機動戦士ガンダムSEED OVERLOAD   作:新米くん

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キャラクター紹介

シンラ•ユーリ(イメージCV.佐藤拓也)

性別 男

年齢23歳

人種 ナチュラル?

地球連合軍の第13独立機動遊撃群オルカ部隊なる部隊に所属する地球軍の特務兵士。
地球軍に属しながら、アズラエル財団傘下の謎の組織「カンパニー」にも在籍している。
モビルスーツの操縦技術に関して異常とも言うべきセンスを持っており、その腕前にザフトが恐れ彼を「死神」と恐怖を込めてそう呼んでいる。
人種に関してデータ上ナチュラルと記載されてはいるが、実際は不明でありカンパニー麾下の生体CPUであるともある。
尚、生身での戦闘でもずば抜けており、一人で複数のコーディネイターを殺すなんてのも難なくやり遂げる。


キラ•ヤマト(イメージCV.日笠陽子)

性別 女

年齢16歳

人種 コーディネイター

※本作品では女性として存在している。
ヘリオポリスに住む少女で、一世代のコーディネイターでもあり両親はナチュラルである。
ヘリオポリスに住む前に月のコペルニクスに住んでいたことがあり、そこでアスラン•ザラと出会い、異性の幼なじみとして仲良くしていた。
その後、ヘリオポリスに引っ越し今回のザフト襲撃に巻き込まれ、シンラと出会うこととなった。


PHASE04 アークエンジェル

連合軍の新造戦艦アークエンジェルの出現に誰もがそれに目が行っていた。

そのアークエンジェルを動かし乗艦しているのは、ナタル・バジル―ル、アーノルド・ノイマン、ジャッキー・トノムラ、ダリダ・ローラハ・チャンドラII世、ロメロ・パル

のメンバーでブリッジでこの戦艦を動かしている。

 

操舵主を務めるノイマンが、艦長席に着くナタルに報告する。

 

「開口部を抜けました」

 

「モルゲンレーテは大破!ストライクを発見!あ!それに、もう一機?あれもG兵器か?」

 

副操舵主を務めるジャッキー・トノムラが見たままに報告するが、パワードを見て驚きを浮かべる。

それは報告を受けたナタルも同じ反応となった、自分が知るG兵器とは異なるがしかしモニターにパワードの頭部を見てG兵器モビルスーツと酷似していると印象を抱く。

一方、アークエンジェルに気を取られていたパワードに乗るシンラではあったが、すぐさまシグーに視線を戻すとシグーが今にもコロニーから逃げようとしていた。

 

「逃さん」

 

パワードのデュアルセイバーと左右にマウントされている鞘が、一体化し変形した射撃形態の大型ビームライフル――99mm高出力エネルギーバスターライフルを連結させ、超遠距離用のロングレンジ形態のライフルへと合体させてターゲットスコープでシグーをロックオンする。

 

「落ちろ」

 

冷徹にそう告げる彼の言葉と共にパワードより強力なビームが放射される。

 

「なに!?くぅ!!!」

 

咄嗟に避けるが、機体の左足から左腕にかけて放射された大出力のビームに巻き込まれ消失し爆散する。

クルーゼは忌々しくもスラスターを全力噴して全速力で離脱するのだった。

 

「逃げたか」

 

クルーゼのシグーを取り逃がしたことを確認すると攻撃を止める。対するクルーゼはコクピット内部で危険アラートが鳴り続く中、何とかコロニーより脱出することができた。

 

「あれほどの火力、モビルスーツに持たせるとはな」

 

シグーの離脱はアークエンジェルでも確認していた。ナタルは安堵の溜息を吐きながらも部下たちに指示した。

 

「着陸する。対地速度に合わせ、重力の発生に注意しろよ」

 

アークエンジェルはそのまま着陸するのであった。

 

 

______________________________

 

 

 

その一方、ヘリオポリスの近辺宙域に未だ停滞していた二隻のザフト艦隊の内、旗艦であるヴェサリウスの格納庫ブロックでは奪取したイージスのデータ取りが行われていた。

その作業にはイージスを直接奪取したアスランもその作業に加わって、見事なキーボード操作で順調に作業に従事していた。

だがその中で彼はある事を思い浮かべていた、彼女...幼馴染である少女キラのことである。

彼女とは幼い頃より一緒に遊んで楽しい思い出ばかりであった、そのどれもが自分に向けて可愛いらしい笑みを向けてくれていた。

そんな争いとは無縁の筈の彼女と先ほどあのヘリオポリスにて再会したことに動揺を未だ捨てきれない。

 

「キラ...」

 

そう彼女の名を焦がれるように呟いたアスラン。そんな中、ヴェサリウスのカタパルトハッチが開き、艦内アナウンスが流れる。

 

《クルーゼ隊長機、帰還。機体損傷甚大、消火班、医療班はBデッキへ!》

 

シグーは緊急用のクッションにて受け止められ、すぐに消火班が消火作業に入る。その痛々しい姿に誰もが自分の眼を疑った、隊長であるラウ・ル・クルーゼはザフト発足当時からトップガンとも言うべきレベルの人物であり、その実力は誰もが参るぐらいである。

