異世界転移したその漢、能力もないのに筋肉だけで無双する   作:海波 犬夜

1 / 1

これは完全なオリジナルです
え?なんか見た事ある?
そりゃYouTubeで似たようなの投稿してんの俺ですし
茶番劇で投稿してますが向こうより残酷描写多いと思います


豚はどこまで行っても豚に過ぎん

 

カツ...カツ...カツ...

 

宵闇の中、独りの漢はある場所を目指して歩いていた

もはや10数年その漢以外が近づくことすらなかったヒビまみれのトンネル

荒らされ、落書きだらけのガードレール

粉々に砕かれたカーブミラー

そして...道端に綺麗に保たれているお地蔵様とふたつの墓標

 

「...」

 

漢は何も言わず、ただ墓と地蔵に酒をかけ

墓の主が生前よく食していたものを乱雑に置くと、ても合わせずにまた歩き出す

 

振り向けば笑みを浮かべる女性と、その肩に手を置く男性の姿

その2人を鼻で笑い、漢は再び歩き出す

 

目指す先は........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュンチュン...チュンチュン...

 

「...」

 

漢が辺りを見回すと、1面の草花、青青と茂る木々が周りにはあった。

どうやら、森にいるらしい

 

ここは何処だ...?俺は家に帰ったはずだが...酔って歩いたか。

どうせ森なんざ近所には1箇所しかねぇ

すぐ問題ないな...

 

ガザガザ!!

 

「ん...?」

 

漢が音のした方向へ目を向けると、そこからおよそ人とは思えぬ異形の存在が姿を現した

墨汁のように黒い体

生を感じさせぬ赤き瞳

猿...いや、それ以上に長いまるでイカの触手のような腕

蜘蛛のように4対の脚

そして、今すぐに漢を喰らわんとする人の歯の並ぶものの横ではなく縦に裂けた異形の口

その全てを持ってして、漢を喰らわんと襲いかかった...

そして...漢は為す術なくその化け物の贄に...なることは無かった

 

「...貴様、この俺を獲物として喰らえるとでも思うたか?

貴様如き雑種の牙にもならん軟骨歯がこの俺の体を傷つけられると思ったか」

 

漢は淡々と言葉を並べる

まるで、虫を相手にしているかのように

意志無き化け物には分からない

この漢と自らに、天地で表しても足りない程の実力差があることを

 

「...ふん、自らの意思すら持てん骸か。

骸なら骸なりに黙って転がっておけばいいものを...

いい加減鬱陶しいぞ、塵芥が」

 

一閃

漢の腕が一瞬ブレたと同時に、腕の軌跡が見えたかと思えば化け物の視界は秒を数える間もなく赤黒く染まった

 

「どうやら俺の世界じゃ無さそうだ...

面倒だが、しばらくの住処を探す他ないな...」

 

異世界に転移したその漢の名は 鬼頭 豪忌

才能を持たず、技を持たず、魔法を撃てず、能力を持たず、それせもなお己が肉体のみで頂きに立ち続ける漢である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───森に迷い込んで早2日

腹が減ってはそこら辺の俺に牙にもならん牙を剥く阿呆を喰らい続け、森を歩き続けた。

途中、まるで魔術のような技を使ってきた塵芥もいたが...期待した割には大したことの無い阿呆に過ぎん。

そろそろ腹も減った。今度は空を飛ぶ鳥でも...

 

豪忌がそう思っている時、

時刻はちょうど正午、視界の端に村が見えた

 

「村か...まぁ、まともな飯くらいはあるだろう」

 

そろそろ1人にも飽きてきた。

いい加減物を言う愚物でも欲しかったところだ

どうせだ、しばらくの住処代わりに...

