それは新機動戦記ガンダムW G-UNITに存在する機体設定にあるものを使わせていただきました。
これは無理あるだろうと思う方もいますが、生暖かい眼で見ていただくと幸いです。
アークエンジェルが出航した頃、オーブ・オノゴロ島のモルゲンレーテのエリカ・シモンズ主任の部屋、そこで本人はコーヒーを飲んでいた。
「アークエンジェルはもう行ったわよね。それにしても……」
エリカは端末のキーボードを操作し、あるファイルを開く。
それはエイダが技術提供のために送ったパワードのデータであった。
その内容は緻密でモルゲンレーテではあり得ない程の膨大な量であった。
「流石はカンパニー製作のモビルスーツね。私たちには考えつかないアイディアが詰まってるわ。それにこの………"PX"っと言うのも気になるわ、何かのシステムかしら。楽しみね、ふふ」
こんなにも技術者として心踊る代物、ウズミには感謝しかないとエリカは微笑む。
その時であった。突然端末の画面が真っ黒になったのだ。
「え!?な、なに?!どういう!!」
すると真っ黒の画面から一変、骸骨のキャラクターが画面一杯に浮かび上がり、「HAHAHAHA」と高笑いする場面に変わる。
「ちょっと!!どういうこと!!」
「主任!!大変です!!」
部下が慌てて息を乱して入ってきた。様子からして一大事みたいである。
「どうしたの!?」
「パワードのデータファイルを検証している途中で、突然使用している全ての端末が使用不能!!しかもデータが全て消えてしまっています!!バックアップもです!復元もだめでした!!」
「なんですって!!!…………まさか」
これは作為的に発生したもの。そしてこれが発生したのは全てパワードのデータファイルからでれば、それであれば犯人は………
「やってくれるわね!!………ドクターエイダッ!!」
エリカは悔しくそして忌々しそうにこの状況を作り出した人物を呪うかのように呟いた。
▼ ▼ ▼ ▼ ▼
その頃オーブ領海から離れた海域では、既にアークエンジェルとアスラン率いるザラ隊に於ける戦闘が始まっていた。
ムウが乗るスカイグラスパー一号機から先制してキャノン砲からビームが発射され、バスターとデュエルを牽制する。
イザークはたかが戦闘機如きにと苛つき、ビームライフルで応戦するがムウの機体には掠りもせず空を切る。
一方でトールは彼の背後飛んでいたが、咄嗟に操縦桿を倒して直ぐ其処にデュエルから発射されたビームが通りすぎた。
当たっていたらと肝が冷えたトールだったが、ムウより「よし!悪くないぞ!ストライクの支援、任せる!俺はパワードの援護に向かう!!」と通信で言われる。
「は、はい!」
ムウの1号機が更に牽制を入れることで、デュエルやバスターからトールの2号機を狙い外させ、ストライクやパワードに敵の座標データを送る作業を容易にさせる。
『こちらケーニヒ!ストライクとパワードへ敵の座標データを送る!』
「トール…了解!」
ランチャーストライカーを換装しアークエンジェルの甲板に乗ったキラは、トールより送られてきた敵座標データを元にしてアグニで狙いこれを砲撃。
アークエンジェルが目眩ましで散布した煙幕で敵も此方のまともな位置が掴めないことを逆手に、一方的に此方から狙い撃つ。
「ストライクめ!」
「っ!?(キラ!!何故だ!!何故そこまでナチュラルに味方するんだ!!!)」
恨み言のようにストライクを睨むニコルとは違い、今も尚自分に攻撃してくる幼なじみに心の内で叫ぶアスラン。
キラがイージスとブリッツへ押し止めている。ムウが囮になってデュエルとバスターを牽制している所を、シンラのパワードパンツァーが肩掛け式のビームと実体の連装式構造大型バズーカ砲・ギガバスターで本命の攻撃を行う。
