊
享年:29
身長:1.89m
体重:80kg
声:河西健吾

2人とも強さはユーベルくらい
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