機動戦士ガンダムSEED OVERLOAD   作:新米くん

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※原作準拠の方、オリジナル要素、オリジナルモビルスーツ、オリ主主体などに抵抗ある方はブラウザバック推奨します。



PHASE38 海中の激闘

地球衛星軌道上に四隻のローラシア級が停滞していた。その一隻に彼...アスラン・ザラがパイロットスーツの姿で今か今かと待っていた。

彼は以前、第8艦隊先遣隊での戦いでパワードによって負傷し、挙句イージスまでも戦闘不能にまでやられてしまった。

自身がもつヘルメットを見つめながら、アスランはあの時の戦闘を振り返っていた。

圧倒的に力の差が違っていた、あれが死神と恐れられる者の力なのかとアスランは眉間に皺を作る。

だがそれと共にアスランは、彼女のことを考える。

 

「キラ....」

 

彼女...幼馴染の女の子であるキラのこと。彼女に何度も自分と共にプラントに来るように説得するが、彼女に拒否されてしまった。

どうして彼女は自分の手を振り払ってまで、地球軍に居続けるのか理解できなかった。

彼女は自分と同じコーディネーターだ、なら自分と一緒にプラントに居るべきなのだと思う。

しかし彼女は....

 

 

私は決めたの!!覚悟を決めて戦うって!!

 

私たちの、邪魔をしないで!!

 

明確に自分に対して敵意を見せたのだ。昔は自分に対して敵意を向けてくるようなことは言わなかった。

何よりも彼女とはいつも優しく微笑んでいた、その彼女があの足つきに居続けなければならない理由は....

 

「死神ぃ...!!」

 

アスランの顔が怒りで歪む。その時、待機ルームにアスランと同じ赤いザフトパイロットスーツを身に纏う少年・ニコルが入ってきた。

 

「アスラン、そろそろ時間みたいですよ」

「...ああ。わかった」

 

アスランはニコルと共に格納庫に入る。ニコルはブリッツへ、そしてアスランは自身が乗り込む機体...イージスを見つめる。

イージスは前述の戦いで大破してしまったが、プラント本国による最大限の尽力によって漸く修理することができた。

 

「...今度こそ、キラを...。そして死神、奴は必ず俺が討つ!」

 

アスランはイージスに乗り込む、それと共にオペレーターのアナウンスが流れる。

 

《ジブラルタルサービス。晴、気温12、湿度45、風西北西27、バナローナ沖に低気圧警報》

 

四隻のローラシア級の船体下部、モビルスーツコンテナを切り離した。四つのコンテナは地球降下態勢に入り、大気圏に突入していく。

そのザフトの地球降下は、地球軍にも感知されていた。

 

 

 

此処、地球軍軌道往還監視センターにてザフトの新たな降下部隊を観測している。

 

《エンダーバリアンペラーズ降下アラーム、対象、モビルスーツコンテナ。現在、ヤップ島オーバー、チョモランマルートを降下中》

 

オペレーターのアナウンスが流れている中、大型モニターにてその状況を監視する地球軍将校らは忌々しげにしていた。

 

「やれやれ、アラームの休まる間もない」

「ジブラルタル便ですか?あのルートじゃどうにもなりません。くそー、こっちに制空権がないと思って」

司令官の近くで副官が悔しげに、ザフトの好きにされていることに苛立ちを露にする。

 

「やはり近々ザフトが大規模作戦を発動すると言う噂、噂だけではないようだな」

そう口にしながら司令官は眉間に皺を寄せる。最近になってザフトが急に宇宙の戦力を次々に地上に降ろしている。

この事から連中が大規模による侵攻作戦を仕掛けていると話が出てきている。

 

「パナマですか?」

 

「奴等は我等の宇宙港を全て奪わねば落ち着かんのだろうよ。カオシュン、ビクトリア、残るはパナマだ。だが、パナマは落とさせんわ」

既に宇宙への入り口と言えるマスドライバー施設を幾つも奪われている地球軍、残す宇宙港はパナマを残すのみである。

 

 

 

 

────────────────

 

 

 

「潜水母艦…と言うこと?」

艦長室にてマリューは首を傾げながらエイダに聞き返していた。

 

「そうよ。いくらなんでも、カーペンタリアから直接は無理。おそらくかの地から派遣されたザフトの潜水母艦ボスゴロフ級と見ていいでしょう」

エイダは両腕を組ながら今回の敵について思考して得た答えを口にしていた。

それを聞いてナタルも忌々しげに親指を噛みながらに呟く。

 