「死神め!!!」
ブリッツはこれをギリギリで何とか避けつつ、ビームライフルで応戦する。
パワードパンツァーが水面上をサーファーの様にスラスラと滑走しているせいで、1発も当たりはしない。
連装バズーカで反撃し、ブリッツの肩を吹き飛ばす。
「ぐう!!!コイツぅ!!!!」
「ニコル!!!」
アスランのイージスがシールドを構えてブリッツを守る。
仲間を守ったと同時にビームライフルで打ち返す。
だがそれすらもパワードパンツァは、バックパックのサブアームで保持されたシールドの一枚で防御。
当たらないことに苛立ちを露になるアスラン。一方ムウのスカイグラスパーはビーム砲でバスターとデュエル相手に大立ち回りしている。
「いい加減にしつこいんだよ!!」
「たかが戦闘機如きが!!!」
「イザーク!!こんなのより足付きだ!!!」
デュエルがビームライフルと肩部レールガンで追撃、バスターも350mmガンランチャーで撃ち落とそうとするが、ムウの操縦センスと戦闘機の身軽さ故スルリと回避していく。
更にトールの二号機がミサイルを発射。デュエルの足下のグゥルに命中、右翼が火を吹く。
「やった!!」
「この!!ハエ如きがぁ!!!」
ムウの援護と撃ったミサイルが上手く命中したことに喜ぶトール。
反してイザークはナチュラルの戦闘機如きに攻撃を食らったことに怒りを込み上げる。
冷静さを失いつつあるイザーク。だがアークエンジェル側のパイロットは冷静に対処する。
キラのランチャーストライクのアグニの照準が、デュエルのグゥルを捉え狙い撃った。
「そこ!!」
「なに!?」
空中の支えであるグゥルを失い、デュエルは何とか小島に着陸する。
そこへムウから通信が届く。
『キラ!!換装を!!』
「了解!!」
ストライクがアークエンジェルのカタパルトから飛翔、その際ランチャーの装備をパージする。
そこにムウのスカイグラスパーが換装していたエールストライカーをパージし、代わりにストライクが受け取る形でそのまま空中換装を成し遂げた。
飛翔しながらバスター目掛けてビームライフルを発射する。
「はあああ!!」
「ストライク!?うそだろ!!」
バスターが搭乗しているグゥルを撃ち抜く。バスターもデュエルの後を追うように小島に落ちる。
キラも彼らを追い詰めるべく追跡する。
その小島では海上から陸へと戦いを継続しているパワードパンツァーとイージスが、ビームトマホークとビームサーベルで鍔迫り合っていた。
「死神ぃいい!!!」
「ん?!接触回線か?」
偶然にもイージスからの音声を拾い、乗っているパイロットの声を耳にするシンラ。
声からしてまだ若い、それも自分よりも年下の少年の声。
それもハッキリと此方に対して明確な憎悪を向けているのが分かる。
だが何処となく最近で聞き覚えがありそうな声だとシンラは認識した。
「貴様さえ、貴様さえ居なければ!!!キラが戦いなんかすることはなかったんだっ!!!!」
「俺のせいだと?しかも何故キラの名を……?」
「貴様なんかと出会わなければ、彼女はこんな殺し合いの戦場に来ることはなかったんだ!!!全てっ…全て貴様のぉおおおおお!!!」
「…………」
確かに彼女の住んでいたヘリオポリスで、自分たち地球軍がモビルスーツを建造していた事が切っ掛けで彼女の住んでいたコロニーは宇宙の藻屑へと消えてしまった。
今回の戦争も地球軍がユニウス7に核攻撃などしなければ、こんな争いにならずキラも幸せ穏やかに暮らせていけたはず。
「お前を倒して、キラを取り戻す!!!」
「アスラン!!!」
ニコルのブリッツがビームサーベルで背後よりパワードパンツァーを奇襲。
「ブリッツか!」
サブアームに取り付けたシールドで此れを防御し、そのままブリッツの胴体目掛けて2連装バズーカの実弾を発射。
