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「何で!!なんであいつが生きているの!!」
アインは壁になっているディスプレイを殴りつけ動揺している。
「なんで・・・なんでッ!!ノイマン!!こたえて!!」
「おちつキング祝!!」
「近づくな!!あのクズと同じ『男』が!!」
宥めに行こうとしたニュートンはディスプレイを投げつけられ頭から汁(?)が流れる。冗談で済まされる限度ではない。
「アイン!!落ち着け!!」
「お、落ち着いて!!なんかよくわかんないけど!!アイン、深呼吸!深呼吸!」
ニコは手を握り、灰都は抱きつき落ち着かせる。アインは過呼吸の状態で未だに普通の呼吸に戻らない。
「どうやら今回のはガチだねぇ」
「どうしたんでしょう?あそこまで取り乱すなんてに」
「『項羽』を抹殺する」
何故アインがあれほど取り乱しているのかわからない2人だったのだが、唐突にノイマンが『項羽』の排斥を宣言し始める。
「猶予は一月。これを現時点から『偉人の杜』の最優先事項とする。奴は危険すぎる。居場所は私が割り出す。そうしたら---」
パンッ
「ノイマン・・・君もどうやら冷静じゃないみたいだね。色々不足しすぎだよ」
早口で話を進めるノイマンをニュートンは手を叩き、一度落ち着かせる。
ニュートンの言った通り、わかっていそうなのは、アイン、ノイマン、ピカソぐらいだ。そのほかの人物は何が起きているのかさっぱりなのだから。
「動揺が広がらない内に最低限の話は聞きたいな、みんなね」
ニュートンの言われたことを聞き、周りを見渡す。目を瞑り、話し始める。
「・・・・・・『偉人の杜』は最初からこんなに大きかったわけではない。はじめは5人だった」
「ノイマン!!」
「ッアイン!お願い!話を聞かせて!!」
ノイマンの話を止めようとするアインだが、聞かせてほしいと言われたため大人しく引っ込む。
「・・・続けて」
「ああ、廻り者となり、得た才能に困惑し自分に似た仲間を探して身を寄せ合っていた5人の廻り者だった。私たちにはまとめ役がいた。自分のことは話さないくせ、人にばかり親身にし寄り添おうとするバカな男だ。・・・ほんとうに・・・バカな男だった」
話し続けるノイマンは過去の出来事を振り返り、懐かしむように語り自然と笑みを浮かべている。
「ソイツが言い出したんだ『人類貢献』。輪廻を廻って得た才能は天恵と思おう。人のために使おうと」
「それが今、偉人の杜の基本理念になってるわけか」
「・・・改めて聞くとたいそうな目標ですね」
「綺麗事にきこえるかもしれんが、これは非常に重要なことだ。偉業を残した才能はまた再び現代でも偉業を成せるかもしれない。が、使い方を誤れば『人類掃討』も『世界破滅』もまた絵空事ではない」
「そう・・・あのバカは大きな才能には大袈裟で大規模な指針が必要だと気づいていたんだと思う」
「立派な人だねぇ!!で、その人って誰?ここに居る「ちょ!それは!!」」
「・・・ニュートン」
「殺された項羽によって」
「あれ・・・?これ地雷踏んだ感じ?」
「話の流れから予想ついたでしょう」
ニュートンには悪気はなかったのだが、文章に『だった』と過去形にされていたのだから予想はつくだろうに。
「項羽が好むのは『闘争』だ。『人類貢献』は奴にとっては退屈だったのだ。この項羽の一件で我等は悟った。悪しきの才能者と分かり合えなどしない。奴等を一掃する。それが何より優先すべき人類貢献だと」
ノイマンからは滲む怒気が感じられる。彼女たちにとって『バカな男』というのは重要な人間だったのだろう。それが再び現れ、彼の最後の思い出である『偉人の杜』を潰そうとする項羽は憎しみの対象でしかない。
「つまりまとめると『項羽』ってやばい廻り者がいるから急いで倒そうってことでいいの?」
「それだけではない。最近、任務で排斥した廻り者たちが私たちのことを知っていたろう」
「そだね。俺らも名が売れてきたのかな?」
「いや、あれは恐らく項羽の息がかかっていたからだ。やつは悪しき才能達を集めている。我々とは真逆にな。目的は十中八九---」
「と言うことは・・・あの時控えてたのは項羽が集めた歴史的大罪人達ってことですか」
「間違いないだろう。数人は外見からも予測できた」
「でもなんでそんなことを・・・」
「そんなの『楽しそうだから』にきまってる。そういうのを好む下衆野郎なのよ・・・」
「アイン、まだ動か---」
「殺したと思ってたのに・・・!!次こそ確実に殺してやる!!」
『次こそ』・・・。ノイマン曰く項羽が脱退する際に強襲を仕掛け、仕留めたと思っていたのだが、運よく生きながらえたのだろうと言っていた。しかし傷は深く完治していないのだとか。先日対峙した時に退いたのもそのためだろうと。
「奴が完治する前にけりをつける」
「待てない」
アインは食い気味に今から殺しに行くと言った。
「一刻も早く奴を消す・・・私1人でも打って出る!!」
「アイン!!先走っては・・・」
アインの前に立つ2人の影。ニコとニュートンだ。
「当たり前だけど止めさせてもらうよ。無謀が過ぎる」
「相手の情報がない状態で行っても無駄死にするだけだよ、アイン」
「何・・・邪魔するの?あんたたちごときが私を止められるとでも・・・?」
「・・・・・・・・」
「殴ったらいいじゃない!!」
「・・・は・・・?」「・・・え・・・?」
普通こういう場面では言葉で諭す場面じゃなかろうか?
「気が静まるまで僕を殴るといい。項羽ってのはどれだけ恨みがあんのか。どれだけ親しかった人を亡くしたのか僕にはわからない。それでも!今感情に任せて飛び出すべきじゃない。それだけはわかる。潜伏先も戦力もわかんない相手に単身で挑んでアインがかけたらどう?戦力激減!!・・・それにニコはどうするつもりなんだい?居ない人への独り善がりで君と親しくなってる仲間を危険に晒しているのわかテラモンッ!!」
話す途中でアインがニュートンの顔を思いっきり殴る。けれど彼女の両目からは涙が溢れ、地面に落ちていく。
「うるさいうるさい!!そんなことわかってんのよ!!でもッ!!」
「・・・・・・自分だけで背負いこまないでよアイン。私たちは弱くないんだよ。相手がとんでもない強敵なら力を合わせて戦おう。船坂とかニュートンとか、あと私とかさ。罪人格に負けない才能を持ってるんだから。ね、ノイマン」
「・・・あぁ、一丸となれば勝利は間違いない。それに考えようによっては、悪しき才能を一掃するチャンスでもある。奮起せよ」
「「「「「「おおーーーーーッ!!」」」」」」
「みんなでやったんぞー!!」
全員が手を挙げ、声を上げ士気を上げる。
「「ね!」」
ニコとニュートンはアインに向け、笑ってサムズアップする。アインは恥ずかしそうに顔を背けて声を出す。
「勝手にしなさいよ!!・・・ありがと」
「「・・・・・・どういたしまして!!」」
ニコとニュートンは顔を見合わせて、すぐにアインに顔を向けて大きな声で返した。
自分の前に敵がいっぱいあらわれた時は、振り返って見よ。味方がいっぱいいるものだ。