「という事は、敵はまだモビルスーツを保有している…」

「そう。それもザフトご自慢水中戦闘用モビルスーツが、ね」

エイダの話にナタルは苦虫を噛み潰した顔になる。ムウもまた面倒事があるのかとため息を吐く。

 

「はぁ……ギリギリ来て戦えたって、帰れないからなぁ。世知辛いよ、ほんと」

ぼやくムウを放置しつつエイダはマリューに問いかける。

 

「技術士官であったマリューさんに聞くけど、ストライクに水中戦のオプションは?」

「ないわ。最低限動けはするけど、それでも満足に戦えるとは言えないわね………パワードには?」

「パンツァーやイェーガー、スタンダードのゼロでもダメ。だからシュナイダーしか動かせない。ザフトの水中用モビルスーツのデータを素にシュナイダーには水中用オプションを用意できるわ」

「ならそれを至急お願いできないかしら?」

マリューの真剣な頼みに、エイダも真剣に頷きこれを受諾してそのまま艦長室から出ていくのであった。

彼女が居なくなった後、ムウがマリューに話しかける。

 

「それにしても、いつもの言い合いは無くてホッとしたよ」

ムウとしてはマリューとエイダの今回落ち着いた話し合いが出来て安堵処か、またいつもの諍いがなく逆に怖いぐらいに思ってすらいる。

 

「今はこの状況を切り抜けないといけないわ」

今彼女と言い争いをする意味はない。しかしマリューの中ではエイダに対してまだ問わねばならないことはあるが、それは何れ明らかにすると決めている。

だが今はアラスカ本部にたどり着くために尽力することが最優先である。ムウとナタルも艦長室から出ていき、少ししてから艦長室のインターフォンが鳴る。

 

「はい」

 

《艦長、シンラです》

 

「あ!どうぞ!」

シンラの声を聞こえた途端に、マリューは髪に変な所が無いか手鏡で確認して姿勢を正す。

「失礼します」っと彼の声と共にドアが開き、シンラが入室してきた。

 

「ごめんなさいシンラくん、わざわざ...」

「いえ、それで艦長...自分に何か?」

シンラに問いかけられマリューは言いづらそうな顔を浮かべてしまう、だが彼女は意を決して彼に話す。

 

「実はねシンラくん....フラガ少佐から聞いたの。貴方が砂漠で何をしたのか....」

「.....」

実は前回の戦闘後、ムウは砂漠でのザフト兵が侵入はシンラの仕業であることと、その理由がラクスを解放することであったと密かに報告してもらっていたのだ。

その内容にマリューは衝撃的だった、まさか彼がそんな事をするとは思わなかった。しかしキラが戦場に出すことを彼女のことを考えて反対していたし、ラクスのことも地球軍本部に連れていけばどうなるかと心配で行ったのだと推測した。

暫くの沈黙であったがシンラはゆっくりと頭を深く下げた。

 

「し、シンラくん!?」

「いかように処分を受けます」

「ま、待って!ちがうの!」

マリューは慌ててシンラの傍に駆け寄り、頭を上げさせる。

 

「私は貴方を責めるつもりで呼んだ訳じゃないの!」

「...し、しかし...」

申し訳ない顔を浮かべてるシンラに、マリューは彼の両手をそっと大切に扱うように包み込む。

 

「シンラくん...どうして私に相談してくれなかったの?」

そう優しく問いかけるマリューに、シンラは居心地悪そうにしながら口にする。

 

「...自分が勝手に決めたことですし、艦長まで巻き込むわけにはいかないので...」

「シンラくん...そんな」

暗い顔でマリューにそう答えるシンラに、マリューは悲しげに見つめる。ムウの言う通り彼は不器用な男である、誰かに何かを相談しようとせず自分一人で決めて背負い込む所がある。

その時、一層彼の両手を強く握るマリュー。

 

「か、艦長...っ!」

彼の唇にマリューが人差し指で当て、彼の口を塞ぐ。

 

「名前で呼んで、ね?」

「は、はい...ま、マリュー、さん...」

動揺するシンラ、それをマリューは嬉しそうに頬を赤く染めている。

その時、ハッとなって慌てながらマリューはシンラから離れる。

 

「わ!私ったら!!ごめんなさい!!も、もう下がっていいわ!ゆっくり休んで、ね!」

「はい。じゃあ....失礼します。マリューさんも休んでください」

「ありがとう...シンラくん」

艦長室から出るシンラ。自室に向かう途中、視線を感じ振り向くとそこに壁から此方を覗き見しているキラと目が合う。

 