PS装甲のため効かないが、ダメージよりも直撃時の衝撃を狙っての攻撃だった。
「うわあああ!!!」
目論見通りバズーカの実弾を受け吹き飛び、後方の岩に激突する。
「ニコル!?…死神ぃいい!!!貴様ぁあああああ!!!」
「くどい!!!」
イージスがビームサーベルをパワードに振りかざし、パワードもビームトマホークで受け止める。
そこにバスターとデュエルが合流してきた。
「アスラン!!何を手間取っている!!!」
「加勢するぜ!!!」
3対1の構図となり3機総出でパワードに迫る。だがそこへキラのストライクとムウのスカイグラスパーがパワードの加勢に入る。
「シンラ!!」
「助太刀するぞ!!」
だがイザークはそんな敵の加勢になど眼もくれず、パワードのみに眼が行き襲いかかる。
「パワードぉ!!!貴様は俺がぁ!!!」
「デュエルっ!!いい加減に貴様に引導を渡してやる!!」
デュエルの斬撃をシールドで防ぎつつ、からのシールドバッシュで吹き飛ばす。
「なにぃ!?」
「ここで、死ね」
ギガバスターの砲身をデュエルに向けて発砲しようとするが、バスターが邪魔をする。
「倒したいと思ってるのはイザークだけじゃない!!お前にはいい加減落ちて貰わないと困るんだよぉ!!!」
「ちっ!!!邪魔だぁ!!!」
バスターの砲撃を難なく防ぎながら、背部に配置されている150mm2連装高エネルギー長射程ビーム砲を発射。
思わぬ反撃にディアッカはギリギリ回避することに成功する。
すかさずイージスが変形してスキュラを発射、しかしこれをストライクがシールドでカバーして防ぐ。
「キラ!?」
「…アスラン」
自分が想い寄せる彼女がよりによってパワードを庇う姿に、眼の焦点が定まらず動揺しだすアスラン。
「何故だ!!キラ!!!何故そいつを庇う!!?そいつは僕や君の、コーディネーターの仲間たちを沢山殺してきた最悪の死神なんだぞ!!!」
「彼は死神なんかじゃない!!彼はずっと宇宙からここまで守ってくれた大切な人なの!!!オーブで私と、約束をしてくれたの!!!」
「オーブ、で………?」
オーブというワードでアスランは眼を見開く。その時アスランの脳裏にオーブ潜入の際、キラと再会した時の事を思い出す。
確かその時、キラが自ら寄り添うように一緒にいた男が居た。
「まさか…あの時一緒にいた男が、今目の前の……パワードの……?」
アスランの焦点が定まらない眼がパワードを見る。その間パワードパンツァーは、イージスをキラに任せてデュエルとバスターの2機と戦闘している。
ムウのスカイグラスパー1号機がこれを援護し、トールの2号機もムウに続くようにミサイルで牽制する。
「ええい!!!邪魔だぁ!!!ハエがぁ!!!」
「しまった!!!坊主!!!」
「っ!?」
デュエルがビームライフルとレールガンの同時斉射で、トールの2号機を捉えた。
「っ!?トール!危ない!!」
キラが叫ぶが回避にはもう間に合わない。キラも駆けつけようとするが、距離があり無理である。
アークエンジェルでもこれを見ており、CICにいたミリアリアが叫ぶ。
「トール!!!」
格納庫でもエイダがこれを観測しており、インカムの通信でシンラにある命令する。
『シンラ』
『ドクター!?』
「シンラ、"PX"起動。一気に戦闘を終わらせなさい!!」
「……了解」
エイダの命令でコクピットの端末操作を行う。するとコンソール画面にPILOTS EXPERINCE SYSTEMと表示され、瞬間パワードパンツァーが尋常ではない加速力でスカイグラスパー2号機の下まで飛翔、デュエルの攻撃を防御する。
「なに!?」
「うそだろ!!」
イザークとディアッカは攻撃を防がれたことに驚く。
「シンラ……」
