第二十七話 みんなのサンドバッグ・アウラ様
side フェルン
初代オチンチンの死から3ヶ月後、一級魔法使い試験を終えた私たちはオイサーストを後にしました。今は皆で北へ向け森を歩いています。
「うむ………おちんちんに木枝が突っかかって邪魔であるな。」
「しまえばよくないですか?」
「無理な事を言うな、フェルンよ。」
「私も生やしてあげる?」リンゴムシャリ
「増やさなくていいです。」
「シュタルクも出さぬのか?」
「出さねえよ‼︎」
悲しい事にこの変態たちにも慣れてきました。シュタルク様に見られるのがえっちじゃないと感じるくらい、エッチな人たちが2人もいる事実。しかもなまじ初代オチンチン様が有名だったせいで、今のオチンチン様を見るだけで崇められることも多いという。本当に意味不明です。
「私は普通だけど、木々は邪魔だね。地味にストレスが溜まる。」
「フリーレン、だったらサンドバッグ召喚する?」リンゴムシャリ
「ありがとう、リーニエ。召喚して。」
「
「ねえリーニエ、私のことサンドバッグって言わなかった⁉︎」
ちなみに最近新しい仲間………もといサンドバッグが増えました。リーニエ様の元上司にしてダッチワイフのアウラ様です。
「気のせい気のせい。」リンゴムシャリ
「嘘じゃない‼︎」
「アウラ、うるさいから黙ってて。」
「はい…………」
今となってはフリーレン様のいいサンドバッグ。私もムカついた時やっていいと言われたので、いつか使うようにします。
そんな事を思っていると………
「なぁ、なにかあの辺金ピカじゃね?」
「「「⁉︎」」」
奇妙な光景に出くわしました。森林が続いているはずなのに、遥かに奥の方が謎に金色に輝いているのです。
「あれ、ここってマハトが引きこもってるところじゃない?」
「マハト………誰ですか?」
「七崩賢最強と言われる魔族、黄金卿のマハト。」
「めっちゃ強いよ。」リンゴムシャリ
なんと、そんなに強い魔族が………。しかも不思議な事に、そんなに強いはずなのに魔力の気配を一切感じない。魔法として認識できない、いわば呪いの類を扱うとんでもない敵みたいです。
「私も負けたことある。とりあえずここは避けて、別のルートを辿ろうか。」
「そうだな。それが無難っぽい。」
一応フリーレン様とアウラ様がいるとはいえ、勝てるか分からない相手。ここは逃げるのがいいでしょう。
そんな事を思っていると、
「いや、アイツなら封印されてるし、そもそも出る気ないから大丈夫じゃない?」
「我もそう思いまする。」
アウラ様とオチンチン様が変な事を言い始めました。同じ七崩賢で元から知ってるアウラ様はともかく、オチンチン様は何故こんな事を?
「なんでですか?」
「我の曾祖父がマハトとかつて戦ったことがあってだな。」
「通称『
「魔族に初めて恐怖という感情を植え付けたのですな。」
「ちなみに元々封印されてた結界に追加でマハトが結界を施したから、初代オチンチンが入れなくなったのよ。」
「それで事実上マハトの負け逃げになったのですな。」
なんとなく分かりました。確かに自分の腕に自信がある大魔族が訳のわからない変態に殺されそうになったら、それは引きこもりますね。
「ならあの金のエリアに近寄らなければ安心だね。」
「ちょっとここから
「いいよ。」
ということで、私たちは黄金卿を避けて先に進むことにしました。
side マハト
あの時、俺は初めて人類に恐怖を抱いた。もう知りたくないと思った。
「貴様は黄金を作るのか。儂もここに黄金が2つあるのじゃが……」
「それは金玉だろう⁉︎」
「うむ………貴様は大量の金をぶつけるのか………ならば儂は、大量の精子じゃ‼︎」
「汚っ‼︎」
俺の必死の攻撃を全て掻い潜り、挙げ句の果てには………
「変形せぬ金………これを玉とするならば………」
「それがどうした?」
「貴様の金玉と儂の竿で野球ができるのぅ‼︎」
「ふざけるな‼︎」
俺の魔法と自分のチンコで野球を始める始末。この人間は、あまりにも気持ち悪すぎた。
「先から儂を奇妙なものを見る目で見ておるが………ちんちん侍なぞ里に行けば沢山おるぞい。なにも珍しい事ではない。」
しかもそんなのが大量にいる始末。圧倒的不快感、そして恐怖感。これが恐れというものか。出来ることならこんな感情、知りたくなかった。俺は人類が嫌いになった。そうして俺はオチンチンを引き剥がし、結界の中に引きこもった。
side フェルン
黄金卿をあとにした私たちは、渓流へとやってきました。
「うむ、ここで混浴いたしましょうか?」
「投獄いたしましょうか?」
「何故そうなる⁉︎」
「それはこっちのセリフです。」
「お前ホントバカだな………」
この変態はおいといて、ここは川の音がとても心地よい場所ですね。野営するにはちょうどいいところじゃないでしょうか?
「ひとまずリーニエよ、一発どうか?」
「いいね。私もムラついてたところだった。」リンゴムシャリ
「リーニエがこんなふしだらな子になってるなんて………」
「アウラが悪い。」
「なんでよ⁉︎」
とりあえず変態たちはエッチな事をするようです。相変わらずですね。いつか捕まることを祈っています。
side オチンチン
それは、リーニエと致している時のことだった…………
「マズイかも。ヤバいのが来てる。」リンゴムシャリ
「なぬっ⁉︎ここでお預けか………」
「ごめんね、オチンチン。」リンゴムシャリ
リーニエに言われて、我もハッとする。この女の気配………まさかあの………
「お姉さん、変態とはお話ししたくないなぁ。」
ひいお爺様が仰ってた、貧乳魔族ソリテール。我が故郷を滅ぼした………憎き女………
「それは此方の台詞ぞ‼︎」
我が家族の、友の仇………ここで討ち果たすっ‼︎
side フェルン
私たちがのんびり焚き火をしていると………
「ヤバいのが来たかも。」
「逃げるじゃない‼︎」
「マジで⁉︎」
「早くあの変態2人を呼び戻しましょう‼︎」
恐ろしい魔族の気配がしました。あの時のダッチワイフの魔族を彷彿とさせるような、そんな気配…………
「おやおやぁ、お待ちくださいませ‼︎私ドMの大魔族オスブータがあなた方に愛をお伝え致します‼︎」
がした時には、既に遅かった。中年デブ親父の見た目をした変態魔族が、私たちの目の前に出現したのだった。