「っ!」

シンラと目が合いバレたと気付くと焦り、あたふたしながら咄嗟に彼女はペコリと謝ってからその場から逃げるように去っていく。

 

「あ...」

呼び止めようとするが、しかし言葉が口から出かけることはなかった。シンラから避けるように去るキラも後ろ髪を引かれる気持ちではあるが、それでもまだシンラと話せる勇気がない。

 

「ごめんなさい...シンラ」

 

 

 

____________________________________

 

 

 

一方、此処はジブラルタル基地...イベリア半島ジブラルタルのザフトの軍事基地で、C.E.70年5月25日の第一次カサブランカ沖海戦においてユーラシア連邦艦隊を破ったザフトはイベリア半島の最南端ジブラルタル海峡を望める地として、ヨーロッパ・アフリカ侵攻の橋頭堡としてザフトの重要拠点になっている。

そのジブラルタル基地に地球降下したアスランはイージスから降りる。

 

「アスラン!クルーゼ隊は第二ブリーフィングルームに集合ですって」

共に地球に降りたニコルが笑顔で告げてきた。アスランは「ああ」っと了承しニコルと共に指定のブリーフィングルームに向かうために、パイロットスーツから軍服に着替えて早々と進む。

二人が向かうブリーフィングルームでは....

 

「お願いします隊長!あいつを追わせて下さい!」

イザークの怒りと焦りが混じる声音が響く、その訴えを聞くクルーゼは冷静な態度で答える。

 

「イザーク、感情的になりすぎだぞ」

「ですが…!!」

その時、部屋の扉が開き、アスランとニコルが入ってきた。

 

「失礼します!」

アスランの声と共に入室した二人。彼らはクルーゼと訴えるイザークの顔を見て驚愕する。

 

「イザーク!その傷…」

「ふん!!」

アスランたちが見たイザークの顔....額から左斜めより口元にかけて少し大きめの傷跡が、生々しく刻まれていた。

その傷跡は以前の砂漠での戦いで、パワードによって容赦ない攻撃によって付けられたものである。

アスランに指摘されたイザークは機嫌が悪くそっぽを向いてしまう。代わりにディアッカが片手上げて二人を嫌味っぽく再会の言葉を述べる。

 

「よう~お久しぶり」

 

アスランとニコルはまさかイザークが負傷しているとは思わなかった。だがプラントの技術であれば、そのような傷跡なども完全に消せる。

しかしクルーゼがイザークが傷跡を残す理由を説明する。

 

「傷はもういいそうだが....彼はパワードを討つまでは、痕を消すつもりはないということでな」

「パワード?」

ニコルが聞きなれないパワードと言う単語に首を傾げるが、その由来が何なのかをクルーゼは補足した。

 

「宇宙より我らに散々痛手を負わしてきた...あのグリマルディ戦線の死神が乗っている、あの機体の名前だ」

「「っ!!」」

アスランとニコルはそこで驚く。だが直ぐにアスランは驚きの顔から、顔付きが鋭くなった。

「パワード...」っとアスランは一人呟きながら、まるで憎き仇の名前を口ずさむ。

その中でクルーゼは説明を続ける。

 

「足つきがデータを持ってアラスカに入るのは、なんとしても阻止せねばならん。だがそれは既にカーペンタリアの任務となっている」

「我々の仕事です隊長!あいつは最期まで我々の手で!」

「私も同じ気持ちです隊長!」

クルーゼの話に納得できないとイザークとディアッカが異議を唱える。

彼らはザフト軍切手のトップエリート部隊と称賛されてきた、しかしそれに暗い陰を落として部隊の仲間たちを次々にあの死神によって殺されている。

 

「無論私とて、想いは同じだ。スピットブレイクの準備もあるため、私は動けんが…。そうまで言うなら君達だけでやってみるかね?」

クルーゼの言葉にイザークとディアッカは歓喜の表情を浮かべる。

 

「ではイザーク、ディアッカ、ニコル、アスランで隊を結成し、指揮は…そうだな…アスラン、君に任せよう」

 

「え!?」

アスランは自分が部隊の指揮を執ることに驚く。ディアッカはまさか言いだしっぺである筈のイザークがではなく、アスランが部隊の隊長になった事に動揺しつつイザークを心配そうに目を向ける。

