世界で最も人を殺した銃   作:塵気

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穂花さん、ショウガンさんお気に入り登録ありがとうございます!!

今回は長めです!!どうじょ!!!


腐敗と全知と守人

一掃し終え、兵士の周りは弾痕で穴だらけだ。

やることは終わったため、残りは他の奴らに任せ後方に戻る。

 

「・・・臭い」

 

草が溶け、木が溶け、肉が溶けた後の匂いが蔓延して刺激臭、いや腐敗臭が漂う。

後ろに戻るにつれ腐敗は酷くなっている。敵に攻め込まれているということだ。

 

前方を警戒しつつドラグノフ狙撃銃を取り出して進む。

 

 

 

 

 

見えてきたものは椅子に座っている少年と背高な男とりんご頭のニュートン。

射線にニュートンはいない。けどアインがどこにいるのかわからないため無闇に撃てない。

確実にやれるのは椅子に座っている少年」

「だろ?」

 

「ッ!!!」

 

すぐさま進行方向を真横に変え飛び避ける。そのまま進んでいたら体が腐ってしまっていただろう。

 

「まさか気づかれていたなんてね」

 

「僕の才能『掌握者』は全知の才。目で見なくても見えているのだよ、カラシニコフ。才能は『カラシニコフが携わった銃を作り出す才能』『戦争は嘘の体系である』。弾幕を作り出す力は驚異的だが、その分疲労度は大きくせいぜい5挺ほどしか操れない。それにポル=ポトには意味がないよ」

 

「けどこれで3対2になったよ」

 

ニコの側に近づくアインとニュートン。アインはいつでも転移できるように地点を固定して、ニュートンはリンゴを取り出す。

 

少年、アドルフ・ヒトラーを守るように間に立つポル=ポト。

 

「ニコ、僕に作戦がある。一度引くよ」

 

そういうとアインの能力でポル=ポトから10mほど離れた。

 

「作戦はこうだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やーいやーい!!アホ!!間抜け〜!!」

 

「・・・ば、バーカバーカ・・・!!」

 

「体臭い!!いつ風呂入ったの!!」

 

そう馬鹿にしながら逃げるのだ。

・・・連携を崩させるためとは言え、幼稚すぎないだろうか。

 

まんまとポル=ポトはかかったが。

腐敗したものを蹴り腐らせようとしてきたり、その一瞬をつき腐敗させようとするがアインの才能で躱す。

 

ニュートンの頭の軸が立った。おそらくポル=ポトの才能の有効範囲を掴んだようだ。

 

「やーいやーい!!外してやんのー!!歴史的独裁者が聞いてあきれるねー!!」

 

「えーと・・・ばーかばーか!!」

 

「独裁者ビビってるー!!」

 

プッツーン

 

あ、キレた。

 

 

キレたポル=ポトは自分の感情に従い 私たち目掛け殴りかかってくるが避ける躱す飛ぶで難なく避ける。

 

「ポル=ポト!!勝手に攻撃するな!!」

 

言うことを聞かずポル=ポトは地面に手を当て『腐食果実』を使う。

 

これを寸前で避けて、次が来る前に倒す!!

 

ニュートンの足元まで伸びてきて止まった。

 

 

 

 

「わっ」

「キャッ」

 

私とアインはニュートンによって突き飛ばされた。瞬間、ニュートンが立っている場所は腐敗させられた。

 

腐敗の霧が晴れるとニュートンは重力の実で空間を曲げたようだ。しかし、

 

「ニュー---」

「来ちゃ駄目だ!!」

 

すぐ目の前にはポル=ポトとその方に乗っているヒトラーが立っていた。

すぐさまAK-101を構えるが引き金は引けない。引いてしまえば確実にニュートンが殺されてしまう。

 

「とっさに重力で空間を曲げて即死は免れたか」

 

「やられたよ。ポル=ポトが本能的に振舞っていたのも、腐食の効果範囲を6mに絞ったのも僕らを陥れる為のフェイクだったんだね」

 

「あぁ、『腐食果実』は最大出力で半径50mは腐食に呑む。初手で覆せなかった時点で、またはカラシニコフがポル=ポトを狙撃しなかった時点でお前たちに勝ち目はなかったのさ」