「シンラ、お前…」
キラとムウも余りに異常な行動に言葉がそれ以上でない。
だがアスランはパワードに向かって猛進する。
「死神ぃいい!!!」
イージスがビームライフルで攻撃するが、パワードは2本のサブアームでそれぞれ保持したシールドで此れを防ぎ、イージスに向かって突進。
その加速力は従来よりも比にならないぐらいのスピードであった。
「ぐぅ!!!」
真っ正面からの凄まじい衝撃とダメージがアスランを襲う。
デュエルとバスターがイージスを援護すべく、地上より撃ってくる。
だがどの1発も当たることなく、地上へと着地してすぐ眼にも止まらぬ機体速度で、一瞬でデュエルの懐に入ってきた。
「バカな!!?ここまで距離があったんだぞ!!!それを……ぐあ!!!」
脚部スラスター全開からの回し蹴りでデュエルを一蹴。
「イザーク!!くそ!!!この化け物がぁ!!!!」
バスターが連装ミサイルポッドで仕掛ける。全てホバリング移動による高速移動で回避しつつ、バスターも蹴り飛ばす。
この戦闘模様をアークエンジェルの艦橋より観測していたマリューたちは、従来のモビルスーツでは決して不可能な戦い方をするパワードに唖然としていた。
「これは……」
「なんて………」
ナタルとノイマンはそれ以上言葉を続けることが出来なかった。
他クルーたちも呆然となる中、マリューは端末を操作し格納庫へと通信を繋げる。
通信に出たのはエイダであった。
『何かしら?この状況で……』
「エイダさん!!あれはどういうことなの!?突然パワードの動きが!!!」
『……あれは、パワードに内臓されている特殊機構によるものよ』
エイダは今はそれ所ではないのに、不機嫌そうに答える。
マリューはそれがどういうことなのかも問い質すことに。
エイダはそれが以前のアフリカ大陸でのザフト基地を奇襲際にも使ったと説明する。
ナタルが以前にザフト補給基地を奇襲するという話をした時、そんな事を口にしていたのを思い出す。
「確か、あの時…新機構を使うと……それが」
『そうよ。パワードの切り札…PXシステム』
「なんなの?それは……」
『PILOTS EXPERINCE SYSTEM……強制的に極限状態に追い込む事で飛躍的に戦闘能力を向上させ、更にそれによって強化されたパイロットの感覚及び能力に対応させる形で実現させたシステムよ。
搭載された機体の性能を爆発的に引き上げる一種のオーバーブースト機能でもあるわ』
「なんてものを…」
『ただシステムの発動状態では、パイロットの能力および機体の性能が大幅に上昇する反面、パイロットの心身と機体全体に掛かってしまう負荷も増大し、最悪の場合だとパイロットの精神に悪影響が出たり、機体その物が自壊してしまう危険性も有り得るわ』
「!?」
そのシステムのデメリットを聞いてマリューの怒りが沸いた。
そんなパイロットの生命を危険に及ぼすようなモノをパワードに載せて、それをシンラに使わせてるのかと居ても立っても居られない。
「それをシンラくんに!!!」
『ここで使わなかったら、ケーニッヒくんは死んでたわよ』
その言葉にマリューは言葉を詰まらせる。ミリアリアもそれを聞いてトールが死ぬビジョンを想像してしまい、必死に振り払う。
だがマリューはエイダに食い下がった。
「システムことまで黙っていたのは何故なの!!?」
『勝てればそれで問題ないはずよ!何が気に入らないの!貴女は!』
「シンラくんは戦いの道具ではないのよ!!」
『あの子のことをどうすべきかは、私が決めることよ!!!』
「艦長!!いまは言い争いはやめてください!!」
食い下がるマリューに苛立つエイダ。互いにぶつかり合う様子を部下たちに晒しナタルが制止しようとする中、戦場ではパワード優勢でイージス、バスター、デュエルを圧倒していく状況が続く。
