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高級感のある暗い色の木材で作られた机の上の書類を整理し、棚に運ぶ。
その帰りに隣にある本棚から分厚い本を二冊取り出して、読み漁る。
今回の依頼主はこの近くにある駆上工房だ。どうやら、スパイが入り込んでいるらしく、その正体の捜査と、"後始末"が今回の依頼の内容だ。
「...っと、あった。」
そして、ようやく見つけたのは、その工房で働く従業員の情報がまとめられたページ。
約300人もいる従業員―言ってしまえば、約300人の容疑者―の中から、たった一人、もしくは数人のスパイを見つけなければならない。
私は頭を悩ませたが、そんなことをしている場合ではないと思い直し、情報に集中した。
それぞれの名前と顔写真、年齢、性別、出身地、勤続年数、担当業務が載っているページを可能な限り速く捲り続ける。これだけ長く。約10年間も探偵をしていれば、いずれはどんなものが怪しいのか分かってくる。
「あった...。」
私が目を付けたのは、ベアトリスという名前の女性。茶髪の女性。出身は西の地区で、年齢は26。勤続年数は3年...。担当業務は事務作業の様だ。
とりあえず、依頼主に彼女が怪しいという旨でも伝えておこうか。
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靴を履いて、扉を開ける。外に出るときは、茶色のケープとガスマスクを装着する。
排気ガスで汚染された町ではこうしないと健康的な被害が出てしまうからだ。
壁にいくつものパイプが這う街の景色を眺めながら急ぎ目で歩く。
20分ほど歩くと、依頼主の構える工房に着いた。
扉をノックして、工房長の部屋へ通してもらう。
「それで、スパイは見つかったのかね?」
「はい。あくまで目星ですが。」
確固たる証拠をつかんだわけではない。
工房長にスパイと思わしき人物の情報が書いてある紙を渡す。
工場長は納得したように、
「ふむ...よろしい。」
「武器はうちの工房で調達しては如何かね?」
分かりやすいステマだ。
「...お願いします。」
「もちろん、スパイを特定し始末でできたなら代金は結構だ。」
ただのステマじゃなかった!
「あの...注文とかは...」
流石に武器なら何でもいいわけではない。ある程度私の体格に合っていて、それでいてできるだけ強力な物がいい。そうすれば今後も使っていられる。
「もちろん可能だ。どんな武器がお好みかな?」
そういうと、彼は立ち上がって後ろの棚から資料をいくつか取り出した。
「..!!」
資料にはハルバードや銃、直剣、ポールアームなどの情報が、素材やサイズまで事細かに記載されていて、その下には無数のオプションが並んでいた。
「この中から...タダで...!?」
そこには素人目にも高級そうに映る金属や装飾の数々が並んでいた。
「あぁ、もちろんタダさ。」
「流石に一つだけだがね。」
目の前に座る初老の男性が笑いながら言った。
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その後、私は様々な項目を吟味し続け、やがて一つに決めた。
欲しいオプションの全てのチェックボックスにチェックを入れ、
「これで、お願いします。」
私は工房長へ資料を返した。
そして、工房長は少しの時間資料を眺めた後にこう言った。
「ほう...素晴らしい。」
「ところで、武器に名前は付けるのかい?」
「はい、『アクティ・フェラム』なんてどうですか?」
「ふむ、悪くない。」
工房長は席を立ち、
「それじゃあ、君の働きには期待しているよ。武器...アクティ・フェラムは明日の正午にでも取りに来てくれ。」
私は工房を後にした。
・オズマ(23)
-概要
奴隷としての人生から脱却した後、名前を捨て新たな人生を歩み出した。
現在の名前の由来は金木犀(osmanthus)から。
現在では犀花探偵事務所の所長であり、知名度は低いが腕の立つ探偵である。
なお、度々酒絡みで何かと問題を起こしている。
-容姿
腰ほどまで伸びた金木犀色のストレートヘアーで、頭部を一周する編み込みが施されている。
緋色の瞳を持つ。
ワイシャツとその上に赤みがかった茶色のコートを着用していて、暗いベージュのスラックスと黒いブーツを履いている。
-魔力
飛竜の襲撃後に魔力の才能を開花させ、現在ではある程度の魔法を使えるようになっている。
固有魔符(固有スキルみてぇなもん):
-武装
ガスマスク 左頬に紅葉の装飾が成されたマスク。
コンフォドール 優美で華奢な装飾が施されたダガー。薄く強固な魔力の層で覆われており、魔力以外の如何なる鋼であろうと貫くことができる。基本は左腿にぶら下げている。
NEW→アクティ・フェラム 変形機構を備えた大鎌。ロンパイアやメイスに変形する。ヒルトのトリガーを引くと、ポメルの部分から圧縮された空気圧により炸裂弾が散弾のように発射され、広範囲に攻撃できる。
-所属
犀花探偵事務所 所長