 

「・・・最初から遊ばれてただけか〜」

 

「ニュートン!!」

 

「アイン、ニコ。ごめんねー。僕の判断ミスだ。ノイマンたちに宜しくね」

 

宜しくね、だって。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の体は動いていた。ニュートンを守るように。アインも同じようにアインを守るために両手を広げてポル=ポトの前に立った。

 

「おいおい。それが偉人様の英断かい?」

 

「あんたには関係ない」

 

「ちょっと何してんのさ、ニコ!?アイン!?」

 

「うるさい・・・」

 

「ニュートン、静かにして」

 

「不毛だ!!こんなこと!!」

 

「うるさい!!」

 

「黙って!!!」

 

「アイン、ここで死んだら仇討ちが果たせなくなるよ?大事な人だったんでしょ?それにニコも本来は君は無関係じゃないか?どうして」

 

 

 

「わかってんのよ・・・そんなことくらい・・・」「今の私には・・・ニュートンとアインしかいないんだよ・・・」

 

ポル=ポトは私とアインの肩を掴み、腐食させようとする。

 

 

 

 

「おごっ!?」

 

と思いきや私たちをニュートンに投げつけた。

 

「引き分けだね」

 

「・・・え?(はい?)

 

「言ったろ。『引き分け』さ。ポル=ポトはどうやらお前たちを生かすと決めたらしい。殺めようにも僕自身に攻撃手段はないし、君たちもこれ以上は戦闘続行は不能。まさに引き分けというわけさ」

 

ニュートンは右手を、アインは右足を、ニコは左手を腐食によってダメージを受けていた。

 

「何よ!!情けをかけるつも---」

 

「いいのかい?見逃されても何度でも挑みにくるよ。君たちを止め---」

 

「その必要はないよ、僕らはこの戦いで全滅する。戦う前から決まっていたことだ」

 

「・・・なん・・・」

 

「でもそっちの筋書き通りではあまりにも癪。一人でも多く道連れにしてやるつもりだったが、君たちは才能を妄信するわけでもなく、策を弄し逃げ回る。言動から戦いが目的で戦場に出てきたわけではないのも明白。そして庇い合う人間性。僕らが殺めるのはあくまで『偉人を騙る者』『花弁に呑まれた者』。『人間』殺めない。これからもそういう感覚を大事にしてもらいたい。僕らが後悔しなくてもいいようにね。そうだな、戯言を残すなら・・・」

 

ポル=ポトは自分の体とヒトラーの体を腐敗させていく。その姿は満足気に見えた。

 

「ノイマンを妄信するな。Viel Glück(健闘を祈る)Sieg Heil」

 

そう言い残し彼らは散った。

 

「なんだろうね・・・引き分けって言われてこの敗北感は・・・」

「・・・そう・・・ね」

「戦いは分けだけど勝負は確実に負けてた」

 

「いちち・・・」

「大丈夫!?痛む?」

「ちょっとだけ・・・アインとニコは?」

「私は平気よ。肩貸すわ」

「左手に少しダメージを受けたけど大丈夫だよ。私も貸す」

 

「・・・・・・・」ジ・・・・・・

「・・・なによ・・・」「・・・?どうしたの」

「献身的なアインを見れただけ頑張った甲斐があったな〜って。それにニコが本気で心配してくれたことが嬉しくて嬉しくて」

「よし、スライスにしよう」

「角切りにして朝食に出されたくなかったら黙ってなさい」

 

普段のように戯けるニュートンは少し・・・そう少しだけ安心感を与えてくれた。アインもちょっと笑ってる。

 

「と、とりあえず戻るわよ!!ナイチンゲールに診てもらわないと。空間転移は・・・使えないわね。腐敗で座標情報が著しく変わっちゃう」

「そうだね」

「・・・・・・・」

 

『ノイマンを妄信するな』、か。ノイマンに聞かないといけないことがたくさんあるな・・・




ヒトラー・・・!!!お前滅茶苦茶性格悪いけど優しいやんけ!!!
漫画での二人はすげーかっこいいですよ。まじで。
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