そのトップエリートであるクルーゼが機体を損壊させて帰還してくるなど余程のことであると、アスランは思うと共に「まさか、キラが...いや!そんなわけがない!!」と被りを振って、自分が思ったことを否定する。

 

________________________

 

 

その頃、ヘリオポリス内部では地上に降り立ったアークエンジェルに合流すべくマリューの指示の下、キラはストライクに乗りこみ機体のマニュピレーターの上に乗せて、開放された搬入路へと進入し、格納庫ブロックに入る。

エイダから「貴方もストライクに続いて」と指示を貰い、パワードもストライクの後に続くように進入する。

ストライクに丁重に降ろされたマリューやトールたちに、ナタルたちが駆け寄ってきた。

 

「ラミアス大尉!」

 

「バジル―ル少尉!」

 

ナタルらは彼女に敬礼し、無事な姿に安堵する。

 

「ご無事で!何よりでありました!」

 

「貴方たちこそ、よくアークエンジェルを...。お陰で助かったわ」

 

ナタルたちに微笑みを浮かべるマリュー。丁度その時にストライクのコクピットハッチが開かれ、キラが補助昇降式ロープで降りてきた。

ストライクの足元にいた者たちは、全員キラに視線を向けてしまう。

 

「おいおい、何だってんだ?子供じゃねぇか!あの嬢ちゃんがアレに乗ってたってのか!?」

 

キラを見て一番に口にしたのは、アークエンジェルの正規クルーの生き残りで整備担当で主任の役目を請け負うコジロー・マードック曹長である。

驚きを見せたのは何もマードックだけではない、ナタルたちもこの状況に理解できていなかった。

そればかりか、ストライクのあとからパワードがやってきて更に彼らの動揺が増してしまう。

 

「な、なんだ?あのモビルスーツ!見たこともないぞ!?」

 

「バジル―ル少尉、あのモビルスーツの顔....どことなくストライクに似てませんか?」

 

「じゃああれもG兵器!?だがあんな機体の情報はなかったはずだ!」

 

ノイマンに言われるが、ナタル自身が知るG兵器の情報にはパワードの存在していない。これはどういうことか?ナタルはマリューに質問を投げかけることに。

 

「ラミアス大尉....これは?」

 

ナタルの問いにマリューは眼を泳がしその後目線を落とす、っとその彼らにドクターらの複数のトレーラーが搬入路に入ってくる。

その一台よりドクターエイダが降りてやってきた。

 

「流石ですね、ラミアス大尉。新造戦艦アークエンジェルは...」

 

「大尉、彼女は?」

 

「彼女はモルゲンレーテ社の生き残りのようです。そしてあの機体...GAT-X00・パワードを開発した方々よ」

 

「パワード?それがあの機体の名前...」

 

「ええ」

 

「初めまして、ドクターエイダと申します。出来ればあのパワードとパイロット共々、乗艦の許可を....その代わりと言ってはなんですが、此方で運んできた大量の物資をお使いください」

 

「....それが」

 

 

「へー、こいつは驚いたなぁ。もう一機のGATシリーズか....まさか6機目があるなんて知らなかったよ」

 

ナタルが言いにくそうな顔をした時、パイロットスーツに身を包んだ男...先ほどの戦闘でヘリオポリスに入ってきたメビウスゼロのパイロット――ムウ・ラ・フラガが彼らがいる格納庫ブロックにやってきた。

 

「地球軍・第7機動艦隊所属、ムウ・ラ・フラガ大尉。よろしく」

 

「第5特務師団所属、マリュー・ラミアス大尉です」

 

「同じくナタル・バジル―ル少尉であります」

 

マリューとナタルはムウに対し返礼する。その時、パワードのコクピットよりシンラが降りてきた。

シンラが降りてのをマリューたち全員が確認し、全員彼に目がいく。

その中でキラは嬉々とした顔を浮かべ、いの一番に補助昇降ロープで降り立つ彼の傍まで駆け寄る。

 

「あ、あの!!」

 

「ん?」

 

シンラは声を掛けたキラに振り向く。その彼女は嬉しそうにし、彼に声を掛けた。

 

「あの、さっきはありがとうございました!」

 

「その声...ストライクの...」

 

「はい!そうです!あと...」

 

「ん?」

 

「カレッジでぶつかった時を覚えてますか...?」

 

そう言われてキラの顔を凝視するシンラ。それに対し顔を赤くしてしまいモジモジとなる彼女に、シンラは確かめる。

 

「...あの時の子か?」

 

「は、はい!」

 

「そうか...尚更大事なくて良かった。民間人である君にモビルスーツを操縦させてたなんて申し訳ない」

 

「あ、あの!え、えっと!」

 

っと淡々とそう謝罪の言葉を述べるシンラに、キラは慌てふためく中、そんな彼らにムウが近づく。

 

 

「さっきの戦闘、凄かったよ。中々の迫力だった」

 

ムウ・ラ・フラガの姿にシンラはすぐさま敬礼をする。

 

