誰にだって、プライドはある。
心、義、体、先天性のものはあれど。
負けれないものもある。
今回は、そのプライドがダメだった。
私たち3人はみな同じ志だったハズだった。
誰もが、尖った分野があり、いいところはそれぞれあった。
だけど、どうして!クリステンには、あんなに大きなものがあるの。
それにサリアも最近胸が苦しくなったって......
許せない。こうなれば、体を......
でも、いきなり盛るのは怖いし、そうだジェル状のあれを使えば
――――――――日記はここで途切れている。
ある主任の日記より
ある日、ライン生命、エネルギー課、郊外ラボにて
そこには、ところ狭しに機器が並んでおり、
いくつか埃がかぶっているものも存在する。
重力装置のテストという名目で借りられた部屋に、
存在するは、二人の男性
「いいか、おっぱいだ。おっぱいは全てを解決する」
「いきなりどうした。長時間の実験で頭でも狂ったか?」
現在、時刻は朝の5時、実験を開始してから3度目の朝となる。
正直、エネルギー課の主任であるフェルディナンドが珍しくお願いしてくるから、
手伝ったのだが、それが過ちであった。
まさか、ほぼ三日ラボから出ることができないとは。
タバコが吸いたい。まともな飯を食いたい。そして何より、寝たいのである。
目の前にあるは、様々な計器。正直、コンピューターにでも記録させとけよと思うのだが、
機材が古すぎるのと、実験室の場所が悪すぎるので、人力でデータ取りとなっている。
「いいか、必要なのは大きさだ。全てを包み込む
ドロシー主任のような広大さが必要なのだ」
「少し休んでこい。いいか、今、我々が論じるべきは
胸部の大小ではなく、目の前の値についてなのだ」
主任が何か言っているようだが、知らん。
ちょうど、エンジンがかかってきたところなんだ。
悪いが俺は、止まらんぞ。
ああ、それにしても、ドロシー主任はいい。
間違いなく、アレに包み込まれることで、
天国へ旅立てる。
だが――――――――
「それに比べると、サリアは壁だ。まるで、炎国にある断崖絶壁のレベルだ」
「貴様、自身が割と最低なことを言っている自覚はないのか?」
何を言っている。ただの事実だろう。
どこからどう見ても、あれは壁だ。
本人のアーツが壁みたいなせいで、
胸まで壁になったのかというレベルである。
そういう、俺に対し、フェルディナンドは呆れた目をする。
ははーん、さてはこの手の話に、
耐性がないなこの天才様は。
「流石に、天才様にはこの話は難しすぎたか」
「いや、君に失望していたところだ―――――――――、
俺に、失望?今更か。
全く、色気に耐性がない奴はこれだから
―――――――――なぜ、サリアが着やせしているという考えに至らない?」
「なっ―――――――!?」
この男、何を、言っている。
いつも、見ているサリアの胸部が偽物だと......
そんなことがあり得るわけがない。
「世迷言だ。俺はサリアの胸を戦闘で触ったことがある。
だが、奴の胸は壁だった――――――――」
ああ、思い出せばそうだ。
昼時にライン生命の通路を爆破した時、休憩中のサリアと戦闘になった。
ヤツの装備は不十分で、殴り合いとなった。結果は殴り負けて、ひどい目にあったが
その時の情報から推測して、ヤツは着やせなどはしていない。
「確かに硬質化したアーツを触った可能性は否定できない。
だが大きさまで変えることはできないはずだ」
「普通なら......そうだ。だが、サリアが普通ではない胸部の持ち主だとしたら」
普通ではない、だ、と......
こいつは、何を言っている。
「どういうことだ、説明しろ」
「何簡単なことだ。奴の局部が極端な柔らかさと弾力を持っていた場合、
貴様の説は覆るということだ」
「そんなことが、あり得るわけがないだろう!」
あのサリアだぞ。母性のかけらもない世紀末覇者に、
そんな属性があっていいわけがない。
もしそんなことが事実なら、明日のライン生命では暴動がおこるぞ。
「俺は、認めんぞ、フェルディナンド!」
「つくづく、貴様は研究者に向いていないな。研究者が夢を追い求めずなんとする」
「いいか、夢は、事実ではないからこそ夢だ。それを現実に置き換えるとは愚策だ」
「本当に、そうかな?一回想像してみるといい―――――――巨乳のサリアを」
巨乳の、サリア―――――――それは、いつものように暴力的ではなく
全てを包み込むような地母神のような存在。
その拳は、殴るためではなく、人を諭すため
「おお、おお、これはッ!」
「そう、それこそがギャップ萌えだッ!」
ギャップ萌え......これがそうなのか。
確かに、いつも暴力的で物騒なサリアに母性があるのは萌える――――!