 

「キャアアアァァァァァァ!!」

 

「...やかましい村だ。なんだ一体」

 

叫び声の方向に進行方向を変え、豪忌は少し遠くの景色を眺める

男女の叫び声と、子供の鳴き声。

そして、野太い「攫え、盗め」という声

 

「盗っ人か...チッ、俺の住処になるかもしれん場所を荒らすとは愚者が...!!久々に人間相手はちと面倒だが...俺のモノに手を出すとどうなるか教えるのも悪くない...ゴミ掃除だ」

 

そう言うと、漢は森に生える木を素手で引き抜き、盗賊達が暴れる目の前に放り投げる

 

「雑種共の為に俺が走るのも面倒だ。足止めなら木で充分だろう。」

 

「何者だ!!俺たちの邪魔をするたァいい度胸だ!野郎共、出てきた所を斬り伏せ、縛り上げて村を引きづり回したあとに火炙りだ!!」

 

─オオオォォォォ!!

 

─ヤッタァ!!ヒサビサノシケイダ!!

 

─オマエラドケェ!!コンカイコロスノハオレダァ!!

 

リーダーと思われる阿呆が雑兵共をよこしたか...

はぁ...これだから集団戦は面倒だ

屍が増えては片付けるのにも時間がかかる

 

─ギャアアアァァァァ!!

 

─ナ、ナニガ...グベッ!?

 

─オ、オカシラ!!タズゲッ!!

 

「雑兵如きを何百何千と送れば俺を殺せるとでも思ったか阿呆め。

ここは俺の庭だ。そこで盗っ人とは頭が高いぞ

地を這い蹲る豚が俺に意見できると思うたか

豚は豚らしく血に塗れず泥に塗れ残飯でも漁るがいい」

 

「な、舐めやがって...!!!!

姿を表せクソッタレがァ!!俺がこの手で細切れに」

 

ゴグシャッ!!

 

「意見せず地に伏していれば長生きできたものを...

やはり豚はどこまで行こうとも豚に過ぎんな。

まぁ、豚にしても貴様の肉は喰らう価値もないがな

...さて」

 

「ひっ...!?」

 

「偽りなく応えろ、貴様はこの村の者か?それともあの豚畜生の傀儡か?」

 

豪忌が話しかける青年は、つい先程まで盗賊と殺しあっていた。

おそらく村の住人である検討は着いているが、念の為の確認でしかない。どの道、青年の持つ刃こぼれの酷い槍では豪忌の体に傷1つ付けられないのだから

 

「わ、私はこの村のものです...!!う、嘘はありません...!!

で、ですからどうか、命だけは...!!」

 

「あ?」

 

「許してください...し、死にたくない....!!」

 

「...チッ、話にならんな...」

 

「も、申し訳ありません...!!ゆ、許して...っ!!」

 

青年は、質問の意味を履き違え今にも殺される...!!

そう覚悟し、土下座の姿勢から頭だけを豪忌の方に向け、せめて命だけはと思ってたのだが...

 

まともな話すら出来ん...あの程度で縮み上がるとは肝っ玉の小さい童よ!!

仕方ない...面倒だが他の住民を探すか...

 

既にそこに豪忌の姿はなく、とっくに青年を置いて村の方に歩いていた。

なぜ豪忌が青年を殺さなかったか?

そんなの簡単。いつでも殺れるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おじさんだぁれ?」

 

「あん?」

 

豪忌が村を歩いていると、路地裏...と言うより家と家の境目から声をかけられた

 

見た目的に4〜5つの小娘...だが、いくら村とはいえ先程の青年と比べると明らかに見た目がみすぼらしい

虐待や育児放棄か、はたまたその両方かは分からないが、その小娘の体には多くの傷があった

 

「鬼頭 豪忌。今日からここを仕切る者だ。何用だ小娘」

 

「えっとね...?盗賊のおじちゃんがいない時に、大きな木が飛んできて私に入ってた檻が壊れたから出てきたの!!」

 

「ほぅ...つまりは奴隷か見世物か。

中世ヨーロッパや日本でも江戸やそこらまであったくらいだ。特段驚きはしないが...そんなよそ者の貴様が何の用だ」

 

