転生したら就活失敗おじさんだった件について   作:上殻 点景

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 特に意味もなく、ミュルジスの庭園を
サボりに利用していたおじさんは、
ひょんなことから、植物を傷つけてしまう。

 それにキレた、主任のミュルジスから言い渡された示談の条件は......

「頑張って、おじさん。ここで、植物採取で
一週間もサボったら、また主任にコロされちゃう」
「ここを言いくるめれば、念願の有給が取れるんだから」

次回、おじさんの有給死す。デュエルスタンバイ!



おじさん強奪

 ある日のライン生命のラボにて 

 

 「警備課主任様が何の用だ。前回の反省文なら出したはずだが?」

 「いや、今回はいつも暇そうな貴様に、働いてもらおうと思ってな」

 

 暇、そうな、だと......そいつは心外だ。

 

 たまたま、共用の休憩スペースの片隅で、

 たまたま、タバコを吸っていただけである。

 それが、毎日、毎時間、あるかもしれないが、

 それは偶然だ。

 

 決して、主任―――――フェルディナンドに

 一週間サボったツケを払わされたくないから

 サボっているわけではない。

 

 かといえ、サリアに絡まれるのは、

 悪い予感しかしない。

 

 ここは、ミュルジスの庭園にでも逃げるか

 

 「悪いが、この後も予定があるんでな。暇ではない」

 「ちなみに、ミュルジスのラボには、大好きな主任が待ち構えているぞ」

 「......予定を聞こうか」

 「暇、では、ないのでは?」

 「急遽、暇になっただけだ」

 

 なぜ、俺の避難所がバレている。

 

 あの主任(ミュルジス)の野郎、密告しやがったか。

 いったい誰のせいで、一週間植物採取する

 羽目になったと思ってんだ。

 

 まあいい、

 

 あのクソ忙しい主任のことだ、予定を入れて撒いてしまえば、

 二日後には、日ごろの忙しさと、研究に押しつぶされて

 頭からは抜けているだろう。

 

 「全く、遅かれ早かれ結果は変らんと思うがな」

 「何か言ったか」

 「何も言ってはいない。ただ、察しただけだ」

 

 そうして、俺は言われるがまま、

 サリア主任に付いていくのであった。

 

 ◇◆◇

 

 「ついたぞ」

 「ここは、あの時の試験場か」

 

 ホイホイついていった先は、あの時と同じ試験場

 だが、雰囲気が違う

 

 周囲を取り巻くは、研究者

 正面に、鎮座するは多数の機械、いくつかボロボロのもあるが

 

 どれもが、人型の形であった。

 

 「こいつは、パワードスーツか」

 「そうだ、ライン生命で研究されている機器の一つだ」

 

 その機械は、全身が装甲に覆われているわけではなく、

 剝き身で内部が見える部分の方が多い。

 

 ―――――まだ、試作品ってところか

  

 「今回は、こいつのテストを手伝ってもらいたい」

 「だが、俺にスーツの動かし方なんか分からんぞ」

 

 スーツの中には装備がついたやつもある。

 これは、思った以上に操作は複雑そうだ。

 

 だが、動かすぐらいなら、直感的に行けるハズだ。

 原作では、イフリータでも動かせてたし。

 

 「―――――――まさか、冗談はよせ。貴様は相手をする方だ」

 「正気か?」

 

 いや、忘れているかもしれんが、俺はエネルギー課所属だぞ。

 ムキムキマッチョと世紀末覇者が存在する警備課とは違う。

 争いを知らない箱入り男だぞ。

 

 「警備課の隊員を一方的に殴り飛ばし、私から逃げれる男が何を言っている」

 「それは、運がよかっただけだ」

 「ほう、数十回以上も逃げるとは、よほど運が良いと見える。

  この後、射撃性能のテストがあるんだが、的の仕事はどうだ」

 「スーツが売れなくなってもしらんぞ」

 

 そう笑っておくと、

 真面目な顔で、端末を操作するサリア主任

 

 えっ、マジでやんのか。冗談だろ

 

 そんな慌てた顔を見てたか、知らんが 

 

 「まあ、冗談は置いておいて、だ。

  これは個人的なお願いでもある。

  どうも、力加減が上手くいかなくてな。

  つい先ほども、2台スクラップにしてしまってな」

 

 サリアは見た感じ、装備を持っていない。

 もしや素手で......ゴリラか何かか?