当のイザークはその結果に対し、アスランを横目で睨んいる。

その間にもクルーゼは淡々と話を続ける。

 

「カーペンタリアで母艦を受領できるよう手配する。直ちに移動準備にかかれ!」

 

「隊長…私が?」

未だ困惑しているアスランにクルーゼは彼の肩に手を乗せた。

 

「いろいろと因縁のある船だ。難しいとは思うが、君に期待する。アスラン」

そのままクルーゼはブリーフィングルームから出ていき、残されたアスランたちの空気は微妙なものであった。

 

「ザラ隊ね…」っとディアッカは機嫌悪そうに呟き、イザークは「ふん!お手並み拝見と行こうじゃないか」っとアスランを気に食わないといった眼つきで言う。

これからアスランたち四人でアークエンジェル追撃に向かうこととなった。

 

 

 

____________________________________

 

 

 

 

その頃、海上を進むアークエンジェルでは敵の接近を察知していた。

 

「ソナーに感。7時の方向。モビルスーツです」

CICのトノムラが備え付けたソナー装置でザフト出現を観測していた。

 

「数は?」

「音紋照合、グーン4、それと、不明1ですが、間違いありません!」

「総員、第一戦闘配備!」

艦内に警報が鳴り響き、乗組員たちはそれぞれの持ち場に着く。

 

そのアークエンジェルに迫る五つの陰、それはザフト地上軍の水中戦用モビルスーツであり、地表の7割を占める海での戦闘を踏まえて開発された機体であり、高い耐水性能を誇るほか、水中の抵抗を抑えるフォルムで設計された機体...グーン。

そして四機のグーンと共にいる最後の一機、グーンの後継機として開発された水陸両用モビルスーツ。

グーンの水中戦能力を引き継ぎつつ、陸上戦能力も強化し水中での航行性能・レーダーもグーンから改良され、水流性能に優れた円盤状の上半身と、対水圧に優れた重装甲を併せ持つ機体...ゾノ。

そのゾノに前回の戦闘にいた紅海の鯱と言われている男マルコ・モラシムが搭乗している。

 

「ふっ!浅い海を行ってくれるとは、このゾノにはかえって好都合。クルーゼも降りてきているからな、今日こそ沈めてやるぞ!」

 

ゾノが魚雷を発射、他の追随するグーンも続いて魚雷を発射する。

 

「魚雷接近!弾数12!」

「離水!上昇!」

「了解!!くっ…くっ!」

 

トノムラの敵機攻撃を察知、マリューが素早く命じ、ノイマンが急ぎ操艦する。海上を進んでいるアークエンジェルは離水し海面すれすれの状態で上昇した。

アークエンジェルが離水したのを逃さんと、グーンが巡航形態で使用されるライフルダーツを発射し追撃する。

 

「底部イーゲルシュテルン、迎撃開始!バリアント、照準、てぇ!」

アークエンジェルも応戦し、海面を滑るように泳ぐグーンを狙い撃つがやはり水中戦用に作られている所為か、素早く回避される。

その間にストライクは発進用意が入る。

 

《ソードストライカーで?!》

「はい!ビームを切れば、実剣として使えますから!」

《わかった!》

ソードストライカーをストライクに装備される。その間にムウのスカイグラスパーが出撃準備に入る所、隣りのスカイグラスパー二号機の傍で騒いでいる声が聞こえる。

 

「だからなんで機体を遊ばせておくんだよ!私は乗れるんだぞ!」

「でもあんたは…!」

マードックと口論しているのはカガリであった。彼女は砂漠の時みたくスカイグラスパーで出撃しようとしているようだ。

 

「アークエンジェルが沈んだらみんな終わりだろ?なのに何もさせないでやられたら、化けて出てやるぞ!」

「いいぃ!?」

 

「彼女を乗せてあげてくれ。曹長」

その時、パワードに乗り込む前のシンラが近づき、マードックに口添えする。

 

「え!?でもですがねぇ!大尉」

 

マードックの反論に返答せず、シンラはカガリを見つめる。それにカガリは鋭く見つめてくるシンラに竦みつつも、意地になって嚙みつくようにくってかかる。

 

「な、なんだ!!」

「....戦えるんだな?」

「っ...あ、ああ!!」

「ならいい...いいですよね?少佐」

カガリに戦えるかと言う意思を問いかけ、これに彼女はまたも竦むも答える。ならばと機体に乗り込んでいるムウに振り向いて問いかける。

 

「はっはっは。シンラの言う通りだなぁ、曹長。2号機、用意してやれよ」

「えぇぃ…」

マードックは頭を搔きつつ言う通りにする。シンラは淡々とカガリに振り向くと...

