珍鎮のフリーレン   作:スピリタス3世

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第二十話 始まりのエロ本

  side フリーレン

 

 前にヒンメルたちと来た時には、ここは普通の街だった。それが今はこんな化け物に支配されている。たった80年、下手したら50年とか40年で*1、その化け物はこれほどの強さに成長した。魔族にもいるのか、そんな異次元の天才が…………っ‼︎

 

 幸いなことに、遭遇したのがあと100年、いや、50年後じゃなくてよかった。もしもっと時間が経ってたら、コイツは余裕で魔王になれただろう。

 

 身体中から出血が止まらない。ザインの治療も追いつかない。でもやるしかない。4代目オチンチンとリーニエが本体を見つけてくれると信じて。

 

 

 

 

  side 初代オチンチン

 

 走馬灯、数々の思い出……………懐かしいのぅ。そして思い出す、一番濃い思い出…………「友達同然の幼馴染と久しぶりにお泊まりしたら、大人になった彼女の姿に困惑して………」という、始まりのエロ本。儂が初めて射精した、いわゆる精通した時の本じゃった。初めて覚えた快楽…………状況に股間が胸躍り、精子が体内から湧き上がってくるあの感覚………。女として見てなかった者の予想外な成長、そして溢れ出る精液(なみだ)。全てが最高じゃった。

 

 じゃが、儂は戦闘中に不覚にもこの本を盗まれてしもうた。ヒンメル達と共に強大な魔物と戦っていた時、傍に置いていた荷物が全て掻っ攫われていたからじゃ。しかもそれに気がついたのは、盗まれてから時間が経った、戦闘後じゃった。

 

「嘘だろ…………僕たちの荷物が無いっ‼︎」

「すっからかんだな………」

「あぁ〜、私の魔道書がぁぁぁぁ!」

「我のえっちな本が無いのだっ‼︎」

「大事に持ってたお酒が…………っ‼︎」

「これは……………犯人を見つけて捕まえるしかないね。」

「そうだな。」

 

 そして、怒りの眼差しを向けるフリーレン達と共に犯人を探し、捕まえた…………のじゃが…………

 

「どういうことだ?我のエロ本はどうした?」

「捨てたわよ‼︎あんな趣味合わないの‼︎」

「許すまじ……………っ‼︎」

「ひぃ…………っ‼︎チンコ丸出し………あんなの入ったら、壊れちゃう‼︎///」

「強姦はせぬ………ただ投獄あるのみ………っ‼︎」

「なんでよ⁉︎犯しなさいよ‼︎」

「「「「ええ…………」」」」

 

 エロ本が捨てられたとの話。儂はそれに多いなる悲しみを受けた。儂の初めてを教えてくれた聖典。それを二度と読めぬという事実は、どうしても受け入れ難かった。

 

 それからその後、儂は冒険中も、そして冒険後も、出来るだけの時間を使って始まりのエロ本を探した。じゃが、どれだけ探しても見つからなかった。そうしているうちに、徐々に衰えてゆく身体。自分の限界が嫌でもすぐそこまで迫ってきた。もうすぐ臨終の時。もうあの本は読めないのか…………

 

「オチンチン、僕は絶対諦めないよ。魔王を倒すのは、この僕たちだ。」

 

 ふと思い出す、ヒンメルの言葉。彼奴はどれだけ挫けても、どれだけ傷を負っても、前を向いておったな。そうじゃ、こんなところで儂がくたばったら…………先程会うた彼奴らに顔向け出来んのぅ…………‼︎

 

 

 

 

ちんちん侍第二形態(オチンチンセコンズ) ちんこを2本にする魔法(ダブルペニス)‼︎」

 

 

 

 

  side フリーレン

 

 初代オチンチンが2本目のチンコを生やした。アレを見るのは、魔王討伐以来………

 

「おお、魔法で2本目を生やしたのだね。」

「その…………通りじゃっ‼︎」

 

 この技は身体にとても負荷がかかるから、冒険中でも滅多に使わなかった。使用後は1週間ほぼ動けなくなる極限状態。それをこの歳で使うってことは……………

 

2本のチンコで射精する魔法(アイムカミング ダブルペニス)‼︎」

「うっ………、素晴らしいコントロールだね。未来を見ても追いつけない!」

「そういう割には…………余裕そう………じゃの‼︎」

 

 余計なことは考えるな…………。ただ今は、この化け物を倒すのみ‼︎

 

地獄の業火を出す魔法(ヴォルザンベル)‼︎」

「素晴らしい魔法だ……これは骨が折れるね。」

「儂も………おるぞい‼︎」

 

 攻撃しろ、足止めしろ、今できる自分の全てを使って………っ‼︎

 

「ぞ、一般攻撃魔法(ゾルトラーク)………っ‼︎」

「俺も…………いるぜ………っ‼︎」

「女神の鉄鎚‼︎」

「君たちも、まだ粘るんだね。すごいよ‼︎」

2本のチンコで射精する魔法(アイムカミング ダブルペニス)‼︎」

「にしても絶倫だな………何発も何発も、厄介だ‼︎」

 

 フェルンにシュタルクもボロボロなのに、それでも自分の全てを出し切ってる。ザインも治療だけじゃなく、隙を見て攻撃してくれてる。皆が皆、頑張っている。この化け物を倒す………いいや、4代目オチンチンとリーニエが倒してくれると信じて…………

 

 

 

 

 

  side リーニエ

 

 くそっ、魔力探知に全然引っかからない。それどころか、ところどころいる雑魚の反応に惑わされる。

 

「リーニエよ、場所は分かったのか?」

「いや、全然………」リンゴムシャリ

「雑魚敵の処理は我に任せておくれ。」

「ありがとう、助かる。」リンゴムシャリ

 

 一体どこに隠れてるというんだ。魔族が魔力隠蔽するなよ。自分の魔法上仕方がないとはいえ…………

 

「待てよ…………?敵は己の魔法の特性を分かっておる…………という事は、どこか隠れられるところにおるのでは…………?」

 

 どこか隠れられるとこ…………。確かに、自分の魔法の弱点を分かっているのならば、それを補おうとするはず。ましてや相手は、街ごとダッチワイフで偽装して人を殺すほどの狡猾な魔物…………。だとすれば屋外は、夜明けが近いからバレるリスクが高い。となると…………怪しいのは、あの山小屋だ。

*1
実際は23年




次回でこの章は終わります。戦いの行く末をお楽しみください!
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