原神 自分を一般人だと思い込んでいる主人公の兄   作:アリエイルでしょ

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小説とか書いたことないんで遅筆でノープランです。
改行とか見づらかったら教えてほしい。よくわからんのです。



自分を原神の主人公だと思い込んでいた一般人

「お兄ちゃん!!!!」

 

「あ、ちょっと待って」

 

「え?」

 

「今ちょっと考えてる」

 

「お兄ちゃん…?」

 

「コイツこんな時になに言ってんだ?」

 

 

 時間は稼いだ…さてここからどうしようか。中身は完全に別人だし…はいお兄ちゃんです!って嘘ついてもすぐにバレるだろう。テイワットに来る前の思い出とか知らないしね。嘘ついて偽物ってバレた後が怖いから隠すのはなしで。ていうかバレなかったとしていつか本物の空くんと再会した時やばそう。

 

 

「珍しくモンドで旅人を見かけたと思ったら一目散にモンド城へ向かうなんて、お前ってやつは本当にせっかちだな」

 

「あっ、ガイアだ」

 

「久しぶりじゃないか、旅人にパイモン。さっきも声を掛けたのにスルーされて結構悲しかったんだぜ?」

 

「ちょっとそれどころじゃなかったから」

 

「そうだぞ!やっと蛍のお兄さんが見つかったんだ!」

 

「ほほう…これが旅人の兄か確かによく似ているな」

 

 

 なんかガイアまで入ってきて面倒なことになってきてるんですけど。こうやって実際に会うと表情やら喋り方やら…胡散臭さがすごくすごい。

 

 

「にしてもお前のお兄さんってこんなやつだったか?前会ったときはもっとしっかりしてたような…」

 

「正直前に会った時の方が違和感あったよ」

 

「えっと…彼は君が捜していたご家族その人だった、ということでいいのだろうか」

 

「うん、まず間違いないと思う。ありがとうジンさん」

 

「いや、いいんだ。君に恩を返せたのなら私も嬉しい」

 

 

 とにかく嘘はつかないで捜しているお兄ちゃんとはちょっと違くて、ついさっきテイワットに来たばかりのパラレルワールドの人って説明しておこう。

 

 

「ヨシ! 考えはまとまった。何か用かな」

 

「何か用じゃないでしょお兄ちゃん。私と一緒に帰ろう?そのために捜してたんだよ」

 

「いやまあ帰りたいは帰りたいんだけども…その前に勘違いを正さないと」

 

「? 勘違いってなに」

 

「俺、君のお兄ちゃんじゃないよ」

 

 

 

 

 

 言った瞬間空気が凍りついた気がする。ガイアくん元素スキルか爆発使った? 実際、場の雰囲気が変わったのは事実だろう。ずっと追い求めていてやっと再会できた兄(っぽいやつ)が他人の振りをしてきたらこうなるらしい。

 

 

「冗談はやめて、面白くないよ」

 

「いや冗談じゃなくて…俺は君の捜してるお兄ちゃんじゃないよ」

 

「…お兄ちゃん、そういう嘘は本当に怒るよ」

 

「お、おいおい…!もっと話してみたら色々わかるかもだろ?嘘かどうか一応話を聞いてみようぜ?」

 

「嘘、絶対に本物。私がお兄ちゃんを間違えるわけない」

 

 

 間違えてるんだよなぁ。

前に居る蛍から怒りと悲しみが混ざったような感情をぶつけられる。それだけではない、パイモンとジン団長も険しい表情をしている。ガイアはヘラヘラしてた。

 

 

「久々のご対面で随分な挨拶をするお兄さんだな、旅人」

 

「ガイア…。今は軽口を叩ける状況ではないと思うのだが…」

 

「すまんすまん、俺にはこういう雰囲気はちょっとばかり重苦しくてな」

 

 

 ガイアはこんな時でも飄々としている。しかし顔も声も笑っているが目は笑ってないように見える。怖いね。

全員からちょっとアレな目で見られてるけども…隠しておいて後でバレるよりは万倍マシだと思うので、

このまま説明を続けよう。

 

 

「"この"テイワットに来たのはついさっきだよ。君とパイモン、ジン団長にガイアやその他の人諸々のことも知っているけど、

その知識を得たのはここの世界じゃない。わかりやすく言えばパラレルワールドから来た別人だよ」

 

「んー…もしコイツが言ってることが正しかったらオマエが捜してるお兄さんとは違いそうだけど…」

 

「本気にしなくていいよパイモン。よくこういう嘘言ってたから」

 

「いや、本当のこと言ってるんだけど…」

 

「でも今回のいたずらは随分と手が込んでるし、期間も長いしタチが悪いよ」

 

 

 次やったら本当に怒るからねと言い、こちらに対して向ける感情が怒りから呆れへと変わった。なんか『あーそういうネタね』みたいな感じで流されてるみたいだ。

割と真面目に話してるのに流すの早くない? テイワット以前の世界でどういう遊びしてたんだよ…話が通じない。

 

 

「あのお兄さんはもしかすると旅人の束縛から逃れたくて逃げ回っていたのかもな」

 

「だとしても彼女は本気で心配していたのだ、これで良かったと私は思う」

 

「俺は良くないと思う!彼女のためにも良くないって!」

 

「ま、見つかったのが運の尽きってやつだ。ヘタな演技はやめて大人しくした方がいいぜ?」

 

「ガイアの言う通りだ!コイツはいろんな国に行っていっつもオマエのこと捜してたんだぞ!」

 

 

 ぐぎぎ…なんかもう妹から逃げたカスみたいな扱いになってるし…! 当然だけどモンドを救った栄誉騎士の蛍ちゃんに比べて異世界から来たばかりの異物には信用というものがない! 認めたくないが言い訳も全然思いつかんし、話しても取り付く島もないんだが?