 

 いや、口に出したら、本当に的にされかねんな

 

 「安心しろ。射撃実験への参加は強制だ。

  それで、実験の話だが――――――――」

 「口に出したつもりはないが」

 「顔に出ていたぞ」

 「馬鹿な、サリアがゴリラだと顔に⁉」

 「追加も必要らしいな」

 

 どうあがいても、俺は的になるようだ。

 

 もはや、これまでか。

 とりあえず理由をつけて、この実験から逃げよう。

 

 三十六計逃げるになんとやら、

 こんな場所にいたら命がいくつあっても―――――

 

 「まさか、逃げようとは思うまいな。私でも倒せる相手だぞ」

 「下手な挑発には乗らんぞ」

 「では、方法を変えよう―――――――

 

 どんな、方法で来ようが、俺の決心は揺るがんぞ

 捻じ曲げたければ、クリステンでも連れて命令させるんだな

 

  ――――――――では、フェルディナンドには、

  2週間頑張ってくれたと伝えるでどうだ」

 

 馬鹿な、一週間のサボり券(合法的に仕事を休める理由)だと

 

 クッソ、下手なもんより欲しく見える。

 これが、社会の闇、

 テラにはびこる悪魔か

 

 「――――――気に入った。なら、暴れるぞ?」

 「何、壊さなければ問題ない」

 

 そう言い終わると、

 無機質な瞳に、灯がともる。

 

 アチラ側も、準備が万端ってか

 

 いいぜ、サボりをかけたこの一戦。

 負けるわけにはいかねぇ。

 

 「さあ、かかってきやがれッ!」

 

 ◇◆◇

 

 時刻は夜。ライン生命、開放型屋上庭園にて

 

 「クソッ、体の節々が痛みやがる」

 

 あの後、実験は、パワードスーツにタコ殴りにされて終了した。

 あれだけの啖呵を切ってこの様なんだが。

 正直、一気に3体、4体と来るとは聞いてない。

 

 どう考えても、一体ずつ相手するべきだろ。

 何が、多数のデータが欲しかっただ、サリアでとっとけ。

 

 その上、できるだけ壊さないでくれときた。

 おかげでアーツも使えず、適当にあしらっては殴られるという、

 もはや、集団リンチだ。

 

 余りのツラさに、大になって倒れる。

 

 見えるは、満天の星。

 

 「つったく、のうのうと星は輝いてやがる」

 「そうだな。ここは星が良く見える」

 

 こちらをのぞき込むのは、統括課の主任

 

 「何の用だ。ついに、クビでも切りに来たか」

 「君宛のラブレターは総括課にたまっているよ。今回は、単に観察をしに来ただけさ」

 

 ラブレターねぇ。そいつは、熱心に俺のことが書いてありそうだ。

 こいつは、そろそろ荷物を片付ける必要があるかもな。

 

 思案から目を覚まし、目前に見えるは、

 俺を見つめる彼女

 

 「いや、観察対象は星ではなく俺か。研究に余念がないようで何よりだ」

 「――――――君は、空に浮かぶ恒星、だな」

 「どういうことだ。いずれ、燃え尽きるとでも言いたいのか?」

 「いや、君の光はまぶしすぎる。光を見たものは、焼かれるのが定め――――――」

 

 どういう、比喩表現だ、それは。

 これまで生きてて、化け物、悪魔とは呼ばれたことはあったが、

 星になぞられるのは、初めてだ。

 

 全く、どんな感性だ......いや、

 俺を放置している時点で

 まともなもんじゃないな

 

 「―――――恒星の回転は、無自覚に周囲を巻き込む。

  それが、どんなモノでも、いずれな」

 「あー、つまり何が言いたい」

 「そうだな......君のクビは当分、先になるということだ」

 「そいつは結構なことで」

 

 もう少し、モルモットでいろってか。

 観察したところで、天才様が求めるような結果は

 出ないと思うんだが。

 

 「考えても分からん。悪いが、俺は寝させてもらう」

 「そうか、おやすみ、だ」

 

 目を閉じる。

 

 音は澄み、暗闇が訪れる。

 男を照らすは、テラの星空。

 

 今日も星空は、輝いている。

 

 




 ここまで、読んでいただきありがとうございます。どうも作者です。
 私語となのですが、感想もらって、文自体はだいたい書いたくせに、アークナイツのEXステージとかレベル上げをやっていたら投稿できてなかったことをここに懺悔します。ところで、私の龍門幣はどこに消えたんでしょうか。確か、30万ぐらいはあったのになァ、と思い龍門幣の周回中です。
 ちなみに、皆さまは無料単発でいい引きは出来ましたか?作者は、現在進行形で、星3以外を見たことがありません。なので、この話が投降されたまであります。書いたんだから何か出てくれ(本音)
 誤字脱字報告助かっています。ありがとうと返信ができないため、この場で感謝を伝えます。
 前回も感想ありがとうございました。その感想は、作者のモチベにつながっています。
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