「フェルディナンド、俺が、間違っていた。己の未熟さを呪うばかりだ」
「分かればいい。だが、分かっているな、ここまではまだ仮説の段階だ」
「ああ......仮説は証明しなくちゃならねぇ」
「ふっ......及第点をやろう。というわけだ、急ぎ実験を終わらせ―――――」
「「
そうして、5日目の朝を迎えることとなる。
◇◆◇
ライン生命、共用スペースにて
「見つけたぞ、サリア」
正直、体はボロボロだが。
俺達には、負けられない戦いがある。
幽鬼のような足取りで、ヤツに一歩ずつ近づく。
「いきなりどうした。貴様から来るとは、何用だ?」
「なんのつもりも、なんとォ!」
挨拶代わりの拳を一発。
だがそれは、サリアのカルシウムの盾で防がれてしまう。
ここまでは、予想通りだな。
「いきなりな挨拶だ。だが、その程度で私を倒せるとでも......?」
「まさか?だが、これはどうかな?」
動きを止めたサリアの足元に、球体を投げつける。
「何、足が重い」
「エネルギー課の実験の成果だ。簡易重力発生装置だ」
「これ、は、重いな。だが、なんの、これしき」
簡易とはいえ10倍ぐらいの重力がかかっているんだぞ。
どうして動ける(本音)
「まだ動くか、警備課の主任は化け物かよ」
「それは......貴様が良く知っているハズだろう」
だが、動きを止められたのなら十分。
この計画は、2段構え
まずは、重力で足を止める。
そして、ここからが俺たちの研究の成果だ。
「だが、時間は稼げる。これがフェルディナンドの犠牲の成果だ」
「何を、する、つもりだ」
腕を前に出し、アーツを発動。
思い出すは、ヤツとの努力、夢、勝利
全神経を集中させ、
フェルディナンドが設計した武器を描く。
「仮設8番封印起動
アーツの光とともに、虚構からそれは現実へ。
腕に、重みと、箱型の銃が展開される。
「守護、銃か......?だが、その程度ではッ!」
簡易でもあったため、起動限界で装置が壊れ、
重力の檻からサリアが解放される。
カルシウムの盾を多重展開ときたか
攻撃は間に合わないと踏んで、最大防御か
理にはかなっている。だが、
「この弾丸は、貴様を必ずぶち抜く。風花・武装解除弾、発射ッ!」
眩い閃光をたて、光が直進する。
この弾丸は、フェルディナンドの意志そのもの。
4徹を超えた俺たちが、謎理論の元、意味不明に作り上げた
――――――――最強の脱衣させる弾
「この光景をフェルディナンドにも見してやりたかったぜ」
一枚、また、一枚とカルシウムの盾をぶち抜くさまは
まさに夜空を駆ける彗星のごとく。
そして、その弾は、最後の盾を超え―――――――
「ちょっと、ここは共用の場所よ。何をやっているのッ!」
割り込んできた、
皆さんは、カニを食べたことがあるだろうか。
カニというのは、見かけはとてもデカいのだが、
いざ食べようとすると、その身の少なさに
とてもがっかりするのである。
なぜか、今回は、本当に失礼なのだが、
そんな光景を思い出すのであった。
「いや、すまん。本当にすまない」
「......見たわね」
「それを視認したかというと、イエスというしかな――――――」
――――――
――――
――一瞬、意識が飛んだ
今、何が起こった。
何、も、見えなかっただと
「コロス、コロス、コロス、コロス、コロス」
前には、恐怖の大王。
周囲に舞うは、水分、
奏でるは嵐のように。
一滴、一滴が殺意を持って飛んでくる。
否、それは殺意というには生易しく、
執念という言葉が合う。
「た、助けてくれ、死にたくない、サリアッ!」
「自業自得だ。あきらめろ」
無残に、無慈悲に一撃は放たれる。
そうして、ジェッセルトンはその日の記憶を失った。
◇◆◇
「まだ、頭が痛い」
「当然の結果だ」
俺たちの中では、聖戦で、
はたから見たらただの犯罪現場な戦いは、
俺の謹慎と、フェルディナンドの減給で幕を閉じた。
「結局、骨折り損か」
「全くだ」
作った、弾、装置は全て回収され、
俺たちに押し付けられたのは後処理のみ。
こんなのは酒飲んでないとやってられんということで、
無理やり、主任を露店の飲み屋に誘拐。
今に至るという。
てか、コイツ、旨そうなつまみを放置してやがる。
もったいないねぇ
「おい、それは私のつまみだぞッ」
「さっさと食わないほうが、悪い」
「貴様ァ、好物は後に食べる派閥なのだよッ」
「んな、俺のつまみを......」
俺が楽しみにしていた、ほろほろに崩れた羽獣肉を
こ、こいつ、生かしてはおけん!
向こうもやる気なのか、その拳の構えは、
空を描き、その形は
ライン生命そのもの。
面白い、ならばテラ三千年の歴史を見せてやる。
一子相伝の暗殺拳――――ドクター神拳だ。
「「負けた方が飲み代だ!!」」
「あのー、お客さん達、酒飲んで楽しいのは
分かりますけどマナーは守ってくださいね」
そんな、店主の注文は、
俺たちの喧騒にかき消されるのであった。
今日も星は輝いている。
ここまで読んでくださりありがとうございます。作者です。
私語なのですが、雀魂の単発でイリヤを引いた後、調子に乗って、限定ニアールさんとスペクターを引きに行って無事に爆死しました。うれしいのですが、できればアークナイツの運が上振れて欲しかったです。そんなわけで、上振れ祈願をこめて投稿となります。
皆様、前回も誤字脱字報告ありがとうございます。勢いで書いて投稿しているので、本当に助かっています。前回、短時間で誤字報告が飛んできたときは、余りの速さに笑わせてもらいました。誤字を減らす努力はしたい所存です。
前回も感想ありがとうございます。皆様の感想のおかげでモチベを保ってかけております。では良きガチャライフがありますように。