「くっ!!」
苦悶の表情を浮かべるアスラン。ビームライフルで連射しながら吶喊する。
だがパワードパンツァーは眼でも追えない機動力で、縦横無尽に避けていきながらすれ違い様にビームトマホークでイージスの右腕を切り落とす。
「くっ!!くっそぉ!!!」
全く此方の攻撃が意味を成さない現状に苛立つアスラン。
そこにキラからの呼び掛けが届く。
「下がってアスラン!!貴方たちの負けだよ!!」
キラとしてはこれ以上シンラとアスランが戦う姿は見たくない。
それにこのままではシンラがアスランを殺してしまいかねない。
今のパワードの様子が違いすぎる以上、何としても止めないととキラは焦る。
しかしキラからの忠告をアスランは聞き入れることはなく、ライフルをしまい左腕からビームサーベル展開、もう一度パワードに斬りかかる。
だがイージスの動きが遅く見えるシンラからすれば、そんなもの対処可能である。
振られたサーベルを避けてイージスの側面に移動からの頭部に殴りつけた直後、肩部からミサイルを射出。
至近距離からミサイルだった為、避ける間もなく全て着弾する。
実態弾だからフェイズシフトで防げるが、だが凄まじい衝撃だったのでイージスは仰向けに倒れる。
そこでイージスのエネルギーが底尽き、フェイズシフトが解除された。
「ぐあ!!!」
「アスラン!!!」
キラは思わず声を上げる。彼女としては幼なじみである彼を見殺しなんて難しい。
しかし今正にパワードがギガバスターの砲口を倒れたイージスに向けて撃とうとしていた。
「シンラっ!!!待ってっ!!!!」
がっ、その時ーー
「アスラン下がってー!!」
「に、ニコル……!」
「ブリッツ!?」
苦悶の表情を浮かべるアスランと、驚くキラのモニターに、ミラージュコロイドを解除した手負いのブリッツがパワードに向かっていくのが映る。
ランサーダートを脇に抱え突撃してきた。
突然の警告にも狼狽えず、シンラは予測していたように直ぐ様反応した。
「っ!?」
イージスに夢中だったパワードが寸前まで、ミラージュコロイドで偽装していたブリッツは来ることを予測していたかのように動いたことに思わず恐怖を覚えてしまうニコル。
実はパワードパンツァーの頭部複合センサーには、ブリッツのミラージュコロイドすらも探知できる程の高感度レーダーを搭載している。
なのでブリッツが先ほど吹き飛ばした辺りで、ミラージュコロイドを使って身を潜めていたのは確認していた。
彼の奇襲はそこで失敗してしまっていた。
「ニコル!!!にげろぉー!!!!」
アスランは友に逃げるよう叫び。
「シンラ!!!待って!!!だめぇ!!!!」
キラは大切な人の凶行を止めさせようと声を荒げる。
ーーーだが。
「邪魔だぁあああ!!!」
無情にもブリッツのランサーダートはパワードパンツァーのシールドに阻まれ弾かれてしまい、代わりにパワードのビームトマホークの刃がブリッツのコクピットに横一文字の形で綺麗に突き刺さる。
「うわぁああああああああっ!?…………ぅう………ッ」
ビームの刃がコクピットの装甲を貫通し、内部のニコルにまで届いた。
そのまま刃は彼の腹にまで到達し、無惨にも下半身がビームの熱によってジワジワと焼けていく。
そんなブリッツの姿にアスランとキラは、驚愕と動揺が混じった表情を浮かべ、シンラは自分がやったことに冷静に険しい顔つきで見つめていた。
そんな中、ニコルは振り絞るようにしてか細い声を漏らす。
「かあ…さん…ぼく、の………ピア………ノ…」
その言葉を最後にブリッツは激しく爆発し、紅蓮の炎と共に消えた。
「あ...ああ、に、ニコルゥウウウウウウウウーーーー!!!!」
戦場にアスランの叫びが木霊するのみであった…。