「地球軍・第13独立機動遊撃群オルカ所属、シンラ・ユーリ中尉であります」

 

「ムウ・ラ・フラガ大尉だ....それにしても...」

 

何やらシンラに対しても以前にも見たことあるような態度を見せる。

そのムウの様子に対しナタルが気になって問いかける。

 

「大尉は彼を知っているのですか?」

 

「いやさっきの戦闘でのあの動きを見て、もしやって思ったのさ。以前にも見たことがあるからな」

 

「見たことがある?」

 

そこにマリューも気になった、彼女も未だシンラという人物の底が見えないことに警戒していた。

だが次にムウが口にする言葉にマリューたち軍人らは鳥肌を立たせることになる。

 

「君のあの動き...以前にも二度見たことがあるよ、まるで死神みたく命を刈り取ろうとする戦い方。新星攻防戦...そしてグリマルディ戦線」

 

「っ!!グリマルディ戦線って!?」

 

「まさか....グリマルディの死神!!?」

 

マリューが驚愕し、同じ反応をするナタルが口にした言葉に、トールたち学生ら以外の者たちは驚く。

いつの間にかシンラの傍らに寄り添うように着いているキラも何のことだか分からず、ただシンラの方を不安げに見つめる。

その当の本人は何処吹く風とばかりに無表情でムウを見つめるのみである。

そんな誰もがシンラのことを見る中、彼の上司であるドクターエイダはこれ以上はダメと割って入る。

 

「申し訳ないのだけど、これ以上の詮索はやめて貰えるかしら?一応、彼は私の部下なのよ」

 

「別にそんな深く問い詰めてはいないさ」

 

などとムウはおどけて言うが、エイダはならばとキラに視線を向ける。

 

「なら彼女はどうなの?ストライクに乗ってジンを一機撃破したようだけど?」

 

「ジンを撃破!?あの少女が!?」

 

ナタルを含めた下士官らは驚愕する。しかし無理かなるであろう、自分たちの切り札となるモビルスーツが民間人の子供の手によって操られ、敵のモビルスーツを撃破したのだから。

 

「...そうか。俺はあれのパイロットになるヒヨッコ達の護衛で来たんだがねぇ、連中は....」

 

「丁度司令ブースで艦長へ着任の挨拶をしている時に爆破されましたので....共に.....」

 

「艦長が....そんな....」

 

ムウにとってナタルの言った事は、己の任務の失敗を意味し理解した。一方、マリューもまた自分の上官が既にもうこの世に居ない事実に衝撃を受ける。

ムウはGATシリーズに乗る事なく死んだパイロット達を思い、しばしそれに耽る。

やがて顔を上げてから、キラの方に視線を向ける。

 

「な、なんですか?」

 

彼女は警戒しながらさり気なくシンラのくっつく様にしながら、彼の作業着の袖に掴んでいる。

ムウは気にせずキラに問い掛ける。

 

「君はコーディネイター、だね?」

 

「――!!」

 

エイダは細目でキラを興味深そうにし、そんな彼女と、無表情のままムウを見るシンラを除く全員がムウの言ったキラへの問いに驚き、息を詰まらせる。

マリューは、ストライクに同乗していた時の予感が当たった事と、キラ達を巻き込んでしまった事に顔を顰めた。

キラの同性の友人であるミリアリアなんかは、彼女の身を案じるように見つめる。

そしてキラは暫く顔を伏せてから口にする。

 

「……はい」

 

やがてキラは認めるように答えると、警備兵たちが銃に手を掛けようとした。

 

「な、なんなんだよそれは!コーディネイターでもキラは敵じゃねぇよ!さっきの見てなかったのか!

どういう頭してんだよ、お前らは!」

 

友人の1人、トールがキラを庇うように立ちはだかり、警備兵を睨む。

 

「そうよ!!コーディネイターだからって民間人でも銃を向けるなんてイカレてるわよ!!!」

 

トールの恋人であるミリアリアも、彼女を守るようにしてムウや兵士たちに訴える。

キラはずっとシンラの服の袖を掴んで事が収まるのを震えながら耐えていた、それをシンラは彼女を見つめてると.....

 

 

 

 

 

 

お願い...いつかこの子を守ってあげて....

 

「っ」

 

頭の中で双子の赤ん坊を抱く女性がお願いするという、身に覚えのない記憶が頭の中で流れる。するとシンラはいつの間にか彼女を庇い、守るようにして....

 

 

「彼女がコーディネイターだからと銃を向けるなら、自分も向けられるべきだ」

 

「ちょ!!シンラ!!」

 

エイダの制止などこの時点で耳にしていない。彼と対するムウは「ほう?」っと興味深そうに問いかける。

 

「何故?」

 

すると彼は.....

 

 

 

 

「自分が所属する部隊は、ブルーコスモス盟主――ムルタ・アズラエル直属の特殊部隊で、俺はその特務兵士だ」

 

怒りにも似た勢いでそう告白するシンラのこの言葉に、誰もが息を吞むぐらい騒然となってしまった。

 

 

「庇って...くれた...」

 

一方キラは自分を庇ってくれたシンラに対し、安心感を抱くのだった。

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