異世界転移し、最弱と決め付けられたが少年が世界救う為に戦闘機と共に空へ羽ばたくだけの無双物語   作:デルタイオン

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現実は冷酷

朝起きて朝食を摂り学校へ向かう。それだけの動作が非常に重たく面倒に感じるのは何故なのか。

 

学校まで徒歩10分。次々と合流していく学生達。自分はその中を気配を殺して歩いていく。

 

下を向けば誰も居ない。ただ少し映るガードレールに沿って歩けば学校にはすぐに辿り着いた。

 

下駄箱を過ぎ、教室へ入る。意外にも早く到着したようで時間が残ってしまった。

 

ギリギリに教室へ入ればすぐさま先生が来るので何もされずに済むのになんでこんなことをしてしまったのか……少し自分を恨む。

 

「よおインキャwwいっつも女子の尻を眺めて登校してるのに今日は早いなwww」

 

そうイジってくるクソ野郎を心の中で罵倒しながら席に着く。言いたいことは言えたのかその後は特に絡んでこず安心した。

 

小説を手に取り読み耽っていると隣の席で動きが起きた。少し嫌なやつだ。

 

「おはよう工藤くん」

 

「おはようございます」

 

長い髪は艶があり光がその髪質をより美しく見せ、顔は整い雑誌に載っている美女たちと比べても美しいとなる学校全体の人気者である香苗恵(かなえめぐみ)。彼女とは長い付き合いだ。小学校の頃から絡んでくるからいつも自分は他人から恨まれていた。今年もクラスが同じで相当妬まれているようだ。しかも席すらも。

 

目を合わせずに小説へ思考を戻す。彼女と関わっていて良いことが起きた試しがない。この美貌にすら少し慣れてしまった。

 

いつも最初はいいものだ。ゲームでもそうだ。最初は良かったのに突然動きが変わりこちらが負ける。

 

いっつもいっつもいっつも!!最初だけ良いんだ……

 

「は〜いみなさん朝礼を始めますよ〜。チャイムに合わせてくださいね〜」

 

怒りで思考が混雑しているといつの間にか先生が入ってきていたようだ。美人教師の(もえ)先生だ。あだ名ではなく名前だ。

 

優しく授業も楽しくて声も美しい音色のような人。寝るのが逆に惜しくなるような人だ。

 

チャイムが鳴った。

 

「起立。気を付け……礼。おはようございます」

 

そう言うのはどこの学校でも委員長じゃないだろうか?彼は学校1の天才イケメン優男。佐藤雄介。全てにおいて頂点に立つ奴だ。奴とも小学生からの付き合いだ。クラスで1番仲の良い奴だ。逆に他が最低だってのもあるがそう考えるのはやめておこう。

 

とまあこのクラスは学校一が集まっている。三人も集まるのだからこのクラスはとても過ごしやすいのだろうなんて考えない方がいい。

 

光があれば影もあると言う。そうだ、いまさっきのやつが居る。

 

罵倒してくるやつ。なんの理由も無しに蹴ってくる上級生が居る。この学校はクソばかりだ。

 

「そして……え?これは……」

 

クソッタレが……クソども……ん?これは?

 

「魔法陣?」

 

教室の地面に突如として現れた魔法陣が輝き始める。眩しさに目を閉じたその時謎の柔らかな感触に顔が包まれながら教室から姿を消した。

 

そう、転移である。となれば次の景色はこれだ。

 

白い大理石が磨かれ艶を放つ地面。

 

金細工された支柱と視界の奥に居る王様と思わしき人物。

 

周りには倒れ伏すロープを纏う人々。

 

そして、自分に抱きつく学校一の美少女。香苗恵の姿。

 

様々な事と焼けるように熱い頭に耐えきれず自分は気絶してしまった。

 

ブラックアウトする視界の中で王が何かを喋った。

 

「勇者よ、世界を救ってくれ……」

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