「えっと...あの...な、何でもするからこの村に...!!」

 

やはりそう来るか。

さすがに小娘だけとは思えん。童の奴隷がいたなら、その親もいるだろう

 

「却下だ。面倒事を背負い込むことほど鬱陶しいことは無い。貴様のような童の奴隷がいるのなら親も居るだろう。そいつらと逃げるがいい。見逃してやる」

 

「...........私、パパとママに捨てられたの...」

 

そう言うと、小娘はぼろ布と言っても差し支えない服を強く握り締め、涙をポロポロと流しながら豪忌に訴えた

 

「今度は泣き脅しか?生憎だが俺には効かん。ピーピー喚かれるのも面倒だ。立ち去れ。それが嫌ならこの場で首を跳ねても...」

 

「お願い...何でもするから...独りは...嫌だ...!!」

 

泣きながら豪忌のジーンズ越しの脚にすがる様に抱きつく小娘を他所に、豪忌は鬱陶しいこの娘に気を荒げ初めていた

吹けば飛ぶような小娘に邪魔をされている

面倒極まりない。だが、そんな豪忌にはそこにいるはずの無い存在が見えていた

 

──お前は強い。弱きを守れ。その為の力...そのための

 

黙れ、愚か者が。

貴様が居たから俺は...!!

 

幻影に怒気を向けると、霧散したように散り散りに消え去った。

あれを見せるのは、恨めしいこの血か、はたまた消してしまいたい過去か

豪忌には分からない

 

「...チッ。やかましいぞ小娘!!

ピーピー泣きわめく猿を連れて行く気は無い!!

...ついて来れるなら勝手に来るがいい。去りたければ去れ!!

ただし、俺について来るからには泣くことは許さん、弱い事も許さん。

貴様が己を磨き、貴様の利用価値を俺に示して見せろ!!

それが出来ないなら、この俺がその首を跳ねるだけだ」

 

恨めしい爺が...!!

貴様の存在が俺の前をチラつくだけで反吐が出る...!!

まぁいいだろう。そこまで言うならこの小娘は一時的だが俺が育ててやる。

まぁ、俺の基準からズレた時は殺すがな。

そうすれば貴様も二度と俺の前に姿を現すこともあるまい!!

 

幻影として顕現した男がいた場所を睨みつけ

心の中で怒鳴りつける

 

 

──立て豪忌!!お前は、強くならねばならん!!

 

──じいちゃん...痛い...やめ...!!

 

──泣いてる暇はないぞ!!まだ這いつくばってもいいとも言ってない!!立て!!

 

──うぐっ...ガアアアアァァァァ!!!

 

 

「いいか小娘。俺のそばに居るからには強くあれ。

その為に、一つだけ教えてやる。1度しか言わん。

これを忘れた時が貴様が死ぬ時と思え」

 

「死ぬ時...」

 

「そうだ。いいか

技に頼るな。魔術に頼るな。武器に頼るな。他人を頼るな。

己を頼れ。自らを見失う時、貴様は貴様でなくなり、死に至る。

技や武器を頼りたければ誰にも認識できぬほど極めろ

いいな」

 

「...半分くらい分かんなかったけどわかった!!」

 

「二度は言わん。今の言葉を忘れ、驕った時は貴様の首を飛ばす。まずは飯だ。用意しろ」

 

「え...でも私ご飯なんて...」

 

「できぬなら殺す。死ぬ気で作れ」

 

 

このあと出てきたご飯は村の人の協力もあり何とかなったそう....






YouTubeから来た人はわかるかな?
はい。今回豪忌様の物語を完全オリジナルでこちらで書いていこうかと思いました。
理由?まぁ、転スラ二次のカリュブディスを書くのが大変で現実逃避ですかね!
なので投稿はまばらですがゆっくり更新してきます
こちらでも是非ゆっくりしていってね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。