 

「遊びでやるんじゃないんだ。向こうは全力で俺たちを殺す気でくる....分かってるな?」

「わ、わかった」

カガリはマードックよりヘルメットを貰い、スカイグラスパー二号機に乗り込む。ムウのスカイグラスパー一号機にはランチャーストライカーを装備して、カガリの二号機と共に母艦撃破に出撃した。

シンラはパワードに乗り込む、コクピットの外側からエイダが助言する。

 

「今回パワードシュナイダーには、水中用装備が施してあるわ」

「了解です。でますよ」

「ええ、お願いね」

今回のパワードシュナイダーには、ランドセルと両肩に水中用ハイドロジェットを追加、武装も魚雷など水中に適した物に換装されている。

そのままストライクとパワードの2機はアークエンジェルより出撃、海へと入っていく。

ストライクとパワードに対し、グーン四機が攻撃してくる。

四機のグーンは一斉に7連装魚雷を発射、ストライクとパワードはこれらを回避してみせた。

 

「どうにか足を止めないと…あ!うっ!」

ソードストライクにモラシムが乗るゾノが襲い掛かる。

 

「こいつは私がやる!お前達はもう一機を!」

モラシムの命令で四機のグーンは一斉にパワードに攻撃する。パワードシュナイダーは四機のグーンからの魚雷攻撃を水中戦用装備のお陰で回避し続ける。

 

「ちっ!目障りだ」

反撃とばかりにパワードシュナイダーは、背部バックパックのハイドロジェットエンジン先端部に1門ずつ搭載されている魚雷を発射。

2発発射されたそれは一発は虚しく水中の奥へと消え、もう一発は四機の内一機に命中し爆発する。

 

ソードストライクは左腕に装着されるロケット推進式のアンカー、パンツァーアイゼンでゾノに仕掛けるも上手く躱され、反撃としてゾノのでかい図体からのタックルを受けてしまう。

 

「ぐぅぅ…なんてパワーなの!!」

ゾノのタックルに押されたままソードストライクは海中の岩に激突する。

その間、パワードシュナイダーは三機のグーンと依然戦闘中。

 

「こいつぅっ!!!」

「よくもニールセンを!!」

 

三機の内、二機のグーンが水中でも使用可能な音波兵器である、胸部に2門装備しているフォノンメーザー砲でパワードを攻撃。

 

「ちっ!」

 

それを躱し反撃しようとするが、隙を突くように三機目が体当たりしてきた。

 

「くっ!!」

だがシンラはその突進してきたグーンを蹴り上げ、隙ができたそいつに大型の銛を射出する水中ライフルであるハープーンガンを取り出し至近距離で撃ち抜き撃破した。

残された二機に、急速なスピードで迫り両腕に仕込んである鉤爪状のクローを展開、二機のグーンをバラバラにした。

二機の爆発の衝撃波がゾノに届き、モラシムは何事かと驚く。

 

「な、なんだ?」

 

瞬間、ゾノの動きが鈍った。そこをキラは今だとソードストライクの対艦刀でゾノの関節部を貫いた。

しかし致命には至らず、逆にゾノに拘束されてしまう。しかも至近距離でゾノがフォノンメーザー砲を撃とうしていた。

 

「こんな至近距離で!?ぐぅぅ!」

撃たれる前にキラはストライクの対装甲コンバットナイフ・アーマーシュナイダーを二本、ゾノのフォノンメーザー砲の砲身に突き刺した。

レバーとフットペダルを操作し、ゾノを蹴り上げる。蹴り上げられたゾノの背後からパワードシュナイダーが大型レーザーブレードで真っ二つにした。

 

「うわぁぁ!!」

モラシムの断末魔と共にゾノは爆発し、文字通り海の藻屑と消えた。

 

「シンラ....」

ストライクのモニターに映るパワードの姿に、キラは彼の名を呟く。その彼女のストライクの手をシンラのパワードが優しく掴み、そのままストライクを抱き寄せる。

 

《....このままアークエンジェルに戻る》

 

「....うん」

 

戦闘を終えてシンラとキラはアークエンジェルに帰還した。そしてその後潜水艦ボスゴロフ級の撃破に成功したムウも帰還...だがしかしそこに、カガリの姿はなかった.....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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