 もう無理ぽ。

潔く諦めて原神の主人公の兄を演じている一般人として生きるしかないのか…

 

 

「西風騎士団にはすごくお世話になった。また今度お礼をしにくるね」

 

「うむ、その時はアンバーやリサ達にも声を掛けておこう」

 

「その時は俺の義兄にも来てもらうとしようか」

 

「二人ともありがとな!それじゃオイラ達はこの辺で…」

 

「お兄ちゃん、行くよ」

 

「痛い痛い!腕を引っ張らないでくれ!」

 

 

てか行くってどこにだよ。

 

 

 

 

 

「え、じゃあもうフォンテーヌまで行ったんだ」

 

「うん、予言を回避するために囚人になったり裁判やったりで忙しかった」

 

「フォンテーヌでもオイラ達は大活躍だったぞ!オマエにも見せてやりたかったな~」

 

「……なるほど」

 

 時刻は夜、鹿狩りで夕食を頂きながら現状の確認をしていた。簡潔にしか聞いていないけどメインストーリーは俺の知っているところまで進んでいた。残念、もしももっと前に遭遇してたなら未来のこと知ってます風に振舞ってみたかったんだけども。

 

 

「それでこれから先の予定について考えたんだけど…」

 

「うんうん、まずはお世話になったみんなに会いに行かないとな!」

 

「みんな…?」

 

「オマエを捜すためにモンドだけじゃなくて璃月に稲妻、スメールとフォンテーヌとかでも色々お願いしてたんだ!」

 

 

 そんなに捜索してたっけ? 俺の場合はもうシナリオよりも強くなることに固執して割と読み飛ばしてたからシナリオの本質を忘れてた気がする…

 

 

「七国も後行ってないのはナタとスネージナヤの2つだし、そこに行く前にお兄ちゃんが見つかったって報告とお礼を言いに行こうと思ってる」

 

「もう空は発見されたからな、もう見つからないヤツを捜すなんて変だぜ」

 

「……まあ実装されてなかったナタに行くとか言われるよりはマシか…」

 

「ん?なんか言ったか?」

 

「HAHAHA、なんでもないよ」

 

「明日からモンドの人たちに会いに行こうね。みんな紹介してあげる」

 

「そりゃどうも…」

 

 

 食後は塵歌壺で就寝するらしい。壺の中をしっかりと改装しているのか立派な屋敷が建っていて驚いた。とはいえ、せっかくモンドに居るんだからゲーテホテルに泊まりたいが…

 それはファデュイが居るからダメと言われた。別に俺因縁なくない? しかしながら俺に決定権はないようなので素直に従うことにした。歯向かったら怖そうだからとかそういうのでは決してない。

 

 

「こっちが寝室。あっちがパイモンの寝室。二階の方を客室にしてる」

 

「部屋は沢山あるからどこでも好きに使っていいぞ!」

 

「じゃあ二階のどっか適当なところで休むよ」

 

「話聞いてた?寝室はこっちだよお兄ちゃん。一緒に寝よう」

 

「「え?」」

 

「私も眠いから早く」

 

「えぇ…オマエ達って普段一緒に寝てたのか…?」

 

「そんなことないと思いたい」

 

 平然とした顔でとんでもないことを言う主人公さん。蛍ちゃんちょっと距離感おかしくない? 仲良しの双子ってこんなものなのか。

 

 

「あー…お兄ちゃんは遅めの思春期を迎えてるから一人で眠りたい」

 

「その言い訳は前に聞いた。そういうのいいから早くこっちに来て」

 

「お、おいおい…ただ寝るだけだろ?別の部屋でもいいんじゃないか?」

 

「逆に言ってしまえば寝るだけなら同じ部屋でもいいよね」

 

 

 良くねえよ。

なに過去に同じ言い訳使ってんだオリジナルの空くん…思考回路が俺と同レベルじゃん。流石に一緒に寝るのは色々と不味い。普通に兄妹じゃないからそういう目で見てしまう。

 

 

「流石にそれは勘弁して…。別にどこにも行くつもりないから」

 

「…だめ?」

 

「駄目。じゃあお休み」

 

「残念…お休みお兄ちゃん」

 

「どこまで本気だったんだ…?なんだか蛍が少し怖いぞ…」

 

 

 気が合うねパイモンちゃん、俺も怖いと思う。2人と別れつつ二階の適当な部屋に入る。なんとなく嫌な予感がするのでドアの前に岩元素でバリケードを作ってから眠ることにする。初の元素使用がこんな使い道とは思っていなかったよ。

 

 それじゃあお休みなさい、明日は何もありませんように。

 

 




シナリオを再構成する頭は無いんで見てみたいシチュエーションにつなげられるようになんとか頑張る。生暖かい目で見てくれ。
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